柳腰

　またぞろ中国では反日デモが起こっている。まったく無秩序な国ですな。
　それにしても、仙谷官房長官が言うところの外交姿勢を「柳腰」に喩えるのはおかしいですよね。市民感覚からの見方では、弱腰、及び腰、へっぴり腰、腰砕けでしょうよ。だからつけあがる。
　日本が毅然とした態度でも反日は燃え上がるだろうが、その方がまだよい。国際世論が動くだろうから。だいたい、低姿勢ではこちらに非があると思われるだけではないか。

　話を戻す。なぜ、「柳腰」はいけないか。
　名詞には、動作を表わすものがある。これを動作名詞といわれる。手っ取り早い識別方法としては「する」を付けて意味が通ればよい。
　「交渉する」、「複製する」、「公表する」がそうだ。「お茶する」、「主婦する」の「お茶」や「主婦」は動作名詞ではないから、これに「する」を付けるのは正しい日本語ではない。
　
　または「中」を付けて意味が通ればよい。「交渉中」、「複製中」、「公表中」と置き換えられる。「好評する」はヘンだが、「好評中」は正しいから「好評」も動作名詞といえる。
　先の弱腰、及び腰、へっぴり腰、腰砕けに「中」を付ければ動作を表わす。

　しかし、「柳腰」に「する」や「中」を付けても意味がない。つまり、外交上相手方へのアクションにならないのだ。
　柳腰ではなく、柳眉を逆立てるべきでしたよ。

釜山へ

　ふいの思いつきで、来週後半、博多港から釜山に行く。
　その目的だが、先ずはメガネを新調する。日本でも安いメガネ・チェーン店が出てきているようだが、韓国は総じて安い。

　次にそろそろカニが旬だ。釜山の郊外の機張市場では、生きたカニをその場で蒸して食する。ついでに食い物に触れると、朝めしにはアワビのおかゆ、昼はカムジャタンかサムゲタン。ちょいと足を延して、晋州の名物ユッケビビムパもよい。要するに、グルメ目的でもある。

　さらなる目的は、博多港の免税店でタバコを５カートンほど買う。むろん、自分用だ。いわばタバコ値上げの対策である。ただ、帰国時に課税対象となるおそれもある。なにしろ、値上げの直後だからいささか心配なのだ。

　人間ドックでメタボと喫煙を咎められたが、これを無視ということになる。

人間ドック

　人間ドックの検査報告が届いた。
　予想どおり「メタボリックシンドローム」の判定だ。身長１７４．３、体重７０．３に対し、腹囲が９０．０だった。標準体重が６６．８とあるから、なるほど、超過分は腹部にため込んでいるようだ。

　総合コメントに「タバコの本数が多いほど、病気になる確率が高くなります。禁煙または節煙をしましょう。」とある。百も承知のバカバカしいコメントである。節煙は大いに考慮したいが、罹病の心配ではない。タバコが値上げされたからだ。

　人間ドックと脳検査の受診料自己負担は１６，９７０円。本来の総額は５６，５８３円とか。これが１年間の安心料というわけ。

小籠包

　久し振りに博多に出かけた。実は、小籠包のおいしい店があるとテレビで紹介されていたので、それを食べたくなったのだ。

　昔、浜松町の「新亜飯店」によく出かけた。ここの小籠包はうまかった。
　それと同じような味を愉しみにしていたが、大いに期待はずれだった。テレビのリポーターは味オンチか、それとも宣伝に一役買って、その見返りがおいしかったか。
　もう、二度と行くまい。

詐取する武士とあるが

　月刊誌で知ったのだが、幕臣だった人が明治に入ってから書いた本（『醇堂叢稿』）があるそうだ。その本によると、旗本や御家人には、当主が死亡したのに生きているように偽って俸禄をもらい続けていた例があるとか。
　武士道の「恥」を忘れたサムライは、昨今の死亡届を出さず年金を詐取する遺族と同様だというわけだ。

　それにしても解せないのは、なぜ、公儀に家督相続の届け出をしなかったのですかね。
　大名の場合、藩主が急逝して世継ぎがいないと断絶になる。そこで、病気中の届け出をして、その間に、たとえ血縁の薄い分家からでも候補を選んで養子の届け出をしたそうだ。これならわかる。　

　旗本でも病気と偽って、嗣子や養嗣子をすばやく届ければよいと思うのだが。
　この本、当てにならない。