きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

官僚堕落の延長が生んだタクシー接待

2008-06-08 10:00:55 | Weblog
官僚堕落の延長が生んだタクシー接待      (008.06.08.)

深夜帰宅のタクシーで運転手から現金や金権の提供や、飲食接待を受けていた霞ヶ関の公務員は13省庁の機関で502人に上る事が報じられた。

タクシー業界のお客争奪戦の中で、公務員のタクシー代は、直接自分が代金を払うのではなく、「タクシー券」と言うチケットが支払いの代行を行なう事から、支払う方も安易に利用でき、受け取る方も、間違いなく確実に徴収できる理想的なお客である。

その上、各省庁も深夜まで残業を強いている職員にタクシー券を使って帰ることぐらいは、無制限に放任状態で使わしている。

この事は、上司自身が、税金の無駄使いを何の負い目も感じずに使いまくっている事を下部職員は見ているから、「疲れてかえる深夜のタクシーでビール1ッパイぐらい」は許されると思い込み、其れが20年にも亘って常態化してくれば、下部の職員にとって、深夜帰りの「居酒屋タクシー」は彼等の唯一の息抜きであるに相違ないのである。

民間会社では、タクシー代に2万円も掛けるなら、ビジネスホテルに一泊した方がいいではないかと言われているが、わざわざタクシーで自宅に帰ると言う事は、若い職員にとって「居酒屋タクシー」で一杯引っ掛け、ほろ酔い加減で女房に「お疲れ様」と言われれば最高の気分ではないかと思います。

だから、全省庁に渡って、しかも20年間も常態化を許してきた事になった物であって、この事実を厳しく取り締まり、該当者の処分だけに終わらそうとしている各省庁の大臣や幹部はその前に現在の官僚機構の腐りきった状態から目を逸らそうとするものであります。

公務員の倫理規定の違反である事は、当然処罰の対象だが、上級幹部たちの「ノーパンしゃぶしゃぶ」接待の時も不十分な対応で済ませた事を思えば、この際全省庁の官僚機構の腐敗の根源に深くメスを入れた対処が必要であると思います。

今回の常態化した不祥事は、表面的な対処で済ませて来た延長上の問題であると思います。
(えびなたろう)