経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

白鳥精神

2010-08-21 | その他
 日経電子版・経営者ブログのTDK・沢部肇会長の記事をいつも楽しみにしているのですが、今日もまたいいことが書かれていました。「美しい利益」という記事です。
 沢部会長が若い頃に当時の社長から、次のように言われたそうです。

「沢部君、君はあほやから、何が正しいかを分かるのは難しかろう。ただ、君でも花や景色の美しさに感動する心はあるはずや。美しいものを求めなさい

 特に自分で商売をやっていると、いろいろとジャッジが必要になる場面が多くなりますが、あれこれ考えていると何が正解なんだかよくわからなくなってくることがあります。仕事の中味にしても、以前であれば強引に「俺のやり方・考え方が正しい」と思えたものが、不合理・非効率と思われるものにもそれなりに理由があることが見えてきたり、自分の見えていなかったところに気づくようになったりすると、何が正しいのかがよく分からなくなってきたりします。要するにあほなわけですが、そういうときには、美しいものを求めればよいのですね。
 経営者である沢部会長は、「美しい利益」、すなわち質の高い利益(近江商人の「三方よし」の理念に通じるものがありますが)をイメージして経営に当たっているとのことですが、それも業績が伴ってこその話であり、「会社というのは白鳥のようなもの」と喩えられています。見た目には優雅でも、水面下では必死に水をかいている。要するに、目の前の課題に懸命に取り組んでこそ、利益の質も高まるということだそうです。かなり前に、極められた技術が美しさを発する、なんて書いたことがありましたが、やはり必死に水をかいてこそ作られる美しさなのです。
 というわけで、夏バテ気味の体で実務をコツコツやるのは楽ではありませんが、白鳥精神で頑張りましょう。

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