小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

島で交通安全について本気で考える

2019年09月29日 | 大切にしていること
■先日、小笠原警察署主催の交通安全教室が行われました。
これは毎年、春と秋の交通安全週間に行われる催しです。

うちは毎回家族で行くのですが、
毎度毎度、「ああ、来て良かった!!」と思わされるのです。

実体験を伴う警察官の事故の悲惨な話、
島であっても気を付けなければいけない交通安全、
事故を起こした加害者、被害者とその家族のドラマDVDの上映があります。

今回の講話も日々の運転に潜む怖さについて再確認しなければ!と思ったので記事を書くことにしました。

これは全国でも行われていることと思います。
もっと多くの方に来てもらいたいものです。


■今回のDVDは「償いの十字架」というタイトルの映像でした。

ある代々続く和菓子屋を経営している若い夫婦が主人公です。

ある日、小学生の息子さんが自転車で出かけている時に、
小さな住宅地の交差点で車と接触し、頭部を打ちます。

両親は連絡を受けて病院に駆け込みます。
幸いにも小学生の男の子は軽傷で命に別状はありませんでした。

頭を下げる加害者は、
「すみません。ちょっと考え事をしていたんです…」

父親は
「ふざけるな!!何かあったらどうしてくれるんだ!!」
と殴り掛かりそうなほど心配していました。
この気持ちよく分かります。

その後、男の子は無事に退院し、普通の日常に戻ります。

和菓子の配達で忙しいある日、
その男の子と約束した誕生日プレゼントのサッカーボールを買いに行くのに、
お店の閉店時間があと少しに迫っていることに気付きます。

父親は大急ぎで買い物に向かうのですが、
道は渋滞で間に合う気配がありません。

そこで、裏道を使い、お店に急ぐのです。

しかし、裏道の住宅街で人をはねてしまい、思わず逃げてしまいます。
その後、やはり罪悪感にかられ、現場に戻ると人が集まり、
男性が倒れていました。
救急車の音が響き渡ります。

轢かれた男性は手術を受けます。
手術室の外には奥さんと中学生くらいの娘さん。
連絡を受けて謝りに来た轢いた男性の父親。

ご主人の容体がまだ不明な奥さんは「帰って下さい!」と叫びます。

その後、轢いた男性が警察で事情聴取を受けている時に、
魅かれた男性が死亡したことを聞いて愕然とします。

魅かれた男性の奥さんは体調を崩し、
線香を上げに行く加害者家族を受け入れません。

加害者家族は、
家業の和菓子もキャンセルが相次ぎ、立ち行かなくなります。
子どもは学校や外でいじめや疎外感を受けます。

子どもは自分で考え、被害者家族の元に誤り行きます。
「うちのお父さんがごめんなさい!」と。

被害者の奥さんは加害者家族に電話越しに叫びます。
「子どもを二度と来させないで!!」

加害者奥さんは子どもの誕生日のサッカーボールを贈ります。
刑務所に服役中のの父親からのせめてものの気持ちでした。

このボールを買いに急ぐあまりに、
人を殺してしまったお父さん。

複雑な気持ちでボールを受け取ります。
母親とは被害者の家に謝りに行った話をし、泣きます。

公園で友達が疎遠になっていく中、
この事故のきっかけとなったボールを空高く蹴り捨てます。
胸が引き裂けるような思いでした。

気丈に振る舞うお嫁さん。
家業が立ちいかなくなり、アルバイトに子育てに頑張りますが、
長い年月で疲労の色が濃くなります。
ほんと色んな苦労が想像つきます。

刑務所で奥さんと面会する加害者。
この事故の少し前は自分が被害者家族だったのです。
どんなに反省しても亡くした命は戻ってこないのです。

服役の数年間が過ぎ、
すっかり老け込んだ加害者の男性。

事故現場に花を添えに向かいます。
被害者の家族はどこかに引っ越してしまったそうです。

取り返しのつかないことをしてしまったと泣きじゃくるのです。


■母島の交通の中心地、ガジュ下と売店。
島のみんなが集う、憩いの場です。

ここも何度も危ない光景を見ています。

毎回、飲酒運転やこういううっかり運転の事故の映像を見る度に、
自分自身の運転を気を付けなければと痛烈に思うのです。

昔、ちょっとなら大丈夫と思っていた飲酒運転も、
島で交通講話を聞いてからは一切やめました。

僕自身、車に轢かれた経験もありますし(その時は軽傷で1000円渡されて、去っていきました)、
学生時代に自転車等で人と接触事故を起こしてしまったこともあります。
あの時の学びは本当に大きいことでした。

しかし、人は時間と共に記憶が薄れ、
気を付けようと思っていたことが、つい疎かになってしまいます。

こういう機会にハッとさせられることはとても有難いのです。

間違いなく、交通事故は他人事ではなく、自分にも家族にも起こりうることなのです。

慌てて運転してはいけないし、
大丈夫、人はいないだろうの「だろう運転」は危険なのです。


■参加者の多くは島に住む公務員の方です。
これは職場から指令があり、出向いてきている人が多いと思います。
自主的に来ている人は少数に思います。

でも、もっともっと多くの人に来てもらいたいのです。
みんなが少し危ない、ヒヤリとする場面は少なからずあると思うのです。

事故を起こしてしまった加害者、被害者、そしてその家族、それに関わる多くの人。
多くの人を不幸にしてしまう交通事故を常に気を付けなければ、と思うのです。

■父島でも17年くらい前に死亡事故が発生しています。
福祉センター先の交差点での巻き込み事故です。
若い命が巻き込まれたと聞いています。

母島でも20年以上前に飲酒運転で横転し、
はさまれて亡くなった現場には今も花が添えられています。

それ以外にも島であっても
重傷までいかない事故や物損事故は毎年数件は発生しています。

個人的にも島で危ない!と思った箇所にミラーを設置してもらった事があります。(迅速に動いていただいて、本当に感謝です!)


■この機会に毎度、僕が母島に暮らす意味について考えます。

僕はおっちょこちょいで、座っているとすぐ眠気が襲って来やすい性分と自覚しています。
気を付けて集中している時は大丈夫ですが、
ついイレギュラーの時は危ない場面があったことが幾つもあったのも事実です。

田舎暮らしというものは、ほとんどの場合、車社会を意味します。
田舎は都会の様に公共交通が発達しません。
面積が広いし、採算が合わないからです。

母島は田舎ですが、
その規模の小ささから、車社会というよりは、徒歩やバイクで暮らせてしまう田舎なのです。
(車も実際はそれなりに走っていますが、信号もなく数も内地の田舎の非ではないです)
島を運転する人の多くは、子どもやお年寄りがいる集落はゆっくり運転だし、
近くを走るときはとても大回りに避けてくれる人が多いです。

なんて優しい島なのだろうと思います。

子育てしていく上でこれはとても重要なファクターです。

僕の個人的な考えですが、
自分の性質を考えて、
内地で暮らしていたら、僕は早々に交通事故で自分は死ぬと本気で思っています。
もしくは映像にもあったような重大な事故を起こしかねないと思っています。

長時間、長距離運転する機会が多い内地の暮らしは、
僕にとっては命を縮めることになると、本能で思うのです。
言葉を変えて言えば、超・車社会で生き残れる自信が僕にはありません。

家族を養うため、子どもの命を守る為、自分たちの暮らしを守る為にも、
車の少ない田舎・母島で暮らすことはとても意味があると思っています。

飲んだ後も歩いて帰れる範囲にすべての家がある母島。
子どもが歩ける範囲にすべての人の暮らしがある母島。
小さな地域故に歩きで事足りる母島。

色んな島を見て回りましたが、
僕にとっては母島は交通事情的にも自分に合っていると思っています。

本当に有難いと思っています。
島に赴任されてる警察官、そしてその家族の皆さんにもほんと感謝です!!

去年、カナダで500km以上、帰国して東京~岐阜~富山~新潟~山形~仙台~東京と超距離を運転する機会がありました。
そんな時も家族で運転するのは僕一人なので、
本当に気を付けて、何度も仮眠を取って運転しました。

車は簡単に人を殺せます。
とても危ないものです。

そのことを常に気を付けて暮らしていきたいと思います。

毎度毎度、ハッとさせられる機会を設けて頂いて、
交通安全協会の皆さん、小笠原警察署の方にはほんとうに感謝です。
ありがとうございました!

Youtubeに飲酒運転の悲惨さを描いた映像を見つけました。
この機会にどうぞ↓
~受刑者の手記を元にした再現ドラマ「命の重さ・大切さ」~


もう、誰もあなたを信じない~すべてを失う飲酒運転の代償

第5回母島カノー大会 混合部門準優勝♡

2019年09月24日 | アウトリガーカヌー
■9月22日、第5回となる母島カノー大会が実施されました。
「カノー」とは昔の「カヌー」の言い方なのです。


使われるパドルは母島伝統の長いパドルです。
大きくて重くて、グッと力を入れて漕ぐ事が出来ます。
小さいのは子供用、太くて大きいのがステア用です。


無事に天候にも恵まれ、100名を超える方がエントリーしてくれて、大盛況に終わりました♪

これは開会式の様子です。
これだけの人数が脇浜に集まるなんて、なかなか無いことです(笑)。


美しい景色の中に、美しいカヌーがある。
素晴らしい情景です♪

石器時代の小笠原にも同じ形のカヌーがあって、
きっと人は競い合っていたんだろうなと思いを巡らしています。


■さてさて、僕個人の大会への参加としては、
今年はファミリー(僕、妻、次女)で参加となりました。

結果は見事、
男女混合部門の準優勝を勝ち取りました!!

やったぞ~~!!

何回も自主練習しました。
練習時にカヌーを海に出し、戻すのが超重労働!!(7月はそれでぎっくり腰にw)

メンバーに小学生がいて、
しかも女子二人がいる構成で「1分30秒」を切れたら、
決勝に行けると思っていました。

今回の予選のタイムが1分29秒。
これはイケると思いました♡

決勝が1分26秒。
決勝での他の混合チームは大人男2女1名の構成です(当然ですが)。

そんな中での次女ちゃん、本当に良く頑張りました。
奥さんもよく頑張りました!


先頭の次女は砂浜に到着したらダッシュして旗をとる役目があります。

おそらく母島で一番、日々カヌーを漕いでいる子供は次女だと思います。

彼女はこの3年間、
毎回1番手を務めています。
2年前はキッズ賞、
1年前は混合4位、
そして今年は混合準優勝。

結果が少しずつ伴って来ているのが面白いですね♡

最近はステアリングもできるようになり、
メキメキ上達しています♡


砂浜のダッシュ力はかなり速いです!!

先日、父島の友人が来て一緒に漕いだ時も、
「普通に大人と同じように漕いでるね!!
 子供であることを忘れちゃうくらい!」
と褒められてとても嬉しかったようです☆

本人もカヌーを漕ぐのが大好きだそうです。

クライミングも大好きだけど、
カヌーも楽しみな次女ちゃんです♡


準優勝は5000円の賞金です♪
大事に持ってますね(*^_^*)


家族で話して、幾分かは寄付に回して、
幾分かは美味しいものに使おうという事になりました♡

混合優勝は父島の要会競合チーム。
高校生の一海、良さん、なすりえチームに13秒差と大きく開いて負けました。さすがです!

高校生の一海は小笠原で一番「漕げる高校生」でしょう。

今年の父島のカヌー大会で最速を誇り、絶対優勝と信じられていましたが、
決勝でブイギリギリを攻めて、まさかのブイ跨ぎ(カヌー本体と浮き部分でブイをまたいでしまう事)をして、
悔し涙を流した経緯があり、
彼のステアでのレース優勝は今回が初めてとのことでした(*^_^*)

本当におめでとう!!
超カッコ良かった!!!


■今年は去年各部門の優勝を奪っていった父島の凄腕メンバーが葉山のアウトリガーカヌーレースに出場しにいってるので、
母島のカノー大会は多くのメンバーが不参加でした。
(葉山では驚異的な結果を残しています!!)

そんな状況の中、
母島男子部門は、我らがカヌー部のキャプテンチームが優勝となりました!!


女子部門も母島カノー倶楽部のメンバーがついに優勝となりました♪
今まで女子は2位だったので、今年は素晴らしい漕ぎとステアリングを魅せてくれて、
最高の結果となりました(*^_^*)


島のキッズも今年からキッズクラブが始まり、多くの子どもも参加してくれました。
僕はキッズを指導していて、本番で最高の漕ぎを見せてくれて、心底感動しました(*^_^*)

自分が子供たちに教えていて、
どんどん上達するのを目の当たりにして、
島の子ども達のポテンシャルの高さにシビれています♡

本番でまさかのブイ跨ぎになりそうな刹那、
パドルでブイを押して、見事にスイッチバックに成功した中学生。
思わず叫んでしまいました(笑)!!

カッコ良かった♪


■開会式では、多くの協賛を頂いて、沢山の賞が用意されていて、盛り上がりました♪

人口450人の母島ではこれは超大賑わいの部類です(笑)。


恒例の奉納フラ。
小笠原オリジナルの「丸木舟」で大会の安全を祈ります。


動画も撮りました☆

カヌー船首へのレイの捧げ。


大会の無事へ祈ります。


みんなでカヌーで楽しく過ごさることがとても幸せです。

とにかく、楽しく、気持ち良く漕げて、最高の1日でした♪


翌日朝は父島のみんなとベルーガで沖へ。

父島勢の揃ってグッとくる素晴らしいパドリングは圧巻でした♡

母島カノー倶楽部のメンバー、
参加者、青年会、観光協会、
色々関わってくれた皆様、本当にありがとうございました♡(*^_^*)

ようやく母島ローゼル開花しました♡

2019年09月19日 | ローゼル栽培
■ようやく、今期の母島ローゼルが9/14に開花しました♡

薄ピンクの可憐なお花です♪

今期は例年よりも涼しい日が多く、
そもそもの成長がゆっくりだった気がします。

開花も例年よりは少し遅めな感じがします。
これからの実成りに期待ですね♪

母島ローゼルの開花は主に早朝から10時頃までがピークです。
あとはしぼんでガクの肥大に進んでいきます。

この調子で行くと出荷開始は10月になってからになると思います。
9月末頃に予約を受け付けますね♡

■晩生品種の「うちなーローゼル」はまったく蕾の気配すらありません。

葉っぱが茂る期間が長いので、葉っぱの料理(佃煮、お浸しなど)にいいですね~☆

ちなみにローゼルとは食用ハイビスカスです。
詳しくは過去の記事を読んでほしいのですが、
美しい紅い色と酸味を活かしたジャムや塩漬け、ハーブティー、お酒やお菓子に使える作物です。

メインの収穫期間が約1か月と短いのですが、ドライや冷凍、塩漬けなどで保存がきく素敵な存在です☆



■ローゼルを栽培してもうすぐ10年になります。
その間、無農薬・無化学肥料栽培でずっと自家採取をなんとか続けてきました。

ここ3年で沖縄や内地から新しい品種が仲間入りし、
現在は「母島」「ルビー」「うちなー」の3つの品種を主に栽培しています。

最初の頃は気にならなかったのですが、
ここ5年くらいは栽培して数本は栽培途中で立ち枯れをする株が発生していました。

今まではあまり気にしていなかったのですが、
今年は10本を超える立ち枯れが発生し、少し目に余る様になってきました。

この立ち枯れは栽培初期から収穫期にかけて突然発生し、
葉っぱの色が変わり、枯れていくのです。

ある日、突然ランダムな位置で枯れていくので、とてもビックリします。
身長位の背丈にまで成長している株が枯れるのはとてもショックです。

今の所「母島ローゼル」のみで発生しており、他のアオイ科仲間であるオクラでも発生したことがありません。


株の根元は白いカビのような状態になっています。

今期、あまりに目に余ったので自然栽培の師匠でもある竹内考功さんに聞いてみたら、
「オクラ 疫病」の一種ではないか?との事でした。

なるほど、思い当たる点が幾つかありました。

頂いたコメントを紹介しますね。↓

御無沙汰です。ローゼルそのものはしばらく栽培しておりませんが、

1)はっきりしたことはわかりませんが、ポイントは、ローゼルは、アオイ科のオクラの仲間で、ナスとオクラは連作障害を引き起こしやすいので、

「白いカビ、ジャガイモ(ナス科)、育苗初期から収穫期まで幅広い時期に発生」

ということは、写真などがないので、
現状のコメント欄から類推するに、連作障害による「オクラ 疫病」の一種ではないかと思います。
こうち農業ネット
サイトを↑にはっておくので、畑の症状かどうかをご確認ください。

2)南国(熱帯)の母島は雨が多く、
疫病は「多湿条件下ではその表面に病原菌が霜状に生じやすい」ので白いのかと思います。

ナス科とアオイ科では、混植、間作、前後作どれも育ちが悪くなるだけでなく、相性がとても悪く、
結果として疫病だけでなく、半身萎ちょう病など共通の病気があり、
ともに枯れて広がっていく傾向が強いです。
できれば、お互いの跡地での栽培は避けたいです。

①発生する前までの、予防対策は、ネギジャガ交互連作で、ジャガイモをむやみに輪作体系に入れないこと、
ナス科の跡地で、アオイ科(オクラ、ワタなど)は避けるのが一番無難です。

②とはいってもジャガイモの面積に対して、ネギの割合は少なく、
ローゼルの面積を増やしたい結果だと思うので、③の病気消毒を行った後であれば、
ジャガイモ⇒ネギ、ニンニク、タマネギ⇒ローゼルといった感じで、
前作にヒガンバナ科(ネギ属)を育ててから作付けを行うことが持続可能な道かと思います。

③ローゼル予定地を太陽熱消毒を行う。
そして、その後野菜がよく育つ肥えた土地になるので、
タマネギ、ニンニク、ネギなどを育てた後、ローゼルを育てます。

南国なので、雨も太陽も多いので、
土壌消毒方法として太陽熱消毒が最も適していると思います。
症状の軽いうちに行っておくことをお勧めします。
他の野菜にも病気が繁茂する前に、(すべての病気や連作障害が解消されるわけではありません。重度の連作障害には効きません)

1.まず、米ぬか2~3ℓ/㎡、苦土石灰100~200g/㎡、腐葉土(カットした、ワラか草)1~5ℓ/㎡、あればコーヒーかす、カニ殻、100g/㎡などをなるべく深く鋤き込み、

2.きれいに高畝立て後、しっかり大雨を当て、できればそこに乳酸系微生物(EMもしくはエンザ)を希釈したものを撒き

3.たっぷり水を含んだ畝を、透明マルチでぴっちり覆い、裾を土の中にいれて、40~70日(積算450℃以上900℃以内)発酵&太陽熱で消毒します。

その結果、病気が減り、腐植が殖え、よい菌が殖え、草が生えないので、タマネギを育てたいところです。

3)今年病気が出ていない元気なローゼルから自家採種しましょう。

4)また、実験ですが、ローゼルは多年草なので、小笠原であれば、台風が来なければ1~2年脇芽栽培ができるはずです。
収穫を終えたローゼルを30~50㎝残して切り戻すと、新芽が数本出てきます。
そのうち太さが同じ枝を残すとそこに花が咲き、また収穫できるようになるので、病気の出ていない場所で、やってみてください。
これがうまくいくと、ローゼルだけで延々栽培できるはずです。台風前には、切り戻しておいてくださいね。

病気は早期発見後、速やかに対処することで、拡大を防ぐことができます。
島での無農薬ローゼル栽培を確立を応援しております~。


と丁寧に返答を頂きました!
対処方法まで、バッチリです☆
ありがとうございます!

実際、ローゼルの裏作でジャガイモを作る事が続いていたので、
これは目から鱗でした!
これから気を付けなければ!!

これからはさらに色々試していこうと思います。

とりあえず、枯れてきた株は根元でバッサリ切って処分しています。

持続可能な農への挑戦は果てしなくて、ワクワクします♪


■先日9/16は敬老の日。
母島では毎年、敬老の日の集いということで、島のレジェンドの皆さんに感謝を込めて過ごすイベントが行われます。

保育園児から中学生までが歌に演奏を披露し、
日頃の感謝をとこの日を迎えれたお祝いの言葉を伝えます☆

僕は今年度は青年会長として来賓で出席させて頂きました。

後半のお楽しみ会には、母島の婦人会の皆さんが作ってくれた美味しいお弁当を頂きました(*^_^*)


メインは島野菜などの天ぷらを含む豪華盛り合わせの御膳です!!


他にはささげを使ったおめでたい赤飯に…


美味しいマグロのお刺身!


自前の衣装でマツケンサンバを披露するツワモノもいたりで、大盛況で会が終わりました♪

今、こうして健やかに島で暮らせているのも、
時代を島を作って来てくれた大先輩の皆さんのおかげです。

こうして無事に敬老の日を迎える事が出来たことに、ありったけのお祝いの気持ちを込めるとともに、
日頃の感謝の気持ちが溢れてきました(*^_^*)

来年は少し、ひみつのかくし芸に挑戦します♪


■秋と言えば台風シーズン。
今年はやたらに週末ばかり海が荒れる展開が多く、
なかなかカヌーを漕げない日々が続いています。

そんな中、
母島に10年住んでいて、初めてなほどの沢山のアジサシを沖港で確認しました♪

漁船の煙突に立つ、これはクロハラアジサシでしょうか?


風が強い日、沖港の小岸壁に沢山のアジサシがいます♡

いつも多くても5羽くらいのアジサシは見かけますが、
この秋はなんと12羽のアジサシが沖港に出現!!

鳥に詳しい方に聞くと、
クロハラアジサシが多く、
他にアジサシ、
更にオオアジサシも確認できたそうです!!

いつも飛んでばかりいて、なかなか僕のコンデジではうまく撮れないのですが、
今回はここぞとばかりに止まってくれているので、沢山撮る事が出来ました♡

動画もどうぞ!


次女は最近、海の中でバブルリングをするのにハマっています。

まだまだ綺麗にできませんが、そのうち見事にできる日も近いかもです♡

そんなローゼルな秋の日でした!

9月秋の気配を感じる母島、色々な日常(*^_^*)

2019年09月17日 | 母島 日常 日記
■母島小中学校に給食がありません。
毎日お弁当か、自宅の戻ってお昼ご飯を食べます。

学校に通ったら最後、下校時間までは普通は学校から出れなかった僕の子供時代を思うと、
お昼に家に変えれるのは少しドキドキしちゃいます♪

高学年や中学生になると、家に帰って食べる傾向が増える気がします。
行き帰りに友達と話すのも楽しそうだし、
家でこっそり自分の時間を過ごすのも大事なのでしょう(*^_^*)


我が家は高1の長女が遥か海外に行ってしまったので、小4の娘のみ学生です。
となると、毎日のお弁当作りがあります。

各家庭、色々あると思いますが、
我が家の場合(僕が作る場合)は、朝食と昼はだいたい同じ内容です。

昼の弁当を作る過程で発生したおかず&みそ汁で朝食となる場合が多いです。
今回は頂いた高級魚ハロー(ホウキハタ)のから揚げと、
畑のオクラの磯部和え、飼っている烏骨鶏の卵の目玉焼き、卵そぼろ、
飛騨高山のお婆ちゃんお手製の梅干しです。

大体、僕が作るお弁当は畑のその時期の野菜と、卵料理、
頂いた島魚のお弁当を作ります。

娘はポケモンカレー(レトルト)や鶏のから揚げ、ミートボールなどを望んでいるようですが、
なかなか思い通りにはいきませんね(笑)。

以前、このブログがきっかけで「おべんとうの時間3」に載せてもらった事があります。
その時は長女が3年生の頃でしたが、お弁当の内容はほぼ変わっていないです(笑)。

僕自身は上手ではないですが、料理は好きなので毎日お弁当は苦ではないです(*^_^*)


■そうそう、今畑ではオクラとモロヘイヤを毎日収穫しています。
もちろん無農薬。無化学肥料栽培。
マイマイ駆除や殺鼠剤も圃場で撒いていません。
種はもう6年以上の自家採種です。

そんなわけで毎日オクラとモロヘイヤを食べ続けています♡

飽きないなぁ~

そしてモロヘイヤを毎夏食べる様になったら夏バテしなくなりました♪

そろそろ繁殖の時期で可愛い黄色い花を咲かせています。

夏の間も使える葉ローゼルのルビーローゼル。
香りが高いので、なんか高級感♡

お茶にジャムに塩漬けに重宝します(*^_^*)
来季は出荷したいぞ~~!


今期の畑の母島ローゼルさん。
蕾は多いのですが、開花は遅めでした(今年初開花は9/14)。

今年は涼しいので、ゆっくりな感じです♪
ローゼルのオハナは綺麗に撮れたらアップしますね(*^_^*)


前シーズンのトマトと混植したバジルがわんさと茂っているので、
ぼちぼち次の作付けの為に刈り取り、バジルソースを作っています。


■我が家の夏はものすごい頻度で北港で泳いでいます(笑)。
何故ならすごく綺麗で大好きだからです♡


8月の終り頃、その北港にアヤシイ黒い影がっ!!

少し奥の方に広がっている黒い影、そうこれはすべてイワシなんです♪

ときどき見かけるイワシの大群。
その中で泳ぐとうっとりしてしまいます♡

サビキや投網で獲っても大変おいしゅうございます♪



■この秋、発刊中のリトケイ(離島経済新聞)の島人コラムに寄稿させてもらいました。
良かったら読んでみて下さい。

この春、ハワイに行って気付いた太平洋諸島における小笠原について書いてみました。

日本の島の色んな暮らし目線の事が書かれていて、
とても面白いです。
フリーペーパー!!

今、小笠原で置いてある場所
・母島
診療所、役場、観光協会、村民会館

・父島
福祉センター、七島信用組合

他地域はこちらをどうぞ☆

リトケイさん、貴重な機会をありがとうございました(*^_^*)

■先日はPTA主催のプール開放でした!
なんと次女(小4)はいきなり平泳ぎで1500mも泳いでいました。

お友達も親も
「こないだ授業で50mでゼェゼェしてたのに、すごいねw」
と言っていました。
いや、僕もビックリです。

僕も何度か追いかけましたが、全然追いつけませんでした。
一体いつの間にこんなに泳げるようになってたんだ(笑)!?
正直ビックリしました!

これを見て中学生が「俺も余裕だ!」といってトライしますが、
大体50m位で飽きてしまい続きません。
そう、体力もありますが、メンタル面が問われますよね。

本人も元々そんなに泳ぐつもりが無く、100mのつもりが、
どんどん楽しくなって結局1500m泳いでしまったとのこと。

なかなか集中力があるタイプなんですね~!

お見事!!


■島の夏と言えば海!!
それは子ども達を見ていれば一目瞭然です。

今年はなんと、保育園児にしてバク転で海に飛び込む逸材がおりましたっ(笑)!!

言葉にならないほど見事です♡

また、母島出身の島っ子が教員免許を取得すべく、なんと母校に教育実習にやってきました。
そこで、なんとうちの娘の学年に来てくれたのです♡


2週間の教育実習を終えて、
新しく先生になる母島出身の先生を見送ります(*^_^*)

もちろん見送りはダイブ!!


今回は勢い余って2度目のダイブまで(笑)!!



最近、色んな場面で島出身の子どもの成長した姿を見ることが増えて、
とても嬉しいです。
みんなしっかり成長していて、なんだかとても誇らしいです♡

そんな躍動感あふれる日々が今年の母島の初秋でした(*^_^*)



9.11-18年前の今日。

2019年09月11日 | 戦争と貧困
■今日はあの世界同時多発テロがあった9月11日。
今から18年前の2001年。

その頃学生で、朝まで友達の家でゲームをしていて、
TVを付けたらビルに飛行機が突っ込む陳腐な映画をやっていると思ったら現実だったのを思い出します。

ミレニアムの雰囲気を一気に吹き飛ばすインパクトがあり、
そこからアメリカは中東に大量破壊兵器があると因縁を付けて戦争を仕掛けます。


■色んな世界の、
色んな国で、
今もなお戦争や紛争が続いています。

複数の飛行機をハイジャックして、
ビルに突っ込むほどの恨みを持たせた背景、
そこに生まれた報復の負の連鎖。

今の日本と韓国や中国、北朝鮮、
香港、チベット、シリア、中東など、
身近にも人の強欲と意地とプライドで、
理不尽に生活を追われ、
無残にも命を奪われる一般の市民。

沖縄の米軍基地の問題も解決しないまま、
住民の反対を押し切り、
高江のヘリパットは作られ、
辺野古の基地工事は進んでいます。

小笠原に至っては、
激戦の地、硫黄島にはまだ1万の骨が埋まったままになり、
島民が帰島できていません。

戦争によって文化と伝統と暮らしを絶たれた小笠原の戦後もまた、まだ終わっていないのです。


■この世界の争いを変えていくには、
どうしたらいいのでしょう?

負の連鎖を断ち切らなければ、子どもが笑顔の未来はないと思うのです。

途方もないことだけど、
まずは自分の家族、
身の回りの人と対話し、
価値観が違くても、
お互いが尊重し合える関係を作っていくことから始めないと行けないと思うのです。

肌の色が違くても、
国籍や文化が違くても、
みんな一つの地球に住む家族です。

地球という名前の大きなカヌーを漕ぐには、
もっともっと、それぞれがお互いの事を想わなければいけません。

とりとめがなくなりましたが、
9.11とその背景を考えたら、
少し、シンプルに自分の立ち位置を見直すきっかけになりました。


台風で遅れた入港配達を終えて思った事。

2019年09月10日 | 小笠原 先史時代
■今日は台風15号で船が遅れに遅れて、
通常の2日遅れ、時間もさらに3時間遅れの到着となりました。
先ほどようやく郵便や宅急便の配達が終わりました。
お疲れ様でした♪

沢山の物資を運び、
届けながら、
小笠原の先史時代のカヌーの民の事を考えました。

先日の父島母島ボヤージングの時の風景がオーバーラップします。

外との物流がほとんどなかった小笠羽の石器時代。
島の民はどのように暮らしていたのか。

きっと、
カヌーで魚やクジラを獲り、
陸ではコウモリや海鳥を食べ、
山の山菜を集めていたのではないでしょうか?

そして、島で自給自足をしていた民が、
どうして絶滅したのか?

資源を搾取し続けたのか、
大渇水に襲われたのか、
超巨大な台風に翻弄され、
食べものを失ったのか。

港で大きなコンテナを動かす様を見て、
そんな事に想いを馳せる入港日でした(*^_^*)


■島の憩いの場として親しまれている母島のガジュ下。


朝は釣り人、日中は子連れのお母さんやお年寄り達、
アイスや飲み物休憩する仕事の人、
夕方は仕事上がりのみんな、
夜は若者が集う飲む場。

僕も幾度となくお世話になっています(笑)。

母島を行き交う人の人生を、このガジュマルはずっと見て来ている気がします。

道路にせり出していて、視覚となり実際は危ない部分もあります。
幾度も切られる話が持ち上がりましたが、島民の熱意がそれを阻止してきました。

戦前からあるこのガジュマルが今も母島の中心の憩いの場であることが、
本当に愛おしい限りです♡


■昔は島の土地の境界線と防風林として植えられたタマナ並木。

タマナと言う言葉はどこかポリネシアの響きがあります。
清水良さんが教えてくれたコペペじいいさんがやってきたギルバート諸島にTamanaという名前の島があります。
日本の和名はテリハボクです。

Bonin islandにやって来てテリハボクを見たコペペさんは、
故郷の島に似たものを見つけたのでしょうか?

このしっかりとした皮、島では建材として使われたタマナ。

ロマンが広がります♡

アウトリガーカヌー 父島母島間横断ボヤージング!! 後編

2019年09月08日 | アウトリガーカヌー
前編の続き

■ようやく50㎞の大海原を超えて、父島のOC6「イケカイ」が母島に到着しました!
母島のみんながお迎えしてくれて、無事に乗り越えた感動がクルーを包みました♪

この時、先頭を僕は漕がせてもらったのですが、
この時の感動は忘れられません。

古の民と同じ方法で、自分の住む母島に帰って来れたのです。

うまく言葉に出来ないのですが、
自分の中で、何かが変わった気がします。

何かひとつの自信に繋がるものなのですが、
何かもっと根源的な感覚を含めた、
ヒトとしての段階がひとつ進んだ感覚です。


■到着して着かれているはずなのに(笑)、
少し休憩したら聞こえる声が母島のOC6「ベルーガ」と「イケカイ」のランデブーをしたい!と言う声。

そう、小笠原返還50周年にチェコ共和国(ドイツの隣)で作られ、
父島と母島にそれぞれ1台ずつやってきたOC6。

最初はバラバラに分解された状態で父島、母島に届いたわけですが、
今回、ついにそのイケカイとベルーガが初対面できたのです。

船は良く女性に例えられますので、いわば姉妹の感動の再会といったところでしょうか。
父島→母島間の伴走船・アイランドクイーンの見送りを口実に出港しました☆


クルーも疲れているのに、やっぱり海に出ると元気になってしまうタチ(笑)。
みんなで喜びながら2つのカヌーが大海原でランデブーしました(*^_^*)

どちらも先日、進水式に駆けつけて来てくれたデューク金子さんの手筈で、
チェコから小笠原へやってきたカヌーたちです。
このつながりに感謝です♡


ベルーガの船首にも美しいレイがかけられます。

沖に出て帰って来た後は、とても美しい夕焼けが待っていました。
レイに映えますね~


夜は島の居酒屋を貸切り、みんなで祝杯!!
今日は朝の4:30から集合し、漕いできているので、
解散は21時と言う健全な打ち上げでした♡



■さてさて、出発の朝です。
母島でも月ヶ岡神社に集まり、無事の復路の安全と成功をご祈祷しました。

復路である母島→父島の伴走船は朋漁丸。

操船が優しく、イルカが覚えていて寄って来てくれる漁船です☆

元々日除けが無いので、
頑張ってタープなどを使って、日除けを付けてくれる優しさがありました♡

母島のベルーガも見送りで沖に出す準備をしつつ、
母島→父島の打ち合わせを行います。


2台のOC6が並ぶ夢のような光景です。

昨日よりは若干海は悪いですが、航海できないほどではありません。
僕は子どもが翌日に2学期の始業式を控えているので、漕ぎ手は妻と交代し、見送り側になります。

ついに美しい朝にイケカイが母島を発ち、ベルーガが後を追いかけます。

なんて美しい光景なのでしょう♡

僕は島カヌーでさらにその後をつけて見送ります。


脇浜で伴走船の出発を待っているひと時。

イケカイとベルーガの姉妹が並ぶ、夢のような光景。

父島母島のカヌーの民にとっても嬉しい光景で、
みんなが口々に姉妹カヌーの再会を祝福し、未来について語っていました。


■朝日きらめく中、イケカイが父島に向けて出港しました!


ベルーガ、小ベルーガ(島カヌー)も後に続きます。

昔は当たり前だったこの複数のカヌーが沖に並ぶ光景は、感無量でした(*^_^*)


鮫が先からも見送りをして頂いていました♡


■ここから先は僕は参加していないので、あとから聞いた話ですが、
往路と違い、帰りがベタ凪の海域は皆無で、穏やかだったのは母島の島影だけらしいです。


今回このボヤージングには父島のプロカメラマンが同乗し、素晴らしい写真を撮ってくれました!
父島のハートロックを背景に。

往路より過酷な復路を一生懸命漕ぎ、
なんと朝6時過ぎに母島を発ったイケカイは13時過ぎには父島に到着したとのことです!

今回の父島~母島間の50kmの航海時間は7時間程度という事になります。

父島では往路の伴走船のアイランドクイーンも迎えに来てくれて、
感動の到着だったようです。


扇浦のレストハウスには沢山の横断幕が掲げられ、
沢山のご馳走で長い航海の無事の成功を祝っていたようです。

今回の成功は本当に多くの人と島の自然に支えられて大成功となりました。

交代しながら50kmの大海原を父島と母島をカヌーで繋ぐ。

過去にはサップや他のカヌー、ウィンドサーフィンで父島母島を渡った凄腕がいますが、
今回のボヤージングはみんなで繋ぐことにフォーカスした試みでした。

みんながひとつになって果たす。

すごい充実感に満たされたボヤージングだったと思います。

ついに夢を果たしたイケカイとクルーとその家族(オハナ)。



■大成功の中で、またさらに色んな課題がそれぞれに舞い降りてきました。

母島勢にとっても、普段のボヤージングはせいぜい往復1時間程度なので、
もっともっと漕ぎたい!という声が上がりました。

僕自身もパドリングの上達をもっとしなければと痛烈に感じました。
色んな素晴らしい発見にも繋がりました☆

本当にありがとうございました♪


このボヤージングの翌週には台風の接近があり、
天候的にも奇跡的な穏やかなひと時だったと思います。

帰りのははじま丸で妻も自分が漕いで渡った航路を再確認し、
海況的にもギリギリの隙間をいけた実感を持っていました。

本当に有難いひとときでした。

ちなみに、昨日最接近を迎えた台風15号ファクサイさん。
母島は強風域にすらほぼ入らず、
そよ風台風として通過していきました♪

「養生して損した」が一番です。

通過後の夕焼けがヤバかったです。

今回のボヤージングは漕ぎ手はもちろん、
伴走船や出発、迎えを支えるみんな(オハナ)に支えられた素晴らしいものでした。

これからもどんどん色んな事にチャレンジできる自信となりました。
ありがとうございました(*^_^*)

アウトリガーカヌー 父島母島間横断ボヤージング!! 前編

2019年09月02日 | アウトリガーカヌー
■2019年8月31日~9月1日にかけて、父島から母島へアウトリガーカヌーで横断するチャレンジが行われました!

これは返還50周年事業で父島にやってきた6人乗りアウトリガーカヌー「イケカイ」が、
初めて父島~母島を往復するという初の試みでした。

主催は父島の要会カヌー部です。
母島のカノー倶楽部からは5名、参加させてもらいました。

僕も往路である父島→母島にパドラーとして参加させてもらい、
妻は復路である母島→父島に参加しました♪

結論から言うと、大大大成功だったと思います(*^_^*)
大きな事故も怪我もなく、
50kmの大海原を片道7時間弱で往復できたのです。

当初は6月上旬に予定していたのですが、
荒天で9月に延期となり、今回無事に実施できたことを、本当に感謝です♪

個人的に撮った沢山の写真と動画で振り返ってみたいと思います☆
(僕が漕いでいて撮れなかった部分は頂いたものを掲載させて頂いています)


■前日
まずは出発前日にははじま丸で父島に渡ります。
とても美しいベタ凪で、明日もこうであることを祈るばかり。

2時間で行くこの航路を手漕ぎのアウトリガーカヌーは何時間かかるのか?
不安と期待が入り混じった不思議な気持ちでした。

今回、妻が出発時に渡してくれたローゼルのおにぎりと首飾り。

嬉しいお手紙が入っていました。
ありがとう。

おにぎりは夏も収穫できる葉ローゼル「ルビーローゼル」が入っています。

美味しかった♡

あと、以前カヌー大会でファミリー賞を頂いた時にもらったパドルペンダントをお守りでもらいました。


人が海を渡るときに、やはり畏敬の念を抱いて、色んな祈りをする気持ちが分かりました。
やはり自然は厳しく、強いのです。

泊めてもらったコーヒー山のプーランでの夕日。

少し離れたところの仲間に「お~い!おいでよ~!夕日が綺麗だよ~!!」と呼べること。
そんな素朴な事にも幸せを、有難みを感じていました。
夕陽を見ながら明日の無事の航海を祈ります。

ずっと母島にも練習してきたマイパドルにも祈ります。


Tシャツはデユークさんが贈ってくれた葉山のオーシャンVa'aのTSUNAGU。

父島と母島に2隻のOC6を繋げてくれたデュークさんにも報告し、明日に臨みます。

カヌーに関わっていると、本当に色んなものへの繋がりを感じます。
漕ぐ人だけでなく、見送る人、レイを編む人、食事の準備、伴奏船の準備、
この日の為に色んな調整をしてくれる人、etc...

多くの人の関わりでこうして今漕げているんだなぁと、
デュークさんの言うように、カヌーを漕いでいれば自然と人が集まり、調和するの意味を実際に感じられています。


■朝4:30 参拝
まずは扇浦にある小笠原貞頼神社に航海の成功を祈り、みんなで参拝にいきました。

今回のリーダー、イチくんの声に合わせてみんなで祈った瞬間、
なんか気のようなものが変わり、大きなみなぎる力に変わっていきました。

レストハウスに戻り、みんなで作戦会議。
今日の潮汐、風、コースをリーダーがみんなに伝えます。

リーダーのイチくんは父島でカヤックのガイドをやっており、
これまでに何度もカヤックで母島にも渡って来ている海の手練れです。


大潮の今日は島影を出たら大きく東に流される流れがある見込み。
なるべく西に行き過ぎるくらいのルートでいくつもりと言われました。


レストハウスの机の上には無数のレイが置かれています。
漕ぎ手の分、イケカイ、そして母島のベルーガの分のレイが用意されています。
僕も昨晩習って、船のレイに挑戦してみましたが、かなり難しかったです!!

前日の夜遅くまで、明日の朝父島を発つカヌーの為に、
沢山のレイを編んでくれる…
本当に素敵で、愛のこもるひと時です(*^_^*)

■朝5:00出発式
準備が整ったらいよいよ出発です。

開会式ではパドラーの奥様達が丸木舟のフラを踊ってくれました♪


アカペラでみんなで歌いながら美しい舞いを見て、
ああ、これから始まるんだなと言う実感が沸いてきました。


子ども達がイケカイにレイをかけてくれています。


こんなにみんなに見守られての航海。
大きな愛と力を感じました。


朝の5時にこんなにも見送りに集まってくれる、そんな最高のみんなが大好きです♡

そしてなんと、お浄めの雨が!しかも土砂降り!!
イケカイは進水式の時も雨を呼ぶほど、雨が好きな船の様です。

子どもが雨を全身で受け止め喜んでいます♡

そんな中、いよいよ出港です!

先発隊は、9月の葉山のカヌー大会(27kmを漕ぐ!!)に出場する強力なメンバー。
最初の難所である南島の瀬戸を超えるまで、彼らが漕ぎ手となって進みます。
本当に頼もしい!!


見送った僕らは、伴走船「アイランド・クイーン」に向けて青灯台に移動します。

今回のボヤージングは漕ぎ手が4組いて、それぞれ海上で約1時間間隔で交代しながら母島に向かうスタイルです。
ただし、リーダーのイチくんだけはずっとイケカイに乗り続けます。
とても重要なブレーンです。

青灯台ではさらにお見送りのみんなが横断幕を持って集まってくれました!


イケカイはレースに出る凄腕パドラーによって、ぐんぐんと沖へと進みます。


ふと見ると水平線に虹が!!

もうこれは歓迎されていると感じました。
幸先がいいです♪

島影は抜群のベタ凪。
朝焼けと雲が水面に映るほど美しかったです♡


出発時の土砂降りもすっかり晴れて、いいコンディションです。
今の所、すべてが順調に進んでいます。



伴走船上は快適過ぎる状態(笑)。

朝が早かったので、それぞれ朝食を取ったり、話したりでまったりしていました。
トイレや温水シャワー、お湯もキッチンもあるので、かなり楽をさせてもらっています♡


■6:30南島 南
当初から難所と言われていた南島の南にある流れの強い個所に到着です。

さっきまでのベタ凪とは打って変わって、大きなうねりと波が待ち受けていました。


果敢に漕いで進む凄腕パドラー達。

正面にはっきりと母島が見えます。

が、どんどん東に流されているのが分かります。
母島の属島である向島も見えなくなるほど、大きく東に流されています。
ステアのイチくんはずっと西に向けて舵を取ろうとしますが、なかなか難しい状況でした。


しかしパドラーは少しもめげることなく、漕いでいます。
うねりで船内に水が入っているので、ひとりは水を出しながら進んでいきます。


見ている方も大揺れで船酔いする人もチラホラ発生。
どんどん東に流されるカヌーを見てハラハラしました!


しかし、凄腕パドラー達はひるむことなく突き進みます!

あとで流れの強いここを乗り越えて交代した後に聞くと、
最高にテンションが上がっていて、もっともっと漕ぎたかった!とみんなが笑顔言っているのに驚きました!
さすが過ぎます!!

漕いでいて、流れる位置は明確に海水温が下がっていて、
抜けた瞬間に分かったそうです。
そんな場面ではまた虹が祝福してくれました!



少しずつ父島を離れて行きます。
石器時代の先祖もこうして海を渡っていたのでしょうか?



■7:30南島南の流れる海域通過

さて、南島南の流れる海域を超えて、少し海が穏やかになって来ました。
1回目のパドラー交代です。


まず3名がイケカイの進行方向の海上で待機します。

浮かんでいる3名が近づいたら、乗っている1,3,5番手が下ります。

そして交代、
またその後に2,4番手の2名が交代します。


そんな交代を1時間おきにしていきました。


沖で浮かぶことに不安のある方はライフジャケットを着たりしています。
今回、初めての人もいたのですが、みんなスムーズにウォーターチェンジが出来ていました。


漕いでくるとみんないい顔をしています♪
父島もどんどん離れていきます。
人力で海を渡る凄さをまざまざと感じさせられます。


朝日だったお日様もようやく高くなってきて、海の青が綺麗になって来ました(*^_^*)


みんなほんとにカッコいい!!



■9:00中間 ベタ凪
ようやくベタ凪なエリアに到着。
船のレーダーを見るとここら辺の様です。


ここでついに母島勢の出番になってきました!


海に入る前はソワソワします(笑)。

準備をしながら、いざ入るとやっぱり最高に気持ちがいい!!

母島が前方に見えます。
なんだか嬉しい。

この時、いつも近くに島影が見えるエリアばかりを漕いでいたけれど、
一番の沖で、しかもベタ凪の世界を漕いでみると、
パドルを漕ぐ音だけが静かに響く、
あまりにも美しい静寂の時間でした♪

伴奏船は遥かかなたに離れ、ここぞとばかりにみんなが飛び込んでいます。
海に出て、こんなに凪ならば、泳がない選択肢はあり得ないでしょう(笑)。

今回の往復で唯一と言っても過言ではないほどの、圧倒的な凪のエリアを漕がせてもらい、感謝です(*^_^*)

1時間ガッツリ漕いで、心地よい疲労感に包まれながら、伴走船に戻ります。

あ~やっぱりカヌーを漕ぐのは最高です!!

船にはみんなの色んな多様なパドルが置かれています。


また、光り輝く海を漕ぐ雄姿が本当に美しくて、うっとりしちゃいます♡


カヌーもほんとに美しい…


ここを超えるといよいよ最大の難所と言われる、母島北端付近の流れの強い海域「わんとね」に突入します。



■10:45わんとね
「わんとね」は昔から父島母島横断の最大の難所と言われてきました。
ここでまた強力なパドラーが揃う先発隊に交代します。

伴走船はわんとねの急流を避ける為に西に大きく進路を変えました。

イケカイからはかなり離れていきます。
10年前の大きな島カヌーでの渡りの際には2時間かかったそうですが、
今回はなんと1時間超で難所ワントネをクリアしました。
圧巻でした。


■11:35鬼岩
そして、いよいよ母島入港までの最後のクルーとなりました。
要会の計らいで、母島に着くときは母島メンバーをメインにしてくれました。


僕は今回は1番手を務めたのですが、船首の先に母島がある景色がこんなにも嬉しく思うとは!!

先日の父母横断で父島の友人が撮ってくれた大好きな写真です。
先頭は僕が漕いでいます。

圧倒的なボニン・ブルー。
母島の濃い緑の山々。

場所は母島のサワラ根の近くです。

ようやく荒れに荒れたわんとねを超えて、島影に入って母島クルーに乗り換えた後の写真です。

島影のない沖から来ると、
大きな島が、
陸があるということが、
なんとホッさせるのかを教えてくれます♡

島影の横を漕いでみて、イケカイの速さを再確認しました。

漕ぐこと1時間、ようやく沖港が見えてきました。

こちらは鮫が先展望台から撮ってくれた友人に頂いた写真です。
中央右寄りに小さなカヌーが見えます。


堤防の上や展望台には多くのお迎えの人達が!!
本当にありがとうございます!!


ようやく、いつもの乳房山の谷の景色に帰って来れました♪
素直に嬉しいです!



■13:10母島到着
そしていよいよ母島の脇浜に到着です!!

次女が大きな声で「パパ、お帰り~!!」
と灯台で叫んでくれて、嬉しかったです♪
ありがとう!!

多くの子ども達が泳いでいる中を脇浜に向けて進みます。

子供「あれ?カヌー新しくなったの?」
僕「いや、これ父島から漕いできたんだよ」
子供「マジでっ!?すげぇ!!」

なんて話しながら(笑)、脇浜に無事到着しました!!


母島のみんなが、
漕ぎ手の分のレイを用意して待ってくれていて、
無事にたどり着く事が出来て、
本当に嬉しかったです!

ホントに有難うございました!!

ひとまず、今回の記事はこれまで!

次回につづく