きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

東シナ海ガス田「共同開発」とは

2008-06-19 11:23:19 | Weblog
東シナ海ガス田「共同開発」とは      (008.06.19.)

東シナ海でのガス田問題は、日中両国の海上での領有権主張で、話が付かないのに中国が一方的に境界線上でのガスの採掘を始めたことから、日本は強く中止を求めていた問題である。

今回、日中間の「戦略的互恵関係」の一環として話し合うことになり、両国の「共同開発」として、中国から日本も資本投資に参画し両国の開発事業として続けることで合意したと言う。

しかし、問題の本質は、海上に於ける領有権問題で、日本は両国からの中間線を境界と主張するが、中国は其れより日本側に入った大陸棚の末端(沖縄トラフ)を境界と主張している、全く話しにならない。

この問題に付いては、一向に進展もないまま、棚上げにしておいて、ガス田の「共同開発」だけを取り上げて、事業の参画を促してきたのである。日本は此れに同意したと言う事だが、中国ペースに嵌まってしまっているだけで何の問題解決には成っていないと思います。

中国側は、今のガス田開発に、お金と技術が欲しいだけです。 領土問題には全くの進歩もなく「共同開発」と称して日本からの投資を期待しているだけである。
そもそも、東シナ海のガス田によるエネルギー資源としての期待は、量的にも、ガスの輸送上にも問題が多く、日本に取っては魅力的なものではありません。

むしろ中国側にとっては、今までの投資もあり途中で止めるわけにも行かず、お金も掛かる事だから、一層のこと、日本を巻き込んで、金と技術を提供させようと思っていると考えるべきだと思います。
「共同開発」と言うからには、採掘地点は日本の領海内である事を中国も認めた上でないと、早計に話しに乗る事は出来ないと思うのですが。

今回の中国提案は、大阪城冬の陣での外堀を埋めさせた家康のような、したたかさが、感じられる外交戦略で、北朝鮮の拉致問題再調査と似たような事であると思います。

福田さんは、中国外交にしても、北朝鮮外交にしても、国民にとっては不満の残る点が多くどうも納得が出来ません。
日本は、いま国内で窮乏を強いられているのですから国民を犠牲にして、外向けにばかり「良い格好」をするのは、好い加減にして貰いたいものです。
(えびなたろう)