以前から買おう買おうと思って延び延びになっていたトールキンの朗読CDをついに買いました!
4枚組みと聞いていたので、意外な薄さにびっくりしたのですが、開けて見たら紙のケースに差し込んであるだけ・・・(汗)これじゃCD傷つくじゃん、ということですぐにプラケースに移し変えました(汗)
このCD、2枚がトールキン自身の朗読で、残りの2枚がクリストファー氏による「シルマリル」の朗読です。実はまだシルマリルの方全然聴いてないんですが・・・(汗)
とりあえず聴いて見ての感想ですが、いやー、いい声ですね、教授! amazonの試聴でもちょっと聞いてはいたのですが。
やっぱり講義したりもするから、声は出ないと職業柄やっていけなかったでしょうが、それにしてもいい声なのにはびっくりです。
不思議とガンダルフのイメージの声ですね。というか、イアン・マッケランやラジオドラマのマイケル・ホールデンにもとても似てます。発音のせいもあるかもしれませんが・・・
そして、詩だけでなく本文を読んでいるところも、トールキンが読むととても音楽的に、流れるように聞こえます。やはり、地の分や普通の台詞にも、詩的なリズムを感じさせるように書いていたんだなあと実感しますね。
そしてすごい早口で、私には原書を追いながらでも追いつけないくらいなんですが・・・(汗)
トールキンの朗読は「トム・ボンパディルの冒険」も含め主に詩なんですが(でも全部ではないですが・・・IN WESTERN LANDとか聴きたかったなあ)、一部本文の朗読も入ってます。
「ホビット」から暗闇の謎問答、「香草入り兎肉シチュー」のサムとゴラムのやりとり、「滅びの山」からやはりサムとゴラムのやりとり、なんてあたりを朗読しているので、どうもトールキンはゴラムの台詞を朗読したかったのかな~なんて思います(笑)
実際、びっくりするほどの演技でゴラムの独特の台詞を喋ってます。すごいかわいい(笑)ラジオドラマのゴラムがとても似ているような気がしますが、参考にしてたかもしれませんね。
木の鬚の「ホーン・フム」も実演しているし、トールキンはあの独特な数々の台詞を、ちゃんと音のイメージがあって書いていたんだなあと思いますね。
あと、本編の詩以外の部分ではもう一箇所、ゴラムと無関係なところも読んでいます。「ローハン軍の長征」の、ガン=ブリ=ガンがいなくなった後のあたりなんですが、思わず「おおっ」と喜んでしまいました。だってメリーの「メリアドクよ、そなたはかかる戦いにおいて何をなそうというのじゃ」「これだけです・・・振り落とされないようにしがみついているのが関の山というところ!」のあたりが入ってるんですよ~!(笑)
それにしても、ここカッコイイ場面ですよね。音だけじゃ全然聞き取れないので(汗)原書と見比べながら聴いてたのですが、ぞくぞくしました! ああ全編朗読で聴きたい・・・(無理(笑))
でもいよいよRob Inglisの朗読CDも欲しくなって来てしまいました!
それにしても早口で、セオデンの演説なんかもものすごい速さなのでびっくりしましたが(笑)
そうそう、ドナルド・スワン作曲のThe Road Goes Ever onにも入っている、トールキン自身の作曲?によるという「ナマリエ」の、本当にトールキン本人が歌っているものも入っていておお、と思いました。
ものすごく上手くはないけど、すごくいい声してますよねえ。
そして、絵だけでなく、音楽についても、トールキンは明確なイメージを持って書いていたんだなあということを思います。
歌といえば、サムのトロルの歌もかわいいです(笑)
というわけでなかなか素敵なCDなんですが、何度も書いているように、かなりの早口で、原書とつきあわせてすら追うのが難しいような状況で(汗)私のような初心者のヒアリングにはあまり役立ちそうにないですが・・・(汗)
でもトールキンの詩や文章のリズムを知る上では最高の素材ではありますね。
そのうち「トム・ボンパディルの冒険」も原書を手に入れようかな。
そして、「シルマリル」もいつか原書を買ったら挑戦してみたいと思います・・・(汗)