経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

漢方薬

2006-09-03 | 知財発想法
 昨日、私の知財ムラの師匠である鮫島弁護士よりコメントをいただきましたが、知財業務に取り組むベースになる考え方について、

知財業務とは、漢方薬みたいなものだ。

と教えていただいたことがあります。「漢方薬」との例えは非常に本質を突いていて、知財業務の取り組みというものは、西洋医学のように一挙に問題を取り除いてしまうというのではなく、漢方薬のように時間をかけて体質を改善していくという性格のものであると思います。
 なぜならば、このブログで幾度か書いてきましたが、企業が売上・利益を拡大する源となるのは、新製品を生み出す研究開発や新しいサービスを立ち上げる企画や営業業務であって、知財業務とはそれらの業務をスムーズに進めるためのサポートを行うものです。また、特に特許業務で成果を上げるためには、個々の権利の取得、ポートフォリオの構築、と数年単位の時間を要するものなので、その結果は一朝一夕に表れる性格のものではありません。こうした側面で、時間をかけて体内の自然治癒力を引き出していく、漢方薬的な考え方と共通する部分が多いように思います。
 つまり、知財業務で成果を出していくためには、漢方薬で体質改善を進めるのと同様に、
■ 時間をかけて取り組む覚悟をする。 
■ 現状と目標から適切な処方をする。
■ 習慣となるように、辛抱して続ける。
ことが求められるのではないでしょうか。


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