日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

民主主義の国なんだから・・・

2012-07-18 19:59:09 | 徒然
連休中、新聞などで話題になったことと言えば「電力会社社員が、政府のエネルギー意見公聴会で、原発再稼働についての発言をしていた」と言うコトだった。
ここ名古屋では、中部電力の社員が一般募集に応募し、選出され発言した、と言うコトだった。

この問題に対して、新聞だけではなく社会全体が「電力会社社員が、発言するのは問題」という感じになっている。
おそらく、この様な意識が有るのは以前「やらせ」として、原発推進の発言を電力会社がさせていた、と言う経緯があってのことだと思う。
確かに「自分たちの意見を優位にする為に、関係者を意図的に集め、自分たちに優位になる様に仕掛ける」というコトは問題だと思う。
ただ、今回の場合は一般募集と言うコトで応募し、選ばれたと言うコトを考えると、主催者側が意図的にその社員を選んでいるのではないので、多様な意見の一つとして認められても良いのではないだろうか?
まして、国が排除すると言うのはどうなのだろう?

このことに対して、大阪の橋下さんも「違和感を覚える」と発言をしている。
電力社員排除に「違和感を覚える」 橋下市長が政府対応批判(紹介記事は産経新聞)

「電力会社社員だから原発推進」と言うのはわかりやすく、批判もしやすいと思う。
でも、そんなに簡単なコトだろうか?
「意見公聴会」という場所は、原発推進派も脱原発派も同じ土俵で話し合うコトが、重要なのでは?
もしかしたら、社員という立場ではなく個人の考えとして「原発があることで豊かな生活を維持できる」と考え発言したとすれば、それもまた一つの考えであり意見だと思う。
多様な意見を出し合うコトで、将来的な日本のエネルギー政策ができるはずだし、その意見を国民から聴くための場なのだから。

民主主義の国なのだから、もっと多様な意見が自由に出せるコトの大切さを、考えた方が良いのでは?
一つの意見だけが正しいのではない。
多様な意見があるからこそ、「一部の意見の暴走を止める」コトもできるのだから。
本当に問題なのは「原子力委員秘密会議」のように、私たちが知らない間に「密室で重要なコトが決まり、取り返しの付かないコト」になるコトなのでは?