ケイの読書日記

個人が書く書評

橋本治「巡礼」

2010-01-19 15:09:10 | Weblog
 この本を読もうと思ったのは、新聞の書評で評判が良かった事もあるが、なんといっても「ゴミ屋敷」を取り上げていたから。
 そう、TVのワイドショーでよくやっているアレ。だからゴミを溜め込む人間の心理が考察してあるのかと期待したのだ。

 我が家も住居部分はともかく、会社部分(とくに工場)がゴミ屋敷とならないように必死。ダンナが「買うの大好き・捨てるの大嫌い」という人なので、物がたまる一方なのだ。
 ところが、我が家以上にダンナのお姉さんの家がすごい。(ちなみにダンナのお兄さんの家はキチンと暮らしている)

 庭の部分は人目があるせいか、比較的キレイなのだが家の中がすごいらしい。何しろ私は現在17歳の三男が生まれて見せに行った時以来、家の中に入っていない。(車で10分位の所なのに)弟であるダンナも同様。

 6年ほど前、娘(私にとっては義理の姪)が里帰り出産をしようとしたが、家の中が片付いていないからと断られた。この2~3年は、娘が孫を連れ正月や盆に実家に帰ろうとしても家の中に入れてくれず、別の親戚のところで過ごしている。

 もうこうなると自力で片付けるのは無理だと思う。モノで溢れている室内を見て気分が落ち込む→さらに片付ける気が失せる→さらにモノが溜まる。という悪循環で「落ち込みスパイラル」に陥っている。

 だからお金はかかるけど業者さんに頼んでスッキリさせて、サッパリとした気分になって新生活を送ったら?と勧めるんだが、嫌がられる。家の中に家族以外の人を入れたくないんだろう。


 この小説では、最後に実の弟がやってきて、兄を説得してゴミ屋敷に収集車を呼び1週間がかりでゴミを撤去する。(その費用400万円!!)
 しかし、兄弟が説教するぐらいでゴミは片付けないよ! 作者は甘い!
コメント
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