いささか古い話になる。知り合いの韓国IT企業の社長は日本語を流暢に話す。その社長から「ガチャマンとは何ですか」と質問を受けた。
なんでも日本語の本(IBM関係と聞いた)を翻訳(もちろん韓国語に)中、ガチャマンというその擬音語みたいな言葉が出てきたというのだ。
幸いその言葉を知っていた。福井市のセーレンという会社の社員から教えてもらったのだ。その意味を「ウィキペディア』から引用する。
「ガチャマン景気とは、1950年(昭和25年)に勃発した朝鮮戦争(朝鮮特需)を機に日本で発生した景気拡大現象である。「(織機を)ガチャンと織れば万の金が儲かる」といった含意から、「ガチャ万」とも表記される。「繊維」、「紡績」といった糸偏の付く漢字の業種が儲かったことから「糸へん景気」とも言う。」
セーレンの社員は「カチャンと織れば1万円になった」と言っていたので、当時の1万円は今の価格にすればどのくらいになるか。
郷土史の本に、昭和25年の米1俵(60キロ)は2,064円とあった。我が家は今年農家から買った米60キロは16,000円である。ほぼ8倍になる。つまり1万円が8万円相当になるので、機を織るたびに「ガチャン8万円」となる。
戦後の復興を担ったに違いない。