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つれづれの記

日々の生活での印象

再びの桜花  その1

2012年04月16日 22時49分32秒 | 日記

2012年4月16日(月)  再びの桜花   その1

 

  例年より、やや遅れたものの、今年も桜花の季節が巡って来た。春の訪れを、最も強く感じるのは、やはり、桜だろうか。昔は、梅と鶯も、春の使者として大事にされたようだが、現代では、こちらは、やや、縁遠くなっている。関東周辺の桜は、満開を過ぎて、桜前線は、北上中である。

  以前は、桜の開花は、鑑賞用だけでなく、農作業や園芸の暦代わりにも使われ、桜が咲いたら、種を播いても大丈夫、などと教えられたものだ。 

 

  昨年は、東日本大震災があったことから、桜を観賞する精神的余裕は、あまり無かったのだが、震災から一年を過ぎた今、何事も無かったかのように、美しく元気に咲く桜を見ると、懐かしいような、心休まる思いがある。

 

  先日のTV情報によれば、例年の花見客の数は、上野公園が、200万人で最高かと思っていたら、青森の弘前城公園は、250万人という。

  便利で気楽に行ける上野も素晴らしく、これまで、何度か出かけた。が、以前に訪れたこともある、歴史を感じさせる城郭と桜花の対比が素晴らしい弘前の花見客数が、日本一と聞くと、嬉しくなる。この春の開花予想日は、4月26日とか。

 

  昨年の春には、当ブログに、下記の記事を載せたのだが

    桜花に寄せて   (2011/5/5)

今年も、桜に纏わる身近な幾つかの話題を、2回に分けて、取り上げて見たい。

 

○先日の4月8日(日)は、東京の桜の満開の時期とあって、「桜狩」(さくらがり)が行われた。古来、花見の事を、風流に、「桜狩り」と呼んでいるが、実は、邦楽の、三曲合奏だったのである。

   山田流筝曲の古典曲に、流祖山田検校の作曲になる、「桜狩」という、名曲がある。尺八をやっている仲間と、山田流筝曲の先生社中のグループとの合同で、勉強会を兼ねた合奏会があり、季節に因んで、箏、三絃の糸方と、尺八の全員で、会の冒頭、この、「桜狩」を合奏したのである。

   会場は、都内赤坂の、豊川稲荷神社の境内だったのだが、桜の木は、写真のように、一寸した木が1本あるだけだった。よく咲いていたのだが、残念ながら、花の下での、本当の桜狩りは出来なかった。

 

   境内の桜

 

○東京の下町に建設中の、東京スカイツリーの工事も順調のようで、いよいよ、5月22日には、オープンの予定だ。我が家の部屋の中からも、数km先にあるこのタワーが良く見えるのだが、見え具合によって、その日の天気予報にも活用している。 

  すこし前、関西の知人を案内して、建設中のタワーを、真下から見上げたりしたが、つい先日は、近くまで車で行った知人が、タワーの形をした菓子を、お土産に持ってきてくれた。

   先日のTVでは、浅草寺境内の満開の桜花の上に見えるスカイツリーや、隅田川堤防の桜並木を前にした、スカイツリーの素晴らしい映像等が、放映された。直線的で近代的な最先端の建造物と、伝統的な仏閣や桜花との組み合わせも、なかなか良いようだ。

 隅田川畔の桜(ネットより借用)

   台東・墨田両区の間を流れる隅田川に架かる吾妻橋の近くに、もうひとつ、歩行者専用のXの形をした桜橋があり、花見の頃はこの橋が大変に賑わう。

 

   滝廉太郎作曲になる、有名な歌曲「花」は、武島羽衣の作詞で、以下のように始まる。

          ♪♪ 春のうららの隅田川、上り下りの船人が、--------------

曲名の花とは、言うまでも無く桜花の事で、隅田川沿いの桜を歌ったものだが、場所は、桜橋の辺りになるのだろうか。

「花」は、春爛漫の日本の風景を謳いあげた、二部合唱のハーモニーが美しい名曲である。

 

○桜は、開花してから、散るまでの期間は、比較的短いのだが、先日の、某民放TVによれば、その期間は、おおよそ、以下と言う。

     開花~満開   7日

    満開~散り始め 4日

     散り始め~葉桜 6日

 

・開花の定義は良く知らないが、以前、その地域での標準木で、蕾の重さを計って決めたとも聞いたが、最近は、目視で、数輪開くと、開花を宣言する、のだろうか。

  桜の開花予想日を決めるのは、気象庁の重要で楽しい仕事の一つのようだ。 少し前まで、各地でのこの予想日を、天気図の等圧線のように繋いで日本地図上に表した、風流な、桜前線というのがあった。最近は、民間での予報の普及もあってか、気象庁による桜前線は、取りやめになっているのは、少し残念だがーーー。

 

・開花後、満開までには、2分咲き、3分咲き、5分咲きなどなど、細かく表現され、終には、満開を迎える。枝の状況や、日当たりの状況によって、多少の時間のずれがあるが、満開の状態が続くのは、精々数日で、この間、桜の香りがあたりに充満していて、時間が停まった様に感じる、豊かさがある。

 

・やがて、ちらほらと、風に舞って、花びらが散り始める。少し、地面に花びらが散り落ちている様子の方が、風情がある。雨などがあると、やや持ちこたえるがーー。

  風がある時は、一面に花びらが舞う、正に、花吹雪になる。 雪の降る様に譬えた、花吹雪というこの日本語の、何と美しい表現であろうか。

  満開の桜花よりも、散り際に、ものの哀れや、淋しさを感じるのが、日本人の感性と言われる。でも、自分としては、開花後、次第に満開になって行くプロセスが好きである。

 

  日本の古典文学「太平記」にある、

      “落花の雪に踏み迷う、交野の春の桜狩り、紅葉の錦着て帰る、嵐の山の秋の暮、”

で始まる、有名な道行き文は、高校時代の古文で教わったのだが、今でも口に出る、75調の名文だ。

   この中で、桜が散る様を、雪に譬えた、落花の雪、という表現もよく、雪ならぬ花びらをいとおしんで、踏み迷う、とは、やや、技巧的だが、素晴らしい!

  所で、この、交野(かたの)とは、現在の大阪府交野市のようで、現在も、桜の名所となっているようだ。関西では、今でも桜の名所として、奈良県南の、天下の吉野山と対比されるような感じなのだろうか。

 

・花が、殆ど散ってしまうと、急に関心が薄れるせいか、気が付いたら葉桜になっている、ことが多い。葉が出るより先に、花が咲く桜としては、葉が出そろったところで、光合成を行う等、これからが、植物としての大事な仕事が始まるのだがーーーー。

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原発再稼働の技術的知見

2012年04月11日 17時28分24秒 | 日記

2012年4月11日(水) 原発再稼働の技術的知見

 

 

  原発再稼働の判断基準を纏めるように、との総理の指示が出たら、2~3日で、如何にも、泥縄式に、あっという間に、判断基準が纏まったように見えた。今頃になって何をしているのか! どうしてもう少し前から準備しなかったのか、と言うのが率直な感想だったが、少し調べて見ると、可なりの蓄積があったようだ。

   この3月に、安全保安院から出された、下記の資料で、今後の規制に反映すべきと考えられる事項として、30項目に上る、原発の安全対策が整理されている。

     「東京電力福島第一原子力発電所事故の技術的知見について」  

                                                         平成24年3月 原子力安全・保安院

  保安院が示していたこの安全対策は、本来は、今後の原発に関するもので、必ずしも、停止中の原発の再稼働のためのものではないのだが、今回は、それを準用した、と言う事ができよう。

 

   当初の報道では、30項目の安全対策の中から、第一段階として、13項目(後に16項目)を当面の緊急安全対策とした、とあったが、色々探したが、残念ながら、大元の情報が手に入らなかったのだ。が、TVの画面で、たまたま見た、“技術的知見”を含む資料名から検索したら、保安院のサイトで、やっと、上記の報告書を見付けることができた、ということだ。 

   この報告書は、この2月に案が出て、意見聴取を行った上で、3月に出来上がったようで、今回の原発事故に対する、現時点での技術的知見を纏めた、大変な労作である。 

  決して泥縄ではない、しっかりした情報なのだが、国民への周知等で、工夫が足りなかったために、社会に無用の不安を与えてしまい、大変、損をしている、と言える。

 

  上記の報告にある、安全対策30項目を、2段階に分け、緊急性の高い16項目を、当面の第一段階で確認することとしたようだ。 これら、16項目については、先の当ブログ記事

         原発再稼働の判断基準  (2012/4/09)

で、具体的に触れている。

  残る項目は、第二段階として、中長期的な課題、と言うことであろう。

 

  報告書にある、30項目は、少し長くなるが、以下である。

 

[外部電源対策]

1 外部電源系統の信頼性の向上

2 変電所設備の耐震性向上

3 開閉所設備の耐震性向上

4 外部電源設備の迅速な復旧

 

[所内電気設備対策]

5 所内電気設備の位置的な分散

6 浸水対策の強化 ○

7 非常用交流電源の多重性と多様性の強化 ○

8 非常用直流電源の強化

9 個別線用電源の設置

10外部からの給電の容易化

11電気設備関係予備品の備蓄

 

[冷却・注水設備対策]

12事故時の判断能力の向上 ○

13冷却設備の耐浸水性確保・位置的分散 ○

14事故後の最終ヒートシンクの強化

15隔離弁・SRVの動作確実性の向上

16代替注水機能の強化 ○

17使用済燃料プールの冷却・給水機能の信頼性向上○

 

[格納容器破損・水素爆発対策]

18格納容器の除熱機能の多様化

19格納容器トップヘッドフランジの過温破損防止対策*

20低圧代替注水への確実な移行*  ○

21ベントの確実性・操作性の向上 ○

22ベントによる外部環境への影響の低減

23ベント配管の独立性確保

24水素爆発の防止(濃度管理及び適切な放出)*

 

[管理・計装設備対策]

25事故時の指揮所の確保・整備

26事故時の通信機能確保  ○

27事故時における計装設備の信頼性確保 ○

28プラント状態の監視機能の強化  ○

29事故時モニタリング機能の強化

30非常事態への対応体制の構築・訓練の実施 ○

*主にBWRのみ

 

これらの中から、緊急度が高い安全対策として、前述の、16項目が抽出されたものであろう。(自分の推定で○印)

 

  今回示された判断基準1の中での、緊急安全対策16項目を見て見ると、あまり、金と時間をかけない対策と言える。固定的な設備は殆ど変えずに、可搬形の機材・機器の配備や、非常用設備への習熟、照明の確保策、浸水対策の強化、などが主だ。

  そして、全交流電源喪失{当初から組み込まれている電源機能や機器(多ルート化した商用電源、予備電源等)が駄目になった状態}という、最悪の状況になっても、電源車や、消防車等によって冷却機能は確保し、照明等も確保しながら、緊急に設備を管理して、炉心溶融や、水素爆発には至らない様にする、という、ギリギリのレベルを確保する、という意図が感じられる。

   自然の脅威に対して、設備が壊れない様に徹底的に防護する、という発想ではなく、仮に壊れても、重大事態には至らない様にし、時間を稼ぐ、と言う方向への転換であるという点では、防災から、減災への、発想の転換、と言え、自分の意見とも合致するもので、この点も評価できる。

   これまでよく言われて来た、“原発事故は、決して起こらない”、といった、いわゆる、「安全神話」を捨てているのだ。 設計上で、ある程度の強度や防護策は確保するものの、自然の脅威への対応には、当然、限界があるため、事故は起こっても、最悪の事態には至らない様にしておく、ということだ。

  上記の30項目の中で、今後に廻すものは、必要性は高いのだが、時間と金を掛けた、防災にも配慮した対策として、実施すると言うことになろう。

  大飯原発でも、免震事務等の建設や、フィルターつきベント設備の整備等々、今後の工程で対応する事項が、まだ、多く残っている。

 

  国内の原発は、今後、福島第一原発と同程度の地震と津波がある場合でも、 今回の緊急安全対策によって、重大事態には至らない、と言うのだが、福島第一、大飯原発での、実際を見て見よう。

  設備機器類の設計値と、福島第一での、実際の来襲時の値は以下である。

 

             地震(最大加速度)     津波高    

             設計     来襲        設計        来襲

福島第一#3 449ガル 507ガル     3.1/5.7m  14~15.5m

大飯#4     700ガル              2.85m

                                          (以前は1.86m)

 

  これから分るように、福島第一では、設計値と比較して、来襲した地震による揺れの規模は、あまり超えていないのだが、津波の高さの規模は、圧倒的に設計値を越えて居たことだ。

  これと同程度の地震や津波が来襲した場合は、大飯原発ではどうなるだろうか。大飯原発の場合、ストレステストの結果では、1260ガル以上の振動で、冷却機能が失われ、津波の高さが、11.4mを超えると、交流電源全てを喪失するという。

  即ち、特に津波に関して、現在の設備状況では、設備・機材に、可なりの被害が出ることが想定される。

仮に、電源は確保できても、配管等がかなり損傷するため、組み込まれている通常の冷却系は機能できなくなるのではないか。

又、たとえ、メルトダウンや、水素爆発は起こらないとしても、機材や配管の損傷で、建屋内に高濃度の汚染水が漏れ出す事態は考えられるし、サイト内が高線量になることも、あるのではないか。

  今回の緊急安全対策で、たとえ設備が損傷しても、敷地内は兎も角、敷地から外の環境には、放射性物質が出て行かないようにすることが、ミニマムの条件だろうが、果たして上手くいくだろうか、という、一抹の不安はあるのだがーーー。 

 

  今回の、福島第一に関する技術的知見では、地震由来の損害は、あまり見られない、と言うことだが、事故の詳細な原因調査が完了しなければ、はっきりとは言えないことだ。

  今回の事故についての、事故調査・検証委員会(畑村委員会)は、この夏を目途に最終報告をまとめる、としているが、現状では、原子炉内の状況が分らないのは勿論、地下には、高濃度汚染水が大量にあって十分な調査ができず、変則的な循環冷却システムで凌いでいる状況で、これが大きく変わらない限り、今回の結論と、あまり変わらないだろう。本当の原因が分るには、年オーダーが必要だろうか。

 

  自然の脅威に対して、出来るだけ強くして、耐えられるようにしておく事がのぞましいのは当然だが、金も時間もかかる。○○年に一度、と言った確率的なリスクに、どこまで備えるかは、難しい判断となる。

  各原発の立地条件について、過去の歴史も含めて、もう一度精査し、自然の脅威の大きさを想定する必要がある。

   今回、東北地方太平洋沖で巨大地震が起きることは、どう想定されていただろうか。地盤の構造からして、十分に予想していたのだが、マグニチュードの大きさが、これまでは、もっと小さかったのだが、今回、M9.0になった、というのだろうか。

  津波の想定でも、あの場所であのような規模の地震が起これば、今回の様な津波が、各地に来襲すると、予想できるようなシステムが、どう整備されていただろうか。

これまでの、地震の予測や津波の予測に不備があったのであれば、今回の経験を踏まえて改めればいいことだ。 

  そして、福島第一原発に来襲したと同程度の自然の脅威が、当該地の原発を襲った場合、想定される脅威が大きな地域では、防災的な対策と減災的な対策を組み合わせて対処し、それ程大きくないと想定される地域では、防災的な対策を主に、対処することとなろう。

 

  自分の結論は、この夏に向けて、多くの地域で、需給がひっ迫すると見込まれる状況から、あれこれ、小田原評定をしている時間的余裕は、もはや無く、今回の判断基準によって、速やかに、各原発の再稼働に踏み切るべき、と考える。

  そして、時限を切って、例えば2~5年後に、事故原因や、地震や津波に関する解明や研究が進展する事に照らして、安全対策や稼働自体を、見直す事とするのがいい、ように思う。 

  原発の再稼働に当たって、先だってのブログ記事

              原発の再稼働  その2  (2012/2/12)

で述べた、上記結論の方向は、より、状況が分ってきた今も、変わっていない。 

 

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原発再稼働の判断基準

2012年04月09日 14時16分23秒 | 日記

2012年4月9日(月) 原発再稼働の判断基準

 

 

  原発の再稼働については、九州電力 玄海原発の「やらせ」騒動などもあったが、いよいよ、大飯原発3、4号機の再稼働問題が、今後の前例となるだけに、現内閣の命運も掛かる、正念場を迎えている。

当ブログでは、原発の再稼働については、これまで、以下のように取り上げ、

     原発の再稼働 その1  (2012/2/10)

     原発の再稼働 その2  (2012/2/12)

     原発の再稼働 その3  (2012/2/25)

私見も述べて来たが、原発事故後の、極めて大きな節目を迎えている現在、先日の

     稼働原発が、あと一基! (2012/4/7)

に続いて、再稼働に関し、今回は、ストレステストと、再稼働の判断基準について、取り上げたい。

 

 今回の、大震災による原発事故を受けて、定期検査中や建設中の原発の安全性について、再評価する事となり、昨年夏、その方向が示された。

    「我が国原子力発電所の安全性の確認について」  H23/7/11 3大臣連名

これに基づき、各事業者が、ストレステストを行い、その結果を、経産省 原子力安全・保安院に、報告することになっている。 

 

 ストレステストでは、一次評価と二次評価があり、今回は、一次評価が対象になっている。原子力安全委員会の見解では、再稼働に当たっては、二次評価も速やかに実施すべきとしている。

 上述の、当ブログ記事、原発の再稼働 その3 で触れているが、自分としては、一次評価、二次評価の、両者の違いが、いまいち、良く分からないのだがーー。

 

  安全保安院のサイトの、「ストレステストの進捗状況」には、提出された報告書の処理状況が、一覧表で示されている。(ストレステストの進捗状況

4月6日現在で、18件の原発について掲載されており、以下のようになっている。

    ○一次評価報告を保安院が受理し、保安院で評価する原発

        前回(2/07)時点 16件  内訳は省略

        今回(4/06)時点 18件  追加:北陸電力 志賀原発1、2号機

    ○保安院の評価を終了し、原子力安全委員会へ送付し、委員会で確認中の原発

                       1件  四国電力 伊方原発3号機

    ○原子力安全委員会で確認を終了した原発       

                       2件  関西電力 大飯原発3、4号機

3項目にあるように、福井県にある、関西電力 大飯原発3号機、4号機が、3月23日に原子力安全委員会での確認を終了したことから、目下、この原発の今後の扱いが、ポイントになっている訳だ。

 

 ここで、改めて、54基の原発の現況をみると、以下のようになる。

   ○稼働中は、泊3号機 1基のみ

   ○地震関連で、以下の20基が停止

     ・中越沖地震の事故で停止  柏崎刈羽2~4号機

     ・東日本大震災の事故で停止 福島第一1~4号機(廃炉)・5~6号機 

                         福島第二1~4号機 

                         女川1~3号機、東海第二 

     ・東海地震を想定して政府要請で停止 浜岡3~5号機

   ○残る21基は、3.11時点で、定期検査中だったもの、3.11では稼働していたが、その後、定期検査で停止し定期検査が終了したもの、現在定期検査中のもの、等である。    

    前記の、「ストレステストの進捗状況」に出ている原発は、全て、このカテゴリーに入っている。

 

  これまで、保安院に、ストレステストの報告書を提出しているのは、先述のように、18件だ。定期検査で停止したのが最近なので、ストレステストの報告書がまだ出ていない原発は理解できるのだが、3.11以前に停止しているのに、 未だにテスト結果が出ていない原発が、数件あるのは、どう言う理由だろうか。 

 

  原子力安全委員会の確認を終了したとされる、大飯原発3,4号機について、再稼働に向けてどのように扱うかについて、4/3以降、野田総理と関係3閣僚による会議が、数回持たれ、4/6の会議で、全国各原発の再稼働について判断する場合の基準が、正式に決まったようだ。

TV・新聞の報道や、ネット情報等からすると、再稼働の判断基準は、以下の、1、2、3のようになったようだ。

 

判断基準1 [全電源喪失を防ぐ緊急対策が実施済]

   外部からの全電源喪失による事態の悪化を防ぐため、4分野で、16項目の対策が既に講じられていること。

判断基準2 [炉心損傷を起こさない対策を政府が確認]

   東日本大震災級の地震や津波でも、炉心や燃料プールなどを冷却でき、燃料損傷が起きないことを政府が確認していること。

判断基準3 [中長期的な安全向上策の具体化]

   外部電源の多重化やフィルター付きベント設備の設置、事故時の通信機能の信頼性向上など、さらなる安全対策の実施計画を電力     会社が明らかにしていること。

  規制庁が今後打ち出す規制への迅速な対応に加え、電力会社が自ら安全対策を普段に実施する姿勢を明確化すること。

 

 判断基準1 の4分野と16項目は以下のようである。当初は、4分野 13項目だったのだが、“分りやすく見直して”、このようになったようだ。これらの緊急安全対策については、既に、全国的に実施済み、とある。

 

○電源設備関連の対策

 1 全電源喪失時にも電源供給できる電源車を浸水しない場所に配備

 2 直流電源は浸水対策を実施

 3 道路損壊などの状況下でも給電が可能な対応体制の強化、実施手順の確立

 

○冷却・注水関連の対策

 4 全電源喪失でも、確実に冷却・注水ができる体制の確保

 5 冷却・注水関連機器の浸水対策

 6 緊急時でも給水が可能な体制の強化

 7 消防車・ポンプ車や水源の確保

 8 消防車・ポンプ車の燃料を調達できる仕組みの構築

 

○格納容器破損防止関連の対策

 9 低圧代替注水への移行を確実に行うための手順・体制の明確化と訓練

10 迅速確実なベントに実施を可能にする手順・体制の構築と訓練

11 中央制御室や現場でベントを可能とすること

 

○ 管理・計装設備関連の対策

12 全電源喪失時も中央制御室の換気空調を運転可能にすること

13 全電源喪失時の発電所内の通信手段の確保

14 計装設備を使用可能にすること

15 高線量対応防護服などの確保と緊急時に放射線管理ができること

16 重機の配備など、津波によるがれきを撤去できること

 

  判断基準2は、判断基準1にある、各種緊急安全対策と大きく関連するが、原発事故の最悪の事態である、炉心損傷や水素爆発を防ぐための、冷却機能の維持や、ベント作業手順等について、政府がきっちり確認していることを重視している。

 

  判断基準3は、少し時間がかかる、中長期的な対策については、計画の具体化迄としている。大飯原発の場合は、免震棟の整備、防潮堤の構築、等について、早急に、実施に向けての行程表を具体化するようだ。

  この項目については、安全性の問題の先送り、との批判もあるが、原発の再稼働に当たっては、さし向き、判断基準1,2が満たされていれば良い、と、自分は考えるが、別途、論じたい。

  今後、政府としては、更に詰めた上で、今週にも、経産大臣が地元の関係自治体(福井、京都? 兵庫?)を訪れて、再稼働について説明し、そこで、地元の意見を聞き、政治判断を行うという。

 

余談だが、原発事故で、急遽、表舞台に登場するようになった、経産省の原子力安全・保安院(Nuclear and Industrial Safety Agency:NISA)だが、原子力の安全だけと思っていたのだが、産業界のエネルギー全般の安全について、所管しているようだ。原発事故をきっかけにして、エネルギー政策を推進する機関と、安全について規制する機関を分離する話が出ている。(原子力安全・保安院

                       

原子力安全・保安院                                 各エネルギーの安全  

 

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稼働原発  あと一基!

2012年04月07日 12時44分04秒 | 日記

2012年4月7日(土) 稼働原発 あと一基!

 

 

  東日本大震災から、早、1年以上が経過したが、事故になった福島第一原発を始め、殆どの原発が、停止状態にある。 先日の、3月26日未明、柏崎刈羽原発6号機が、定期検査入りで停止した結果、国内54基あった原発の中で、稼働しているのは、いよいよ、泊原発3号機の一基だけとなった。 野球ではないが、あと一基! である。

  北海道電力 泊原発 右手前が3号機

   この最後の「打者」となる原発が、来月5月初旬に、予定通り定期検査に入れば、史上初の、国内全原発停止状態となる。事故発生後、いずれは、再稼働もあるだろうと、見ていたのだが、少し甘かったようで、終に、「完全試合」が達成される様な、変な興奮すら覚える、見事なスコアだ。 

   事故発生以前には、大半の国民は、稼働運用中の原発だけでなく、工事中や、計画中の原発も含めて、安全神話を信じて、将来の、豊富な電力に支えられた社会を思い描いてきた訳で、このような、無残な事態になるとは、全く、予想できなかったのだ。 

 

   改めて、国内の発電事情を見てみると、2009年のデータだが、発電状況と、原発依存度は、以下のようになっているようだ。(EURO SELLERの悠遊通信 電力会社9社の原発依存度) 

  

 

    

 

   全国の原発依存度は、事故以前の2009年で、29%程度と言われて来たが、特に関西電力は、原発依存度が53%と高く、その中の大飯原発3、4号機の出力が、国内最大級と大きかっただけに、管内の全原発停止の影響は大きい。このままだと、この夏場は、 関電管内で、最大、19.3%もの電力不足となる、と予想されるようだ。

  昨年夏は、自動車業界等の積極的な取り組みで、節電運動が、国民的な盛り上がりを見せ、乗り切れたのだが、果たして、今年も、そのようになるだろうか。

原発が全て止まった状況下での電力不足と節電は、国民生活や産業界に、極めて大きな影響があろう。 

 

  一方で、火力発電への依存度を増すことは、東京電力の値上げ騒動でも言われているように、経営的な問題も大きいことから、目下の策としては、事故を起こしていない原発は、一日も早く再稼働に持って行く必要性が非常に高く、これは、政府や電力業界だけでなく、経済界や、国民の思いでもあろう。

 

  東日本大震災を経験し、原発事故による深刻な影響を目の当たりにした、全ての日本人にとって、放射能に対する恐怖は、極めて深刻なもので、本音としては、 誰しも、“原発は止めたい”、のだ。 

   “原発反対、再稼働反対”、と言うのはたやすいし、また、“殆どの原発が停まっているのも、電力会社や政治の責任だ”、などとも言いたいのだが、確実に身近に迫っている電力不足を、どう乗り切るのか。今や、一人ひとりの、自分の問題として、対応を迫られている。 

   原発を止めてどうするのか、代替エネルギーの中でも、火力用の化石エネルギーは、金がかかるし、排ガスの問題もある。

   又、自然エネルギー、再生可能エネルギーと言っても、一般家庭用は兎も角、生産活動や社会インフラの為の電力まで、安定的に賄うのは、そう、生易しいものではない。

  一方、電気をあまり使わない生活や、社会生活は、時間軸を逆に戻すことにもなりかねず、そう簡単には実現できない。

 

   先人達は、これまで、国策として原子力の方向に持ってきた訳だが、今後のエネルギーについて、どう言う方向に持ていくのか、は、政治の責任でもあるが、つまるところ、政治家や役人達に政治を任せている、自分達の責任であろう。

 

   目下、大飯原発3、4号機の再稼働問題が、焦点となっているが、当ブログでは、本稿を皮切りに、数稿に分けて、これらについて、取り上げて行くこととしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ブータン国民の幸せ

2012年04月01日 23時11分57秒 | 日記

 

2012年4月1日(日)  ブータン国民の幸せ

 

 

先日の、3月22日に放映された、NHK―TV番組 

  地球イチバン「 地球で一番幸せな国 ~ブータン~ 」

は、考えさせられた番組である。

  この所、ブータンに関する報道をよく耳にしたが、今回の番組が、総仕上げの様なものだろうか。 好きな俳優の一人である、時任三郎が案内役であるのも、嬉しかった。

 

   この、地球イチバンは、よく見る番組だが、地球上には、こんな地域もあるのか、こんな生活をしている人達もいるのか、と新鮮な驚きを味わうことが多い。

   当ブログの下記記事

        地球最北の町 その1、その2 (2012/2/16、2/18)

も、地球イチバンの番組で、北極圏にある、ノルウエー領 スバールバル諸島のフリーゾーン、ロングイヤービエンの事を知り、取り上げたものだ。

 

   さて、今回のブータン国だが、昨年秋に、若い国王夫妻が、国賓として来日し、国会で演説したり、被災地を訪れて、祈りを捧げたり子供達と交流した事等から、一躍、話題となった。 

   あの時、自分にとって、特に印象に残っているのは、福島県相馬市の、ある小学校で、ワンチュク国王が、子供達の前で語った、竜の話である。

  竜は想像上の生き物だが、一人ひとりの心の中で生きている。人生の経験を食べて成長するので、みなさんも、心の中の竜を大切にし、鍛錬して、感情等をコントロールしてください、というもの。 何故か、すんなり納得できる、面白い話であった。

 でも、なぜ竜の話なのだろうか、と、あの時は不思議に思ったのだが、今回、ブータンの国旗の中に、竜(雷竜)が描かれている事を知って、納得がいった。 ブータンでは、竜は、身近な存在のようで、国の別名である、ドウク・ユルのドウクは、雷竜のことで、雷竜の国、とも言われるようだ。 

  ブータン国旗  

 今回の訪日は、新婚旅行のつもりか、などと、冷やかす向きもあるのだが、国王夫妻の、静かな物腰や、にこやかな笑顔が、震災に苦しむ日本人の心に、ほっとした空気をもたらし、やさしい気持ちを思い起こさせてくれた、と言えよう。

 

  ヒマラヤ登山の入り口となる隣国のネパールに比べ、普段は、あまり話題に上らない、ブータンだが、ネット情報等から、改めて、その国情を、見て見よう。 

   ・ヒマラヤ・チベット高地にある小国

      手元の地図には、首都の、ティンプーしか載っていない。

   ・国土の大きさは九州位で、全体が山深い高地で、人口は70万人ほど。

   ・立憲君主制の国家で、国連に加盟。   

   ・南のインドとは、いい関係だが、北の中国とは、緊張関係にあるようだ。

   ・仏教信仰が篤い。

   ・産業  農業が主、ジャガイモ、トウモロコシなど

         鉱物資源もあるようだ

         ヒマラヤの水を利用して発電した電力を、インドに輸出しているという。

   

  NHKの番組の中や、関連サイトで得た情報から、“人間の幸せとはなにか”、というテーマを軸に、以下に、幾つかの諸点について触れて見たい。

 

○最もユニークな話題は、ブータンでは、先王の1972年以降、 GNP(Gross National Products 国民総生産)ではない、GNH(Gross   National Happiness 国民総幸福/国民総幸福量)なる指標を導入していることだ。

  世界全体の文明が進み、経済的に発展する中で、国の力は、GNPで表すのが一般的だ。最近は、米国に次いで、中国が2位になり、日本は3位に後退している。

  ブータンでは、憲法の中に、国の目標として、GNHがうたわれ、以下の4つを柱にすることを、明記している、という。

     1、公平で公正な社会経済の発展

     2、文化的、精神的な遺産の保存、促進

     3、自然環境の保護

     4、良き統治

行政組織としては、10ある省庁の上に、全体をコントロールして、GNHを実現するために、GNH委員会という機関が置かれているようだ。

  絶対王政から、立憲国家になったのは、ごく、最近の事のようで、国民の参政権等の、民主化の程度や、王制と国会との関係などについては、気になるところだが未調査である。

 

○実際に、ブータンの国民は、日頃、どのように感じているのだろうか。2005年に、ブータンで行われた国勢調査では、

    あなたは幸福ですか?

という問いに、97%が、YES と答えているという。

 又、2010年に、ブータン国立研究所が行った調査では

    生活に満足していますか?

という問いには、国民の83.6%の人が、満足している、と答えたようだ。

  俄には信じ難い数字で、国の方で、都合いいように、でっちあげた数字ではないか、と思いたくもなるのだが、番組に登場した、ブータンの人達の感覚では

  ・自分達の家族は、地域の共同体に護られているので、不安が無い

    家を建てる時は皆が手伝ってくれる

    隣近所の往来が自由で、他の人間が区別されない

    一人の時は、近隣に泊めてもらえる

  ・自然と共生しながら、その恵みに感謝出来る生活

などから、幸せと感じているようだ。

 終戦後、暫くまでは、以前の日本でも当たり前だった地域社会との連帯や、自然との共生が、今も、生きているようだ。

 物質的な欲求や、競争の中で生きざるを得ない、現代社会は、ストレスだらけなのだが、ブータンには、このような概念や言葉が無い、と言うことに、レポーターの時任氏も驚いていた。

 現代の、日本人の感覚では、物質的には決して豊かな生活ではないようなのだが、教育費と医療費は無料という。

 

○人間、何が幸せか、については、色んな考え方や意見がある。 

 国民の大半が幸福と感じる、と言っても、本当かな、と、素直になれない感覚、疑いたくなる心理が、どうしても働く。

 幸福感といっても、宗教的なものに根差した、絶対的なものもあろうが、殆どは、相対的なものであろう。 相対的とは、所詮、他との比較の世界である。

 貧しいゆえの幸せにも見え、貧富の差が生まれるような要素がない環境なのだろうか。

 又、他の国の状況に関する情報は、どのように知っているのだろうか。

   電話、インターネット、放送、文献等による情報

   他との交流・交易 

 他の国や地域の事は、知らないままでの幸せ、とは思えず、知った上での幸せ、なのだろうか。何処かの国のように、情報が統制され、知らされていない、知ることが出来ない、状況とは思えない。 

 

○ブータン国内は、インフラとして、山間僻地の家にも、電気が引かれているのだが、鶴にまつわる、感動的な話が、番組で紹介された。

 ある地域の住宅に電気を通すためには、途中にあるポプジカ谷の湿地(ラムサール条約に登録されている)に電柱を建てる必要があるのだが、そうすると、チベット方面から、この湿地めがけて、毎年、飛来してくる鶴達(地元では、トウントウンと呼んで、大切に見守っている)にとって、大変な障害になる、という。

 このため、地域の人達は、電気を引くのを諦め、我慢していたようだ。 この話を聞いた、欧州のある国が、地上ではなく、湿地帯の地下に電線を埋設して、電気を通す工事の援助を行ったという。 これにより、この村にも、待望の電気が灯った光景が紹介された。

  湿地の鶴たち(NHK 地球イチバン

 人間と、野生の鶴との共生を実現した、素晴らしい精神と工夫と言えよう。

 

 以前、人間が鳥になって空を飛ぶ、パラグライダーを、暫くやったことがある。着地点近くに電線があると、それに引っかからない様に、細心の注意を払って飛んだものだが、ある御仁が、電線に引掛けて仕舞い、近隣の村内を停電にしたハプニングを思い出した。鶴の気持ちは、良く分かるというものだ。

 

○ブータンは、農業国だが、海外技術協力事業団の専門家として派遣された、西岡京治氏が、二十数年間に亘り、生涯を掛け、農業技術の指導に当たったことで、その功績が讃えられて、国から、爵位を授けられ、亡くなった今も、敬愛されていると言う。

 ブータン国から、大震災直後、義援金として、100万ドルの寄付を頂いたようだが、国連活動等でも、ブータンが極めて親日的である陰には、このような先人達の、功績の積み重ねがあるようだ。

 

○この、グローバル化の時代にあって、ブータンは、変わった国、という印象もある。が、人間の幸福や、社会の在り方についての、普遍的な一つの方向をも示している、ように思える。

 日本には、このような、普遍性を明らかにすることを目標とした、組織や団体等もあるようだ。(例:GNH研究所 - Top page -

 また、昨年秋、国王の来日の際に訪問した、慶応義塾大学は、GNHを提唱し、推進している、ブータン国王に対して、経済学名誉博士の称号を授与したという。

 

 未曾有の大震災の経験を通して、精神的な連携(絆、助け合い など)の重要性を、再認識しつつある我が国だが、ブータン国とその人々の存在は、多様な価値観の大切さについて、多くの示唆を与えてくれるようである。

 

 

コメント (2)
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