日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

今更・・・と思いつつ、夫婦別姓を考える

2009-09-27 21:45:34 | 徒然
讀賣新聞のWEBサイトに、夫婦別姓導入へ…政府、来年にも民法改正案という記事が掲載されている。

この記事を読んだ時「今更・・・」と言う気がした。
と言うのも、結婚後も仕事を続けている女性が多くなり、様々な職場では「通称」として旧姓を名乗ることが当たり前のようになってきたからだ。

結婚後、多くの女性が「面倒臭い」と感じる事の一つが、書類上の変更手続きだ。
例えば、給与を振り込んでもらう時の銀行口座の名義変更。
会社の書類にも、当然変更手続きが必要だ。
社会保険の関係から、運転免許証、個人で加入している保険会社・・・本当にイロイロな書類が必要となってくるのだ。
それだけではなく、結婚はプライベートな事なのに、社内はもちろん取引先にも「結婚の報告」をし、苗字が変わったことを連絡しなくてはならない。
その手間と労力たるものは、経験者でなくては分らない。
と言っても、私は経験者ではなく、端でその大変さを見てきただけだが、それでも「大変だな~」と、度々感じていた。
ただ今では、多くの企業が仕事上の名前として「旧姓=通称」として使うようになってきた。
企業側としても、手間と労力を考えればメリットがあるのだろう。

むしろ問題なのは、少子化によって「長男・長女(=一人っ子同士の結婚)」が増えてくる事だろう。
いわゆる「跡取り」の問題だ。
「跡取り」と言っても、家業を継ぐのではなく「苗字を継ぐ」と言う意味だ。
「結婚は当人同士の問題」と言われても、苗字と言う「家を継ぐ」コトに対しては、まだまだ簡単に割り切れるような社会ではない。
まして、結婚後は男性の苗字を名乗るのが習慣的になっている状況では、一人っ子女性側からすれば「何故、私が?」と言う疑問も出てくる。
その意味で、「夫婦別姓」と言うコトを考える必要があるのでは?と言う気がしている。

それにしても、自民党のおじいさん議員さんたちの主張である「家族の一体感が無くなる」と言うのは、旧態然とした発想のような気がする。
一般家庭において、「苗字が同じだから家族なんだ・・・」と言う感覚で生活している人たちがどれくらいいるのだろう?
「家族」と言う実感をもつトコロというのは、もっと別のトコロなのではないだろうか?
多分に、「思いやる距離が一番近い人(たち)」が「家族」なのでは?

今よりも「家」と言うモノにこだわりが無くなれば、「夫婦別姓」もまた違う考えが出てくるかも知れない。
その時また、時代にあった考え方をすれば良いのでは?
そんな気がする。