ケイの読書日記

個人が書く書評

内館牧子「エイジハラスメント」

2008-12-05 12:14:26 | Weblog
 美容院で読んだ女性週刊誌の書評に紹介されていて、面白そうだったので読んでみた。『エイジハラスメント』つまり年齢的な嫌がらせの事である。

 作者の<あとがき>に、こう書かれている。

 「オバサン」という言葉は女に対して禁句である。であればこそ男たちに言われると、男たちが考えているより遥かに大きな遺恨を残す。
 言われた本人たちにはオバサン意識がないのに、他者が勝手に女の立ち位置を決める。それが日本の現実ではないのか。 
 私はこの「他者が勝手に決める」ということに興味を持ち、女の年齢について書きたいと思った。


 うーん、日本の現実というより世界の現実ではないだろうか。
 小説内にはニューヨークやパリでは違う、女の年齢を気にしないって書かれてあるが、本当だろうか? 
 確かに、個性的・魅力的な中高年女性が異性と恋愛を楽しむ機会は、日本より多いだろうが、ではその魅力的な中高年女性が何もしないで年齢を重ねていくとは考えられない。美容整形のお世話になって外見上の若さをキープしようとしていると思うよ。
 つまり、若い方がgoodな事をその女性自身が認めているわけよ。

 ちやほやされるすわり心地の良い椅子は一定数しかない。かつて自分もその椅子に座っていたことがある。でも、どんどん若くてきれいな人が登場してくれば、自分も先人達にならって、その椅子を若い人たちに譲り、別のポジションに移って、そこで自分を生かそうと思ったほうが賢明じゃないのかな。

 自分の旬を知ること、それ重要です。
コメント (1)
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