日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

イクメンを増やすには、環境も大事

2016-10-12 21:46:40 | ライフスタイル

ここ2,3年でよく耳にする言葉の一つに「イクメン」がある。
子育てに積極的な男性を指す言葉なのだが、「自称イクメン」という方も多いらしく、時折女性陣からは「都合の良い時だけの育児は、イクメンではない」という話も聞く。
実際、育児というのは多変なコトだと思う。
「人を育てる」ということなのだから、新入社員のOJTどころの問題ではないはずだ。

最近の統計では、日本でも「育児に参加したい」という男性は、増えてきている。
一般社団法人中央調査社:父親の育児参加に関する世論調査
特に、若い世代では半数以上の男性が「育児に参加したい」、という傾向がみられる。
だからと言って、男性が育児に参加することが難しい、という場面もある。

先日たまたま、保育士経験のある男性の育児ブログを読むコトがあったのだが、その男性が指摘した問題の一つが「男子トイレにおむつ交換用台が無い」という内容だった。
駅や地下街、百貨店など不特定多数の人たちが集まる場所では、女子トイレに「おむつ交換台」があるのは当たり前になってきている。
トイレの個室にも「ベビー用の椅子」が、設置されているのが当たり前になっている。
しかし、男子トイレにはどうなのだろう???

男子トイレを利用したコトが無いので、分からないがおそらく保育士経験のある男性がブログで指摘したように「おむつ交換台」を設置している男子トイレは、皆無に等しいのではないだろうか?
このような傾向は、決して日本だけの問題ではないらしい。
THE HUFFINGTON POST:「男子トイレでおむつを交換したい」パパたちの声が届き、アメリカで法案が可決される

確かに「イクメン」を推進しようとしても、周囲の理解と環境が整は無くては実行に移すコトは難しい。
日本のように「男性は仕事、女性は家事と育児」という「社会的役割分担」を求める社会では、なおさら難しいだろう。
自民党が「女性が活躍できる社会」というのであれば、公共性の高い場所での「男子トイレにもおむつ交換台」の設置は、義務付ける必要があるかもしれない。
「授乳室」にしても「パパも利用できる授乳室」などが、必要となってくるだろう。

これまで「イクメン」というテーマになると、「男性でも抵抗感がないおんぶ紐」とか「パパが持っても不自然ではないマザーバッグ(「マザーバッグ」ではなく、「育児バッグ」と名前を変えたほうがよいかもしれないが)」というところにばかり、目が行きがちだった。
いわゆる「育児グッズ」だけでは、「イクメン」にはならないだろうし、ママ側からすれば「不満」という部分もあるだろう。

とすれば、「男性が育児に参加しやすい環境と施設づくり」も必要なのだという気がする。