ケイの読書日記

個人が書く書評

劇団ひとり「陰日向に咲く」

2007-07-22 11:58:41 | Weblog
 待ちました。1年近く…?とにかく『ダ・ヴィンチ・コード』(7ヶ月半待ち)より待って、やっと手元に来ました。

 売れた本だけあって面白かったです。これ、ゴーストライターじゃなくて本当に劇団ひとりが書いたとしたら、才人ですね。


 「道草」「拝啓、僕のアイドル様」「ピンボケな私」「Over run」「鳴き砂を歩く犬」の5編が収められています。それぞれ、登場人物が少しずつ重なっているが、それはさほど重要ではありません。
 普通の市井の人々、というより一段下の人々の日常が書かれています。

「Over run」のギャンブル中毒男もよかったが「拝啓、僕のアイドル様」のアイドルオタク青年が一番好きです。
 大好きなアイドルにプレゼントするためにバイト代を全部使ってしまい、水だけしか飲めない。
 コンビニのゴミ置き場で、賞味期限切れの弁当をめぐってホームレスと闘うシーンなど涙なくしては読めないなぁ。


 私自身、アイドルの追っかけはやったことがない。(芸能人はどうもなぁ。スポーツ選手の追っかけだったら出来ると思う)

 中学生の時、同じクラスに野口五郎(皆さんは知らないでしょう。お母さんに聞いてみてね。西城秀樹・郷ひろみと新御三家と騒がれていた)の追っかけをやってる子がいた。

 その子が、新幹線の中で数分間野口五郎とおしゃべりした、という話をクラス全員の女子が彼女のまわりに群がって聞いていたのだ。
 彼女、言ってたなぁ。「目がすごくキレイなの」

 彼女、どうしてるかなぁ。
コメント (2)
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