きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

社会保障問題と自殺者の増大

2008-06-20 12:13:56 | Weblog
社会保障問題と自殺者の増大      (008.06.20.)

国の社会保障問題は政府がその国の国民生活に対して、安心安全の生活保障を与える善良な政治が行なわれているかどうかのバロメーターとも言うべき問題である。
本日の新聞をみて、昨年の自殺者数が33、093人で10年連続で3万人を超えていると発表され、その率は先進国の中では突出していると言うことである。

自殺する原因は、健康問題・精神的問題等々心の悩みや、不安定な状態が引き起こしている物で、若年層では、雇用が安定しない非正規雇用制度が所得配分の不公正さ、不安定さが精神的プレッシャーを与えている、中高年者は、老後への安心感が得られない不安定さ、高齢者に置いては、更に健康問題も加わり先の見えない生活不安が助長している傾向がある。

小泉政権時代に、社会保障のあり方について、種々改革が成されたが、基本に於いて財政安定の見地から、給付抑制に主眼を置いたものである。従って表向きは充実した社会保障を掲げていながら、実態からは格差拡大し、社会の不公平さを助長する結果となったわけである。

社会保障の充実には、財源の拡大は避けられない問題だと思うが、その財源の確保に無駄の排除と言う観点から、国の行政全体のあり方を徹底した見直しをする事が最優先すべき問題であるはずである。

その点に一切手を付けずに、後期高齢者医療制度のような姑息な手段で保険財源の有効活用(政府の考える有効活用とは、先のない高齢者には一定割合の医療サービスに留めて、財源を削減する事;約6000億円の削減)をしようとしている。

3万人の自殺者は、生活しにくい今の国民の実態を現していると見るべきである。東北の「イカ釣り漁船」の操業中止は、燃料となる重油の高騰によって操業しても採算が合わなくなっている。この影響は、国民生活に響かないはずはありません。
この実態を、政府はただ、手をこまねいて見ているに過ぎない。助けたくても「財源が有りません」と言うだろう。

その一方で、道路やダム建設の金は出し、官製談合は見て見ぬふりをし、北朝鮮には経済制裁は解除し、外国には支援・援助金を出し、アメリカには膨大な「思いやり予算」を出し、官僚には贅沢な宿舎を作り、「タクシー代」は使い放題、共済年金は官僚だけの優遇された制度とし、悪い事をしても絶対に首切りは御座いません。

此れでは、犯罪も増え、自殺者も増え、「やけくそ」になる若者も増え、社会秩序の崩壊に繋がる無政府状態になってゆくのは当たり前の事でしょう。「ねじれ国会」も放置されている事も、解散すべき時に解散もせず、ただ自党の都合だけで国政を放置しているからに他なりません。
(えびなたろう)