安倍元首相が銃弾で倒れた。非業の死であり予期せぬ死である。
痛ましいこの事件だが、政治家の発言でも新聞の論調でも異口同音に「言論封殺」という。本当にそうなのか。
最近の参院選応援がらみの自民党議員の失言にあきれる。それでも、そのことで凶行にでも及べば言論の弾圧になるだろう。ましてや安倍氏は極端な発言をしたと聞いていない。
むしろ「もりかけ問題」や「桜を見る会」、「アベノマスク」で不評を買っていた。トランプの娘「イバンカ氏基金」に57億円の提供表明にも不興を持たれた。プーチンと27回も会談して成果なしも不満だろう。
その上、派閥のボスになり、地位も名誉も極めたのに首相の再々登場も視野に入れていたか。こういうことが澱(おり)になって犯行のトリガーになったのではないか。新聞では動機に「特定の宗教団体に安倍氏が関係しているとある」わけがわからん動機だ。
とにかく、ステレオタイプ的な言論封殺よりも様ざまな権力の使い道が犯行の原因になったような気がする。そのうち明らかになるだろう。