ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ナルニア国物語 第一章ライオンと魔女(ネタバレ)

2006年03月14日 | 映画
昨日見て参りました~。
私そんなにナルニアファンでもないのですが(いや好きなところもあるんですがどうもついて行けないところもありまして・・・)、それでも予告を見た時には「う~む」と思ってしまったくらいで、それなりに思い入れはあるんだなあと思ったものです。
でも、どうやら原作既読の方の評判がまずまずなので、期待してもいいのかな?と半信半疑で行ったのですが、いや~良かったです。気に入りました!!
いや、気になる部分もあることはあるんです。「やりすぎでは・・・」と思うところもあちこちあったのですよね。
しかし、この映画、私のツボは4兄弟でした! 4兄弟それぞれのキャラクターと心理描写を掘り下げてくれていたのが非常に私にはツボで、他のところは全てどうでも良いと思えてしまったのですよ。
冒頭の空襲の場面はやりすぎって気がしましたが(汗)あのロンドンから疎開する場面があったのはとっても良かったです。「荷札」をつけられて心細そうな子供たちの様子がいじらしかった。
あのロンドンの場面だけで、エドマンドが反抗的な理由、ピーターが兄弟を守らなければと感じていた重圧、ルーシーの幼さ、そんなものが上手く表現されていて良かったですねー。
エドマンドが、単にひねくれた子供ではなく、父親がいない不安が根底にあってピーターたちに反抗していたのだ、という理由付けも自然でよかったです。
ただ、エドマンドの反抗の理由がリアルでシリアスなものになったために、原作を読んだ時に感じた「プリンごときでたぶらかされちゃう子供らしいエドマンド」ではなくなっていたのはちょっぴり残念でした。でも良かったから許す(笑)
ピーターが母親に「兄弟の面倒をしっかり見てね」と言われたこと、その責任感を持ちながら、でもエドマンドが離れて行ったことに対して自信を失い、その自信のなさが、ナルニアでの「王になる自信がない」という行動につながっていたのも説得力ありました。
戦うことができたのも、兄弟を守るためというきっかけだったがまた自然でした。
ピーターとエドマンドの間に特別なわだかまりがあって、エドマンドが帰って来た時も素直に抱き合えなかったのが、最後にようやく・・・なんてのも良かったですね。
スーザンも、現実的で懐疑的な子が、心を解放して目を輝かせていたりするのを見るといいなあと。私もともとスーザン好きなのです(笑)
原作では最初から良い子で、ひねくれ者の私にはなんとなくいけすかなかった(汗)ルーシーも、ちゃんと成長してたのがすごいなあと。
ロンドンではただ不安そうだったし、最初の夜は「シーツがチクチクする」なんて甘えん坊の末っ子という感じだったのが、すっかり成長して。
一番小さな末っ子は、小さいが故に自分は何もできないことに歯がゆく思っていたかもしれません。でも、ナルニアに行くことで自分にも何かできる力があるということを知って嬉しかったに違いないと思うんです。
最後に薬を持って負傷者のところに駆けてゆくルーシーを見て、「私にもこんな力がある!」という喜びに満ちているように思えました。
ルーシーは原作よりも年齢が低いらしいですが(それすら気にせず読んでいた私・・・)、そういう意味でも成功してるかなと思えました。
そういえば原作を読んだ時も、4人とも王様ってすごい設定だなあと思ったものでした。
子供たちがあまりかわいくないという意見が多いようですが(同行の妹も言ってました(汗))、私的にはあの地味さ(汗)がいいと思うんですけどねえ。別に美少女・美少年である必要はないのでは。古風な服装や髪形も、清楚な感じでいいなあと思います。
そして、子供たち演技上手いですよね・・・某映画に見慣れていると新鮮な気がしてしまいます(汗)

とまあリアルに描かれた4兄弟が私にはツボでしたが、子供たちがリアルな分、マイナス面もあったかもしれません。
原作未読の妹は、「なんで急に剣とか使えるようになるの?」とか、「喜んで王様になるのがなんだかなあ」と思ったそうです。
子供たちがリアルな分、ナルニアが現実世界とは違う空間なんだということがわかりづらかったかもしれません・・・
このあたり、LotRの影響が大かもなあと・・・異世界だけど、異世界なりにリアルな世界観、というあたりが浸透しすぎなのかも。
また風景も似てましたしねえ(苦笑)私はあまり気にならなかったんですが。ニュージーランドは中つ国よりもナルニアの方が合っているような・・・

4兄弟以外で特に良かったのは、タムナスさんですねえ。
イメージどおりの優しいタムナスさんで。ルーシーと一緒にいる写真を見た時から「うわあ」と思っていたのですが、なんというか・・・とても素敵でした。
最後のルーシーとのやりとりも良かったですし。
あとですね、人物じゃないんですが最後に衣装だんすから4人が飛び出す場面がなんというかこう、イメージどおりというか・・・なんか、一番「うわーっ」て思いました。あのシーン好きだ~。
戦いのシーンも、ケンタウロスの兵士がカッコ良かったり、色んな動物が混じって走っている姿に、「うわあ、ナルニアだあ・・・」と不思議と感動してしまいました。
私ナルニア読んだの3,4年前なんですけど(汗)それなのに、こんなにもナルニアのイメージが染み付いていることにびっくりしました。やっぱりすごい作品なのかも・・・
まあ、CGには手放しではホメられない部分もありましたが、それはまた後で(汗)
白い魔女も、イメージどおりというのとは違いましたが、素晴らしかった(笑)特に戦闘シーンのカッコよさにはクラクラしました~。シロクマの橇を御している姿も、剣で戦う姿も・・・これは惚れますね(笑)

さて、良かった部分を先に連ねたので、良くなかった部分を。
まず、なんというか盛り上げるためか、必要以上にスリリングな演出をしていたのがどうもなあ・・・
サントラもあまりよくなかったと思います(汗)タムナスさんの笛とか、ああいう感じのは良かったんですが、ちょっと盛り上げすぎだろう、という場面が多々ありました。
劇場内に最初サントラが流れていたのですが、「こんなのがサントラだったらやだなあ」と話していたら本当にサントラでがっくりしました(汗)まあ空爆のシーンのだったんですけど・・・あのシーンもちょっとなあ。
CGも、ひどくはないけど今ひとつ・・・LotR見慣れているとダメですね~(汗)
特に、ビーバー夫妻やキツネが、まさに「シュレック」から出てきたようなアニメキャラでがっかりでした・・・うーん、話す動物をリアルにするのは無理なのか・・・
次はいよいよリーピチープが登場ですが、あんな感じなのかと思うとちょっと萎える・・・
アスランはさすがにアニメキャラではなかったですが、確かに質感とかは頑張ってましたし、CGにしか見えなかったけどまあ動きも比較的スムーズでしたが(もっとスムーズに出来るとは思いましたけど・・・)、なんだか表情があまりなかったような・・・
所詮はライオンの顔なので、リアルなまま表情出すのは難しかったのかもしれませんが、目とかもうちょっとなあ。慈愛の表情とか、石舞台に一人向かう時の悲しそうな表情とか、泣かせるくらいのものにして欲しかったです。
まあ、私アスラン好きじゃないので別にいいんですが・・・(このあたりがナルニアファンと言えないところな私(汗))

とまあ文句も書きましたが、トータルとしては良かったところの印象が勝った感じです。
映画オリジナルで好きなシーンもいくつか。
ドレスに着替えたスーザンにルーシーが「お母さんみたい」というところとか。
王になった後、エドマンドが愛馬のフィリップ(でしたっけ?)を気遣って話しかけ、「私ももう若くありませんから」なんて馬が答えるところも好きです。
こんな風に「あのシーンが好き」と思えるシーンがあることが、作品として良いかどうか以前に、この映画が好きになったんだなあと実感させますね。
ええ、なんだか随分と気に入ったようです、私(笑)
実は今週末また友達と観に行くのですが、2回行くの全然平気! という感じでございます(笑)
「カスピアン王子のつのぶえ」は作品としてあまり盛り上がらないよなあ・・・なんて思ってましたが、この流れで行くとなかなか楽しめそうな気がして来ました。素直に楽しみに待っていられそうです。
・・・ってFotRの時も思ったんだよなあ・・・と一抹の不安・・・ま、大丈夫ですよね?(汗)

昨日帰った後、「ライオンと魔女」を読み返そうと思って探したのですが・・・なぜか「ライオンと魔女」だけない・・・
仕方なく「カスピアン王子のつのぶえ」を読んでしまったのですが(笑)
今朝になって思い出しました。私「ライオンと魔女」だけ買わなかったんだ・・・前の職場に「ライオンと魔女」だけあったんでそれを読んで、以降を買い揃えたんでした・・・
今日買おうかなと思って地元の本屋に行ったら、「ライオンと魔女」だけ売り切れてました(汗)さすが・・・大きい本屋に行かないとダメですねえ。

というわけで今年見た映画ランキング。
1.ナルニア国物語第一章ライオンと魔女/2.ロード・オブ・ウォー / 3.スタンドアップ / 4.キングコング / 5.ハリーポッターと炎のゴブレット / 6.PROMISE / 7.フライトプラン
ついにナルニアがトップに躍り出ました(笑)しかし「ロード・オブ・ウォー」とかとナルニアを同じくくりで順位つけるのはいかがなものかとは思いますが・・・(汗)
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ビミョーなCD・・・

2006年03月14日 | 指輪物語&トールキン
今日の写真は、エア・カナダの機内誌に出ていた指輪ミュージカルの広告です。
最初気がつかなかったのですが、「あれ、フロドって書いてあるような・・・とよくよくみたらミュージカルの広告でした(笑)
小さくてよく見えないかもしれませんが、荷物に機内持ち込み用のタグがついていて、名前は「フロド」住所は「middle-earth」、電話番号は「no service」となっているという芸の細かい広告です(笑)
エア・カナダはミュージカルのスポンサーか何かなんですよね。(ちゃんと調べろ・・・(汗))今回エア・カナダでは色々とトラブルがありましたが、この広告を見られただけでもエア・カナダにして良かったかなーと思いました(笑)

さて、先ほどamazonからおすすめ商品としてビミョーなCDがメールでお知らせされてきました。こちらです。
メールでは「Howard ShoreのGreat Film Fantasies」となっていたのでどんなんかと思ったら、スターウォーズとハリポタとLotRのサントラをちょっとずつ収録しているという謎のCDでした・・・(汗)LotRは16曲中3曲、しかも1曲がMay It Beなのでショアの曲2曲だけじゃん(汗)
しかも選曲がまたビミョー(汗)FotRからはMay It Beなのは前述のとおりですが、TTTは「角笛城」、RotKはなんと「ローハン軍の長征」って(汗)なんつー微妙な選曲・・・まあどっちもいい曲はいい曲ですが・・・
(「アズカバンの囚人」の「マージおばさんのワルツ」ってのもかなり微妙な選曲と思われますが・・・(汗))
16曲中10曲はスターウォーズってのもまた偏ってるなあ。いっそスターウォーズだけにすればいいのになんでまたこんなCD出したのか謎です・・・
なんでこのメールが来たのかというと、FotRサントラ完全版を買った人にはこのCDを買ってる人が多いんだそうです。へー、そうなんだあ。
あ、でもシンシナティ・ポップス・オーケストラなのか・・・急にちょっと聴いてみたくなったりして・・・
まあ買いませんけどね(笑)
そういえば、サントラ完全版の続きはいつ出るんでしょうねえ・・・このままFotRだけで立ち消えになったら泣くぞ~
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