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鳥取地震に思うこと

2016-10-21 20:44:36 | 徒然

今日のお昼に起きた、鳥取県中部の大地震。
私の実家が、鳥取県にあることを知っている友人たちから、「ご実家、大丈夫?」の心配メールをもらった。
地震発生後、実家に電話をしてみると家はもちろん、家具などの被害もなく、独居老人の父はニュース速報を見ていたらしい。

鳥取県と言って、思い浮かぶものはどのようなものだろうか?
最近では「鬼太郎」とか「コナン(「名探偵コナン」の作者・青山剛昌さんは、震源地に近い北栄町の出身だ)」だろうか?
それとも、前東京都知事であった舛添さんの豪華海外出張に苦言と呈した、鳥取県知事の平井さんだろうか?
平井さんと言えば「スタバは無いが、すなばはある」という名言で、スタバを誘致(というべきか?)した、名物知事でもある。

おそらく、鳥取県のある場所を日本地図で指し示すコトができる人も、さほど多く無いような気がする。
鳥取県と島根県が並んであることから、その位置がわからないという方は案外多いような気がしている。
それほど鳥取・島根=山陰地方は、全国的にも「地味な地域」だと、思っている。

そして今回被災した主な地域というのは「倉吉市(鳥取県には4市しかない)」は、その中でも地味な市だといえる。
鳥取市は、県の行政が集まっている県庁所在地。私の実家がある米子市は、山陰のアクセスの中心地であった場所(今は、随分廃れた感があるが)。そして境港市は「鬼太郎」と漁業で賑わいを取り戻しつつある。
その中で「倉吉」というのは、これ!といった産業を思いだすことができない(と言っては失礼なのだが)。

ただ変に大きな産業が戦後起きなかったコトが、最近になって「観光資源」になりつつあった。
それが今回被害にあった「白壁の街並み」だ。
「白壁の美観地区」と言えば、岡山県の倉敷を思い浮かべる方も多いと思うのだが、倉吉もまた白壁の街並みが美しい街でもある。
倉敷と大きな違いは、観光資源というよりも日々の生活や暮らしの中に「白壁の住宅」がある、という点だろう。
倉吉ではないが、少し離れた琴浦町には「鏝絵」の蔵が見られる地域がある。
琴浦町観光協会:光の鏝絵

心配なのは、倉吉の白壁の街並みや光の鏝絵などの被害だ。
上述した通り、倉吉も琴浦町も財政が豊かなところではない。
まして、被災した建物の多くは個人のもの。
再建したくても、費用面だけではなく再建できる人材、という問題も抱えているように思っている。

来月になれば、松葉ガニが解禁になり琴浦や震源地に近い湯梨浜などの漁港は、賑わうシーズンだったはずだ。
近くには「三朝温泉」などもあり、これからが観光シーズンとなるはずだった。
上述した通り、全国的にもあまり知られていない地域ということもあり、再建までに時間がかかるのでは?と思っている。
これらの地域で獲れる美味しい魚を、復興のためにも興味を持っていただけると嬉しいのだが・・・。