2010年7月31日(土) バス共通カードからPASMOへ
首都圏のバスに、磁気カード式の、バス共通カードが導入されたのは、かなり前になる。その後、地下鉄や私鉄に、ICカード式のPASMOが導入され、バスでも使えるようになった。しばらく、両カードの併用期間が続いたが、いよいよ、7月末の今日で、バス共通カードの利用が停止され、ICカードのPASMOだけになり、一種の感慨がある。
バスに乗る時に、小銭の用意が要らないとともに、都内のどのバスでも使える、バス共通カードは、結構、便利であるとともに、何といっても、割引率が大きな魅力だった。例えば、5000円のカードなら、おまけが850円もつくので、都合、5850円分のカードを、5000円で買えるのだから、割引率は、
(5850-5000)/5850=850/5850=0.145
で、約14%の割引となるのだ。当今、こんな割引率の良い商品は、稀なのである。
バス代でいえば、区間210円のところを、約180円で乗れるのだから、毎度30円ほどづつ儲かる計算になり、主婦感覚では、大変な魅力となる。
現役時代、通勤に、毎日バスを利用した時期には、バス共通カードとバス通勤定期券とを比較した結果、定期券は思ったほど割引率が良くなく、乗車するバスや区間に制約されるので、バス共通カードを使うことにしたものだ。

バス共通カード(5000円)
バス共通カードと相前後して、JRや各私鉄で、磁気カード式の乗車券が流行した。カードで改札できるのはいいのだが、例えば、地下鉄で入って、乗り入れしている私鉄の駅で降りる時などは、清算が面倒であった。
それが、地下鉄や私鉄のIC化(PASMO)が進み、JRもIC化(Suica)して、ついに、JR、私鉄、都営地下鉄のICカードが共通に使えるという、大きな夢が実現したのである。もう、相互乗り入れしていても、清算の必要がなくなった。
そして、やや遅れて、バス乗車券のIC化も進み、PASMOが使えるようになったことで(Suicaも、ペンギンマーク入りから)、首都圏の交通機関は、共通にICカード乗車券が使える時代になったのである。

PASMO

Suica
導入当初は、入金した金を、事業者間でどのように山分けするのか、気になったものだが、最近は、当事者ではないので、気にしないことにしている。
また、トラブルやシステム障害についても、利用者の依存度が高まる程、社会的に問題なのだが、これも気にしないことにしている。
このようにして、磁気カード式のバス共通カードが、他の事業者と同じく、日頃利用しているバス会社でも、この3月で販売停止となり、7月末で、利用停止となったのである。
このところ、バス内の音声コマーシャルでは
電車もバスも パスモ
と、語呂合わせで、やっている。勿論、現金の使用は、今まで通りである。
バス共通カードとPASMOが併用出来た期間は、以下のように、割引率を考えて、バス共通カードを使ったのだが、これからは、PASMOだけになるので、検討の余地はなく、楽しみも減った。
バス共通カードでは、一旦購入すると使用期間の制限がなく、前述のように、5000円のカードなら、常時、約14%の割引がある。単純シンプルでわかりやすい。
一方、PASMOでも、「バス特」という、割引があるのだが、これが難解でよくわからない。PASMOでバスに乗ると、100円利用する毎に、10ポイントづつ、「バスポイント」なるものが貯まり、このバスポイントが、100ポイントになると、100円として、自動的に使われるという。すなわち、合計、1000円使う毎に、100円分のオマケがつく、ポイントサービスと言える。
バスポイントが難解なのはここからである。なんと、このポイントに有効期限があるのだ。バスポイントは、月初から月末までの1カ月毎に締め切りとなり、次月に持ち越されることはなく、無情にもリセットされて、新たにカウントを始めるのだ。しかも、このおまけ、これまでの、バス共通カードの最高割引と同じ、850円分が上限となっている。つまり、それ以上頻繁に乗っても、割引率は変わらないのだ。5000円のバス共通カードを、何枚も使うのと、全く同じとなる。
PASMOで、割引率が打ち止めとなる、利用頻度を計算してみよう。5000円分乗ると、850円のおまけが付くのだから、往復420円のバス区間なら、
5000/420=11.9
で、月11回ぐらい乗るまでは、割引率が徐々に大きくなり、12回目以降は、打ち止めとなる、ということである。
一方、せっかく貯まったバスポイントを有効にするには、月初から月末までに、最低で、
1000/420=2.38
つまり、3往復は乗らなければならず、いずれにしても、割引が時間の関数となり、慌た
だしい。
更に、バスポイントが、現在いくら貯まっているのか、バスに乗る時の表示では、よく
わからないのだ。
この評判の悪いバスポイントが、月末締めでなく、3年程度の有効期限付きで、持ち越されるのなら、魅力があるのだがーーー。
乗り物に関して、これからの興味の一つは、東京都のシルバーパスである。70歳から利用できるこの制度、非課税者は、年間1000円で手に入るということで、家人は、このおかげで、バスや都営地下鉄を、気儘に利用している。タダほど怖いものはなく、聞いたところでは、東京都は、一人当たり、数万円の金を事業者に支払っているようだがーー。
高齢者世帯になる自分の場合は、曲がりなりにも税金を払っていることから、シルバーパスの値段は、年額2万円である。簡単な経済比較では、利用頻度が少ないので、残念ながら、適用領域はない。
でも、都心を通る、三田線、新宿線、浅草線と、環状の大江戸線という、都営地下鉄を軸として更に都電も加え、その各駅までのアクセスに、各社のバスを利用すれば、時間は十分にあるのだから、面白い使い方や行き方が、見つかるかも知れない、と期待しているのだがーー。
首都圏のバスに、磁気カード式の、バス共通カードが導入されたのは、かなり前になる。その後、地下鉄や私鉄に、ICカード式のPASMOが導入され、バスでも使えるようになった。しばらく、両カードの併用期間が続いたが、いよいよ、7月末の今日で、バス共通カードの利用が停止され、ICカードのPASMOだけになり、一種の感慨がある。
バスに乗る時に、小銭の用意が要らないとともに、都内のどのバスでも使える、バス共通カードは、結構、便利であるとともに、何といっても、割引率が大きな魅力だった。例えば、5000円のカードなら、おまけが850円もつくので、都合、5850円分のカードを、5000円で買えるのだから、割引率は、
(5850-5000)/5850=850/5850=0.145
で、約14%の割引となるのだ。当今、こんな割引率の良い商品は、稀なのである。
バス代でいえば、区間210円のところを、約180円で乗れるのだから、毎度30円ほどづつ儲かる計算になり、主婦感覚では、大変な魅力となる。
現役時代、通勤に、毎日バスを利用した時期には、バス共通カードとバス通勤定期券とを比較した結果、定期券は思ったほど割引率が良くなく、乗車するバスや区間に制約されるので、バス共通カードを使うことにしたものだ。

バス共通カード(5000円)
バス共通カードと相前後して、JRや各私鉄で、磁気カード式の乗車券が流行した。カードで改札できるのはいいのだが、例えば、地下鉄で入って、乗り入れしている私鉄の駅で降りる時などは、清算が面倒であった。
それが、地下鉄や私鉄のIC化(PASMO)が進み、JRもIC化(Suica)して、ついに、JR、私鉄、都営地下鉄のICカードが共通に使えるという、大きな夢が実現したのである。もう、相互乗り入れしていても、清算の必要がなくなった。
そして、やや遅れて、バス乗車券のIC化も進み、PASMOが使えるようになったことで(Suicaも、ペンギンマーク入りから)、首都圏の交通機関は、共通にICカード乗車券が使える時代になったのである。

PASMO

Suica
導入当初は、入金した金を、事業者間でどのように山分けするのか、気になったものだが、最近は、当事者ではないので、気にしないことにしている。
また、トラブルやシステム障害についても、利用者の依存度が高まる程、社会的に問題なのだが、これも気にしないことにしている。
このようにして、磁気カード式のバス共通カードが、他の事業者と同じく、日頃利用しているバス会社でも、この3月で販売停止となり、7月末で、利用停止となったのである。
このところ、バス内の音声コマーシャルでは
電車もバスも パスモ
と、語呂合わせで、やっている。勿論、現金の使用は、今まで通りである。
バス共通カードとPASMOが併用出来た期間は、以下のように、割引率を考えて、バス共通カードを使ったのだが、これからは、PASMOだけになるので、検討の余地はなく、楽しみも減った。
バス共通カードでは、一旦購入すると使用期間の制限がなく、前述のように、5000円のカードなら、常時、約14%の割引がある。単純シンプルでわかりやすい。
一方、PASMOでも、「バス特」という、割引があるのだが、これが難解でよくわからない。PASMOでバスに乗ると、100円利用する毎に、10ポイントづつ、「バスポイント」なるものが貯まり、このバスポイントが、100ポイントになると、100円として、自動的に使われるという。すなわち、合計、1000円使う毎に、100円分のオマケがつく、ポイントサービスと言える。
バスポイントが難解なのはここからである。なんと、このポイントに有効期限があるのだ。バスポイントは、月初から月末までの1カ月毎に締め切りとなり、次月に持ち越されることはなく、無情にもリセットされて、新たにカウントを始めるのだ。しかも、このおまけ、これまでの、バス共通カードの最高割引と同じ、850円分が上限となっている。つまり、それ以上頻繁に乗っても、割引率は変わらないのだ。5000円のバス共通カードを、何枚も使うのと、全く同じとなる。
PASMOで、割引率が打ち止めとなる、利用頻度を計算してみよう。5000円分乗ると、850円のおまけが付くのだから、往復420円のバス区間なら、
5000/420=11.9
で、月11回ぐらい乗るまでは、割引率が徐々に大きくなり、12回目以降は、打ち止めとなる、ということである。
一方、せっかく貯まったバスポイントを有効にするには、月初から月末までに、最低で、
1000/420=2.38
つまり、3往復は乗らなければならず、いずれにしても、割引が時間の関数となり、慌た
だしい。
更に、バスポイントが、現在いくら貯まっているのか、バスに乗る時の表示では、よく
わからないのだ。
この評判の悪いバスポイントが、月末締めでなく、3年程度の有効期限付きで、持ち越されるのなら、魅力があるのだがーーー。
乗り物に関して、これからの興味の一つは、東京都のシルバーパスである。70歳から利用できるこの制度、非課税者は、年間1000円で手に入るということで、家人は、このおかげで、バスや都営地下鉄を、気儘に利用している。タダほど怖いものはなく、聞いたところでは、東京都は、一人当たり、数万円の金を事業者に支払っているようだがーー。
高齢者世帯になる自分の場合は、曲がりなりにも税金を払っていることから、シルバーパスの値段は、年額2万円である。簡単な経済比較では、利用頻度が少ないので、残念ながら、適用領域はない。
でも、都心を通る、三田線、新宿線、浅草線と、環状の大江戸線という、都営地下鉄を軸として更に都電も加え、その各駅までのアクセスに、各社のバスを利用すれば、時間は十分にあるのだから、面白い使い方や行き方が、見つかるかも知れない、と期待しているのだがーー。