本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

言葉の特質

2011-03-10 16:31:42 | Weblog
 江戸時代、寺子屋では読み、書き、そろばんを教え、藩校や私塾では漢学を教えた。それは事実だ。しかし、明治期、いち早く西洋開化したのは、学んだ漢文が西洋語の文の語順に似ていたことも大きい、というのは本当だろうか。市民講座の聴講での話だ。

 中国語の単語は固定的で文法上変化しない。つまり、単語は孤立語である。欧米の単語は一部が屈折して文法上の機能を果たす屈折語である。文法的特質が違う。
 それに、「My name is **」 に対する「我姓(ウオ シン)**」のように中国語は必ずしも語順が変わるわけではない。
 漢語を学んだからといってエゲレス語がすんなり溶け込むと思えないのだ。

 ちなみに、日本語は従属的な助詞などが膠着して文法的に変化する膠着語である。この日本語にも倒置法というものがある。「**です。名前は」と語順を入れ替えられる。

 文明開化に真剣に取り組んだ人々が熱心に西洋語を学んだということではないか。