恩師のご著書「講演集」より
講演集、 二
恐い生き神様の話し
先の続き・・・
ところで、そのお宅の奥さんのお姉さんの家族もそこで信仰していたのです。
その姉さんのご主人は、もう退職していますが、
三十五年も刑事を勤めている人なのに、
そんなこわい刑事さんでも、ころっとその神さんにやられているのですね。
そして悪魔払いをしてやるから何万円持ってこいとか、
やれこの家に又悪魔が入っているから、
今度は何十万円で取ってあげるなどといって、
次々とお金をまきあげられています。
そして変なものが憑いているといって、
これは結局憑けられてしまったのですが、
その方が初めて私のところへ見えられた時は、
二人とも地獄の底の住人みたいな顔をしていました。
自分の周りが全然見えないで、
遙かに高いところにポコッと穴があいて空が見えているような、
生きながら自分の意識が地獄にいっているような有様でした。
そのお姉さんの大学四回生の子供さんも、そこにいっていたのですが、
ある日、帰ってきて言ったそうです。
「お母さん怖いで、どこの人か知らんけど、
神棚で男の人の写真が心臓に釘を打たれて、
先生が殺してやるのだと言って一生懸命拝んでいる、こわいで」と。
それで今度そこにいって写真をよく見たら、
なんと自分の妹の婿さんだったので、
もう地獄の底にいる心地がして、自分ながら頭がおかしくなって、
妹さんと二人で私のところにこられたのですね。