きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

正常に戻せない日本の政治

2008-02-16 10:27:43 | Weblog
正常に戻せない日本の政治       (008.02.16.)

終戦後、荒廃した日本を建て直し、世界第2の経済大国にしたのは、官民一体となって復興への努力が実を結んだ結果で、その復興振りには、アジアは無論世界の国々からも驚異の目で見られた。

その一つに、国内道路の建設が大変重要な要素として働いた事は、確かである。田中角栄総理大臣は日本列島改造と言う大きな目標を掲げ、全国に高速道路を作り、産業の拡大に大きな功績を残したのである。

道路特定財源の制度も作られる時は、反対もあったが、結果はそれなりの成果を挙げてきた、そして其れと同時に建設の勢いに乗って活躍してきた人たちによる道路族と言う利権集団が出来た事も事実である。

しかし、道路建設も当時の勢いで建設を続ける必要もなく、むしろ他に優先して行なわねばならない事もあって、当然減速を強いられる時代になってきたのである。
しかも人口推移が2003年をピークに減少傾向にある現在、方向転換が叫ばれるようになってきている。
しかし、今までの波に乗ってきた、道路建設族は、簡単には方向転換できず、今までの夢を更に10年延長する事を望んでいるのが、道路族の主張である。

この様なことが、無駄な工事や、無駄遣いと結びつき、いまや国を挙げて、各省庁の行政合理化が必要になって来ている事を国民が訴えているのである。

方向転換の難しいといわれながらも、小泉・安部政権では、一応行政の合理化を掲げていたが、福田政権になって、再び元に戻り、各省庁が抱える族議員に抵抗され、行政合理化が後退の憂き目にあっているのが今の実態です。中でも冬柴国土交通大臣は全く改革の意向を示さず、官僚に完全に丸め込まれている大臣の代表例である。

結局、半世紀以上に及ぶ、自民党政権は、族議員による政・官癒着構造がどうしても改革できず、異常な状態を正常に戻せないで居るのである。

衆・参両院の「ねじれ国会」も解散総選挙後の結果によって、政界の再編成が行われない限り正常に戻せる実力内閣は出来ないのではないかと思われる。

                   (えびなたろう)