小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

点と点が線で繋がる時~古のカヌーのルーツに想いを馳せて

2018年11月30日 | アウトリガーカヌー
■先日、島々をアウトリガーカヌーで渡り、
ハワイアンから学んだその精神性に強く惹かれたデューク金子さんのお話を聞く機会がありました。

僕は彼の話に感激しっぱなしでした(*^_^*)

なんて深く素晴らしい世界なのだろう…

デュークさんは今回の父島、母島に6人乗りのアウトリガーカヌーが来ることにも尽力して頂いたことはもちろん、
小笠原のカヌー文化に以前から深く関わってくれていた方でした。

僕がお会いできたのは今回が初めてです。

以前から僕が少し持っていた気持ちの空白の部分をことごとく埋めてもらった感があります。
バラバラでぼやけていたピースが急にハッキリして、繋がった感触です。
ここに来て、まさかそうなるとは!!

そう、カヌーは神輿と同じだったのです!!

先日の月ヶ岡神社例大祭の神輿風景です。

■僕にとって小笠原でカヌーを漕ぐという事は、
石器時代に自由に太平洋の島々を行き来していた世界と繋がる事だと思っていました。

フラを踊るという事は、
島の自然の神様と繋がることだと思っていました。

南洋踊りを踊るという事は、
太平洋の島々の文化と繋がることだと思っていました。

デュークさんが日本の海をカヌーで渡るという事は、
古代の先祖のルーツを辿ることだったというのです。

キャプテンクックでカヌー部のメンバーとデュークさんとの懇親会。
各国を巡ってカヌーやポリネシア、ハワイの文化に深く関わった中で、
ハワイ人の複数あるルーツのひとつとして、日本が挙がったというのです。

ハワイ人曰く、
「自分たちは新しい先住民。
新しいからこそ、今も文化が残っている。
しかし、そのルーツは今その文化があまり残っていない地域から来ている。
日本がその一つなのだ。
ポリネシアを旅するハワイのホクレア号がなぜ日本を目指したのか。
その意味を考えてほしい」
と。

デュークさんが目指す、
日本本土から小笠原に向かってカヌーで漕ぐという壮大なプロジェクト。

それは私達の先祖が辿ってきた道を辿るということだと言います。

この大海原をGPSも携帯もない時代に、
スターナビゲーションと言われる伝統航海術で自由に海を行き来していた時代。

きっとその頃のヒトは今とは違う言葉を使っていたと思うのです。
それは、ヒトが動物や自然と会話できた言葉だったと思うのです。

現代ではそれが祈りであったり、神事として残っている気がしています。

とある日の畑で見る朝焼け。古代の小笠原に住んだ人々も同じ景色を見ていたと思うのです。

■10年前、とあるフラの先生と海を見ながら話している時にハッとさせられたことがあります。
「小笠原のフラは素晴らしい。
 レベルも高い。
 オリジナルもあるし、
 装飾もハワイと同じものでできている。
 でも、ひとつだけないものがある。
 それは神様だ。
 小笠原のフラには神様がいない。」

そう、私達は正月やお参り、神輿や神社の儀式のときは当たり前に神様を意識し、
ご祈祷し、様々なものを奉納します。

日々の有難いすべてに感謝し、幸せな未来を願い、神様を祀ります。
ではフラはカヌーはどうだっただろうか?

近年、カヌー大会の開会式などでフラが関わり、
その中で本来、フラとカヌーは切っても切れない関係であることが分かって来ました。

そのどちらにも関わって来ていた僕にとって、それはとても大きな気付きでした。
最近の島のフラなどは神様を意識するようになってきていると感じます。

カヌーはデュークさんの教えで痛烈にその精神世界を目覚めさせてくれました。
単なるスポーツとは決定的に違うものを秘めていたのです。

母島で組み上げた6人乗りカヌー(OC6)。
アウトリガーカヌーはスポーツとしても素晴らしいです♪
そのチームとしての一体感。
大海原をエンジンを使わず、自分たちの手だけで進む爽快感。
海や空・風が素晴らしい景色とフィーリングを運んでくれる瞬間。

でも、そのどれもが古代の人々と繋がるものであり、
そして、古代の人たちにとってどれだけ神聖なものであったか。

先日の月ヶ岡神社例大祭の神輿風景です。
デュークさんは「カヌーは日本の神輿と同じ」といいました。

確かに、先日組んだOC6。
紐の結びは神輿と同じとみんなで驚いた記憶があります。

神様が乗る神輿に対して失礼な行いをしないように、
自分たちはカヌーにしてきていただろうか?

カヌーを神聖なものとして扱ってきた人たちは、
どんな関わり合いをしてきたのか?

僕はそれらの世界も知りながら漕いでいきたいと強く思いました。

少しの時間しか話せませんでしたが、
その学びに対して、
謙虚に、真摯に触れるデュークさんの言葉は心底響きました。

僕はこの話を聞きたかった。
話を聞いて鳥肌が立っていました。
逢えて本当に嬉しかった。


デュークさんの見送り。沖港にて
本当に遠路はるばる、来てくれてありがとうございました!!
願わくば、もっと学ばせて欲しいです。

もっともっと、太平洋の海に関わる暮らしをしてきている人の文化を学びたいです(*^_^*)



■そんなデュークさんの話を聞きながら、
最近、不思議と色々なものが点と点が線で繋がることに驚きを覚えています。

僕は仙台出身。
子どもの頃からクジラに興味があり、小学校の頃は広瀬川でカヌーをしていました。
僕のひい爺さんは沖縄本島国頭、辺野古。
僕のルーツは島だったのです。
沖縄に多い、宮城という苗字が物語っています。

そして、北米とハワイ。
母は10年前、カナダで亡くなりました。
最愛のパートナーは今もカナダで健在です。
今年の夏、現地に行ってその繋がりは深いものとなりました。

そしてハワイ。
次女の名付けは色んな円が繋がり、ハワイの祈祷師にお願いした経緯があります。
小笠原にあるアウトリガーカヌーはハワイの形状が伝わってきていると考えられています。

僕が大好きな写真家、星野道夫は北米の自然に惹かれ、
ハワイの伝統航海術を復活させたホクレア号の本体の木は
アラスカのトウヒが使われています。
古の時代、大きなカヌーを作る大木はハワイになく、
流木として北米からハワイに流れ着いたものだったと考えられて、使われています。

先日の文化交流祭で交流した沖縄の「島民ダンス」のルーツはサイパン。
そこから沖縄と小笠原に伝わり、小笠原では南洋踊りに。

ハワイと北米と沖縄と小笠原。
フラとカヌーと南洋踊り。

そしてずっと惹かれてきた先住民の文化。

色々、不思議とバラバラであったものが何故か繋がっていく不思議を感じています。

沖を航海するははじま丸。古代の民もこの海の道を通っていたのだろうか。

■この母島に暮らしていて、
沢山のお金にもならないことに時間と労力を費やしています。

でも、そこに大切なものがあると信じています。

今回、カヌーを通じて学んでいきたいことは、何なのでしょう?

先人たちに対するリスペクトはもちろん、
古の智慧に触れたいだけではありません。

美しい夕陽を眺める。きっと何千年も変わらない景色。
未来を不安にさせる物質と大量消費の現代において、
これからの未来を生きる子供たちに笑顔の未来を残す為に必要な
学びと経験が詰まっている気がするのです。

僕はそれに対して何をしていけるのか?
日々、問いかけながら学んで、動いていければと思います。

父島の6人乗りカヌーVa'a は「ike kai」と命名されて、
この度、進水式を執り行ったと聞きました。
ikeは見るや知るという意味。
kaiは海という意味です。

母島はこれから命名、進水式となります。
先祖、現代、未来にリスペクトを込めて、
驕らず、謙虚に決めていければと思います。

そんなことを再確認させてもらう出逢いでした♪
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

デュークさん、どうもありがとうございます。
これからもよろしくお願いします!!

※この記事の内容はデュークさん自身にも確認してもらっています。ありがとうございます!




とても忙しい島の子供達という「問題」

2018年11月20日 | 母島 暮らし 子供
■ここ最近、よく思うのです。
島で暮らしていて、のんびりの雰囲気を味わいながら、
島の子供達、忙しいなぁ、と。

先日、前浜で友人と話していて、素敵な元母島の先生のFB投稿を読んでハッとさせられました。

いつも感じて思っていることなのに、
ついその時の高揚感で忘れ、過ぎ去って行ってしまうけど、大事な問題。

今年は小笠原返還50周年だから、それは特に顕著なのだけれど、
毎年、普段から島のイベントは多いなと感じます。

そして、僕自身、青年会や子ども会、PTA、KWNなど様々な立場でそれらイベントに関わっています。
そう、子供たちの忙しさに一躍買っている立場なのです。


■自分の子供時代を思い起こしてみると、
もっとだらだらと、
よく言えばもっと自由に時間を過ごしていた気がします。

でも僕は片親だったし、塾にも行っておらず、
小学校高学年から毎朝、新聞配達のバイトをしていたから、他の子とは感覚が違うかもですが。

小学校の頃(中学年頃)まではほとんど外で遊び、広瀬川でだらだら友達と遊んだり、一人で過ごしたり。
工事現場の重機が好きで1日中眺めている事もあったし、
飼育している金魚やザリガニ、フナなどを飽きずにずっと眺めていることもありました。

小学校高学年になってTVゲーム(スーパーファミコン)とプロレス鑑賞、マンガに没頭してました。

中学校に入ってからはロックに目覚めて、楽器を触ってるか、音楽を聞いているか、ゲームをしているかだったと思います。
部活なんて超適当にやっていました。週1もやっていただろうか(笑)?
あ、異性にも滅茶苦茶興味が沸いた年頃ですね(笑)。

友達とだらだら過ごすことも多かったし、
一人でずっと何かに集中することも多かった。
もちろん勉強なんて家ではしなかったです(笑)。

学校帰りにわざわざ遠回りして友達と喋って帰ったり、買い食いしたり。

大人になってから思うと、信じられない位時間はゆっくり流れていた気がします。


■それに比べて、今の島の子供たちはなんと忙しいことか。
自分の娘たちを見ても思います。

ほとんど無償だけど習い事が本当に多い。

日 ソフトボール
月金 柔道
火土 剣道
月木 太鼓、バトミントン
火 手話
水 卓球、サッカー
木 サッカー
金 バレー
土 サッカー、フラ
etc...

おまけに宿題。
これでレギュラー。
人によっては毎日やっている子供がいます!

それに追加して地域、学校のイベントがある。

年4回のゲートボール大会
返還祭
駅伝
納涼祭
カヌー大会
ジャズフェス
学芸会
月ヶ岡神社例大祭
ロードレース
クリスマス子供大会
海開き
バザー
船待ライヴ
etc...

そしてイレギュラーにも
内地から色んなエキスパートが来て講演をしたり、
体験型のプログラムも多い。

そのすべてに参加する必要はないのだけれど、
狭い母島という社会で、
みんながしている事を意識的にやらないという選択をできるほど、
人は自覚してないと思うのです。特に子供は。
その主導が子ども自身より親の影響というのも否定できないのではないか?

ですが、そのどれもが単体ではとても素晴らしいのです。
子供たちの楽しみとして、
経験として大人が工夫して、用意する。
楽しくない訳がありません。

だけど、それが日常の隙間の多くを埋めているとしたら?


■これは島だけでなく、日本全体の風潮なのでしょうか?
内地で暮らしていないので分からないけど、
もっと子供時代は何をするでもなく、ぼーっとしていていい気がします。

「こうしなければいけない」があまりに多過ぎる気がするのです。

宿題なんて僕の子どもの頃、
そんなに土日を圧迫するほどあっただろうか?(僕がやらなかっただけ?あまり覚えてないw)

個人的には毎日あれだけの時間を学校で勉強しているのだから、
家にいる時間や、夏休みなどは宿題はいらない気がします。
自主選択制でいいのでは?

勉強したい子は全然自由にすればいいと思うけど、
勉強したくない子はそんなことに時間と労力を取られないで、
好きな事にもっと没頭してすればいいと思う。

また、没頭するだけじゃなくて、
ぼーっとしている時間もとても大切に思うのです。

もっと時間を味わい、ただ感じるような、でも子供時代にしか体験できないあの時間の感じ…


■大人はもっと客観的に子供の生活の時間をトータルで見直すべきかも知れません。
大人は自意識でチョイスできるからいいんです。

子どもは大人の流れで無意識の場合もあるし、
強制の場合もある。

冒頭の元島の先生の指摘は見事です。
「行事は学校でも地域でも同じなんだけど、打ち上げ花火、見栄えがいい。
それ自体はとてもいいことだし。
過程で問題点を感じていても当日本番の高揚感と興奮で大抵のことは帳消しになってしまう。
結果、「削れない」「子どもの負担は増え続ける」。

難しいのは、当の子ども自身も楽しく、いい思い出として残っている。
たぶん島っ子たち(もう大人になってる子たちも含めて)は、この問題に関しては実は問題として捉えてないんじゃないかな。

「学習」って、「勉強」だけじゃない。

落ち着いて学習する機会がないと、日常の地道な活動で身につく一つ一つが零れ落ちていく。
子どもは大人とは違うんです。きちんと学ばなければいけないのです。」


島を離れてまで島の子供たちに愛をもって考え続けてくれる人の存在が本当に有難いです。
どうもありがとうございます!


■先日、子ども会で中学生にカンボジアの子どもたちのことを考える機会を設けました。
去年から返還祭の夜店での売り上げを【かものはしプロジェクト】に寄付しているのですが、
今回はその背景を子供たちに知って欲しいと思い、
忙しい中学生の時間を1時間頂いて、話しました。

丁度、カンボジアに約2年行っていた先生も来てくれて話してくれました。
自分たちの同じ年頃の子どもたちが、
お金がなくて学校をやめて行ったりするのが切なかった。
お祝いの場の外に残飯を狙って待機する子供たちを殴る大人たち。
人に騙されて売春宿に売られて行ってしまう背景。

そんな背景のカンボジアの子どもが売られる背景は、
かものはしプロジェクトの献身的な活動のお蔭で、なんとほぼ解決し、今はインドに着手しています。

自分たちの寄付がこんな活動を支えている…
そんなことを伝えられただけでも
僕個人的にはとても素晴らしい機会を設けれたなと思っています。
まずは知ることが大事だからです。



■そんな背景を思うと、
【島で忙しい】なんて贅沢な悩みなのかもしれないけれど、
大人が無意識に“子どものゆったりとした時間を奪っている問題”は別問題。

この問題に向けて、自分は何をすべきか?何ができるか?

老婆心で行事を増やし支えている身としては、
気持ちの中で沢山の矛盾を抱えています。

昔から行われている行事なんて、続けるより無くす方が大変なんです。

まずは、自分で意識することから始めてみようと思います。
そしてこの問題について、話していければと思います。

そして「忙しい」という字は心を亡くすと書きます。
忙しいと心を置き去りにしてしまう自分にもフォーカスしていきたいですね。

自分の娘(特に長女)にはあまり声をかけ過ぎないで、
少し見守る姿勢を心掛けよう(笑)。

子どもには大人が関わらない時間と空間が大事な気がするのです。

でも長女は来春には島を出るので、生活する術はある程度は身に付けてほしいけど…



くまのプーさんが言いました。

「ぼくは何もしないをしてるんだよ!」
いやあ、名言ですね~~!
さすがプーさん!


長女、母島生活最後のフラオハナ2018

2018年11月18日 | フラ
■11月4日、母島のフラの祭典、フラオハナ2018が挙行されました。

高校のない母島中3の長女達にとって、母島生活最後のフラオハナ。
今回は特別に感触深いものがありました。

今年は小笠原返還50周年ということで、イベントが目白押し状態で、
フラオハナ開催自体、当初から危ぶまれていました。

しかし、この中3の女子3人の卒業フラをなんとか実現させてあげたいという、
関係者の皆さんの愛溢れる調整のお蔭で実現しました。

本当に感謝の気持ちでいっぱいです♪

中3の最後のフラの後の先生との抱擁で胸がいっぱいになります。

■長女は小学校に入る前からフラが大好きでずっと踊って育ってきました。
踊りを見ていても、彼女がフラの事が大好きなのが伝わってきます。

中3オンリーの自由選曲では楽しいパイナップルプリンセスで楽しく踊ってました☆

その場面場面で、自分自身に、相手に、自然に捧げるフラ。

今回は自分たちを育ててくれたこの母島のすべてに向けて感謝を込めていたのではないでしょうか。

終盤に踊ったメレオハナ。

踊る前にサプライズで3人の母親からのメッセージが読み上げられ、
すっかり目を腫らした状態に。

こんなにも気持ちのこもったフラは、もう言葉になりません。


毎年毎年、この卒業フラは見送る側でもウルウルきてしまうのに、
まさかもう自分の娘の卒業フラの時期になるとは、
あまりにも意外にその時期の迫る速さに驚くばかりです。

本当にどうもありがとうございました!

踊った後はフラの先生たちとハグし合います。

ほんと有難い時間を過ごさせてもらいました!


■いつもは脇浜のステージで行われるフラオハナ。
今年は返還50周年でイベントも多く、様々な事情から学校の中庭での開催となりました。

空間は狭いですが、なかなか好きな雰囲気です♪

しかも当日は朝から雨模様。
何度も青空になるものの、リハ中も土砂降りのコンディション。

どうなるかと心配した本番は、なんと1摘も降らない奇跡♡
天候にも味方してもらえた奇跡の夜となりました♪

この日は次女も少し体調が悪かったのですが、
なんとか最後まで頑張れました!!


ハワイから父島に伝えられたフラは、
母島にも伝わります。

お蔭で母島でもフラは年齢を問わず、とても盛んです!!


僕自身も男フラをやっていました。
色々な事情があり、僕は男フラを終えることになったのですが、
フラをしてみて、色んな目線で感じ考える事が出来ました。
とても貴重な経験だったと思います。

これから島を巣立っていくフラ好きな長女は、きっと色んな場面で踊って行く事でしょう♡


今回の髪飾りは特に素敵でした♪



■学芸会翌日というとても忙しい中、
フラオハナ開催の為に沢山関わってくれた皆様、
温かく卒業して行く子供たちを見守ってくれる皆様、
素敵な演奏と歌を披露してくれたミュージシャンの皆様、
全身全霊を込めて踊ってくれたダンサーの皆さん、
本当にお疲れ様でした!ありがとうございました!

1.Walking along the Beach
2.小笠原島
3.メケアロハヌイ
4.ボニンアイランズ
5.グリーンローズ
6.ホイカプーナナ
7.カラカウアヘイノア
8.父島(プアナニ)
9.丸木舟
10.イアリィ
11.パイナップルプリンセス
12.ハイビスカスの花
13.メレオハナ
14.アオウミガメの旅
15.マイロヒロヒオエ









うちなーローゼル出荷始まる!!

2018年11月13日 | ローゼル販売
■うちなーローゼル、11月下旬から出荷開始と言っていましたが、今年はなんともう仕上がってきました!!
ので、本日11/13より母島農協にてうちなーローゼルを少量ですが出荷開始します♪

去年の出荷を参考にすると、だいたい12月中旬頃までが収穫期間です。
色的にもまさにクリスマス・ローゼルですね(笑)!

うちなーローゼルは去年より栽培している晩生品種のローゼルです。
沖縄の森岡尚子さんに譲ってもらった品種。

母島ローゼルとは実の形が全然違く、スレンダーに長い感じです。
加工面から言うと、母島ローゼルよりも煮たときに繊維が残りにくい性質があります。


今年不作の母島ローゼルと違い、こちらは超絶好調です!
ジャムはもちろん、クリスマスのお菓子、日常のお弁当に添える塩漬け、お茶、酒漬け、酢漬けなど、色々日常的に使えます♪

こちらは栽培本数が50本と少なめなのと、
鮮度保持が母島ローゼルほど強くないので内地発送は厳しいかなと思っています。




■今年は6品種のローゼルを栽培しましたが、現段階で生き残っているのはうちなー、ルビー、母島の3種です。

みんな個性がありますね~♪


花もそれぞれ違いがあり、とても面白いのです♪


こちらはうちなーローゼルの花です。
まさにオクラ!って感じの花ですね~!
(オクラもローゼルもハイビスカスの仲間のアオイ科に属しています)

こちらは葉っぱを利用するルビーローゼルの花。

アダルトなハイビスカスの花の雰囲気です☆

密かにこの花の佇まいが好きなのです(#^.^#)

そして、母島ローゼルの花。

もうすっかり段階は「引き継ぎ期」なのですが、
幾つかは今でも毎朝、開花している様を見せてくれています!

実はより丸っこくなり、すっかり次の世代に命を引き継ぐステージ。

ガクも固くなり、葉っぱも落としてきました。


■そんなメインの母島ローゼルは種取りの時期を迎えています。

ローゼルの種取りに関しては幾つかの方法で行っており、
過去に記事を書いていますが、
種を絶やさない為にとても気を付けています。

天候次第ではこうしてガクの中で発芽してしまう事態も多く発生します。

圃場で直接種を取る場合は天気との勝負になります!!

先日はモロヘイヤも種取をして、無事に大量の種を取ることができました。

自家採種が成功すると、無事に命を次に繋げることができたと思うせいか、とても安心するのです♡


■様々なイベントも終わり、ホッとしつつもローゼルの収穫、種取り、冬野菜の作付けでそわそわしている母島の秋。
夕焼けなんて最近、見事なまでに焼けてくれています。

なんて見事な景色を毎日見せてくれるのでしょう。
とても有難いことです♪

島の秋は様々な渡り鳥も沢山来てくれていて、
今はサバクヒタキなんて珍しい鳥さんも来ています。

こんな小さな体で、一体どうやってこの大海原を渡ってくるのでしょう?
一体どんな気持ちで海の上を渡って行くのでしょう?

そんなことに思いを馳せる秋の母島でした♪


小笠原ミュージックフェスティバル(母島)の邂逅♡ 後編 ~ライヴ

2018年11月11日 | 島のイベント
「前編 楽器教室&パレード」の続き

■母島では2回目の開催となるアイランドジャズフェス。
今年は返還50周年事業「小笠原ミュージックフェスティバル2018」として開催されました。

終わってみて、大盛況で終わり、心配だった天候も問題なく終えることができて大成功だったと思います♪

これからライヴ編のレポートをしていきたいなと思います。

無事に楽器教室&パレードも脇浜ステージに到着し、終わりを迎えました。
さあ、いよいよライヴスタートです!!

■まず1番手は音骨です!

音骨は9年前までは母島に住んでいました。
元々僕の昔働いていた宿で働き、
当時はとても派手な格好でギターを片手に島を歩いていたので、とても目立っていました(笑)。

個人的に音骨の音楽は大好きで、母島に来て最初に作った音源の頃の島に来た初期衝動みたいなサウンドも好きですが、
ここ5年位の、内面に深く潜るような音楽感もとても気に入っています。

ライヴではソリッド感抜群のステージを披露してくれました。

カッコよかった!

最後に演奏した「そこに乳房山」は本当に名曲です☆




■つぎはスペシャルゲストとして三浦 浩選手です!!
三浦さんは2012年、2016年のパラリンピックのパワーリフティングに出場している凄い方で、
2016年のリオパラリンピックでは日本最高順位となる5位入賞を果たしたそのことです!

2002年に長渕剛のライブスタッフとして働いていたそうですが、
ステージ上での事故により下半身不随となり、その2年後にパワーリフティングに出逢い活動して来ているそうです。

そんな長渕さんの傍らでずっと働いていた三浦さんは長渕の名曲「乾杯」や「ひとつ」を披露してくれました♪



■次はK4の皆さんです!
以前は父島までは参加してくれていたそうですが、今年は母島は初上陸!!


なんと到着して昼過ぎから楽器教室を開催してくれてそのままパレード参加→ステージというハードスケジュールでのライヴでした。
ピアノ、ドラム、サックスのトリオで最高にクールでした♪

あまり世の中のスタンダード曲を知らない僕ですが、
Fly me to the moonはとても嬉しかったし、カッコよかったです☆

カッコいいサックスのキリュウさん。

クールな外見にバリバリの関西トーク(笑)!!
いいですねぇ~~!
そしてサックスはやっぱりカッコいい♪


ナイスなドラムの渕さん。

楽器教室でも今年は奥田さんと朱さんと一緒にパーカッション教室をやってくれました!
子どもたちの素直な反応にすごく喜んでくれて、嬉しかったです。
プレイは超絶なオンパレードで、カッコ良かったです。


ピアノの朱さん。

なんだかすごく気持ちよさそうに鍵盤を奏でるなぁ~と思って眺めていました。
そんな朱さんのピアノはもちろん気持ち良く、
なんだかうっとりしてしまいました♪

深夜を超える連日の打ち上げの後でしたが、翌日の朝にはちゃんと起きて海で泳いでいて、
タフさを垣間見ました(笑)!

とても心地いい空間が広がっていました!


なんとゲストには島のミュージシャンも参戦!!
島の歌姫アイアイと


サックスでFさんが参加♪

気合の入った衣装とソロで聴かせます。
島の子ども達が大歓声をあげていました♡


■会場では大下倉和彦さんによる高蔵染のコーナーも併設!!

塗料を指に付けて降りおろし、
まるでシューティングスターの様な美しい模様が洋服を染めていきます。

今回は最後のBimBomBam楽団の皆さんの衣装が高倉染めの衣装です!
すごくクール!!

■そして松永希 Ogasawara special UNIT!!

僕は希さんの歌が大好きです!

本当に聴いていて気持ち良く、そしてとても心が揺さぶられる歌声。
以前在籍していたリングリンクスが出した「小笠原古謡集」を何度も聞いて暮らしているので、
なんだかどこか懐かしい歌声でもあるのです☆

アンドウケンジロウさんのクラリネット♪

アンディさん、今回楽器教室でもパレードでも素晴らしくユーモアに溢れて、
優しい大きな懐を感じる素敵な方でした。

こっそりステージ裏でもクラリネットを教えてくれて、
僕でも音が出せたときはホント嬉しかったです♪


エマーソン北村さんの超絶キーボード!

オルガンの様な響きで、希さんの歌の世界に心地良い彩りを与えてくれていました♪
ソロの場面ではみんなが踊り出す場面もあり、
なんだかすごい人です!!

フラも南洋踊りも参加しました!

いや~楽しかったなぁ~!

子どもたちが最前列で聴いている姿がとても可愛いのです♡


最後は楽器教室で希望者を募り、練習した「マイディアボニンアイランド」でファイナルです!


なんと僕以外の家族全員も参加しています(笑)!



■お待ちかね、スピナビルさんの登場です!
母島ではスピナビルさんの熱狂的なファン達がいます♪
今年も参加が決まった時、大いに喜んでおりました☆

去年はバンドを引き連れての参加でしたが、
今年は単独でのパフォーマンス。

僕はこの時、打ち上げの準備などに行っていて、ゆっくりステージを見ることはできなかったのですが、
ものすごく盛り上がっていました!
さすがです!


■トリはBimBomBam楽団の皆さんです!
去年に引き続きの参加で、楽器教室を引っ張ってくれるBimBomBam楽団の皆さん!
今年はメンバーに新たにアコーディオンも加わり、去年とはさらに変化したステージを魅せてくれました!

超カッコいい!!

団長である。Ohyama ”B.M.W.” Wataruさん。
相変わらずのカッコいいトランペットを聴かせてくれます!

今回、島の友人に大山さんのBMWの意味を聞き、
今まで気づかなかったことに衝撃を受けました(笑)!
ヒントは彼の名前です♪

楽器教室では去年に続いてなので、同じ参加者もおり、
すっかり大山さんの虜になっている中学生もおります!

ウッドベースのナスオちゃんこと(笑)、ヤマトヤスオさんです!

去年は都合が悪く小笠原に来れず、代打でMASH弦楽団のすぎむ~んさんが来ておりましたが、
今年は小笠原に来て、バリバリのMCもかましながら、
エキサイティングなステージングで盛り上げてくれていました♪

あんなに高速でコントラバスを回せるとはっ(笑)!!


今回初参加メンバーのアコーディオンのるいさん。

アコーディオンの音はビックリするほど音に埋もれていなくて、
とても耳に響きます。

なんと3オクターブもの音域のあるボタン式のアコーディオン。
超カッコいい存在でBimBomBam楽団に新しい風を吹き込んでくれていると思います♪

カッコいいステージングなのですが、ステージを下りるとおっとりとしたチャーミングなキャラで素敵でした♡


パーカッションの「モヒカン先生」こと奥田さんです!

去年に続き、彼の方にハマらないパーカッションは聴きごたえがあります。
マジカッコいい!!
楽器教室&パレードではお頭としてみんなを引っ張ってくれました♪
素敵なモヒカン先生です♡

ギターの手島大輔さん。
毎度の超絶プレイで息つく暇もありません。

今回は盛り上がって立ち上がってのパフォーマンスもあり、
本当にシビれました!
いつかゆっくりギターを習いたいものです♪

素晴らしいパフォーマンスで、会場も大盛り上がりでした!


ステージ裏から。
すごく盛り上がっています!


終盤はK4のキリュウさんも参加して、
最高のフィナーレを迎えました♪


みんな踊りまくって最高な感じです♡


ライヴ中には美しい月がステージから眺めることができました♡


アンコールはみんな入り乱れての大盛り上がりで幕を閉じました♪

ライヴ後は船客待合所を借りての大打ち上げを行い、
深夜遅くまでライヴの余韻は続きました♡

今回のフェスもスタッフとして関わってみて、
とても楽しかったです。

やはり音楽は最高だと再認識できた最高の一日でした(#^.^#)

集客という意味では返還祭に比べたら少な目で、
色々課題はあると思うのですが、
純粋に音楽が好きな島民が集まってくれたので、
数というよりは質と雰囲気は最高だったと思うので、
個人的には最高のイベントになったと思います。

このイベントに関わってきた皆さん、
島まで来てくれたミュージシャンの皆さん、
そして会場&楽器教室に来てくれた島の皆さん、
本当にお疲れ様でした!ありがとうございました!

精神的な自立を求める ~フクヨガ

2018年11月07日 | ヨガ
■毎年、秋に飯田不久先生というヨガの先生が小笠原に来島して来てくれて、
いつもとても面白い沢山の学びを伝えてくれます♪
母島は11/3に終了し、現在は父島で開催中!!

今回のテーマは「精神の自立」でした。

自立してますか?と聞かれれば、
ほとんどの大人は「自立しています」と答えるでしょう。(そうでもないかw?)
ですが、そのほとんどは生活、経済の自立を指します。

今回フォーカスしているのはそのどちらでもなく、精神の自立
実は簡単なようで非常に難しいものなのです。

要は、
いかなる状況に置かれても、
他人や外の状況に自分の心が大きく左右されない状態を「精神の自立」と言っていると思います。

普段の日常の中で、
職場や家族、学校や地域で人は他人に大きく影響されます。

それは互いに依存関係になるからで、
精神が自立していると、いちいち他人に左右されず、安定しているので何も問題にならないというわけです。

しかし、精神の自立というのは簡単にできるもんじゃないというのがミソです(笑)。


■飯田不久先生は世界一周、16年の小学校の教員を経てヨガに出逢い、
インドのスワミ・ヴェーダを師としてヒマラヤ伝統ヨガを30年教えています。

フク先生のヨガの醍醐味は日本のヨガの先生の中でも数少ない、
インド哲学を分かりやすく楽しく話してくれるところです♪

ヨガの4000年の歴史の教えで「幸せに生きること」を目的に、
様々な教えがあり、体を緩めるポーズもその一つだそうです。

ヨガは本来、馬と馬を繋ぐという意味があるそうです。
そして、その馬は人間の暴れまわる自我(エゴ)の事を差すそうです。

ラージャ・ヨガは
体を緩めて、学びを続けて、瞑想の質を得ることで、
自我(エゴ)に振り回されないようにしていくといった感じでしょうか。

ちなみに不久先生、現在超元気な75歳!
今も得意技は一輪車というスーパーな方です(僕は乗れない…)!!

2年前からは父島でサーフィンにも初挑戦して、
去年は立つこともできたそうです!!



■9月に不久先生は「本当の自立と心の平和」をテーマに小笠原に来島し、話をしてくれました。
その時は1航海だったので父島のみで開催し、僕も行きたかったのですが叶わず、
今回それについて聞きたい事ばかりでした。

その時のちらしによると
【平和を望まない人は、ほぼ居ない。
だけど戦争も犯罪もなくならない。
「戦争反対」と活動する人は、戦争する人を敵にしてしまう。
本当に戦争を無くすには敵を作らないこと。
一人一人の心の中にある、小さな敵が…
憎しみが、恐れが、妬みが、貧りが…
戦争や犯罪へと繋がっています。

一人一人の真の心の平和とは何なのか?
何か団体に属して特別な事をするとかではなく
個人個人が築く心の平和は、
パートナー、子ども、家庭、地域、世界を平和にする種なのです】


とあります。
なるほど。
スーッと入ってきます。

そんな一人一人が本当の自立(精神の自立)を得るためにはどうすればいいか?

先生は、
・責任を持つこと
・ヨガを続けること

と言いました。

「責任を持つ」ということは自分の行動に自分ですべて責任を持つという事、
言い換えれば、自分の置かれている状況を誰のせいにも、何かのせいにしないで、自分の責任で受け止めるという事。

子どもでも分かるこのシンプルな方法。
でも実際にはなかなか難しいものです。

つい上手くいかないことがあると、人は何かのせいにしてしまいます。
でも、それを選択しているのは紛れもなく自分自身。
誰に何を言われたって、何をしたって最終的には自分で決定し動いているのですから。

本当の自立を得た人は依存をしないので、問題が生じないという事でした。

これは子育てでも言えることで、子どもを精神的な自立をさせるように育てるのが大事だと分かりました。
親があれこれ老婆心でおせっかいを焼くことが、逆に子供の自立を妨げる害となるのです。
究極には親は子供の死すら恐れずに、子どもの自立を教えるべきと言いました。

インド哲学では死は大きなことではなく、魂が宿っている体を変えるだけの話なので、何も恐れていないのです。



■不久先生の話は多岐に渡ります。

・子供の反抗期は親の理不尽へのお返し
 →親に理不尽な扱いを受けてない自立した親子には反抗期が来ない。

・親とは何か?
 →保護者である。支配者ではない。親を通して生まれてくるが、完全に魂は他人である。

・甘えさせると、甘やかすは違う。
 →甘えさせるのは時として必要だが、甘やかすのは時として虐待より悪影響な場合がある。(自立を妨げる)

・ダライラマ法王の言葉、1年でどうしようもない日が2日だけある。それはいつか?
 →それは、昨日と明日である。今日だけは自分の力でどうにかできる。


■先生が問いかけます。
「みなさん、【有難い】の意味の反対を知っていますか?」

一生懸命考えたけど、
…僕は分かりませんでした。


答えは........


なんと「当たり前」なのだそうです。

有ることが難しいほど貴重な事だから「有難い」。
それって、実は日常の「当たり前」の中に沢山あるのです。

あまりに身近すぎて忘れてしまいがちだけど、
こうして母島で家族と暮らせて、気のいい仲間がいて、美しい自然の中で暮らせる当たり前の毎日が本当に有難いことに気付きます。


■今年の母島の不久先生のヨガが終わりました。
今回も本当に素晴らしい学びの連続でした!

昨日の見送りの後はなんだか母島の日常の景色すべてが輝いていて、天国のようでした♪

こちらの気持ち次第でこんなにも
当たり前が幸せに感じれるなんて…

そんな中、不久先生は次の舞台である父島へ。
船が苦手なのにこうして毎年小笠原へ来てくれる…
本当に有難いです。


先生とお話しすると、悩んでいたことがスーッと晴れて、気持ちがとても軽くなります♪
そしてそれが不思議と持続します。

僕自身も本当の自立を目指していきたいですし、
本当の平和というものを確立していきたいと思っています。

そして、それがきっと辛くて悩んでいる身近な人にとっても本当の自立になれることを信じて…

不久先生どうもありがとうございました!!