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「ななつ星」と「トワイライト・エクスプレス」

2014-06-05 19:06:35 | アラカルト

先日、JR西日本が「トワイライト・エクスプレス」の引退を発表した。
理由は、(車両の)老朽化というコトのようだが、とても残念な気がする。
その理由はいくつかあるのだが、一番の理由は、運行開始以来25年もの間、高い人気を持ち続けていたと言うことだ。
指定席が常に完売するほどの人気が25年続くと言うのは、なかなか無い。
それほど人気が高い「トワイライト・エクスプレス」の引退、と言うのは残念としか言いようが無い。
他にも「北斗」が引退する、と言う話がある様だが、こちらも人気の高い「寝台列車」だっただけに残念だ。

その一方で、昨年運行が開始された「ななつ星」の人気は、未だ衰えず。
GW明け(だったと思うが)には、海外からの旅行客向け専用として運行もしている。
その「ななつ星」人気で、JR西日本は「ななつ星」ほどではないが、同様の観光向け列車導入を検討していると言う話もある。

「トワイライト・エクスプレス」こそ、その先駆けだったのではないだろうか?
運行開始当時「オリエンタル・エクスプレス日本版」とまで言われ、その豪華な車両とサービスは、新幹線を利用する「スピーディーな移動」では体験できない、「ゆったりとした時間を楽しむ旅」の提案だった。
それまでの「寝台列車」のイメージを大きく変える、旅の提案でもありシニア層を中心に「旅」というモノの具現化だったように思う。

「ななつ星」の人気を考えると、世代交代なのかな?と言う気もするのだが、車両の「老朽化」というコトであれば、「車両のリノベーティブ」という方法はないのだろうか?と、単純に考えてしまう。
もちろん、素人考えであることは十二分に理解をしているが、「車両のリノベーティブ」ができるのであれば、客室の床を木に張り替えるなど、「老朽化」を逆手にとり、客室も減らすなど「老朽」という視点ではなく、「古き良さ」を強調できる様な「リノベーティブ」という方法ができないものだろうか?

もちろん「老朽化」しているのは、客室だけではなく機械部分の問題ということもあるのだと思うのだが、最近第3セクターの路線で、昭和30年代~40年代に活躍した国鉄車両を払い下げてもらい、その車両を運行させ人気を集めているトコロもある、と言う話も聞いたことがある。
案外、車両の機械部分というのは手入れがしっかり出来ていれば、動くのでは?と(素人考えだが)思うのである。

「ななつ星」人気を考えると、「トワイライト・エクスプレス」の引退は、海外からの旅行客を増やすと言う意味でも、残念だと思う。
「引退」ではなく、運行の継続のためのアイディアが必要な気がする。