小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

母島でカヌーを漕げるということ

2019年04月23日 | アウトリガーカヌー
■ハワイから母島に帰って来て一番先にやりたかったことは、カヌーを漕ぐことでした。
もうこれは理屈ではなく、ただの衝動です(笑)♪
言葉では説明できません。

母島カノー倶楽部で総会前にサンセット&ロングパドルで沖に行った時の1枚です。
あまりに美しい夕陽とベルーガの6人。
このOC6というカヌーの美しさは言葉に言い表せないほどです☆

日本で一番最初にハワイのアウトリガーカヌーが伝わったと言われる小笠原に住んでいて、
そのルーツであるハワイで目の当たりにしたもの凄い数のカヌーと練習。

ハワイの海岸部の日常の中には当たり前にカヌーがありました。

朝、夕とコナでは猛烈に練習していました。
長期滞在したヒロでは夕方は練習していましたね~

もちろん、技術も速さもべらぼうなのですが、
それ以上に日常におけるカヌーの当たり前の存在が僕は心底シビれていました(*^_^*)。

3月にオーシャンパドラーのデュークさんが母島に来島し、
島から島へカヌーで渡る素晴らしさ、意味を伝えてくれました。

そう、それは石器時代にも遡る、太平洋とカヌーの先祖の道を辿る旅路。
本当に感動した太平洋の民の目線でした。


そんな目線でハワイを見て帰ってきたら、
もうそこになんの説明もいりません(笑)。

カヌーは島そのものだったのです。

考えも想いも温度も違う人間が、
お互いの事を考え、調和を保って初めてきちんと前に進むカヌー。

それは島の暮らしと相まっているのです、
私達は母島という、小笠原という壮大なカヌーを漕いでいるのです。



■ハワイに行ってから、ますます僕のカヌー熱は勝手にうなぎ上りに上がっていっています♪
そこには長く滞在させてもらったニックさんの存在も大きなものです。

ハワイから帰って最初に読みたいと思って購入した3冊の本。

「ホクレア号」というハワイの伝統航海術を復活させ、
太平洋の民にアイデンティティを復活させた偉大なハワイアン、ナイノア・トンプソン。

その本の写真の多くを手掛けていたのが、
ハワイ島でお世話になったニック加藤さんなのです!

ニックさんの太平洋の島々に対する愛は計り知れませんでした♪

今はタヒチがとても気に入っていて、
ハワイで南洋踊りを披露する為に作った竹製のカカを「これはタヒチアンだ!」と何度も言っていました(*^_^*)

ニックさんいわく、タヒチは素朴でいい部分がとてもよく残っている天国のような場所だとか。
あまりに美しい写真を見せて頂きました☆
気になってしまいます(笑)!!



■母島に帰って来てからは、まさに怒涛のような日々を送っています。
年度初めであることもあります。

今は妻は内地、長女は父島なので、次女と二人暮らしというのも相乗効果を生んでいます(笑)。
本当に毎日が超忙しいです。

ですが、そんないっぱいいっぱいの僕に子供はオアシスをプレゼントしてくれます♪

寝顔なんてその最もたるものです。
1日の野良作業の疲れが吹き飛ぶほど可愛いものです♡

色んな用事が立て込んでいて、
時間がないな~簡単に昼食を済まそうという僕に彼女は訴えます。

「ねえ、せっかくだから外で食べようよ!!」
僕は時間がないから家で済ましたいけど、彼女のその気持ちも汲んであげたい。
週の半分以上は夜に用事があり、色々連れ回したり、人様のお宅にお願いしている状況です。

じゃあ、と思って外でのピクニックに踏み切ります☆

持って行くはカレー(頂き物☆)。

おサルな彼女は普通に木に登って食べます(笑)。


届けるのも一苦労(笑)。

でも、家で食べるのと違って、ほんと自然の中で食べるご飯は美味しいものをより美味しく、
そして美味しい以上のものを贈ってもらっている気がします。

せわしない心がふっとゆったりとなり、ホッとさせられます。
この選択をしたからこそ得られる母島ののんびりとした時間を感じる感覚。

子どもってすごいな~
せわしない忙しい心を一気に島の時間に変えてくれます。
大人より、人として大事なことを根本的に知っている気がします。

食後はあっという間に木の上へ(笑)。


■短い時間でしたが、帰り道に遊ぶのも忘れません。

大きなモモタマナの葉っぱを作ってお面を作りながら帰ります。

モモタマナは島で一番立派な葉っぱを作る木かな?(ポトスもパンノキもすごいけど)
いい感じの仕上がりです。

ふたりで大笑いしながら家路につきます。

いつの間にかせわしない気持ちは薄れ、ゆったりとした気持ちに戻っていました。

やらなければいけないことが目白押しに迫ってはいるのですが、
心を穏やかに過ごすことはいつも重要な気がします。

ハワイアンも島の人もどっしりと構えて、
心穏やかに過ごしている気がするのです。

僕は子ども達のお蔭でその部分に触れられた気がするのです(*^_^*)

きっとそれはカヌーで長距離漕ぐにも必要なエッセンスになる気がしてならないのです☆

STAY GOLD!!(ハワイ旅行記③)

2019年04月18日 | ハワイ研修(SHIP)
■今回、ハワイ島という舞台で9日間一緒に過ごした仲間たち。
八丈島の高校生4人に父島の高校生、
そして母島出身の高校生(うちの長女)、
うちの奥さんと次女に
八丈高校の先生にカメラマン、そして主催のたろちゃん。

僕自身を入れて11名のメンバーと最後にお別れをする頃に降りてきた言葉が、
「STAY GOLD」でした。
僕の意訳では「輝きを大切に」なのです。

事前にスカイプで自己紹介していたものの、
初めて羽田空港で会った時のみんなの何とも言えない緊張感は忘れられません♪

一緒にハワイに渡り、
一緒にホテルで過ごしたり、
一緒にハワイの高校で島じまんをしたり、
一緒に野良作業をしたり、
一緒に料理をしたり、
一緒に野ブタを捕獲する罠を仕掛けて見事捕まえたり(笑)、
一緒に語り合ったり…

濃厚なハワイでの日々の中、
仲間達が日に日にどんどん輝きを増していって、
どんどん愛おしくなって、
最後にはみんな大好きになってしまったのです☆


■僕は今38歳。
この年になって母島の子ども以外で、
こんなにも高校生達と濃密に過ごした時間はなかったでしょう。

本当に貴重な時間を頂きました。
このご縁に感謝です!

色んな事をしながらも他愛もない話を色々しながらも、
僕なんかでは知りえなかった、
それぞれ色んな経験をしているみんなのドラマを感じました。

みんなが島という狭い社会の中で懸命にもがき、
頑張っている姿が目に浮かびました。

そりゃそうだ。

こんなに輝いているんだもの、
狭い島社会じゃ苦しい時もあるよね。


日本は特に同調圧力というものが強いと思うのです。

いわゆる単一的に同じ、みんなと違うものに反発する力が強いと感じる場面が多いと思います。

僕はそれが一致団結するときはいいと思うけど、
基本的にはとてもナンセンスな事だと思っています。

以前、結構目から鱗の記事がありました。
「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」
読んでみて下さい。
日本において、同調圧力というのは「国そのもの」である、からこそ手強い。というのです。

島みたいな狭い社会では出る杭は打たれる場面が多い。

これは僕の持論になりますが(笑)、
出過ぎた杭は打ちにくいものです!!

他人の意見なんか気にしないで、思いっきり自分を貫いていいと僕は思います。
狭い社会で理解を得られない場合も多いでしょう。
でも、世界はそうでない事をこのハワイのSHIPに参加して知れたのではないでしょうか?


■みんながあまりに愛しくて仕方がないので、エピソードは満載なのですが、
少しだけ紹介してみますね。


とても嬉しい言葉がありました。
僕が車を運転していた時、
「最近ずっと輝いてなかったけど、ハワイに来て輝きを思い出せた!」
と語った事。
これはとっても嬉しかったのです。

色んな家庭背景や島の事情、様々な要因でくすんでいたものもあったでしょう。
でも、
言葉の通じないハワイでも、どんどんみんなを笑いに包みこむそのセンス。
最高の宝物だと思いました。
超カッコいい!!

ハワイで過ごすうちにどんどん輝きを増していっていました♪
それを傍らで見れて、本当に嬉しかったです!!

バンブーカットの歌と踊りは永遠だ(笑)!!
↑意味は後日の野良作業編で明らかになります☆


■リーダーシップを発揮する存在。
うちの次女にもいつも面倒を見てくれて、優しく接してくれる大きな心。
料理もできて、本当に頼れる頼もしい存在です♪

いつも視野が広くて、落ち着きのある人を安心させる人柄。

そして芸能発表の舞台で魅せる八丈ショメ節の歌と舞いの美しさ、
密かに茶道まで学んでいる教養の深さ、
とっても輝く存在♡ 

最後に島寿司の超辛子味の大当たりを当てた時の素敵な顔は忘れられません(笑)。
本当にありがとう☆


■いつも表情がとても豊かで愛らしい。
その豊かな表情は多くの深い感受性を持っているんだろうな。
よく笑い、よく泣き、よく喋り、よく寝てる(笑)♪

先祖の事もとても大切にしていて、優しい人柄が滲み出ていました。
そして素直さという、素晴らしい武器を持ち合わせていました。

いっぱい悩みながらも、きっと持ち前の感受性の豊かさで人を幸せにできると確信しました(*^_^*)
僕自身も沢山幸せを頂きました!
ハワイで気付いた学びを胸に、自分の感性を信じて突き進んでほしい存在です☆


■出逢った時から只者ではないことは感じていましたが、
まさか超柔軟なストレッチしたまま寝てしまう凄腕だとは気付きませんでした(笑)。

何事も完璧にこなすセンスを持っている存在。
スポーツも料理も裁縫もしっかりと身に付けていて、そこも只者じゃありません。
視野の深さは高校生のそれではないほどです。

だからこそ、バッテリーが切れてしまったり、
ちょっとした時に見せる天然さがたまらなく愛おしく思えました。

物事はそんなに完璧を求めなくても大丈夫。
でも、そうしたいなら全然すればいいと思う。

ただ、楽しめない時は要注意。
もっともっと緩める強さがあってもいい気がしました☆

冷めて見えるのに一番熱い青き炎、そんな存在です☆
本気モードの大きなサングラスが忘れられませんっ!


■そして僕がこのSHIPに参加するときに、
直感的に「このSHIPに参加すべき人が島にいる!」と直感的に思って、連絡した存在。
締め切りを大幅に過ぎていたのに(笑)親もたろちゃんもハワイ行きを受け入れてもらえ、GOサインを出してもらいました。

いざハワイに来てみれば、見事という言葉では収まらないほどライフスキルの塊を発揮。
火おこしに伐採、料理にカヌーにフラ、郷土芸能、優しさに心遣い。

勝手に誘ってしまった僕としては、
同年代同士でとても楽しそうに過ごしている姿がとても輝いていて嬉しかった。

伐採した竹で笛すらも作ってしまう手先の器用さは感激しました。
学校の勉強なんかよりも、生きて行く強さを感じさせる、そんな存在。


■最後に、うちの娘たち。
まずは長女さん。
こればっかりは親なので色々斜めに見てしまいますが(笑)、あなたはハワイでもキラキラ輝いておりました(*^_^*)。
抜群の英語力はもちろんですが、やっぱりその素直さと優しさは大事な宝物だね。

学校の勉強よりも大事なものをちゃんと持っていると確信しました。

ハワイから小笠原に戻っても、親的にはツッコミどころ満載ですが、実はそんなに心配していません(*^_^*)
人として大事なものを君は持っているのだから☆

次女さん。
さすがにフィールド馴れしているせいか、あまり心配することなく、みんなと楽しく過ごせていたね。
高校生の中に一人だけ存在した小学生だけど、
みんなに可愛がってもらいながらも、いいエッセンスになっていたと思います。
一時は迷子にもなったけど(笑)、よく頑張ったよ!! 


■最後に一緒に関わった大人たち。
みんなもハワイで日々どんどん研ぎ澄まされて輝いていっていました!

やっぱり大人ですから、最初はネコを被っているものですね(笑)。
どんどん生々しく、魅力的になっていきました!

それだけ共に過ごす仲間が素晴らしく、
出逢えた人々が最高だったのでしょうね!


■輝きに充ち溢れる魂。
きっと島などの狭い社会ではマイノリティ(少数派)であろうと思います。
ハワイで色んな本質や理解に目覚めたとしても、
現実に戻って、また同じ悪循環の渦に巻き込まれることもあるでしょう。

でも、これだけは確かにみんなの胸の中に残っている。
みんな“輝くものを確かに持っている”ということを。

そして忘れないでほしい、
この世界は信頼できる仲間がいて、とても素晴らしいってことを。


今回の記事はSHIPで出逢った素晴らしい仲間について書いていたら、
次第に手紙風になってしまいました(笑)。

せっかくなのでそのまま掲載します(*^_^*)

SHIPというプログラムに参加して (ハワイ旅行記②)

2019年04月16日 | ハワイ研修(SHIP)
■今回のハワイ旅行はSHIPというアイランド・コミュニケーションプログラムに参加する形で行ってきました。

SHIPとは、、、

S sharing
H heart
I Islander
P program
の略。

SHIPはSHIP実行委員会が主催する民間のプログラム。
前身が「Hawai'i - Hachijo Leadership program」

行政が主体でない所が大きなポイントです♪

アイランダーとしてハワイに行き、
様々な体験を通して、高校生を含む参加者達が、
自分の暮らす地域の事を本気で考え自らアクションを起こしていく、そんな意識を育てる意図があるそうです。

今回参加してみて、
島という独自の場所が持つ特性を背景に持つ若者たちが、
ハワイという一度は失いかけたアイデンティティを取り戻した島に行く事、
現地でアイランダー同士が交流し、
自分たちのアイデンティティをより深く考え、
自分の住む島、人生に還元していける機会になったと思います。


■この素晴らしいSHIPに参加するに当たり、主催のたろちゃんや八丈、父島の高校生たちと事前にスカイプなどを使って、
事前交流、事前学習を行ってきました。

よく島は「日本の縮図である」と言われます。
自給率やエネルギーゴミ問題、少子高齢化など、色んな場面でそう感じます。

日本では大き過ぎて見えない事も、
島を通して見えてくる事があるのです。

小笠原は日本の島の中でも数少ない少子高齢化が問題化していない貴重な地域なのですが、
他の東京の島は違います。

島の子ども達は進学後は外に行き、島に帰ってくるケースは少ないのです。(仕事がないように見える事も事実)
結果、過疎化が深刻な問題となっています。

島はその特殊性(交通の不便さや面積の狭さ)によって人口減少が顕著に表れているようです。
結果、島の独自な産業や、文化なども急速に失われていくという悪循環が起こっている現状があります。

SHIPはハワイの島の問題にも触れて、
小笠原と八丈島も交流し、
最終的には日本の抱える問題を考え、活動して行く狙いがあります。


■SHIPが訪問する先をハワイに選んでいるのも理由があります。

以下はSHIPのHPからの引用です。
【ハワイ王国であったハワイは、1820年に西洋諸国の進出によって文化や伝統を全て奪われるという歴史を経験しています。
ネイティヴ言語であるハワイ語の使用は禁止され、伝統文化であるフラなども踊ることを禁止されました。

しかし現在、1970年代にハワイ語の取り戻し教育が始まり、伝統文化は息を吹き返しています。
フラはハワイ本土だけでなく、日本でほとんどの人が知るほど浸透していますし、ハワイ語で教育する学校(ハワイ島ナーヴァヒー校のような)はハワイ全群に及んでいます。

世界に29語ある絶滅危惧語の中でハワイ語は確実に次世代へと繫がりを見せています。
このハワイの『ハワイの失ったものを自分たちの手で取り戻している最中』という、たくましい歴史と経験から私たちは多くの事を学べるのではないかと考えました。
そして同じ島同士連携し交流する事でさらなる発展が望めるのではないかと思っています。】


2018年まではハワイのオアフ島で4年間SHIPの活動を行ってきていたようですが、
よりディープに深く関わり、学ぶために今年度からは舞台をハワイ島に変えて、
色んなご縁から小笠原の両島から高校生が参加できる事になったのです(*^_^*)

僕はこの出逢いは必然だったと確信しています♪


■島に暮らしていると公務員の転勤に多大なロスを感じる事があります。
せっかく友好な人間関係、信頼関係を築くのですが、
公務員の転勤制度の影響で
約3年くらいでどんどん入れ替わっていってしまうのです。

これは地域との癒着を防ぐ意味合いがあるようですが、
様々な弊害も含んでいます。

SHIPが民間主体であるのは、この部分に重きを置いているからです。

官のシステム(転勤、配属)とは左右される事なく
継続的に子供達をサポートする事が出来るのです。


■今回のハワイへの旅の大きな目的は、自分のクレアナに目覚める事だったと思います。
クレアナとはハワイ語で責任、役割、権利を意味します。

ハワイアンは自身のクレアナを意識していて、
自分が今どの立ち位置において、何をすべきかを常にフォーカスしていると感じました。

僕自身にとってのクレアナは何か?
いつも朧げに感じていたものを今回の旅で痛烈に意識させられました。

僕にとってのこの旅のクレアナは何だったのでしょうか?

高校生に比べて少しは長く生きているので、
その経験を活かして助言したり、手伝ったり、時にはでしゃばったり…(笑)。

持続可能という視点で常に島で生活していることもあり、
少しはみんなの力にはなれたのではないか?と思います。

と同時に、参加した高校生はもちろん、関わる大人たちにも沢山の学びをギフトとして頂きました。


■ハワイにはアフプアアという考えがあるそうです。

それは単位土地区分の方法だけではなく、
住む人がお互いに分かち合い、支え合うライフスタイルとの事。

山から海へと広がる地形。
山の源流から続き、海に流れる川を中心とした大きな三角州のようなエリアを視野に入れて考えます。

そこに住む人はそこに自生するものは何でも利用することができるそうです。
しかし、他の地域のアフプアアの人は、
そこに住む人に頼まなければ何一つ取ることは許されなかったというのです。

世界の先住民同様ですが、ハワイアンにも本来、土地を所有する概念がないそうです。

あくまで土地は所有ではなく、管理するもの。
7世代先のことを考えて自分の住むアフプアアに深い絆を感じて暮らすということ。

そして土地は故郷、アイナと呼びぶそうです。

アイナとはお腹を満たすこと。
食べさせてくれる、栄養を与えてくれるのが故郷アイナ。

家族はそのアイナを大切にする責任があり、誰もが自分の役割の責任を理解し、
自分がグループの中でどんな役に立てるのかがはっきりしていたので物事はうまく行くとのこと。

人の責任、クレアナとはみんなのためにアフプアアの暮らしに貢献することに他なりません。
自分のクレアナが何であるかを理解し、お互いに協力し分かち合うシステムがアフプアアなのです。

今回のSHIPもお互いのルーツでもあるアイランダー同士を源流と見立て、
そこに関わる歴史、文化、生活をお互いに講習し、学び合い、
次世代という大きな大海原に繋げる、そんなアフプアアなプログラムがSHIPのような気がするのです。

僕にとっては今回の学びをこうして発信していくのも重要なクレアナのひとつと思っています。
毎度、長くなってしまいますが(笑)、どうぞお付き合いください☆

今回、こうして多くの学ぶきっかけを与えてくれたSHIP、そしてそれに関わる皆様に深く感謝しますm(__)m



2週間ぶりの畑。自然は最高に逞しい☆

2019年04月11日 | 母島 農 日記
■今回の戻りのおが丸で素敵な企画を発見しました♪
小笠原海運の創業50周年を記念した、とっても楽しいスタンプラリー(100円)をコンプリートすると超小さいナノブロックのおが丸が貰えるのです!!

僕は今の所まだですが、老眼ではきついであろう超細かいブロックの数々。

しかし、船で退屈している子どもにとっては最高のおもちゃとなりました♡

しかし、スタンプラリー付属の問題が子供じゃ解けないほど長ムズいのです(笑)。
歴代おが丸のフィンスタビライザーの有無や、
ノットとkm/hの計算など超難易度高いです(*^_^*)。

船に乗っている島歴の長い友人知人の智慧もお借りして見事コンプリート!!

結構良くできていました♪
次女も大喜び!!

おが丸に乗る皆様、大人も含めてぜひぜひお試しあれ!!


■さてさて、2週間も空けていた我が畑。
ヤギと鶏のお世話は
島の友人が快く引き受けてくれました!
本当に感謝感謝です!!

春先には烏骨鶏たちも沢山卵を産んでくれます。

幾つかはひよこに孵そうと思いますが、基本は食べます。

有難い恵みです♡


■一番の気がかりは、ハワイ行き出発の2日前に蒔いて行った母島ローゼルと島オクラの発芽状況でした。

母島ローゼルは見事に育っていました。
このタイミングを逃すと梅雨に入り、マイマイの被害が甚大となるので、この乾燥した時期にある程度まで大きくするのが無農薬のコツとも言えます。
渇水が深刻な小笠原ですが、乾いている時期も重要なのです。
生息する虫もとても偏っているので、色んな駆け引きが必要になります。


発芽率のいい箇所はいくつもの元気なローゼルが育ってくれていました。
この芽は最終的には間引きして1本立ちにしてしまうのですが、
あの小さな種から大きな双葉が出てきて、スクスクと育つ姿にいつも感動します♪


記録的な渇水の今季の小笠原。
ハワイに行く前に、洗剤を使わない自宅の洗濯排水を運搬し、種を蒔いた箇所にその水を撒きました。

春の作付けの一番シビアなタイミングで留守にしてしまったので、
とても気が気じゃなかったのですが、こうして半数以上が直播で無事に育ってくれているのを確認できてホッとしています♪

直播きのローゼルはポット育苗と違い、台風の強風にも抜群の粘りで耐えてくれるので、可能な限り直播きで栽培しています。
これからはうちなーローゼル、ルビーローゼル、レッドやパープルローゼルも蒔いていきます。



こちらは島オクラ。(古い方はネリと呼びます)
自家採取を行うと驚くほど発芽率がいいことに驚きます。
今期もよろしく頼んだよ、オクラちゃん。


■3月出発時にはあまり見かけなかった野菜の花たちが見事に畑を彩っていました♡

これはキク科のサニーレタスの花。

大葉春菊の花。

可憐ですね~

中には黄色だけの花もありました。


パクチーことコリアンダーも見事に満開となっていました。

葉っぱで利用するタイミングを逃してしまったので、今期はしっかりコリアンダーシードを収穫したいと思っています。

アブラナ科のボス、大根の花です。

花の傍らには沢山の種が成っていました。

この種が茶色く成熟したころにいつもオガサワラカワラヒワの襲来にあって全滅することがあります。

しかし、そのオガサワラカラワヒワ、近年では小笠原で一番絶滅が心配されている鳥類になっています。
バジルや大根の種も好きなので、密かにカワラヒワ待ちするのも悪くないなと思っています。


■トマトたちも見事に成っていました。

これは加工用のサンマルツァーノ。

中玉トマトもそこそこ。


今年はミニトマトのぷちぷよも絶好調です☆

トマトは出荷するほどは作っていないのですが、
やはり赤い作物は畑で映えますね☆

人間の都合で留守にしていたにも関わらず、作物達はとても逞しく自然の力でスクスクと育っていました。

やはり自然の力は偉大です。
感謝の気持ちでいっぱいです(*^_^*)

今回船で一緒だったアメリカ大陸の有名な何千キロのトレイルを歩く友人が言っていた言葉がとても興味がわきました。
「人間は色んな装備を整えないと自然の中を何千キロも歩けない。
 でも野生動物は体一つで悠々と大自然の中を生きている。
 本当にすごいことだと思う。」

人は近年、便利になるにつれて多くの力を失っていっています。

今回、ハワイに行っても、日本の田舎でも思いますが、
先人たちの卓越した能力、叡智をなんとか引き継いでいかねばならないと強く思いました。

アイランダーのルーツを感じる旅 (ハワイ旅行記①)

2019年04月10日 | ハワイ研修(SHIP)
■ご無沙汰しておりました。
長女の巣立ちと共になんと家族でハワイに行っていました(笑)。

詳しい経緯と背景は後日報告するとして(笑)、
とりあえず、10日間ハワイ島で沢山の学びを得る機会に恵まれました♪

今回はなんと学生以来の団体旅行、しかも八丈島、父島、母島のアイランダーのみの高校生メインのメンバーという面白すぎる組み合わせでした(*^_^*)

ハワイ王国の最初の統一国王でもあるカメハメハも、こんな未来が来ることを予想できたでしょうか?

この貴重な機会を与えてくれた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです(*^_^*)


■今日、2週間ぶりに母島に帰って来ました。
母島に向かう船の上ではザトウクジラが沢山集まって激しく交尾行動(メイティングポッド)を魅せたり、
クロアシアホウドリ、オナガミズナギドリ、カツオドリが優雅に舞っていました。
あらためて、小笠原の自然の雄大さに感激しました♡

しかし、その何よりも島の潮風と湿気、温度に
「ああ、帰ってきたな…」
という心地良い感触がありました(*^_^*)

やはり、僕のホームは大好きな母島なのです♪

長女はそのまま進学のために父島で降りて、父島の高校へ☆
しかし、ホームの母島で不思議なことが発生しました((+_+)) 
島に帰ってきたのに、島のみんなが「アロウハ!」と挨拶してくるのです。
それには次女と大笑い(笑)。
みんな最高♪
やっぱり島はいいもんです☆



■今回、家族全員初のハワイでした。
しかも有名なワイキキビーチのあるオアフ島ではなく、ハワイ島のみ。

日本人がハワイと聞いて思い描く南国の楽園でのバカンスのイメージ。
ワイキキビーチにトロピカルドリンク…
そんな観光は微塵もしていません(笑)。

遡って考えても、一般の観光とは程遠く、やったことは現地の高校生との交流、
明治時代からハワイの基礎を築いている日系ハワイ人との交流、
そして、ハワイの先住民との交流。
やった作業はタロイモなどの伝統料理に野良作業。

相変わらず普通ではない最高の学びの連続でした。
こんなに贅沢な旅はありません♪

しかも、今回は私達家族だけでなく、父島や八丈の高校生と一緒です。
子ども達の輝かしい感性やセンスに毎日圧倒される日々♪

なんとういう贅沢な時間だったのでしょう…

そして、それらは母島に戻って即座に実践できるエッセンスを多分に含んでいたのです♡
ほんと感謝の気持ちでいっぱいです。
これから頑張るぞ~!



■長女にとっても自分と同じ世代の島の高校生と関わるのはとても重要だったと思います。

みんなそれぞれ、本当に輝くものを持っているのです!
一緒に過ごしてみて、それがひしひしと伝わりました。

彼らが
狭い島の社会で、
狭い人間関係で、
悩み、もがきながらも、
確実に輝く素晴らしい原石を持っていることが確信できたのが今回の一番の収穫だった気がします。

思えばハワイから伝わったアウトリガーカヌーとフラが存在する小笠原と八丈。
そのルーツを辿ると、自然と太平洋の島々に目線が映ります。

それはアメリカを中心とした世界地図ではなく、太平洋のミクロネシア、ポリネシアを中心とした地図なのです。
日本の島々は、ただの極東の島ではなくヤポネシアとして太平洋の島の重要なファクターとして存在するのです。

そしてそのハワイアンのルーツにこのヤポネシアが関係してくるというのです。

僕は今回、ハワイの高校で南洋踊りを披露する機会に恵まれたのですが、
その時に意識したのが太平洋の島々に伝わる行進踊りでした。

いつも小笠原の島で踊るときに使うカカ。
今回は持って行くわけにもいかないので、現地のゴールデンバンブーを使って即席でカカを作りました☆

これが意外といい音で鳴ってくれました♪
お世話になったハワイ・ヒロに住むニック加藤さんは「完全にタヒチだなぁ~」と感激していました☆

妻がそのカカを叩き、父島の高校生と母島の高校生とうちの家族がハワイで南洋踊りをする。

その行為自体が、お互い同じルーツを持つ太平洋の島々のモンゴリアンとしてとてもセンセーショナルでした。
そして、とても盛り上がって嬉しかったです♪


■とにかく、帰って来てからは怒涛の様に溜まった仕事、
春の作付けに追われているのでまったく暇はないのですが(笑)、
普通の観光では得られないとても充実したハワイ滞在となりました。

なんとまだバリもカナダも連載は終わっていない状況ですが(笑)、
なるべく熱が冷めないうちに報告していければと思います。

お楽しみに♡