本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

ブイヤベース

2013-04-23 09:10:33 | Weblog
 数日前、テレビでマルセーユが元祖のブイヤベースを紹介していた。世界三大スープのひとつだけあって、なかなか奥が深いようだ。
 しかし、その昔、マルセーユのレストランで食したけれど、魚臭い濃厚なスープだなと感じた程度だった。くたびれていて、味覚音痴になっていたかもしれない。

 その昔のずっと昔、パリのシャンゼリーゼ通りの裏通りにある小汚い店のブイヤベース(だろうと思う)は美味だった。と、大学ノートに記した紀行メモにある。

 話はそれる。
 この店はセルフサービスで、面白いことにケースに並んでいる料理皿を一品、一品取るごとに値段を書いた紙片をくれる。
 食事が終わって代金を払うことになると、ウェイトレスが紙片を集めてレジで集計し、あらためてトータルの勘定を提示するようになっていた。

 チキンソテー、ポテトフライ、アンチョビの入ったサラダ、小魚の酢漬け、ブイヤベース、クロワッサン、コーヒーの価格を食べながら集計すると17フラン15サンチームだ。
 
 ウェイトレスが紙片を集めに来たとき、ソロバンを弾く手振り(その意味はわからないだろうけれど)で、1枚、1枚を素早く暗算をしたふりをしてガイドブックの裏にその金額を書いた。
 ウェイトレスはそれを眺め、レジで集計して感心した顔で戻ってきた。本当に引っかかったらしい。と、これも大学ノートにあった。

 普通、デリカテッセンでは、チョイスした皿を乗せたトレイがレジスターに行きついて前払いになる。もしかして、紙片の一部を客にちょろまかされて、システムを替えたのかしらと思ったりする。