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つれづれの記

日々の生活での印象

ハンセン病のこと

2024年04月13日 12時02分10秒 | 日記

  2024年4月13日(土)  ハンセン病のこと   

 

 

先日、TVを観ていたら、ハンセン病についての意識調査結果が報道された。

本稿は、この病について、記してみたい。

 

◉意識調査

 厚労省が、ハンセン病について、初めての意識調査を行い、この4月に結果を公表した。

 ・調査方法: 対象者 インターネット利用者で、約21000人から回答

        期間  2023年11月から2024年3月まで

 ・調査結果 :西日本新聞のサイトに、調査結果が、下図のように、グラフにして示されているので、引用させて貰

        う。

      

  

 *図の、上段には、ハンセン病について、90%の人が知っているとある。

  また、後述する政府の隔離政策や現在の療養所について知っているか、を問うたものである。

 

 *図の下段では、どのような意識を持っているか問うている。

  患者と体が触れること、同じ浴場を利用すること、でかなりの抵抗を感じるとある。

  家族の結婚相手となると、感じない人が多いものの、どちらとも言えないや、分からないなど、更に、抵抗感が増す

  ようだ。 

 

◉病の原因と治療

 ・癩(らい)菌という病原菌による、弱い感染症とされる。この菌を発見したのが、スエーデンの医学者A,ハンセン

  で、1873年のことという。  

  発見者の名を冠して、ハンセン病という病名になっている。

 ・病名: 日本では、癩病という呼称は、差別的用語として忌避され、ハンセン病という病名にしている。外国では、レ

      プラ(lepra leprosy)と呼ぶ。

 

・5段階にわけられる、身体的変形が有るようだ。

                                                   (参照:ハンセン病 - Wikipedia.html)

 

 我が国では、古来、患者は、かったい(癩)等と呼ばれたようだ。

諺に 「かったいのかさうらみ」 と言うのがあるが、ここでの「かさ」(瘡)とは、梅毒により顔面が変形した人のことで、諺の意味は、些細な違いをみて羨むことという。

 

・最近の感染者数

  世界では、まだ各地感染者数はいるようだが。日本国内では、1桁ほどという。

 

 ・病気の治療の進歩で、最近は治る病気と言われている。

 

◉社会的な位置づけの変遷

 ・癩予防法の成立と廃止

   1931(S31)成立 理由:国の隔離政策で、終戦後の結核と同じ

           1996(H8) 廃止 理由:国が政策の誤りを認める

                   患者の隔離が主で、患者への配慮が不十分だった。

 

・患者の救済制度

   2019年11月、救済金と名誉の回復のための法律が公布された。

 

◉筆者が生れた地域での様子

 終戦前の山形の田舎のとだが、病気がうつると恐れられ、周囲が、敬遠・忌避していた。

 

◉施設訪問

・場所:東京の西の方角という記憶しかないが、現在、東村山市にある施設:国立全生園(下図)と思われる。

・時期 かなり以前

・メンバーは、琴の先生と当方夫婦の3人が訪問 

      筆者が運転するマイカーで琴を運搬(3人が同乗)

・お琴の先生と筆者の尺八とで合奏 

      曲目は覚えていない 

・施設訪問のきっかけ  今となっては、はっきりしない。

      この訪問前に、筆者がそちらの施設に行ったことがあるかも知れない?

 

 

  

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最近のミャンマー  

2024年04月10日 16時54分15秒 | 日記

  2024年4月10日  最近のミャンマー

 

 

先日、テレビを見ていたら、ミャンマーの反政府軍が、ビルマという呼称を使っていたので驚いた。クーデターにより、ビルマという呼称は、ミャンマーに変更されていると、思っていたからである。

 

ミャンマーに関しては、当ブログに、下記記事を投稿している。

  ミャンマーとCDM  2021/6/9  (S76)

記事では、2021年の軍によるクーデター、アウンサンスーチー氏の軟禁などに触れている。

 

ミャンマーに関しては、他に、ロヒンギャ問題があり、筆者個人としては、「ビルマの竪琴」という小説が忘れられないことだ。

 

 

◉国と国名のこと

 ミャンマーは、冒頭に触れたように、クーデター後は、軍が、国名を、ビルマからミャンマーに変えた、とばかり思っていた。

アラスカにある山を、マッキンリーからデナリに変えたり、ウクライナの首都をキエフからキーウに変えるなど、極力、現地の呼称に合わせる流れと理解していたのである。

しかし、調べてみると、クーデターとは関係なく、現在も現地では、ビルマという呼称も、ミャンマーという呼称も使われているようで、頭が混乱している! 文語体の呼称がビルマ(Burma)、口語体の呼称がミャンマー(Myanmer)と言われる。

詳細は、以下に出ている。(ミャンマーの国名 - Wikipedia.html)

 

ミャンマーという国は、面積は、日本の約1.8倍もあるが、人口は6000万人と、日本の約半分で、人口密度は、日本の約1/4となり、かなり、ゆったりしているようだ。

農業が主産業のようだが、アジア最後のフロンティアと言われている。

 

国連での呼称は、今も、ビルマのままという。

ミャンマーの国連大使に関しては、軍政府は解任したいようだが、クーデター前に任命されている大使は、現政権を非難し、辞任を拒否しているようだ。

(ミャンマー国連大使「国の安定的な将来 最大の障害 軍の独裁」 _ NHK _ ミャンマー.html)

 

◉軍によるクーデターとアウンサンスーチー氏

 ミャンマーには、イギリスから独立する時の闘争や、何度も起こっている内戦やクーデターなど、争いは絶えなかったようだ。最近では、2015年の選挙で、民主的な政権が誕生したものの、2021年の軍によるクーデターで軍が政権を握り、アウンサンスーチー氏が軟禁される事件などが起こっている。

 

下図は、クーデターの首謀者で、全権を掌握した、ミンアウンフライン議長と、収監中のアウンサンスーチー氏である。(参照:2021年ミャンマークーデター - Wikipedia.html)

  

 

 アウンサンスーチー氏は、19件の裁判で、併せて、33年もの禁固刑を宣告されているようだ。

氏の現状はどうなのか、不明確であるが、今後は、表舞台に出てくることは無いだろうと言われている。

 

下図は、クーデター後の、国内の戦闘状況を示している。

 

 

上述の記事で触れたが、クーデター後、ミャンマーでは、市民達が、CDM運動で、軍政への反対の意思表示をしている。CDMとは、

   Civil Disobeidience Movement 市民不服従運動

の頭文字をとったもので、手の指の親指と小指を折って、中の3本の指を立てるのが、連帯のサインである。(下図)

   

 

◉ミャンマーの国会

 ミャンマーの国会は、二院制で、上院、下院に分かれている。

    上院   定員222 (内、軍の指名枠が56)

    下院   定員440 (内、軍の指名枠が110)

軍が指名できる枠が、1/4もあることが、大きな特徴だ。

総選挙は、5年に1度行われるが、2020/11/8の総選挙で、アウンサンスーチー氏が党首を務める、国民民主連盟(NLD*)が、上院で138、下院で258も獲得し圧勝している。 

*NLD:National League for Democracy

このことが、翌年、軍がクーデターを起こす原因となっている。

 

5年前の2015年にも、軍の指名枠がある中で、総選挙が行われたが、NLDが圧勝している。

 

◉ロヒンギャ問題

 ミャンマーには、ロヒンギャと呼ばれる、抑圧された少数民族がいるようだ。

 (参照:ロヒンギャ - Wikipedia.html)

 ロヒンギャの内、 ミャンマー国内の、ラカイン州に留まるのが80万程度で、 隣国のバングラディシュやタイなどの国外に避難して、難民となっているのが、80万程で、総人口は、200万人ほどという。

 

   

 

 民族  ベンガル人

 言語  ロヒンギャ語

 宗教  モスリム

 差別理由  差別される理由はよく解らない。

 

◉ビルマの竪琴

 冒頭に述べた記事で触れているので、詳細は略すが、竹山道雄著になる「ビルマの竪琴」という小説がある。

日本軍のビルマ戦線に出征した水島上等兵が、帰国せず、坊さんとして現地に残る話である。いつも、竪琴を所持し、「埴生の宿」を演奏しながら、皆で合唱したようだ。

  

  

映画にもなっていて、水島上等兵役を、大好きな、中井貴一が演じているようだ。

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新紙幣の発行

2024年04月06日 13時46分26秒 | 日記

f2024年4月6日(土)  新紙幣の発行

 

 

この7月3日に、新たな紙幣が発行されるということで、今回は、紙幣を巡る話題を集めてみた。

 

◉戦前の状況

紙幣発行の長い歴史の中で、戦前については、詳細は省略するが、多くの券種が発行され、登場人物は、以下のようだ。

    

        武内宿禰                      和気清麻呂

 

     

       藤原鎌足                     日本武尊 

 

 

   

      聖徳太子                      菅原道真

 

伝説の英雄など、筆者のよく知らない、人物もいる。

 

 

◉戦後の状況

終戦後から、現在までをみると、終戦直後は、慌ただしく紙幣が発行されたが、兌換紙幣で、短命に終わったものが多く、本格的に発行されたのは、A券以降のようだ。

以下に、A券以降の券種と登場した人物名を示す。 登場人物の画像は省略。

○A券発行 1946年(S21)~(参照:A号券 - Wikipedia.html)

  100円札     聖徳太子

   10円札    (国会議事堂)

   5円札    (彩紋)

    1円札    二宮尊徳

 

○B券発行 1950年(S25)~(参照:B号券 - Wikipedia.html)

  1000円札    聖徳太子

  500円札    岩倉具視

  100円札    板垣退助

   50円札    高橋是清

 

○C券発行 1958年(S33)~(参照;C号券 - Wikipedia.html)

  10000円札   聖徳太子

   5000円札   聖徳太子

   1000円札   伊藤博文

    500円札   岩倉具視

 

 

○D券発行 1984年(S59)~(参照:D号券 - Wikipedia.html)

  10000円札   福沢諭吉

   5000円札   新渡戸稲造

   1000円札   夏目漱石

   2000円札   (沖縄 守礼門)

 

 

現行の、最新券は以下である。

○E券発行 2004年(H16)~(参照:E号券 - Wikipedia.html) 

  10000円札   福沢諭吉

   5000円札   樋口一葉

   1000円札   野口英世

 E券の概要を、下図に示す。

  

  

  

◉今回の状況

冒頭に触れた、この夏の発行は、以下のようで、F券と呼ばれている。 

○F券発行 2024年(R6)~ 

  10000円札   渋沢栄一

   5000円札   津田梅子

   1000円札   北里柴三郎

 

下図は、ネットにある、新札の見本である。

   

 

 

 新紙幣と現紙幣の図柄の比較

  

 

紙幣に登場する人物は、歴史上の著名な人物だが、戦後で見ると、政治家や文化人なども多い。前回以降、樋口一葉、津田梅子と、女性が登場しているが、今後も継続されると思われる。

また、経済人である、渋沢栄一の登場も、ユニークだ。次に出てくるのは誰だろうかと、勝手に、以下に挙げてみる。

  湯川秀樹

  松下幸之助

紙幣に人物が出てくるのは、後述する造防止が第一で、併せて、お札に親近感をもって貰うことと言われている。

 

 

◉偽造防止と偽札

*新紙幣の発行は、この所、約20年ごとに行われている。

新札発行の最大の狙いは、新たな偽造防止技術を用いて、偽造を抑止することという。

 

現行の紙幣の最高額である、1万円札を見ると、中央の空白の楕円の中に。肖像の「すかし」があり、左下の円に「ホログラム加工」が施され、光の加減で、10000の文字が見える。

これらの部分などで、今回は、更に高度な技術が導入されるものと思われる。

新たな紙幣には、新たな偽造防止技術が使われると思われるが、どんな技術か楽しみである。

 

*金融機関のATMは言うまでもなく、普段利用しているスーパーのレジなどでも、紙幣のチェックをしている訳で、現行札と新札の双方に対応するため、設備の更新に、かなりの金が必要となるだろうか。

設備を提供しているメーカーでは、大車輪で、生産を増やしているようだ。

 

*レジの無い、商店などでは、偽札と知らずに、そのまま受け取ることとなるが、後で偽札と判った時は、どうなるのだろうか? 

誰かが、真札と取り替えてくれる筈はなく(やれば、偽造者がボロ儲け)、警察に没収され、偽造者と疑われることとなるだろうか!

 

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ファンデルワールス力 

2024年04月04日 16時46分05秒 | 日記

 2024年4月4日(木) ファンデルワールス力

 

 

先日、NHKのテレビを見ていて、「ファンデルワールス力」という、聞き慣れない言葉を知った。

壁や天井や窓などに平気で張り付いて動き回る、「やもり」の持っている、不思議な能力がこの力に拠っているという。

 

下図は、やもり(ニホンヤモリ)である。

家を守るとして、やもりと言われ、毒はなく虫などを捕るので、大事にされ、よく見かけたものだ。

   

地球の重力に逆らって、あちこち動き回るが、壁などに張り付く時、下図の、足裏にあるたくさんの剛毛(50万本とも)に秘密があるようだ。

 

 

 

この剛毛と壁の間に働くのが、分子間結合力で、ファンデルワールス力と呼ばれるようだが、この力は、なんと、量子力学に基づいて説明されるようだ。(ファンデルワールス力 - Wikipedia.html)

 

この呼称は、以前、この力の存在を提唱した、オランダの物理学者、

  Johannes Diderek van del Waals

                (ヨハネス ディデレク ファン デル ワールス)

の名前に因んで付けらたようだが、2000年になって、カリフォルニア大の研究者(Full氏)により、ファンデルワールス力の存在が証明されたようだ。

 

 

先日観たNHKのテレビというのは、日曜夜の、「ダーウインが来た」である。

番組のディレクターが、面白い実験をやってくれた。

ファンデルワールス力を備えた4枚の板を両膝と両手に付け、垂直の壁に、短い時間だったが、見事、張り付いたのである。

 下図は、ネットで見つけた、その時の画像だ。

  (参照:「家(うち)のカワイイお隣さん!ヤモリの秘密」制作ウラ話 - ダーウィンが来た! - NHK.html)

 

 

動物の機能などを模倣する技術は、バイオミメティックス/バイオミミクリー(生物模倣)と呼ばれる。(参照;バイオミメティクス - Wikipedia.html、バイオミミクリーとは・意味 _ 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン )

この時に使われた、ヤモリの足裏を模した4枚の板は、これに当る。

 

生物模倣の具体例は多く、他には、以下などがある。

 ・新幹線の先頭車両の流線型の形状(下図右)は、カワセミの嘴(下図左)を模倣しているという。

  

   

 ・ミツバチの巣(下図左)は、六角形を集合した、文字通りのハニカム構造である。六角形は、空間を埋めるのに、無駄が出ず、使用材料も少なく、容積が大で強い構造である。サッカーゴールのネットには、四角形もあるが、下図右のような、ハニカムの六角形もある。

  

 

 ハニカム構造は、外部からは見えない場所で、航空機、ロケット、船舶、電車などの構造部材など、実に多くの用途があるようだ。

 

 ・マジックテープなどの面ファスナーは、スイスの研究者が、ゴボウの種(下図左)が衣服にひっつくのを観察して、面ファスナー(下図右)を思いついたようだ。マジックテープは、一般名ではなく、特定の商品名という。衣服などで多く使われている。

       

  

 

 

 

 

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こよみと季節  その4

2024年04月03日 07時35分17秒 | 日記

 

2024年4月3日(水)  こよみと季節 その4

 

 

先月から、下記記事を投稿している。

  こよみと季節  その1    (2024/3/2)    (P82)

  こよみと季節  その2    (2024/3/9)    (P84)

  こよみと季節  その3    (2024/3/28)    (P86)

 

その1では、暦法について、なかでも、太陽暦について、取り上げ、その2では、二十四節季と雑節について触れている。

その3では、五節句について取り上げ、関連する童謡にも触れている。

その4の本稿は、七十二候について記述し、シリーズを締めくくることとしたい。

 

◎七十二候とは

 

七十二候は、二十四節季を基本としながら、さらに細分化して季節の変化を表したものだ。中国には、以前から、宣明暦というものがあったが、荒唐無稽な内容も含まれていたようだ。

日本では、我が国の季節の変化に合わせて、江戸時代から改良が行われ、1890年(M6)年に作られた略本暦が広く流布しており、現在も使われている。

 

二十四節季は、太陽の運行に基づき、一年を、24等分した、約15日の、各節季を定めている。前稿で引用した、二十四節季の図を以下に示す。

 

 各節季を、3等分し、約5日づつ、初候、次候、末候としている。

これらを、春から順に、以下に示す、

 

◎「春」

 

 

 

 

   主な分野別に纏めると、春全体では、以下のようになる。

 

   自然  5:東風 土 霞 雷 虹 

   鳥魚  5:鶯 魚 雀 燕 雁 

   虫   2:冬籠り虫 紋白蝶

   草木  5:芽吹き 桃の花 桜の花 葦 牡丹 

   農作業 1:稲苗

   

 

◎「夏」

 

 

 

 

      主な分野別に纏めると、夏全体では、以下のようになる。

 

   自然  3:温風 土潤 大雨 

   鳥   1:鷹の幼鳥

   虫   4:蛙 みみず かまきり 蛍

   草木  6:筍 夏枯れ草 あやめ からすびしゃく 蓮の花 桐の花 

   農作業 4:かいこ 紅花 麦秋 梅の実

 

 

◎「秋」

 

 

 

     主な分野別に纏めると、秋全体では、以下のようになる。

 

   自然  7:雷 霜 小雨 霧 鎮暑 露 地凍

   鳥   3:せきれい 燕 雁 

   虫   3:ひぐらし 虫戸 こおろぎ 

   草木  2;菊花 黄葉

   農作業 3:綿花 稲実 干し水

 

 

◎「冬」

 

 

 

     主な分野別に纏めると、冬全体では、以下のようになる。

 

   自然  5:大地 虹 北風 成冬 泉 氷

   鳥   1:雉

   獣等  3:熊 鮭 鹿角

   草木  7:さざんか 水仙 橘の実  芹 ふきのとう 枯れ草 蕗の薹

   農作業 2:麦芽 鶏

 

◎全体の印象

*七十二候には、自然解や生き物に対する細やかな観察眼が目立ち、感心させられるのだが、全体として大きく纏めると、以下のようになるだろうか。

 

 ・自然  水関連 土関連 風関連 空関連

 ・動物  獣 鳥 虫 魚

 ・植物  木 草 花

 ・農作業 田仕事 畑仕事

 

*誤った文章もある

・芒種 次候の、腐草為蛍は、

   腐った草が蒸れ蛍が生まれる、 

 の意だが、これは誤りで、宣明暦でも同じ文言 である。

 

・冒頭で、中国の宣明暦で、荒唐無稽な内容も含まれていたと書いたが、これは、以下のことだ。

  宣明暦 寒露 次候 には、雀入大水為蛤(雉が水に入って大ハマグリとなる)とある。

 雉がハマグリになるとは、あり得ないことだ。

 一方、略本暦では、この候の 寒露 次候は、菊花開(菊の花が咲く)となっている。

 

・略本暦が出来た明治初期には、雉の誤りは判っても、蛍に関する正しい知識が無かったと思われる。

 

*自然現象や生き物に付いての、観察眼だが、以下のように、はじまり(◉)から、長い期間を経て、終わり(*)があるのには驚かされる。特に、終わりは、難しいと思われるのだがーーー。

 

 ・雷   春分 末候  雷の音がし始める◉

      秋分 初候  雷が鳴り響かなくなる*

 ・虹   清明 末候  虹が出はじめる◉

      小雪 初候  虹を見かけなくなる*

 ・つばめ 清明 初候  燕が南からやってくる◉

      白露 末候  燕が南へ帰って行く*

 ・虫   啓蟄 初候  虫が出てくる◉

      秋分 次候  虫が穴を塞ぐ*

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