日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ベビーフードとシニアフードの関係

2009-03-24 10:55:13 | ビジネス
日経新聞WEBサイトに、筋肉が衰えがちな世代に、たんぱく質補う飲料 和光堂と言う記事が、掲載されている。

ご存知の方も多いと思うのだが、「和光堂」という食品会社は、ベビーフードで有名な企業だ。
粉ミルクと言うよりも、離乳食を中心に作っている企業でもある。
他では意外なトコロで、見かけられたことがある方もいらっしゃるかも知れない。
カップコーヒーなどの自販機の中に、「牛乳屋さんの珈琲」と言うメニューがある自販機を見かけたことはないだろうか?
実は「牛乳屋さんの珈琲」を作っているのも、「和光堂」だ。

その「和光堂」が、シニア向けフードを製造販売するというのが、記事の内容だ。
もちろん離乳食と同じ形状のモノを販売するわけでは無いようだが、離乳食作りの過程で身に付けた(と言うのだろうか?)栄養摂取効率を高める技術が応用されているようだ。
このような記事を読むと、新しい事業への進出のように思えるのだが、決してそうではない。

過去拙ブログでも何度かエントリさせていただいた、ファミレスのお子様メニューのシニア向けサービスなどは既に始まっている。
他にも、和光堂と同業他社となる企業では「離乳食」のノウハウを活かし、「介護食」として、製品化・販売をしている。
その流れから考えれば、当然のコトなのでは?と言う気がするのだ。

ただ、今回の食品の場合これまでの「介護食」と大きく違うのは、介護などを必要としてないシニア世代を対象としているコトだろう。
むしろ、補助食品としての意味合いが強い。

そこで、フッと思ったのがシニア向け飲料水としてだけではない、客層の存在だ。
と言うのも、今から20数年前ファッション誌「ヴォーグ」に、あるスーパーモデルが食事について「ダイエットが必要な時は、ベビーフードを食べるの」という記事があったからだ。
単に痩せているだけでは、モデルとしての仕事をする事は難しく、そのため栄養を効率よく摂取すると言う目的で、ベビーフードを食べていると言う内容だったのだ。
同じように、このシニア向け飲料水もダイエットなどを必要としている人たちにとって、心強い補助食品となる可能性もあるのでは?と、思ったのだ。
この場合、「健康上の問題を抱えた人のための補助食品」と言う意味だ。

市場と言うのは、実はこのようなトコロで生まれてくるのではないだろうか?