■明日、母島で原発事故後の子ども達を取材したドキュメンタリー映画の上映会があります。
7月5日(土)
19:00~20:30
村役場 母島支所 大広間
※上映料カンパとして1世帯1000円の寄付をお願いします。
これは日本在住の米国人、イアン・トーマス・アッシュ監督が、
テレビや新聞では一切報じられていない福島の現実を、
最も放射能の影響が大きいとされる子供の視点から映し出すドキュメンタリー映画です。
タイトルは甲状腺に発生した嚢胞(のうほう)や結節(しこり)の大きさを調べる甲状腺検査の判定レベルを表すもの。
福島ではA2判定を受ける子供が着実に増えているそうです。
※上映後ワールドカフェ(お話会)をします。映画を観て感じたことを語り合いませんか?
主催:NPO法人ONELIFE
予告編はこちら↓
■1986年チェルノブイリ原発事故でも政府は真実を隠ぺいし、信頼を失いました。
そして事故に責任のあるソ連は安全宣言を繰り返し、不信感を買いました。
その後、1990年からIAEA(国際原子力機関)が市民に期待されて迎えられました。
その調査団には日本の医師も参加しています。
市民や地元の医師は政府が見て見ぬふりをする、急に健康状態が悪化し、
不安が募る自分たちやその子供たちをきちんと調べ、対応してほしかったのです。
そして被災地域の大々的な健康調査を行い、その結果を1991年5月に発表しました。
事故から実に5年となります。
ところが、発表された報告に人々は失望し、怒りました。
「住民には放射線被ばくに直接原因があると見られる健康障害はなかった」
「がんや遺伝的影響の自然発生率が将来上昇するとは考えにくい」
「甲状腺結節はこどもにはほとんど見られなかった」
「移住や食品の制限はもっと小規模でよかった。移住よりも規制の緩和を検討すべき」
つまり健康上の被害はなく、食べ物も心配し過ぎだというのです。
このIAEAの発表は大きく、各国からの救援も急激に後退したそうです。
IAEAの発表に対してベラルーシでの小児甲状腺がんは89年から90年にかけて7人から29人と4倍に急増していたのです。
この発表に対しウクライナ保健省チェルノブイリ医学問題部長ポベリョーヴァ・アレクサンドラさん達は異議を唱え、反論しました。
またナロブリャ地区中央病院のニコンチューク院長は
「広島から来た日本の有名な医学者は、病気は放射能に対する恐怖から起こる心理的なものだと言った」
と言っています。
しかし、IAEAの発表については当然だと言うのです。
「IAEAは原子力産業の利益を守る組織です。人間の体を守っているのではありませんから」
「IAEAに対して批判することは難しい。彼らは私たちの研究に資金を出しているからだ」
とのこと。
そんなこんなで現地の人が怒ったIAEAの発表は権威ある発表として、世界にチェルノブイリ問題は終わったと印象を与えました。
各国の医師が甲状腺がんなどの増加の報告をしても、IAEAは「何の心配もない、放射能による病気は発生していない」と言い続けました。
しかし、1992年9月イギリスの権威ある科学誌「ネイチャー」にある論文が発表され、前年のIAEAの報告を一瞬にして覆してしまったのです。
それはIAEAの報告に危機感を募らせた
ベラルーシ放射線医学センターのドロズド教授を中心とする医師たちによる、
小児甲状腺がんの症例報告と、
世界保健機構(WHO)のヨーロッパ支局とスイス政府が派遣した5人の医学者による視察団の報告でドロズド教授達の論文の正しさを確認するためのものでした。
その後1994年6月に放影研放射線生物学部の秋山実利教授が小児甲状腺がん多発とチェルノブイリ原発事故の因果関係を認めたのです。
結果的にようやくIAEAも小児甲状腺がんの多発がチェルノブイリ事故に起因すると認めることになったのです。
認めるまで、事故から8年も経過していたのです。
※参考資料DAYS JAPAN 2013 3月号
事故初期の情報の隠ぺい、
事故後数年の対応のおかげで多くの市民が被爆し、健康被害が増えました。
そしてそれと同じ構図が今回の福島第1原発の事故でもおきていると僕は思っています。
■現代を生きる私たち、そして未来を生きる子供達。
原発に関する報道や情報は推進にしろ反対にしろやり過ぎなときがあると感じます。
それはどちらにとっても大切な譲れないものなのでしょう。
僕個人的には持続可能でない原発(安全面、廃棄物の行不明、原料採掘地の汚染、各利権など)はやめていくべきと思っています。
そして、その実現は各個人の意識にかかっていると思います。
しかし、国民に知らされる情報に信憑性が低いこともまた事実です。
今回の上映会は、今とこれからを生きる私たちが知っておくべきことだと思います。
そして政府やメディアに任せてばかりでなく、自分で情報を取り、自分でそれを見極めることが大事だと思います。
今回の上映会がそのきっかけになれば嬉しいです。
今回の映画の監督イアン・トーマス・アッシュのインタビューです↓
映画の公式サイト↓
「A2-B-C」
7月5日(土)
19:00~20:30
村役場 母島支所 大広間
※上映料カンパとして1世帯1000円の寄付をお願いします。
これは日本在住の米国人、イアン・トーマス・アッシュ監督が、
テレビや新聞では一切報じられていない福島の現実を、
最も放射能の影響が大きいとされる子供の視点から映し出すドキュメンタリー映画です。
タイトルは甲状腺に発生した嚢胞(のうほう)や結節(しこり)の大きさを調べる甲状腺検査の判定レベルを表すもの。
福島ではA2判定を受ける子供が着実に増えているそうです。
※上映後ワールドカフェ(お話会)をします。映画を観て感じたことを語り合いませんか?
主催:NPO法人ONELIFE
予告編はこちら↓
■1986年チェルノブイリ原発事故でも政府は真実を隠ぺいし、信頼を失いました。
そして事故に責任のあるソ連は安全宣言を繰り返し、不信感を買いました。
その後、1990年からIAEA(国際原子力機関)が市民に期待されて迎えられました。
その調査団には日本の医師も参加しています。
市民や地元の医師は政府が見て見ぬふりをする、急に健康状態が悪化し、
不安が募る自分たちやその子供たちをきちんと調べ、対応してほしかったのです。
そして被災地域の大々的な健康調査を行い、その結果を1991年5月に発表しました。
事故から実に5年となります。
ところが、発表された報告に人々は失望し、怒りました。
「住民には放射線被ばくに直接原因があると見られる健康障害はなかった」
「がんや遺伝的影響の自然発生率が将来上昇するとは考えにくい」
「甲状腺結節はこどもにはほとんど見られなかった」
「移住や食品の制限はもっと小規模でよかった。移住よりも規制の緩和を検討すべき」
つまり健康上の被害はなく、食べ物も心配し過ぎだというのです。
このIAEAの発表は大きく、各国からの救援も急激に後退したそうです。
IAEAの発表に対してベラルーシでの小児甲状腺がんは89年から90年にかけて7人から29人と4倍に急増していたのです。
この発表に対しウクライナ保健省チェルノブイリ医学問題部長ポベリョーヴァ・アレクサンドラさん達は異議を唱え、反論しました。
またナロブリャ地区中央病院のニコンチューク院長は
「広島から来た日本の有名な医学者は、病気は放射能に対する恐怖から起こる心理的なものだと言った」
と言っています。
しかし、IAEAの発表については当然だと言うのです。
「IAEAは原子力産業の利益を守る組織です。人間の体を守っているのではありませんから」
「IAEAに対して批判することは難しい。彼らは私たちの研究に資金を出しているからだ」
とのこと。
そんなこんなで現地の人が怒ったIAEAの発表は権威ある発表として、世界にチェルノブイリ問題は終わったと印象を与えました。
各国の医師が甲状腺がんなどの増加の報告をしても、IAEAは「何の心配もない、放射能による病気は発生していない」と言い続けました。
しかし、1992年9月イギリスの権威ある科学誌「ネイチャー」にある論文が発表され、前年のIAEAの報告を一瞬にして覆してしまったのです。
それはIAEAの報告に危機感を募らせた
ベラルーシ放射線医学センターのドロズド教授を中心とする医師たちによる、
小児甲状腺がんの症例報告と、
世界保健機構(WHO)のヨーロッパ支局とスイス政府が派遣した5人の医学者による視察団の報告でドロズド教授達の論文の正しさを確認するためのものでした。
その後1994年6月に放影研放射線生物学部の秋山実利教授が小児甲状腺がん多発とチェルノブイリ原発事故の因果関係を認めたのです。
結果的にようやくIAEAも小児甲状腺がんの多発がチェルノブイリ事故に起因すると認めることになったのです。
認めるまで、事故から8年も経過していたのです。
※参考資料DAYS JAPAN 2013 3月号
事故初期の情報の隠ぺい、
事故後数年の対応のおかげで多くの市民が被爆し、健康被害が増えました。
そしてそれと同じ構図が今回の福島第1原発の事故でもおきていると僕は思っています。
■現代を生きる私たち、そして未来を生きる子供達。
原発に関する報道や情報は推進にしろ反対にしろやり過ぎなときがあると感じます。
それはどちらにとっても大切な譲れないものなのでしょう。
僕個人的には持続可能でない原発(安全面、廃棄物の行不明、原料採掘地の汚染、各利権など)はやめていくべきと思っています。
そして、その実現は各個人の意識にかかっていると思います。
しかし、国民に知らされる情報に信憑性が低いこともまた事実です。
今回の上映会は、今とこれからを生きる私たちが知っておくべきことだと思います。
そして政府やメディアに任せてばかりでなく、自分で情報を取り、自分でそれを見極めることが大事だと思います。
今回の上映会がそのきっかけになれば嬉しいです。
今回の映画の監督イアン・トーマス・アッシュのインタビューです↓
映画の公式サイト↓
「A2-B-C」