小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

「わからないこと」を楽しむ力

2016年08月29日 | 母島 暮らし 子供
■母島は学校が中学校までしかなく、
その後は50km隣の父島の小笠原高校か内地の高校に進学するかの選択に迫られます。

今回の夏休みを利用して中学生の長女は、
幾つかの高校の見学会や体験入学を体験しました。


■長女はどちらかというと芸術・特異系と親は思っているので(笑)、
少し入ったら面白そうな学校を巡っております。


グランドピアノが校内に20台以上もあって、
演劇や芸術、音楽に没頭できそうな所もありました。

これはその高校生が書いた作品です。
あまりに上手でビックリしてしまいました!


思うままに自分の感性を磨けそうな学校だったり、


文化財に指定されるほど美しい古き日本の静粛な雰囲気を持つ学校もあったり、


のっけから様々な動物の頭蓋骨(本物!)を用意して、
学びの楽しさを伝えてくれるところもあったり…

どこもそれぞれが素晴らしい学校でした。

どれも受験や偏差値を重要視しない学校です。

年号の丸暗記や受験勉強で詰め込むのではなく、
本人が意欲的に興味を持ち、
その中から自分で主体的に、
意見を出し合ってお互いに学んで育っていく、
そして、暮らしから多くのことを学ぶことを大切にしていました。

■その中で一緒に参加した保護者の僕の心にもズキュンと響く授業をしてくれた学校もありました。

そこではなんとアインシュタインの相対性理論を背景に、
わからないことはとても素晴らしい出逢いであることを熱弁する教員がいました。

相対性理論自体はとても難しく、半分も理解できませんでしたが、
まったく学校の勉強ができず、
高校を中退した17歳のアインシュタインが
ひとつの事に疑問を持ち、10年かけて考え続け、
ついに相対性理論という世紀の発明にいたる真理性がすごいことは分かりました。

人はいろんな場面で
さっさと答えを出してしまったり、
課題が分からないと面倒になってしまって諦めてしまうものですが、

そこをひとつのチャンス、
自分がステップアップするチャンスと捉えて、
あせらずにその問題に向き合ってみると、
意外と答えはシンプルで、
物事を複雑にしているのは、
人、そして自分自身の凝り固まったアタマであると言うのです。

授業の最後にその先生は、BGMにルイ・アームストロングの「素晴らしき世界」を流しながら、
歌詞にもある、
世界はやっぱり素晴らしくて、美しいものなんだということを、
とても熱意をこめて伝えてくれました。

僕はこんな先生の下で学んでみたいなと心底思いました。



妻に教えられ、大好きになったこの曲、
良かったら聴いてみてくださいね☆



What a Wonderful World
この素晴らしき世界


I see trees of green, red roses too
I see them bloom for me and you
And I think to myself, what a wonderful world

木々は青々としげり
バラの花は赤く色づく
私やあなたのために咲く花たちを見ると
しみじみ思うよ
この世界はなんて素晴らしいんだろうと


I see skies of blue and clouds of white
The bright blessed day, the dark sacred night
And I think to myself, what a wonderful world

青い空と真っ白な雲
そして昼の輝きと夜の闇
しみじみ思うよ
この世界はなんて素晴らしいんだろうと


The colors of the rainbow, so pretty in the sky
Are also on the faces of people going by
I see friends shaking hands, saying how do you do
They’re really saying, I love you

空には七色の虹がかかる
過ぎ行く人たちの表情も美しい
友人たちは握手を交わしながら「ご機嫌よう」と言い
心から「大好きだよ」と言い合う


I hear babies cry, I watch them grow
They’ll learn much more than I’ll ever know
And I think to myself, what a wonderful world
Yes, I think to myself, what a wonderful world

赤ん坊が泣いてる
この子たちが育つのを見ていよう
彼らはこれから先、私よりずっとたくさん学んでいくだろう
しみじみ思うよ
この世界はなんて素晴らしいんだろうと
そう、本当に思うね
なんて素晴らしいんだろう、この世界は



価値観が反転する機会

2016年08月27日 | 母島 日常 日記
■長女がニュージーランド・ホームステイから帰ってきて、さあ島に帰るぞ!と思っていたら、
帰る予定の便が早々に欠航を決めてしまいました。

そんなわけで夏休みが幸か不幸か伸びてしまった僕と長女(笑)。
なかなかない貴重なこんな時間を有意義に使っていこうと思います。



しかし、この夏は本当に怒涛のような日々を過ごしています。
高校の体験入学や施設公開、
東北と大阪に亡くなった父の墓参り、

仙台の親族との交流
それに付随して各地の友人に再会したり、
行きたいところや、
偶然めぐり合う貴重な機会。


その中でこの夏は、
ふと今までにない価値観の反転を感じることが数多くありました。

デメリットと思い込んでいた事が、
自分や子供の舞台や世界を広げることで、
見事に価値観が反転したのです!!



■自分自身もそうですが、
子供と接していても、
どうかな~と思っていた部分。

例えば長女の超積極的で超人懐っこい性質。

日本では時にデメリットとなる場合が多いこの個性も、
海外では最大のメリットとして発揮されたようです♪

帰国して迎えにいったときの引率者のお話を聞いたときに、
それは激しく感じました。



また、とある九州のパフォーマンス集団の候補生に100人以上の中から一人選ばれた、
親族の高校三年生のとある男の子の話。

生活面や勉強面ではとても難儀していた彼ですが、
本番の舞台や演奏、ダンスなどでは他を圧倒するセンスを持っていたそうです。

学校の数字には決して評価されない部分が優れている少年。

やはり人はその人なりに輝ける舞台があり、
いろんな場面でうまくいかなくても、
必ず輝く部分があるということを気付かせてくれました。

これは自分自身や子供の子育てにも様々な勇気をくれることになりました。




■あとは内地滞在ならではの発見です。

ふと友人に進められてみた舞台で久々に感動して泣いてしまいまったりしました♪

去年、母島の学芸会で長女が主演を演じた
ミヒャエル・エンデの名作「モモ」。

現代の効率と経済主義のわれわれに人の本質と幸せを訴えるテーマと思っているこのすばらしい作品。
以前から大好きな話が舞台で見れると来れば行かないわけにはいきません!!
早速池袋の会場に長女と行ってきました♪

あの濃い内容をひと時も飽きることなくすさまじいテンポと、
圧倒的な演技、演出、
プロの力を見せつける脚本。

人の弱さの象徴でもあり、物語の悪役の「灰色の男たち」の抜群の雰囲気…
本当に圧巻でした!
見れて本当によかった☆


そして今回は僕の趣味であるプロレス観戦に長女を巻き込みました(笑)。
舞台は新日本プロレス スーパーJ-CUP2016!
団体の枠を超えた、軽量級ジュニアヘビー級の祭典です。

息を呑むほどの見事な空中戦!
荒々しい反則ファイト!!
メキシコの楽しいルチャ♪
王者が見せる貫禄の試合!!!
久々に見たプロレスもプロとしての素晴らしさを心底感じました♪



色んな場面で外の世界はやはり刺激的です。
色んな事を気付かせてくれます。

またおいおい、そんなことをこの場で綴っていければと思います。

さあ、今度は無事に島に戻れるといいなぁ~
来週の無事の公開を祈ります☆


かわいい子には旅をさせよ!?

2016年08月20日 | 母島 暮らし 子供
■今、島を離れ、内地に来ています。
中1の長女は今回の夏休みに
なんと単身で2週間のニュージーランドのホームステイにチャレンジして来ました。


彼女が初の国際線フライトで日本を発った数日後、
お願いしている方から国際電話で報告を母島で受けたときの、
じんわりとした感動を今でも思えています。

・1番元気です!
・英語も発音がとても良い。
・何よりとても積極的で良いです。学校で積極的に発言している。
・ホームステイ先の家族、ルームメイトともいい感じに楽しんでいる♪
・自然の中でそれを味わい楽しむ術を心得ている
・何も心配要らない子です。

一応、女の子ですし、
初めての海外を親とではなくホームステイという形を選択した彼女。
親としてはそれはもう心配でした。

しかし、何も恐れない、
何も分からない時期ですが、
だからこそ柔らかく、色んなことを吸収できるこの時期に
英語が大好きな本人が望む経験をさせてあげたいとも思っていました。



■僕は母島に残り、長女の帰国に合わせて内地入りしました。
バンコクを経由して疲れたであろう13時間以上のフライト。

日本の成田は台風が直撃し、着陸が危ぶまれました。
※結局は台風が早まり、変更はありませんでした。
朝6時の飛行機の無事の着陸を見て、心底ホッとしました。

その後、成田空港で楽しそうに同世代の友人たちと到着ロビーで見た長女の元気な姿は、
あまりにもそのままで吹き出しそうになってしまいました(笑)。

その後、NZ$を日本円に戻すのも自分ひとりで係員に聞きながらこなし、
滞在先に自分で路線を見つけて進む姿に彼女の逞しさを感じることができました。

帰りの電車の中で、
「今すぐニュージーランドに戻りたい!」
「でも母島にも帰って妹に会いたい!」
「NZを離れるとき、自分もホームステイ先の家族も大泣きだった」
とマシンガンのような嬉しい報告を受けて、
無事に帰ってきて、
良い経験をして来れて本当に良かったなと感じました。


■僕自身、中学生のときに外国にホームステイなんて発想すらありませんでした。
正直、うらやましい限りです(笑)♪

長女は数年前から積極的に外国人に話しかけ、
学校のALTや夜の英会話サークルに積極的に参加していました。
学校の成績も英語だけは好成績です☆

元々、人が大好きで、アクティヴな性格なので、
こうした海外は本人にとても合っているのかも知れません。

親としては彼女が自分の特性を生かし、
人生をより楽しみ、強く生きてくれることを願っているので、
これからも彼女の糧となるチャレンジは惜しまずにサポートして行こうと思っています。



成田空港で長女の面倒を見てくれた女性が
「彼女はとてもいいキャラなので、ずっとそれを生かして、
1年くらい海外にいればすぐに英語はマスターして、
インターナショナルに活躍できる子ですよ~」
と言ってくれたのが、親としてもとても嬉しかったし、安心しました。

長女は世間一般の子よりは、
要領の良い子ではありません。
消費・経済・効率主義の現代社会では生きるのが辛いだろうなと今でも考えています。

しかし、溢れんばかりに慈愛に満ちて、
人や生き物、自然が大好きです♪

色々な経験を通じて
こうして己自身で力強く、様々な能力を発揮する姿を見ていると、
親としては心配ではありますが、
少し嬉しくて安心できるのです♪

今回のホームステイに当たっても沢山の方にお世話になりました!
本当にありがとうございました☆

ハトとパンノキと長女

2016年08月08日 | 母島 暮らし 子供
■早朝畑に向かって走っていたら、
歩道に天然記念物のあかぽっぽ(アカガシラカラスバト)を発見!!

カメラを構えて撮ろうと思ったら、全速力でこっちに飛んできた!!


なんでやねん!
普通は人から離れる方に飛ぶっしょ!?

結構、ハトでも自分に向かって来ると怖いです(笑)。

さすが小笠原にしかいない固有のハトです。
普通のハトとは全然行動が違います。
近づいてもあまり逃げません。
お陰で人が持ち込んだネコの影響をもろに受けて絶滅に瀕するほど数を減らしていました。

でも近年、島のネコ対策が進んで、
山域の野ネコが減ってきたら、
集落のネコの適正飼養が進んだので、
「幻のハト」と言われるほど見れなかったハトが、
普通に暮らしていて見れるようになってきました。

そんな島の捕獲されたネコは内地の東京都獣医師会に送られ、
馴化(人に慣れさせる)し、ケアしてから飼い主を探してもらっています。

もし島のネコを飼って、島の自然をサポートしたい!という方は、
小笠原ネコプロジェクトのHPをぜひご覧ください♪


■あと先日は母島で珍しいものを発見しました♪

パンノキです。

その名の通り、パンが成る樹なんです(笑)。

父島では色んなところで見かけるのですが、
母島ではとても珍しく、沢山実っているのは初めて見ました!

環太平洋諸島では主食にもなっている重要な作物です。
味は蒸かしたじゃがいもみたいだとか?
それにしてもこのネーミングセンスが素晴らしい♡


■そして、先日長女が長い一人旅に出発しました。
行先は帰って来てからのお楽しみ♪

※ここからの写真は話の内容と関係のない母島の石次郎海岸の写真です☆

親からすると超心配の山ばかり(笑)。
でも人と関わるのが好きで、
英語が大好きな凪穂にとって、
きっとかけがえのない時間と出逢いになるでしょう。

多感な中1の目線でどんな新しい世界と出会えるのかとても楽しみです☆
妻がスカイプで動画で見送りの挨拶と
成田から飛び立つ飛行機を見せてくれました。

すごい緊張していると言っていました(笑)。
そうでしょう。
出発前の不安と高揚感。
言葉も文化も気候も違う異国の地。
彼女にとって人生をより深くしてくれる機会になると思います。

きっと多くの方にお世話になると思います。
お世話になった分、彼女がこれからの人生で沢山周りに感謝の気持ちを込めて人に接することができればいいかなと思ってます。

僕ももうすぐ船に乗り内地に行き、帰国する長女を迎えます。

どんな顔をして帰ってくるのかな~?
どうか無事に帰ってきますように☆


海面から夕陽を望む~サンセットカヤック&アウトリガーカヌー

2016年08月02日 | 母島 日常 日記
■先日、僕の入港日の仕事でもあるの宅急便と郵便配達が早めの18時に終わりました。
家族が夏休みで上京してからは日没まで畑作業をしていて、
なかなか夕陽を見に行けなかったので、
今回はチャンス!!とばかりに急遽カヤックで夕日を見に行くことにしました。

なかなか綺麗な夕焼けの予感です♪

脇浜で支度をしてさあ海に出るぞ!というタイミングで友人にばったり出会い、
それなら友人のM君も一緒に沖にカヤックを出していこうという展開に(笑)。
この突発的な島らしい展開がとても素敵でした♪


友人のM君と最高の夕日を海面から楽しみました☆

サンセットカヤックはとても気持ちが良い反面、
すぐ日没を控えているために、怖さもあります。
はじめは急遽決めた事情もあり、
一人で行くつもりだったので、とても有難い出逢いでした♪


沖で眺めるには最高過ぎる夕日でした。
見事に筋の入る夕焼け。
他愛もない話をしながら、
「これ、ほんと贅沢だよね~」
まさにその通りです。

べた凪の海面から夕陽を望む。
夜の帳が迫る。
なんて圧倒的な太陽と世界が織り成す空気感なのでしょう。

そんな有難い夕暮れでした(*^。^*)


■その少し前は所属している母島カノークラブの8月に母島を引き上げる方のお別れサンセットカヌーにも参加しました。

これがまたすごい参加人数で、
こんなにも母島に海の乗り物があるのかと思うほどでした(笑)。

アウトリガーカヌー、SUP、シュノーケル、シーカヤック、
総勢30艇はあったんじゃないかと思うほどでした。

みんなでワイワイと沖に出ていきます☆
この人数で沖は母島に暮らして7年の僕でも初めてでした(*^。^*)


SUPもとても優雅で気持ち良さそうです♪


SUP(スタンド・アップ・パドルの略)は立って漕いでいると、海中が良く見えて楽しく、
漕ぐのが全身運動なので、すごく充実感があるそうです♪

う~ん、様になりますね~☆


普段は父島に行っている高校生も参加し、充分に楽しんでいたのがとても良かったです(*^。^*)



小笠原伝統アウトリガーカヌーは抜群の安定性を誇り、
みんなで漕ぐので、それもとても楽しい乗り物です。

9月のシルバーウイークに母島のカヌー大会があるので今から楽しみです☆


僕は自前のカヤックで沖にでました。
ほんと贅沢な時間でした♪


そして自然は様々なコントラストを織り成す美しい日没を魅せてくれました。
本当に美しくて、みんな静かに見入っていました。


家族が夏休みになり上京してからはずっと仕事の割合を増やしてきました。
8月には僕も行くのでその分働かねばと気合を入れています(笑)。

が、子どもがいるときは家族の時間や子供と遊ぶ時間が、
随分とリフレッシュさせてくれていたんだなぁと感じました。

これは意外だけど、有難い再発見でした♪
独り暮らしは自由気ままでそれはそれで楽しいのですが、
どうも根詰めてしまうし、
やっぱり淋しいです(笑)。

家族が無事に内地で過ごせますように♪