小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

「A2-B-C上映会」

2014年07月04日 | 原発
■明日、母島で原発事故後の子ども達を取材したドキュメンタリー映画の上映会があります。

7月5日(土)
19:00~20:30
村役場 母島支所 大広間

※上映料カンパとして1世帯1000円の寄付をお願いします。

これは日本在住の米国人、イアン・トーマス・アッシュ監督が、
テレビや新聞では一切報じられていない福島の現実を、
最も放射能の影響が大きいとされる子供の視点から映し出すドキュメンタリー映画です。

タイトルは甲状腺に発生した嚢胞(のうほう)や結節(しこり)の大きさを調べる甲状腺検査の判定レベルを表すもの。
福島ではA2判定を受ける子供が着実に増えているそうです。

※上映後ワールドカフェ(お話会)をします。映画を観て感じたことを語り合いませんか?
主催:NPO法人ONELIFE

予告編はこちら↓


■1986年チェルノブイリ原発事故でも政府は真実を隠ぺいし、信頼を失いました。
そして事故に責任のあるソ連は安全宣言を繰り返し、不信感を買いました。

その後、1990年からIAEA(国際原子力機関)が市民に期待されて迎えられました。
その調査団には日本の医師も参加しています。
市民や地元の医師は政府が見て見ぬふりをする、急に健康状態が悪化し、
不安が募る自分たちやその子供たちをきちんと調べ、対応してほしかったのです。

そして被災地域の大々的な健康調査を行い、その結果を1991年5月に発表しました。
事故から実に5年となります。
ところが、発表された報告に人々は失望し、怒りました。

「住民には放射線被ばくに直接原因があると見られる健康障害はなかった」
「がんや遺伝的影響の自然発生率が将来上昇するとは考えにくい」
「甲状腺結節はこどもにはほとんど見られなかった」
「移住や食品の制限はもっと小規模でよかった。移住よりも規制の緩和を検討すべき」

つまり健康上の被害はなく、食べ物も心配し過ぎだというのです。

このIAEAの発表は大きく、各国からの救援も急激に後退したそうです。
IAEAの発表に対してベラルーシでの小児甲状腺がんは89年から90年にかけて7人から29人と4倍に急増していたのです。

この発表に対しウクライナ保健省チェルノブイリ医学問題部長ポベリョーヴァ・アレクサンドラさん達は異議を唱え、反論しました。

またナロブリャ地区中央病院のニコンチューク院長は
「広島から来た日本の有名な医学者は、病気は放射能に対する恐怖から起こる心理的なものだと言った」
と言っています。
しかし、IAEAの発表については当然だと言うのです。
「IAEAは原子力産業の利益を守る組織です。人間の体を守っているのではありませんから」
「IAEAに対して批判することは難しい。彼らは私たちの研究に資金を出しているからだ」
とのこと。

そんなこんなで現地の人が怒ったIAEAの発表は権威ある発表として、世界にチェルノブイリ問題は終わったと印象を与えました。
各国の医師が甲状腺がんなどの増加の報告をしても、IAEAは「何の心配もない、放射能による病気は発生していない」と言い続けました。

しかし、1992年9月イギリスの権威ある科学誌「ネイチャー」にある論文が発表され、前年のIAEAの報告を一瞬にして覆してしまったのです。
それはIAEAの報告に危機感を募らせた
ベラルーシ放射線医学センターのドロズド教授を中心とする医師たちによる、
小児甲状腺がんの症例報告と、
世界保健機構(WHO)のヨーロッパ支局とスイス政府が派遣した5人の医学者による視察団の報告でドロズド教授達の論文の正しさを確認するためのものでした。

その後1994年6月に放影研放射線生物学部の秋山実利教授が小児甲状腺がん多発とチェルノブイリ原発事故の因果関係を認めたのです。
結果的にようやくIAEAも小児甲状腺がんの多発がチェルノブイリ事故に起因すると認めることになったのです。
認めるまで、事故から8年も経過していたのです。
※参考資料DAYS JAPAN 2013 3月号

事故初期の情報の隠ぺい、
事故後数年の対応のおかげで多くの市民が被爆し、健康被害が増えました。
そしてそれと同じ構図が今回の福島第1原発の事故でもおきていると僕は思っています。

■現代を生きる私たち、そして未来を生きる子供達。
原発に関する報道や情報は推進にしろ反対にしろやり過ぎなときがあると感じます。

それはどちらにとっても大切な譲れないものなのでしょう。

僕個人的には持続可能でない原発(安全面、廃棄物の行不明、原料採掘地の汚染、各利権など)はやめていくべきと思っています。
そして、その実現は各個人の意識にかかっていると思います。

しかし、国民に知らされる情報に信憑性が低いこともまた事実です。
今回の上映会は、今とこれからを生きる私たちが知っておくべきことだと思います。

そして政府やメディアに任せてばかりでなく、自分で情報を取り、自分でそれを見極めることが大事だと思います。
今回の上映会がそのきっかけになれば嬉しいです。


今回の映画の監督イアン・トーマス・アッシュのインタビューです↓


映画の公式サイト↓
「A2-B-C」


署名、どうもありがとう!

2012年01月29日 | 原発
■昨日は母島で沢山の署名を頂きました!
沢山の応援、激励の言葉もありがとうございます!
これで約500人の母島で1/28日現在・約130名の方に署名を頂いたことになります。

この署名をきっかけに、今回の原発事故、そしてこれからの未来のエネルギーや子供たちが暮らす時代のことを考え、行動できるきっかけになればいいなと考えています。
正直、署名の数を集めるのも大切ですが、それ以上に多くの島の方に考えるきっかけになればなと思います。
署名の1筆にも責任を持って欲しい、そう願っています。

署名した団体のHPはこちらです↓。よかったら覗いてみてください。
みんなで決めよう!原発国民投票

■小笠原の焼却ゴミからもセシウムが検出され
内地からの食品や建築資材(コンクリートなど)、物資に放射能が含まれてきていることがわかってきています。
海は繋がり、小笠原に海上汚染も現実の問題です。

もう島でも人事ではないのです。

私達が先祖から引き継いでいるこの大地、地球。
この大地を健全に未来に引き継げるかどうかギリギリのところに今いると思います。

子ども達に笑顔の未来を受け渡すために、この問題にしっかり向き合い、動いていければなと思います。

■一方、父島では署名を集める受任者が5名います。
そのほとんどが山の方で暮らしています。

清瀬・大村地区の方で署名を集める受任者になれる方がいたらぜひ協力をお願いします!
署名の締め切りまであと12日しかありません!
島でもできることなので、ぜひ協力をお願いします!
受任者にはHPから登録できます。

■最後に母島という本当に狭い難しい社会の中でも丁寧に署名を下さった皆様、どうもありがとうございました!


小笠原のゴミの焼却灰からセシウム検出!

2011年12月18日 | 原発
父島の上映会で報告があった島のゴミのセシウム検出の資料を見つけました。
東京都環境局のページです。

父島 クリーンセンター 7/11 115Bq/kg ...

島に飛散というより、内地からの食品や資材に含まれているのでしょうか?
父島では生ゴミを燃やしていますからね。
もう人事ではありません。
島の自給が早急に必要です。

茨城から沖縄に非難した高校生の切実な手紙があります。
本当に私達は動かなくてはいけません!

脱原発スピーチ

2011年09月23日 | 原発
■友人から頂いたメールの内容を紹介します。
よろしかったらシェアしませんか。

東北出身者として、現代に生きる人として、原発の問題はきちんと向き合わなければならない課題です。
小笠原に住んでいても、意識して、やれることをしていきましょう!


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9月19日東京・明治公園で行われた「さよなら原発1000万人アクション」。
ニュースでは あまりとりあげられていませんがものすごい数の人出でした。

集会では、呼びかけ人の大江健三郎さん、落合恵子さんなどのスピーチに加え、
事故以前から長きにわたって福島県で脱原発を呼びかけ、事故後も福島で
さまざまな活動をしている武藤類子さんがスピーチをしました。
みなさんと分かち合いたいと思います。

以下、スピーチの全文です。
http://hairoaction.com/?p=774


心の火を点しつづけよう~日本の原発の真実をドイツが放送

2011年08月31日 | 原発
友人のブログに紹介されていた映像があったので、シェアできればと思います。
東日本大震災の福島原発の驚きの映像です。

ドイツZDF-Frontal21 福島原発事故、その後(日本語字幕) 拡散希望!!


福島市付近の農家の話がでていますが、百姓としてとても辛いなと心を痛めます。
放射能の恐ろしさは、人間の五感では感じれないこと、そして人間同士の確執が生まれることと感じます。
原発事故後に亡くなったキャベツの有機農家さんの気持ちは痛いほどよく分かります。
これは風評被害なんかではなく、災害被害なのです。

そしてこの映像は日本では圧力がかかり、放送ができないそうです。
自分の国の真実を他国経由で知るとは、なんとも悲しいことです。

■福島の友人は「もう小学生以下の子供達に原因不明の鼻血や下痢という原爆症の初期症状が出ているのに、そういう報道はまったくされていない!」と教えてくれました。

戦時中の様な情報操作がこの現代も行われていると思うと驚きを隠せません。
私達はこの現実を乗り越えなくてはなりません。

■島にも普通に福島の農作物が販売されています。
ほとんどは関東の農作物ばかりです。

農作物には福島のバーミキュライトが使用されているのを見ました。
堆肥としても流通しています。

こうして、経済優先の名の下に放射能の汚染は小笠原を含め日本中、世界中に広がっているのです!
なんと嘆き悲しいことでしょう。

島では放射能の問題はすっかり遠くの国の話状態です。
こんなタイミングでなった世界自然遺産の流ればかりです。

いつになったら人は気付けるのでしょうか?
この問題はどこかの誰かのせいではなく、私たち自身の中にあります。
人のせいにすることなく、自分自身の問題と捉え、今までの価値観や暮らし方を変える必要があります。

私達はこの現実に何ができるでしょうか?
購買は消費者からの投票です。
電気を使う時、日々の購入の際によくその商品の背景を感じましょう。

心の目を活かして、よく考え、暮らしましょう。
未来を生きる子供たちがずっと笑顔で暮らせるように…。
それぞれができることを、しかしこころをひとつに。

村上春樹、ありがとう。

2011年06月13日 | 原発
先日、作家の村上春樹がスペインの授賞式でスピーチをしました。
その内容がとても素晴らしかったので紹介したいと思います。

毎日新聞
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110611k0000m040017000c.html

今回の震災で思っていたことを代弁してもらった気がしました。
さすがに素晴らしい言葉のオンパレード。
立場のある人の発言は本当に勇気がいることだけど、よくやってくれたと思いました。
山本太郎もそうです。

私たちは今回の震災で、原発事故で本当に見過ごしていた大切なことに気付かされました。
あとは、思い、感じ、動きましょう!
村上さんの言葉を借りれば、
「晴れた春の朝、ひとつの村の人々が揃って畑に出て、土地を耕し、種を蒔くように、みんなで力を合わせてその作業を進めなくてはなりません。一人ひとりがそれぞれにできるかたちで、しかし心をひとつにして

子供たちに恥ずかしくない未来を作りましょう♪