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2023詰将棋その3 答えと解説

2023年06月06日 | つめしょうぎ
『2023詰将棋その3 答えと解説』です。
問題のみじっくり見たい方はこちらへどうぞ





答え↓



答え:  3一歩成  同玉  9七角  2一玉  1一歩成  同玉
     1六飛  同と  1五飛  同と  8八角  6六歩
     同角  同桂  1二歩  2一玉  2二歩  3一玉
     8六角  4一玉  4二角成(4二桂成)  まで21手詰め


解説:
問題図で、可能な王手は3通りしかありません。1一歩成と3一歩成と2二桂成の3通りです。
(2二歩は「打ち歩詰め」で打てません)
初手の正解は、「3一歩成」です。



わかりやすく解説するために、まず次の図の詰め手順から示します。

参考図1
問題図の盤上から二枚の飛車を消したのがこの図です。これだと17手詰めになります。
この問題の「打ち歩詰め打開の流れ」を知ってもらうために、まずこの図から説明します。

この場合の詰め手順は
 3一歩成、同玉、9七角、2一玉、1一歩成、同玉、8八角、6六歩、同角、同桂、1二歩、2一玉、2二歩、3一玉、8六角、4一玉、4二角成
となります。
 ①「3二の歩」を「9七角」に変える。②9七に覗いた角を8八角として角の利きをはずす。③結果「3二の歩」が消えた状態になる。④これで2二歩が打てるようになり「打ち歩詰め」が打開できた。
――――という流れです。
以下、図面で見ていきますと――

参考図2
3一歩成、同玉、9七角としたところ。

参考図3
2一玉と戻りました。やはり2二歩は打ち歩詰めです。
ここで1一歩成、同玉と玉を1一に誘導し、8八角とします(次の図)

参考図4
これで9七角の角の3一への利きがなくなりました。
8八角には6六歩とし、以下同角、同桂と進みます。

参考図5
「3一への利き」がなにもなくなりましたから、「打ち歩詰め」の状況は解消されています。
1二歩、2一玉、2二歩、3一玉に~

参考図6
8六角(図)で仕留めることができます。

なお、3一歩成、同玉の後、9七角に代えて8六角と右の角を先に使うと、後で「一歩」が足らなくなり不詰めとなります。



それでは、「問題図」の解説に移ります。

問題図 (再掲)
この「問題図」では、「二枚の飛車」が中央に置いてあります。これがあるために、1一歩成、同玉の後の、8八角が王手になりません。
つまり、実はこの「二枚の飛車」は邪魔駒なのです。消す必要があります。
消す手段は、1一に玉が来たときに、1六飛、同と、1五飛とすれば消すことができます。
でも、だからといって、「問題図」の初手より1一歩成、同玉、1六飛、同と、1五飛、同と(次の図)を決行しても―――

失敗図1
これだと詰まないのです。持ち歩の数が足らないので、この図は詰みません。失敗です。
飛車を捨てるタイミングを考えなおす必要があります。

途中図1
正解は、「問題図」より、「3一歩成、同玉、9七角」(図)です。

途中図2
玉方は「2一玉」。「打ち歩詰め」はまだ解消されていませんが、“1一歩成、同玉、8八角”で王手ができれば、角の利きをなくすことができます。
そのためには、ここで二枚の飛車を消さなければそれはできません。
このタイミングで「1一歩成、同玉、1六飛」が正解手順となります。

途中図3
さらに、「1六同と、1五飛、同と」で二枚飛車を消去。
これで次の手「8八角」が王手になります(次の図)

途中図4
玉方は「6六歩」(図)と応じるのが最善です(7七歩だと同角右以下駒余りの詰めになる)

途中図5
「6六同角、同桂」これで持ち歩数が "2” になりました。
以下、「1二歩、2一玉、2二歩、3一玉、8六角」

途中図6
「4一玉、4二角成まで、21手詰め」
最終手は、「4二桂成」でも正解になります。

詰め上がり図
詰みました。



最後に、「紛れ筋」を解説しておきます。
「問題図」の初手より「3一歩成、同玉」の後、3手目に8六角、以下2一玉に、3二桂成という手があります(次の図)

紛れ図1
7九の角が1三まで利いていて、後手は1二玉と逃げることはできません、ですので3二同玉と応じ、そこで4二角成と攻めることができます。
有望な攻めに見えます。
以下2三玉、2五飛、3四玉と進みます(次の図)

紛れ図2
攻方の盤上の四枚の大駒が裸にちかい玉を包囲しており、捕まったかに思えますが、実はこの図は “逃れている” のです。不詰めです。
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2023詰将棋その3

2023年06月02日 | つめしょうぎ
わかりやすい「打ち歩詰め(禁じ手)」の形になっていますね。
「打ち歩詰め回避問題」です。

二枚の角が主役となります。




                     → 答えと解説
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