■もう長らく続いています硫黄島シリーズ(笑)。
一生に一度の事であろうと思うのと、
やはりそれ以上に圧倒的な戦争の爪痕と自然の美しさが今も忘れられません。
今回はようやく好きな分野の生物に行きたいと思います。
最後の突撃壕への道の上空を何度も飛び交う美しい白い鳥。
シロアジサシのペアでした。
最後の突撃の時期は島の春です。
その時はどんな渡り鳥が硫黄島の空を飛んでいたのでしょう。
亜種でもあるイオウトウメジロの他にはオガサワラヒヨドリも見かけました♪
すり鉢山の山頂にいた時はなんとアカオネッタイチョウが飛んでいました!
その名の通り、長くて赤い尾羽が特徴的な海鳥です。
日本では北硫黄島、南硫黄島、西ノ島、南鳥島、仲ノ神島で営巣が確認されています。
繁殖地でもある南硫黄島に向かっているように見えました。
ふと足元を見ると、立派なマメ科の植物がありました。
とても少ないですが、小笠原固有種で「村の木」にも指定されているタコノキもありました。
これは根っこの一部が地上に露出していて、タコの足のように見えるから付いた名前です♪
沖縄のアダンとは親戚関係みたいなものですね☆
■硫黄島には危険な生き物もいます。
硫黄島と言えばサソリというほど有名なマダラサソリ。
小さめで体長は5cmくらいでしょうか。
3回ほど遭遇しました。
意外とゲジゲジの様に足が速くてビックリしました(笑)。
毒はミツバチ程度とされていて、人を指すことは滅多にないそうです。
人を指すと言えば、このナンヨウチビアシナガバチ。
硫黄島で仕事をしていた友人に「すごく刺されると痛いから気を付けて!」と言われて、恐れていました。
この蜂は米軍の物資にまぎれて1980年代に入り込んだと言われています。
小笠原諸島に分布が拡大した場合、
在来種の昆虫に悪影響を与える恐れがあるめ、外来生物法によって要注意外来生物に指定されています。
もう一種人に影響を与えて、要注意なのがアカカミアリです。
これは別名火蟻(ヒアリ)とも呼ばれ、噛まれると腫れて大変らしく、
その為に僕はぎょさんではなく靴で行きました。
刺されると、アルカロイド系の毒によって非常に激しい痛みを覚え、水疱状に腫れるとか。
これも米軍の物資に紛れて移入し、硫黄島の優占種となっています。
そして大ムカデ。
体長は30cm位もありました。
森の中や壕の中で何度も遭遇しました。
壕の中で潜んでいて、噛まれた兵士さんもきっといたことと思います。
ヤスデも大きかったですが、特に人畜無害な感じがしました。
■米軍のお土産として今や硫黄島の多くの2次林を覆い尽くしているギンネム。
戦争中に島中が爆撃に遭い、無くなってしまった元の植生は戻ることはないでしょう。
ある鳥類学者さんが行ってましたが、
「戦争は究極の自然破壊である」と言っていました。
戦争は人の心のゆとりを無くし、
他の生き物に対して寛大な気持ちを無くし、
保護よりも自分たちの命が優先になるからだと。
そして、平和を維持し、目指すのであれば、
まずは己の周囲(友人や家庭)から平和を築きあげれば、
いずれみんな平和になれると信じていると語っていました。
硫黄島に来て、こんなに変わってしまった自然の中に儚く生きる命を見て、
戦争をしない世の中を作っていかなければと強く思いなおしました。
足元には小さな可憐な花。
きっと昔の島の子どもも花を摘んで遊んでいたことと思います。
■そして硫黄島を周っているとよく目についたのがリュウゼツランの花茎です。
ちょうど花期にあたり、見事な群生を見せてくれました。
リュウゼツランの花の蜜は鳥たちも大好きですが、
小笠原諸島唯一の在来哺乳類のオガサワラオオコウモリも大好物です。
自衛隊の方にオオコウモリを見るかと聞いてみると、
夕方によく見かけるとのことでした。
船から海を望めば、クロアジサシも飛んでいました。
硫黄島の到着の朝にはアカアシカツオドリの幼鳥も迎えてくれました。
船から見える海鳥の数がとても多い!ということは…
魚影がとても濃いことを指しています。
海が豊かな証拠です。
すり鉢山を背景になんて美しい所だなと心底思いました。
何度も言ってしまいますが、
こんなにも美しい島に暮らす人たちを強制疎開させ、
島の暮らしと自然を破壊した戦争という行為。
もう二度とこんな過ちを起こさぬようにしていかなければなりません。
本日は母島は東京知事選挙の投票日です。
(一般は明日の7/31が投票日です☆)
硫黄島の遺骨収集も国や都が大きく関わっています。
僕は三宅洋平さんほどガツンと支持したい候補者がいないのが現実ですが、
都政をこの人に託したいと思う人に投票したいと思います。
戦争も原発もいらない世界に一日でも早く近づけますよう、
東京のみなさんもぜひ投票に行って下さい!
訪島記⑧に続く
一生に一度の事であろうと思うのと、
やはりそれ以上に圧倒的な戦争の爪痕と自然の美しさが今も忘れられません。
今回はようやく好きな分野の生物に行きたいと思います。
最後の突撃壕への道の上空を何度も飛び交う美しい白い鳥。
シロアジサシのペアでした。
最後の突撃の時期は島の春です。
その時はどんな渡り鳥が硫黄島の空を飛んでいたのでしょう。
亜種でもあるイオウトウメジロの他にはオガサワラヒヨドリも見かけました♪
すり鉢山の山頂にいた時はなんとアカオネッタイチョウが飛んでいました!
その名の通り、長くて赤い尾羽が特徴的な海鳥です。
日本では北硫黄島、南硫黄島、西ノ島、南鳥島、仲ノ神島で営巣が確認されています。
繁殖地でもある南硫黄島に向かっているように見えました。
ふと足元を見ると、立派なマメ科の植物がありました。
とても少ないですが、小笠原固有種で「村の木」にも指定されているタコノキもありました。
これは根っこの一部が地上に露出していて、タコの足のように見えるから付いた名前です♪
沖縄のアダンとは親戚関係みたいなものですね☆
■硫黄島には危険な生き物もいます。
硫黄島と言えばサソリというほど有名なマダラサソリ。
小さめで体長は5cmくらいでしょうか。
3回ほど遭遇しました。
意外とゲジゲジの様に足が速くてビックリしました(笑)。
毒はミツバチ程度とされていて、人を指すことは滅多にないそうです。
人を指すと言えば、このナンヨウチビアシナガバチ。
硫黄島で仕事をしていた友人に「すごく刺されると痛いから気を付けて!」と言われて、恐れていました。
この蜂は米軍の物資にまぎれて1980年代に入り込んだと言われています。
小笠原諸島に分布が拡大した場合、
在来種の昆虫に悪影響を与える恐れがあるめ、外来生物法によって要注意外来生物に指定されています。
もう一種人に影響を与えて、要注意なのがアカカミアリです。
これは別名火蟻(ヒアリ)とも呼ばれ、噛まれると腫れて大変らしく、
その為に僕はぎょさんではなく靴で行きました。
刺されると、アルカロイド系の毒によって非常に激しい痛みを覚え、水疱状に腫れるとか。
これも米軍の物資に紛れて移入し、硫黄島の優占種となっています。
そして大ムカデ。
体長は30cm位もありました。
森の中や壕の中で何度も遭遇しました。
壕の中で潜んでいて、噛まれた兵士さんもきっといたことと思います。
ヤスデも大きかったですが、特に人畜無害な感じがしました。
■米軍のお土産として今や硫黄島の多くの2次林を覆い尽くしているギンネム。
戦争中に島中が爆撃に遭い、無くなってしまった元の植生は戻ることはないでしょう。
ある鳥類学者さんが行ってましたが、
「戦争は究極の自然破壊である」と言っていました。
戦争は人の心のゆとりを無くし、
他の生き物に対して寛大な気持ちを無くし、
保護よりも自分たちの命が優先になるからだと。
そして、平和を維持し、目指すのであれば、
まずは己の周囲(友人や家庭)から平和を築きあげれば、
いずれみんな平和になれると信じていると語っていました。
硫黄島に来て、こんなに変わってしまった自然の中に儚く生きる命を見て、
戦争をしない世の中を作っていかなければと強く思いなおしました。
足元には小さな可憐な花。
きっと昔の島の子どもも花を摘んで遊んでいたことと思います。
■そして硫黄島を周っているとよく目についたのがリュウゼツランの花茎です。
ちょうど花期にあたり、見事な群生を見せてくれました。
リュウゼツランの花の蜜は鳥たちも大好きですが、
小笠原諸島唯一の在来哺乳類のオガサワラオオコウモリも大好物です。
自衛隊の方にオオコウモリを見るかと聞いてみると、
夕方によく見かけるとのことでした。
船から海を望めば、クロアジサシも飛んでいました。
硫黄島の到着の朝にはアカアシカツオドリの幼鳥も迎えてくれました。
船から見える海鳥の数がとても多い!ということは…
魚影がとても濃いことを指しています。
海が豊かな証拠です。
すり鉢山を背景になんて美しい所だなと心底思いました。
何度も言ってしまいますが、
こんなにも美しい島に暮らす人たちを強制疎開させ、
島の暮らしと自然を破壊した戦争という行為。
もう二度とこんな過ちを起こさぬようにしていかなければなりません。
本日は母島は東京知事選挙の投票日です。
(一般は明日の7/31が投票日です☆)
硫黄島の遺骨収集も国や都が大きく関わっています。
僕は三宅洋平さんほどガツンと支持したい候補者がいないのが現実ですが、
都政をこの人に託したいと思う人に投票したいと思います。
戦争も原発もいらない世界に一日でも早く近づけますよう、
東京のみなさんもぜひ投票に行って下さい!
訪島記⑧に続く