はんどろやノート

ラクガキでもしますか。

走るメトロン星人

2006年01月10日 | はなし
 僕はギャンブルはあまりしない。負けてもそれほどくやしくないし、勝ってもそんなにおもしろくない。(将棋のほうがおもしろい.)
 でもたまにパチンコをすることもある。昨年は一度やった。「CRウルトラセブン」という機種でそれはとてもおもしろかった。負けたのだが。飽きさせない工夫がされていて感心した。
 そしてなにより『ウルトラセブン』のかっこよさを再認識させられた。デザイン、効果音のひとつひとつがかっこいい。僕は滝のなかから飛び立つウルトラホーク3号が大好きだった。
 このパチンコ台のなかで、メトロン星人が登場し、巨大化した彼が都会の町を全力疾走するシーンがあって、それがとても可笑しかった。「こんなシーンあったかなあ」と確かめたくなってDVDを借りてきた。
 メトロン星人がセブンであるダン隊員に「地球を侵略するからおまえじゃましないで」と話し合いをするシーンがある。それはよくおぼえていたが、僕の記憶の中ではメトロン星人はソファーに座っていた。ところが実はメトロン星人とダン隊員は丸いちゃぶ台をはさんであぐらで話していたことがわかった。そしてパチンコ版のように長距離を疾走する巨大メトロン星人はいなかった。
 いま『ウルトラセブン』をみるとずいぶん大人っぽいドラマだとわかる。大人向けのスパイドラマそのものだ。渋い。しかしラストの対決シーンがくると「お約束」で宇宙人が巨大化するのが笑える。ほとんどストーリーとは無関係に。
 初期の円谷作品が大人っぽかったのは、映画というものがもともと大人向けだったからだと思う。だから作っているおとなたちはこどもがなにを喜ぶのかはっきりわからず手探りでこども向けのTV番組をつくっていたのだ。だからすごく大人っぽい。そこに我々こどもはシビレタのだ。けれどそのうちおとな達はこどもを喜ばせるツボをみつける。ウルトラマンに兄弟をつくったり、戦闘シーンをふやしたり。それは人気につながったが、初期の手探りのときの渋さはなくなってしまった。
コメント (2)
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