日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

楽天の電子書籍端末

2012-07-02 19:37:19 | ビジネス
小沢新党の話についても・・・と考えたのだが、今の小沢さんがどれだけご自身の政治論を語ったところで、どれだけの人が心を傾け聞くのだろう?と言う気がしている。
確かに今の民主党は、政権交代をした当時の「増税反対」とは全く逆の判断を下した。
その意味では、公約違反だと言える。
そしてその手法についても、「密室政治」という自民党時代何度も聞いてきたコトバを思い出させる方法で、野党である自民党を巻き込み、数の論理で押し切った感がある。
でも、これらの手法は小沢さんご自身が、これまでやってきたコトと多くが重なる。
小沢さんが新党を立ち上げたところで、今の橋下さんなどの地方の首長さんたちが支持するとは思えないし、橋下さんの「維新の会」が良いのでは無く、既存の政党がダメなだけでその一つが小沢さん、と言う気がしている。

そんな民主党と言うコップの騒ぎの中、楽天が新しい「電子書籍端末」を発売する、と発表した。
「楽天・KOBO」
価格が、1万円どころか8,000円を切ると言うのは、魅力だろう。
「電子書籍端末」と言うと、アマゾンの「Kindle」が真っ先に思い浮かんだのだが、どうやら楽天が発売するKOBOは、カナダのメーカーさんのようだ。
そして意外と言っては失礼だが、既に世界的シェアをある程度持っているようだ。
アマゾンの「Kindle」が、過去何度か日本で発売されるのでは?と、期待されながら、なかなか発売できない間に、楽天に出し抜かれたと言う感じもする。

サイトを見ると、既に3万冊の日本語の本が用意されている。
おそらく「青空文庫」の様な、著作権が切れた書籍が中心なのでは?と、思っている。
もちろん、ここ2,3年で積極的に「電子書籍化」を支持している作家さんも、少なくないので、その様な方の新作なども含まれているのでは?と、想像している。

では何故、書店のアマゾンが発売できずに、楽天が発売できたのだろう?
おそらくアマゾンが書店であったが故に、発売に対するハードルの高さを感じていたのでは?と言う気がしている。
それは日本の出版業界が、電子書籍に対して余り積極的では無く、様々な理由で電子書籍化が進んでいない、と言うコトが判っているからこそ、発売を躊躇し続けたのではないだろうか?
その背景には、「新作を電子書籍で提供したい」という、書店ならではの気持ちがあったのでは。

それに対して楽天は、ネット通販の企業。
日本の出版業界のしがらみなどは、関係が無い。
著作権が切れた名作がネットで読めるなら、十分では無いか?と、判断してもおかしくは無い。

いずれにしても、楽天のKOBOの登場によって、日本の電子書籍は一気に進むかも知れない。
だがその鍵を握るのは、やはり時代に取り残され感のある出版業界だと思う。