小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

もうひとつのスタートライン

2016年10月29日 | 母島 日常 日記
■先週、二人の娘が誕生日を迎え、
妻が1か月ぶりに母島に帰ってきました。
久々に家族が揃うのは本当に嬉しいです♪

子供との父子家庭の一か月は、
大変だけど本当に面白かったなぁと思います(笑)。

毎日の食事から弁当作り、
掃除、洗濯や仕事も全部僕と子供たちでやらなければならない。
実はそこはあまり問題となりません(笑)。

大変なのはやはり、親が一人である部分です。
家を留守にする場面、
子供を怒った時に、子供にとっての逃げ場となるもうひとりの大人がいないこと。

子供たちはそれなりに自由に、
かつ自分の行動に意識がいったはず(笑)。

僕にとっては日々の家庭や自分自身の気持ちの一番の話し相手がいないということが、
とても大きかったと思います。

妻の存在はとても大事で有難いことであるとひしひしと感じました♪
ありがと~~


■さて、そんな妻が内地で買ってきてくれた僕へのお土産。
詳しくは最後の方に書きますが、
今の少し落ち気味の自分にはこれでもかっていうくらいの贈り物でした。

そんな1枚のCD。

そう、僕が10代のころ大好きだったパンクバンド、Hi-STANDARDが1年振りにリリースした新譜でした!
すっごく嬉しかったです♡

もう発売されて3週間は経つので、
知ってる人は多いと思いますが、
この新譜、
なんと事前告知なしで、
通販、
ネット配信なしの
店頭販売のみでリリースされた衝撃の新譜だったのです!
(10/5発売で10/26からは通販可です)

ネット配信もネットでの違法ダウンロードが主流となり、
僕が内地にいたころ(15年前)には考えれなかったほどCDが売れないこの時代に、
なんとCD屋に行かないと買えないCDを出すとは!!
さすがハイスタ!

嬉しいのはその反響でした。
この情報化の時代に、業界の関係者は本当に販売まで情報を一切洩らさなかったし、
売る定員も嬉しそうで、
SNSの情報を見て走って買いに行く人たちなんだか嬉しそうで、
なんかみんなの想いがとてもピースフルですごく嬉しい作品でした。

妻はこの為に色々CD屋を周ってくれて、
どこも今の時代では珍しい売り切れ続出で、
町田のTSUTAYAでなんとか見つけて買ってきてくれました!

このパンクなリリース方法も素晴らしいのですが、
何より素晴らしかったのがやはりこの音源そのものでした。

メンバー内の確執から、
インディーズで100万枚のセールスを記録したアルバム「MAKING THE ROAD」の後の2000年から活動休止し、
2011年の東日本大震災をきっかけに再始動して、
こうしてついに新譜をリリースする、その流れを汲んだ素晴らしい新曲でした。



歌詞がグッときます。
ハイスタはすべて英詞なので日本語訳を載せたいと思います。

ANOTHER STARTING LINE/Hi-STANDARD

家に帰ってきたよ
オールドキッズはいい感じさ
キミがまた僕に戻ってくるとは思いもしなかったけど
生き返ったみたいさ
僕の目の前には真新しい日々
そうさ、キミはいつも僕の心の中にいたんだ

昨日までの事はおいていこう
もっとやるべきことがあるから
時はいつだって僕の味方なんだ

だから今キミのために歌うよ
キミも歌ってくれたらいいな
ずべて大丈夫なんだ
僕たち大丈夫なんだ
これはもうひとつのスタートライン

これはラブソングじゃない
僕たちの時代のストーリーの歌
すべて大丈夫なんだよ
僕たち大丈夫なんだ
これはもうひとつのスタートライン
キミと僕への

僕が変わったと言うヤツら
僕に過去に生きていてほしいんだろうけど
僕はゾンビじゃない
長持ちするように作られてるんだ
時が経って
キッズが街に戻ってくる
今、街の灯りもみんなの上に灯っていく

昨日までの事はおいていこう
もっとやるべきことがあるから
正しいことをするのに時を選ぶ必要はないんだ
ノスタルジーには浸らないよ
もっとやるべきことがあるから
正しいことするのに時を選ぶ必要はないんだ



ハイスタの歴史を知ってこの歌詞を見ると思わず泣いてしまうほど
嬉しい希望に満ちた歌詞でした。


■そう、今年は僕自身にとっても「ANOTHER STARTING LINE/もうひとつのスタートライン」な年だと思うのです。
色んな葛藤の中、
年度末に僕にとってとても大きなターニングポイントがありました。

それまで自分なりに苦しみ、
もがき、
悩み、
そのなかでひねり出した答え。

自分の中にある課題と気持ちに何度も問いかけ、
今は自分自身と周りの状況がとてもいい状態にあると思います。

なのに、
自分自身は何か気持ちが盛り上がらない不思議な時期に来ていたりします。
ここ半年くらい、
不思議なくらいに気落ちの低空飛行が続いています。
なんでなのかはわかりません☆

氣が落ち込むのとは少し違うのです。
なんというか、魂の回転数が上がらず、
空回りな感じなのです。

今はその流れに身を任せつつ、
少し動き始めてきました。

ここ数日で、
妻が贈ってくれたCDを聞きながら見えてきたこと、
やはりそれは自分の原点でした。

明日死んでも後悔しないように、
今を精一杯生きる。

ここ数日に、
そんな原点にリカバリーできる感じになってきた気がします。

ハイスタの新譜を聴きながら、
少し新しいもう一つのスタートラインを切って行こうと思います!!
どうもありがとうございます!




母島フラオハナ2016

2016年10月22日 | 島のイベント
■少し前の事になりますが、10月8日(土)、母島のフラの祭典、フラ・オハナ2016が開催されました♪
今年も沢山の島の踊り手が参加し、
華やかな一夜を盛り上げました☆

僕も男フラとして、
娘二人も踊り手として参加しました♡

踊り手の女性陣による美しいステージの装飾は目を見張るものがあります♪

序盤は保育園~中学年クラスの可愛いフラ。

その後は高学年~中学生の素敵なフラと続きます。


この時は妻が内地だったので、
お母さんに見せる姉の踊る姿を動画で撮影している次女♡


う~ん中学生たち、どんどん素敵になります(*^_^*)
子供のころからずっと自然にフラをしている島の子供たちは、
ごく自然にしなやかなフラの動きが身に付いていて、
大人から始めたそれとは根底から違う、
自然体のフラを見せてくれます☆


父島から高校生達も参戦してくれ、
より素敵になった姿を見せてくれました。
思春期を乗り越え、
存分に楽しんでいる姿になんだか嬉しくなってしまいます♪

父島の中学生たちも可愛くキメてくれました♡

■そしていよいよ男フラの番です!
今年も人気の古典フラ(カヒコ)のサワラを披露しました!

今年はなんと12名でのカヒコ!
過去最多です!

なんとここまでに進化するとは!!
子供たちもバッチリ決まってきています♪


ド素人で始めた母島男フラですが、
数年間続けたお蔭で、今年はさらに素晴らしい出来栄えでした♪


サワラは伝統カヌーによるサワラ漁を表現する小笠原オリジナルのフラです。
フラの根源ともなるカヒコ=古典フラ。
歌はなく、パーカッションとかけ声で踊ります。

演奏は「トヨスクードーズ」の皆さんでした(毎年名前が変わりますw)♪


今年のサワラの動画です。
背後にいる白いワイシャツのミスターが気になります(笑)。


その後、着替えて男フラは華やかなハワイアンカウボーイも披露しました♪
こちらは古典フラのカヒコとは違い、楽しく笑って踊れるアウアナ(現代フラ)です。

元々は3年前に「父島でやったことのないフラをやりたい!」というメンバーの発案から始まった曲でした。

踊ってみると、難しいのですが、
こりゃまた楽しいのです♪


美しい女性を乗る馬に例えた、
悲しい男の性(さが)が溢れるユーモアたっぷりのこの曲。
3年前はすべて日本語に意訳したのですが、
今回はサビのみハワイ語で歌ってくれています☆


最高に楽しく踊れたハワイアンカウボーイでした♪


■その後も進み、上級クラスの女性のフラに酔いしれます♡


落ち着いて微笑を湛えた大人のフラは、とても気持ちが良く、素敵です♪


終盤には恒例の来春島を離れる中学生女子のフラ。

今年度は一人の中三の女の子が踊り、
その母が共に踊り、
涙のフィナーレを迎えました。
今年は特にグッとくるものがありました。
うちの長女はもう大泣きで大変でした(笑)。


■こうして台風シーズンにも関わらず、
無事に今年も母島フラオハナを大盛況の中終えることができました。

毎年のことですが、
こうしてフラを続けていれること、
オハナを無事に開催し終えれることは、
家族をはじめ、
運営、準備、演奏、売店etc...多くの人の支えの元に成り立っています。

そんな人たちに精いっぱいの感謝の気持ちを込めて、
今年のオハナも終えたいと思います。
どうもありがとうございました!


■今年の曲順です☆
1.Tutuki
2.世界中の子どもたち
3.ププヒヌヒヌ
4.ボニンアイランド
5.カヴァイレフア
6.レイン
7.カウルヴェオケカイ
8.カピリナ
9.カイマナヒラ
10.丸木舟
11.プアナニ?
12.涙そうそう
13.コアリ
14.プアリリレフア

15.ドキドキアイランド
16.サワラ
16.パイナップルプリンセス
17.プアナニ?
18.海の声
19.メレオハナ
20.ランデブー
21.ハワイアンカウボーイ
22.プアナニ?
23.イアリィノオエ
24.たいせつなもの
25.アオウミガメの旅

アンコール
26.海の声
27.Te Wahine Tahiti


2016年 母島産ローゼルの販売開始!

2016年10月12日 | ローゼル販売
■お待たせしました!
今年は10月11日(水)より母島産ローゼル販売開始です♪(島内限定販売です)

今年は春の作付けのミスと、
僕自身が西ノ島や硫黄島と畑を留守にすることが多く、
畑から気持が少し離れ気味だったのを察したのか、
生育が少し悪く、収量が低めです。

数量は低いのですが、
品質は台風で叩かれまくった去年よりは良く、
肉付きの良い立派なローゼルに仕上がりました♡

そんなわけで今年も母島産、無農薬・無化学肥料栽培のローゼルを母島農協に出荷します☆

約一ヶ月間の超短期作物なので、
旬のこの時期の美しいフレッシュ(生)ローゼルを存分にお楽しみください♪


母島産ローゼルをお求めの方へ
母島では農協店頭にて販売しています。
今季は不作の為、100gの小袋を主に出荷します。
ジャム用など大袋(約500g)希望の方は、宮城まで直接ご連絡ください。

今年は申し訳ありませんが、父島での販売は難しそうです。
父島でも2件の農家さんが生産しているそうなので、
そちらの方をご利用ください(まさに地産地消ですね!)。


<連絡方法>下記のいずれかでご連絡ください。
 ・ブログ左欄にあるメッセージ(連絡先を記入してください)、
 ・Eメール(miyagigian-farm☆yahoo.co.jp ←☆マークを@に変えて送信してください。)
 ・電話や島で見かけたときにでも気軽に声をかけて下さい♪



■予約の際には
 ・小袋 約100g(250円 税込)
 ・大袋 約500g(1200円 税込)
  ※今季は不作の為、大袋は1回の注文に付き、おひとり様1袋まででお願いします。
  ※今年も母島限定になりますが、袋なし量り売りでお届けもできます☆(ちょっとお得かも!?)
  種類、数量、連絡先を明記してください。

天候、生育状況によっては予約されていてもご用意できない場合がございます。
その場合はご連絡させていただきますが、
予約はキャンセルになってしまうのでよろしくお願いします。


・ハイビスカスティー
・ジャム
・塩漬け
・天ぷら
・ローゼル酒
・ローゼル酢
・ローゼルソース
・ケーキなど
・各種お菓子作りなどに、美しい真紅のローゼルをご利用ください☆
利用方法は「ローゼル加工利用」をご参照ください。

他にも何か素敵な利用方法があったらぜひ教えてくださいね♪
よろしくお願いしますm(__)m


■畑で次女も収穫を手伝っている……と思いきや、
ローゼルの落花した花ビラを集めています(笑)。


ローゼルは朝の開花の後に花を落とし、
その後ガクを肥大させます。

なので、そのオハナは子どもが有効利用できる領域なのです♡
学校に入って、すっかり畑に来る頻度は下がった次女ですが、
大好きな畑に来る機会があればしっかり遊ぶ心をまだ持っているようです♪

あっという間に集めてしまいました☆

う~む、やっぱり子どもはすごいなと勝手に感心している次第です(笑)。

母島 2016年イタチザメ騒動

2016年10月11日 | 小笠原 野生動物
■昨日、母島沖港で5匹の鮫が水揚げされました。
そのうちの4匹は大型のイタチザメ。

これは今年の夏休み頃から母島の沖港付近で目撃が相次ぎ、
9月末には学校からプリントが配布されて、
鮫注意の村内放送がかかる事態を受けて捕獲する動きになったからでした。

小笠原に住んで15年。
初めての事です。
先人たちに聞くと、ここまでのケースは母島では前例がないとの事。

そして村が予算を用意して、
住民の安全の為にイタチザメの駆除が始まったというわけです。


■サメの駆除に予定されたのは2日間。
内地に注文したサメ向けの漁具が届いてからの実施になったようです。

1日目はかかるのは小さなサメばかりだったそうですが、
2日目はどんどん大きなイタチザメが水揚げされて冷凍庫に運ばれていきました。

沖港湾の入り口付近の目撃があったものの、
湾内ではまだ目撃はなかったようですが、
サメ注意の放送が村内にかかってからは誰も海に入れなくなりました。

その為もあってか、漁港には沢山の人が集まっていました。
命懸けの捕獲作業をした漁師さんには頭が下がります!


■まず初めに挙がったのは
朝イチで175kg(2mくらい?)のイタチザメでした。
前日の御嶽神社祭でサメ漁に向かう凄腕漁師が、
声高らかにB'zを歌い上げ、宣言した成果でしょうか(笑)!?


その次に昼前に挙がったのがこの日1番のサイズの巨大なイタチザメでした。
大きすぎて漁協のクレーンでは立てに吊り上げれない状態でした!!


口には鋭く尖った歯が沢山並んでいます。


漁師さんがさすがのロープさばきで横に吊り上げ、計測すると540kg(全長5mくらい?)とのことでした!


パレットから大きくはみ出して、置かれています。
とても痛々しくて、うちの子供たちは「怖いけど、可哀そう…」と漏らしていました。

同時に小さなメジロザメ(通称:ヒラガシラ)も混獲され、水揚げされました。

その後も水揚げは続きます。
沖に出てすぐ近くの青ブイ下に漁具に絡まって死んでいる状態の3匹目のイタチザメが水揚げされました。
そんな状態でタンクを背負って潜るダイバーさんもホント命がけの作業だったと思います。
3匹目は340kg位?(3m超)だったとか。

午後にはさらに420kgの4匹目のイタチザメが水揚げされました。

こちらはまだ生きていて、
陸上でこの巨体を大きく動かすことはできませんが、
大きく息をしたり、わずかにヒレを動かしたりしていました。

吊り上げられた口からはウミガメの甲羅の破片とくちばしの欠片が落ちてきました。
普通に硬いカメですら捕食の対象なのですね。


冷凍庫に並んだ大きなサメたち。
それらを興味津々で観察する子供達。

今回吊り上げられたサメたちは、記録・保存をしたら、
顎骨などは骨格標本にされるそうです。


■今回の件で僕も色々イタチザメを調べてみました。
島では正直、サメの事故というのは聞いたことがありません。
※ダイバーがネムリブカを強制的に掴んで噛まれたという、どう見ても人が悪いケースは数件あります。

そんな中、イタチザメはホオジロザメと並ぶ、危険な大型のサメの一種で、
胴体の横のトラの縞模様から英名・タイガーシャークとも呼ばれています。

地中海など一部の地域を除き、世界中の温帯・熱帯海域に分布しているそうです。

イタチザメは沿岸域の視界が悪い濁ったような場所を好むとされていて、
川の河口や港、ラグーン、サンゴ礁、島の周囲もその生活場所に含まれるとのこと。
この点が人との軋轢を生じやすい部分なのでしょう。

沿岸性が強いそうですが、海洋のさまざまな環境に適応していて、
沖合、外洋まで出ることもあるそうです。
海面付近でよく見られ、波打ち際などの非常に浅い場所にも現れることもあるそうです。

捕食性・腐食性の両方をもつイタチザメは食べるものを選り好みしない「機会選択的捕食者」で、
おそらくサメの中で最もその傾向が強い種なのだそうです。

様々な海洋生物を捕食するだけでなく、
死骸や産業廃棄物など普通食べられないものまで何でも飲み込む性質から、
「ひれのついたごみ箱」と言われているそうです。

実際、解剖された胃袋の中からは
ウミガメの他に、タイヤやポリタンク、金属片、空き缶などが沢山出てくるそうです。

最大サイズは全長750 cm、体重 807.4 kgとされていて、
非常に大型になる種類の様です。

沖縄は海外では実際に死亡事故もあり、
特に恐れられているサメのひとつであるようです。


■今回、サメの水揚げを見ながら、
僕も含め、多くの人が「すげぇ!」「でけぇ!」「怖えぇ!」の声を挙げましたが、
娘たちはしきりに「可哀そうに…」と呟いていました。

確かに、今回のイタチザメ達は何も悪いことはしていません。
ただ例年より頻繁に目撃されただけです。
島で育った人も昔からイタチザメは周辺海域に当たり前にいたそうです。

しかし今年は、
8月頃に青ブイ付近で釣りをしていた島民のカヤック下をこすったり、
9月には沖のホカケ岩付近で釣りをしていた島民がクジラと間違えてしまうほどの大型(4m超え)だったり、
沖港を出てすぐの海域で何回か目撃があったりしました。

しかし、ここ母島の海域はイタチザメの生息域の真っ只中にあるわけで、
私たちがその中にお邪魔している気持ちを忘れてはいけないなと思いました。

正直、今回捕獲された海域で潜ったり、
魚を獲ったりしている身としても、
いつも子供たちを海に入れてる島民としても
怖くて海に入れなくなったのも事実であり、
命を懸けて捕獲に乗り出してくれた関係の人々、
島の漁師の皆さんには感謝と尊敬の言葉しかありません。
本当にありがとうございました。


その日の夕陽を見ながら考えます。

個人的にはこの捕獲で何も捕まらなく、
「もうイタチザメは近くにいない」
という流れを一番望んでいたのかも知れません。

しかし、実際は4頭も捕れています。
しかも世界中で人との事故が報告されている種類のサメです。

今回は仕方ない状況だったと思います。
可哀そうですが、人命を守るのは致し方なかったなと思わざるを得ません。

できることなら、人の安全のために捕獲したのなら、
せめて食用に利用してほしかったです。
※イタチザメは食用として美味しいほうらしい。

去年、北海道の知床でヒグマと人の距離感の時も同様の気持ちを感じました。

ヒトと野生動物の在り方。
お互いの距離感。
そして、人の野生という自然への畏敬の念を忘れない気持ち。

自分の目でその巨体を鋭い牙を見たら、
怖い気持ちはもちろん具体化しました。
しかし、海に入らない気持ちにはなりませんでした。

イタチザメの命も育む、
美しい小笠原の海。

沖縄のように黒潮のような大きな海流があるわけでもなく、
浅い水域はとても栄養が少なく、
驚くほど透明度が高いのもそれが理由になります。

今回のイタチザメの件ではまた大きな事を学ばせてもらいました。
大事な命を奪ってしまった意味を
私たちは考え、学ばなければいけないと思います。

小笠原では過去にサメの事故がないほど、
やはり安全な方なのだと思います。
それはウミガメやザトウクジラ、アホウドリが繁殖地に選ぶのも安全が理由の一つと言われています。

ですが、完璧に安全は海というのは世界のどこを探してもありません。
そして小笠原で昼間普通に泳いでる範囲ではサメに襲われる確率はとても低く、
オニダルマオコゼの毒ヒレやガンガゼ、クラゲに刺される危険の方が遥かに高いです。

大自然の中で人の存在というものはとても小さなものと感じます。
しかし、人の影響で大自然が壊されていってるのもまた事実です。

この海に昔からイタチザメなどが潜んでいることも事実なので、
やはりいつも自然にお邪魔する謙虚な気持ちを大切に、
美しい島の海を堪能していきたいと思います。




村の魚(アオムロ)をさばく1年生

2016年10月08日 | 母島 暮らし 子供
■先日、近所の漁師さんから大好きなムロアジを頂きました♡

どうもありがとうございます☆

島では通称・ムロというこのお魚、「村の魚」に指定されています。

アシが早い(傷みやすい)ムロは、
以前は漁の時の釣り餌用として、
島で盛んにムロ漁が行われていたのですが、
現在は重労働で単価の安いムロ漁は廃れ、
冷凍のサバが釣り餌の主流になっているようです。

しかし、そのムロ、
味は天下一品で
僕が島で食べるお刺身のランキング首位をずっと獲って譲りません!
(二位はアイッパラ、3位は冬のカンパチかな…)
島の夏に食べたい魚はやっぱムロです!!

さばくのに小さくて、
とっても手間のかかる魚ですが、
あまりに美味しいので頑張ってさばいて食べるのが醍醐味となっています。
※父島の友人の漁師は釣って6時間後が最高!翌日はにんにく・生姜と合わせてたたきが最高と教えてもらっています☆

というわけで、頑張ってさばくぞ~!!

■と思ったら、台所にエプロンとバンダナを身に着けた小学1年生の次女が参上。

「おとうさん、さばくのおしえて♡」

…というわけで、一緒にさばくことになりました(笑)。
子どもと作業するのは時間はかかるし、
もちろん効率が悪いのですが、
それ以上に子供がどんどん技術や知識を習得し、
活き活きと伸びていく様はとても楽しいひと時でもあるのです♪

長女は割と魚を触りたがらないタイプだったのですが、
次女はガンガンに素手で触れ、
この内臓はなに、
あのエラはなんだと興味津々です。
これは教えない手はありません(笑)。

まずは鱗を取ります。
ムロは鱗が小さく、取りやすいので初心者にいいですね~

そして内臓を傷つけないように包丁を入れて、
エラに刃を入れて、一緒にはずします。


そのあとはムロの刺身の場合はまず皮を剥いで、
3枚におろします。
なかなか一生懸命な台所姿に勇ましさと可愛さを感じます♪


3分の1やったところで次女は休憩♪
残りは僕がやりました。

そしてその後が大変!
中骨を刺抜きで抜いていく作業!!

そこで次女の目がキラーン☆

せっせと抜いてくれて、
さくにする事が出来ました♪


※盛り付けが雑なのはご愛嬌♡

今は妻が1か月ほど内地に用事がありでかけているので、
長女と僕と次女の3人であっという間に美味しく召し上がりました(^_^)v

さばくのは結構時間かかったけど、
食べるのは一瞬(笑)。

あ~美味しかった♡

■そしてその昼間は日曜日ということで、
みんなでグッピーを取りに干上がりかけた川に向かいました。

沢山エビもカニもグッピーも捕れて大満足♪

子ども達とこうして島の自然に触れていると、
共に過ごす大人の方が癒される、
気付かされることが多々あります。

子どもの生き方って、
素直で、
純粋で、
ずるがしこくって、
好奇心の塊。

なかなか大人になると薄れてしまうその感覚を、
少し呼び起こしてもらえたひとときでした(*^_^*)


■今夜は母島のフラの祭典・フラオハナ。

村の掲示板に貼られた、
島の中学生が描いたポスターが素敵です♪

妻が丁度留守で残念ですが、
子供たちはもちろん、
僕も男フラで参加します!

そして翌日は島の農業者のお祭り「御嶽神社祭」。
忙しい土日になりそうです♪



島にんにくの植え付け

2016年10月01日 | 母島 農 日記
■今年はちょっと遅くなりましたが、
恒例の島にんにくの植え付けを行いました♪

小さくて粒が多い南方系のニンニクです。

かれこれ3~4年は作ってるかな?
一応、常温で春に収穫して1月くらいまで保存がきくので、
我が家の常備香辛料として重宝しています。

豊作の年は出荷もします☆


まずはバラバラに分けて、


用意した畝に植えていきます。
だいたい深さ5cm位です。

あとは雑草との競争になります。
母島は亜熱帯で年中草が伸び続けます。
元々自然農は草の管理が主と言われがちですが、
前例のない、母島での自然農はまさにガチでそんな感じです。

無農薬・無化学肥料・無駆除剤はなかなか大変です。
失敗も多いです(ToT)/~~~


10月になってもまだまだ母島は暑いです。
うちのヤギもスイカを食べる程です(笑)☆

■先日、仕事先の南崎で珍しい蝶を発見しました。

リュウキュウムラサキのオスとのこと。

長距離を渡ってきたからでしょうか?
羽が随分と傷んでいます。

立ち寄るところのない大海原を、
こんな小さな体でどうやってここまで渡ってくるのか、
いつも生命の不思議に脅かされます。


■我が家の生命の神秘も健在です(笑)。

家の近くに子ども達が大好きな小さな公園があるのですが、
その公園には大きなタマナとガジュマルの木がご神木の様に生えています。

そのガジュマルの木の上が子供たちの大好きな場所。
今日は「なんでもやさんですよ~!」と大セールのお声が(笑)♪

色々リクエストしたら、見事に葉っぱで作ってくれました。


これはゾウさん。


これはキリンさん。

他にもワンピースやTシャツ、ズボン等も作ってくれました♡
まさに何でも屋!

子どもは物がなくても自然さえあれば、
何とでも遊びが作れてしまう天才だな~と感じます。

それが成長に従って、
頭が固くなり、
こだわりや先入観がたくさん生まれ、
言わば、退化してしまうこの感覚。

子どもと接していて、
ふとハッとするのは、
こんな自由な雰囲気の中に、
確かな生きる強さを垣間見るときなのです。