小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

母島の返還祭 (第44回母島返還祭2017)

2017年06月28日 | 島のイベント
■母島の島民に「島で一番のお祭りは?」と聞いたら、
多くの人が「返還祭!!」と答えると思います。

それもそのはず、
母島では6月は返還祭イベントで目白押しなのですから☆

6月に入り、バトミントン大会の1週間、駅伝大会、ゲートボール大会、
そして月末の土日に行われる返還祭の前夜祭と当夜祭。

母島ではただ単に最後の2日間のお祭りではなく、
1か月を通じて、様々な行事が行われる激動の1か月なのです!


■昭和43年6月26日、戦争でアメリカに占領されていた小笠原諸島が日本に返還がされました。(沖縄返還は昭和47年5月)
欧米系住民はその前に帰島が許されていましたが、
戦後23年間の空白を経て、島民が戻ってきました。

アメリカ統治時代、父島には米軍基地もあり、
欧米系住民が住んでいたこともあり、
人が住んでいましたが、母島はその間無人島となり、
ジャングルに戻っていたそうです。

8ミリフィルムが語る昭和の小笠原諸島 ~母島~


そして父島から遅れて5年。
どうにかインフラを整備し、定住がはじまったそうです。

なので返還49周年の今年の母島返還祭は「第44回」になるのです。

返還祭は、その頃から続いており、
島の先人の皆さんが、
今と違い娯楽のない島の暮らしを盛り上げる、
とても大切なお祭りなのです♪




■そんな島の一大イベント、我が家もずっと参加しています。
今年も職場チームでゲートボール大会に参加し、

娘二人はバトミントン大会にも出場し、大いに楽しみました♪

毎年、僕も娘も参加している駅伝大会は、
1kmの集落を走るコースを6名のチームで走る大会。
小学1年生から50代までが参加する地域挙げての駅伝です♪

次女は小学2年生チームで出場!

毎日の練習もそうですが、
ゴール後は頑張り過ぎて大泣きするほどのいいタイムでした♪


長女は中2と小6+大人の混合チームで頑張りました!
女子は中学生になると成長の問題で足が遅くなりがちですが、去年のタイムを超える頑張りでした!


駅伝後はみんなでそのまま岸壁から海に飛び込み、
頑張った汗を流します♡

これがまた気持ちいい♪


■そしてフィナーレは返還祭の前夜祭と当夜祭です!
子どもたちは子ども会で屋台を出店したり、
フラや太鼓、ダンスと大忙し!

みんなで島の返還を祝い、盛り上げます。

前夜祭は島の色んなサークルの発表が多く見られ、
娘二人もフラで参加しました!

秋のフラの祭典、フラオハナでもそうですが、
フラ人口の多さにはビックリします!

この日はみんな日頃の練習を活かして、見事な舞いを披露してくれます。
着飾った美しい装飾や衣装で、
みんな可愛く、美しく見えます♡

毎年トリとして恒例の青年会の今年のダンスは
「DJ OZMA - アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」でした☆

すごい楽しかったです♪

当夜祭は八丈からの太鼓やカラオケ、南洋踊りなど伝統芸能が多く見ることができます。

僕と次女は南洋踊りに参加しました。
今回、踊りながら最前列で踊る次女を見ていたのですが、
とても気持ちが入っていて、集中したいい南洋踊りになったと思います♪

返還祭と言えば間近でみる花火!!

内地の花火大会に比べたら大きさは小さいのでしょうが、
とても近い距離で、
人混みも少ないので、ゆっくり楽しんで見ることができます。

そして、花火と花火の間に見える満点の星空!!
これが母島の花火の醍醐味かもしれません。


フィナーレは壮大な海に落ちるナイアガラ!!

返還当初は内地から花火師を呼んで上げていたそうですが、
今は島の人が何人も資格を持っていて、
島の人たちが事前にしっかり準備して、
危険を顧みず上げてくれます。
どうもありがとうございます!

最後は大好きな盆踊りで締めます☆
曲は炭坑節、大東京音頭、大漁節、東京音頭、小笠原音頭、母島音頭です。
僕のお気に入りは小笠原音頭と母島音頭です。
特に母島音頭の振りの気持ち良さ、美しさは最高です♡


中学生の長女は浴衣を楽しんでおりました♪


そんなこんなで母島の返還祭も今年も無事に終わりを迎えることができました。
準備から運営、出場、応援に関わった皆様、本当にありがとうございました!
来年は返還50周年の大きな節目の年になります。

この大きな節目を期に小笠原のこれまでを振り返り、
これからを見直す、よりよい島づくりを目指していけたらと思います♪





川登りアオウミガメ救助☆バク転して海に帰るの巻!

2017年06月20日 | 小笠原 野生動物
■つい少し前のことです。
良く振った恵みの雨の梅雨を終えて、
島の景色が一気に夏色に変わりました。

海も空も青く輝いています♪

そんな梅雨明けした昼下がり、
何やら島の川の周囲に人が集まっています。

何事だろうと覗いてみたら、なんとカメが集落内を流れる大谷川にいるぢゃありませんか!!!
これは珍しい珍事件です♪

きっと産卵を終えて海に帰ろうとして、
そのまま増水した川を上って来てしまったのでしょう。

海に帰そうとカメを押すのですが、
100㎏を超えるアオウミガメは、
バカ力でまったく言うことを聞いてくれません(当たり前かw)。


■うずくまったカメを見かねて、
漁師さんたちと整備工場がコラボして救出劇が繰り広げられました!


漁師さん数人がかりでカメを捕獲し、
腕にロープを引っ掛けます。
この段階でもカメは大暴れしており、
凄く大変そうでした!!


その後はユニックでゆっくりと慎重に吊り上げられていきます。
アオウミガメの腕はとても強くて、
自分の体重を十分に支えることができるそうです。


島はウミガメを食べる伝統文化があります。
が、このカメは繁殖期のメスです。
漁師さんたちが当たり前に海に帰す前提で対応しているのが、とても素敵でした。


よっこらしょとユニックの荷台に載せて、
いざ海へ!!


さすがウミガメを普段から扱っている漁師さんたちです。
捕獲も運搬もとっても手際がいいです!


どう海に帰すかと思ったら、
大岸壁でフォークリフトに乗り換えしていました(笑)。


■最後はフォークリフトの上からバク天で海に戻っていきました!
アオウミガメのムーンサルトプレスは初めて見ました(笑)。

めでたしめでたし。

関わった漁師さんたち、整備工場の皆さん、どうもありがとうございました♪

ちなみに海に戻ったカメは、すぐに水面に来ませんでした。
湾内には他にも複数のカメがおり、
どの個体化は分からないので、
そのまま行方知れずです。

いつか、竜宮城に連れに来るかも知れませんね♡

僕は住民の通報ですぐに漁師さんなど、あっという間に対応して、
カメを海に帰してしまうこの母島の連携の軽やかさと優しさに、
ほんと素敵だなぁとしみじみ感じる初夏でした♪

こんだけ降ってもまだ溜まらない!?玉川農業用水ダム

2017年06月14日 | 母島 農 日記
■小笠原は5月中旬までの渇水が嘘のように前日雨、雨、雨。
本当に有難い限りなのですが、
正直、度が過ぎるほどの雨ばかりです(苦笑)。


■5月の観測史上1位の雨でもっても満水にならなかった玉川農業用水ダム。
もういい加減オーバーフローしているかと思って行ってみました。


なんと、7m40cm(8mが満水)!!
こんなに降ってもまだ溢れていないとは!!!


満水の8mまでを視覚的に見るとこんな感じです。

あと50cmが本当に遠いんです。

驚くほど貯水に難があるダムですね。

ダムに対しての流入の沢が1本であること、
標高が高い位置のダムであること。

何より使用量が年々増えていることが、
近年の農業用水枯渇に繋がっているようです。

年々施設栽培が増え、
24000tのダムに対し、
使用水量は30000t/年を超えて、
10年で使用量は3倍になりました。



■先日は農業用水利用組合の総会で、
農業者が夜遅くまで水について語り合いました。

まずは雨の後に怒涛のように海に流れてしまうあの濁流をどうやってキープするか。
ダムか貯水池、
ハウスの雨水を貯めて中に流し、
雨の日は農業用水を使わない仕組みなど、
色々アイディアが出ています。

今度はそれを形にしていく番です!

父島でも母島でも、
行政に頼ってばかりではなく、
自分たちで貯水タンクを購入したり、
貯水池を掘ったりする方もいます。

自分たちで課題をクリアしようとする気概は、
やはりカッコいいです!

補助付で、やってもらうことに慣れてしまっている小笠原。
今回の渇水で見えてきた課題も大事なギフトの一つと思っています。


■梅雨を終えた小笠原。

一気に景色が変わりました!
僕はこのハッキリと夏になる日が分かる瞬間が大好きです♪


夜の満月ですら、夏は格別に違う気がします☆


久々にコグンカンドリや、


ひょうきんなツバメチドリちゃんを見ることもできました!

さあ、大好きな夏だ~!!
いっぱい堪能するぞ~(#^.^#)


★6/23 追記
毎日夜に雨が降る、梅雨明けした!?母島。
昨日、玉川農業用水のダムを見に行きました。

なんとあと5cmで満水!!
5月から現在まで、母島では605mmの雨が降りました。
農業用水のダムはようやく、ほぼ満水まできました!


さあ、念願のオーバーフローになるか!?
乞うご期待♪





やんばるの百姓たち~自然農とパーマカルチャー(沖縄本島滞在記⑤)

2017年06月07日 | 旅行記
■2月に行った沖縄。結婚して15年、初の単身旅行でした(笑)。
もう随分の前の事のように思えますが、
最後に書ききれていない部分、それがやんばるで出逢った百姓の皆さんです。

ちなみに農業者や農家と言った言葉がありますが、
僕は敢えて「百姓」という呼称を使っています。

いずれ記事に書こうと思っていますが、
「百姓」という言葉には、作物を作るだけでなく、
“暮らしで必要とされる仕事を数々こなしていた大勢の人々”という意味で捉えています。

今回の沖縄滞在でやんばるに住むそんな素敵な百姓達に出逢った報告です♪


■まずはずっと逢いたかった森岡尚子さん。

彼女は大好きな本「沖縄島ごはん」「ニライカナイの日々」の著者で、
家族で丁寧な暮らしをしていて、
畑をしながら、冷蔵庫を使わずに、自然のリズムで暮らしている様が描かれています。

父島に住んでいる友人が丁度紹介してくれ、
10年前にやんばるに来た時にお伺いしようとしたのですが、
丁度お子さんが熱を出していて断念...
今回、念願の逢ってお話しすることができました♪

尚子さんは本で読んで想像したままの、
とてもナチュラルで素敵な方でした♪

ぽかぽかとした陽気の縁側で、
美しい自然を眺めながら、
暮らしの話をする贅沢な時間を過ごさせて頂きました☆

そして予想外だったのは本にはあまり書かれていない旦那さんの存在でした(*^_^*)

それはもお、最高に楽しい旦那さんと農や移住にまつわる話、家族や男のあり方など、
今日初めてあったとは思えないほど(笑)、あっという間の一時でした!
最高の笑顔がタマらない素敵なナイスガイでした(#^.^#)

畑の方も見せて頂き、小笠原の畑に想いを馳せました☆


いつも旅をしていて、根底に大事にしているものが同じ感覚の人に出逢えると、
ずっと前から知っていたような感覚にとらわれます。
また家族で訪れたい仲間が増えました!

森岡さんに頂いたうちなーローゼル2種類は、
今期の母島の畑で元気に育っています♡

これが小さなうちなールビーローゼル。


こちらはうちなーローゼル(勝手に命名)。


これは母島ローゼル。
今回は母島ローゼルの種で交換しました♪


■そして、沖縄に行く前に友人に「ぜひこの人に会って来て!」と紹介してくれた人に逢いに行きました。

最も美しく持続可能に近いと思われる自然農を
専業農家として実践している「むい自然農園」の益田航さん。

無農薬、無肥料栽培で
耕さず、外のものをなるべく入れず、
畑の中で循環させる自然農。

その方法で専業農家をしている凄腕の方です。
話す言葉一つ一つに重みがあります。
そのどれもが丁寧で、自然に対する謙虚な姿勢を感じました。

中でも獣害や鳥害に対して対話で解決するという話が素敵でした。
とにかく話しかけてお願いするそうです。

そう、父島の友人もその方法でネズミの害を限りなくゼロにしたのです。
僕も母島に帰ってから実践中です♪

元気な自然農のソラマメです☆


お土産には乾燥に強い沖縄のサトイモの仲間、ココヤム(ちんぬく)をお土産に頂きました。
早速、母島に帰ってきて植えました!

本当に忙しい中、貴重な時間をありがとうございました!!


■そしてやんばる大宜味村にはパーマカルチャーの実践者がいると紹介を受けたのが、
やんばるシンカヌチャーヴィレッジ」の相川ファミリーです♪

とっても可愛い娘さん二人と犬と素敵な奥さんとmasaさん!
持続可能な農的暮らしのデザインのパーマカルチャーを実践している相川さんファミリーは最高でした♪
宿も経営しているので、興味のある方はぜひどうぞ☆
定期的にパーマカルチャーの教室も開催しています!

沢山の実りあるお話を聞けて、とても楽しかったです!
この出会いに感謝です☆

「生きていて今が一番楽しい」と語るmasaさんの前職の話はプロの音楽関係で、
なんと僕が学生時代に大好きだったバンド関係(大好きなバンドの数々)!
そんな予想外の話で盛り上がりつつ、
話題は実践やこれから沖縄の問題、家庭など多岐に渡りました♪(夜遅くまで、ありがとうございます)


アースオーブン(土釜)。


チキントラクター、スパイラルハーブガーデンなど、


パーマカルチャーに溢れた暮らしはとても美しく、
子どもに飢えていた僕には相川ファミリーの子供たちが可愛すぎました♡
一緒にワンちゃんの散歩行けて最高でした☆

奇跡的な偶然で母島の農協にいたSくんにこんな場所で再開し、
なぜか一緒にひよこ豆で味噌造りをしました(笑)♪


今度は家族を連れて行きます!!

世の中の一人でも多くの人が、
自分の生き方と暮らし方が持続可能か考え、気付き、動き、
シフトすることを願う素晴らしい出逢いとなりました。
ありがとうございました!


■やんばる東村でお世話になるところはなんと農家民宿「島ぞうり」!


宿のすぐ横ではおじいがらっきょの出荷の準備をしていました。


さっそく母島でも作っている島らっきょの選別作業を手伝わせてもらいました。

ほんのり温かい日差しの中、
畑や島のことを快く話してくれる東村出身のおじい。
この時間がいつまでも続けばいいのにと思ってしまいました☆


夫婦で宿と畑をしているのですが、

なんと夫婦で東村出身!
米軍統治時代の話から、
ヘリパットから辺野古の基地の話、
畑の話などいろんな話をさせて頂きました☆

数泊する中で、おじいは畑や東村を案内してくれました♪

「沖縄の水甌(みずがめ)」と言われるほど水が豊かです。
沖縄本島の全域と離島にですらやんばるの水が引かれています。
その重要性が伝わってきます。

その中で大きかったのはリュウキュウイノシシの存在です。

かぼちゃが無残にも食われています。


ダムの下の方には飼育されているリュウキュウイノシシがいました。
すごく人馴れしていました(笑)。


■また、やんばるでアースパックハウスを作ったなおちゃんを訪ねて来ました!

アースパックというのは、つまりは土嚢袋に土を詰めて叩いて固め、
それを重ねて家を造ると言うもの。

3層に分けて作ってあり、可愛らしいルックスのおうちは台風の豪雨でも大丈夫だとか。

中には楽器などがあり、創作活動にはもってこいの空間に思えました☆


■やんばるに生きる百姓たち。

共通しているのは、
みんな地域との調和を大事にしながら、
自分たちの信念を持ち、
楽しく過ごしているという事。

やんばるはそんな素敵な人たちが沢山いました。

なんだか故郷のような気持ちになってきます☆

やんばるに来てから多くの素晴らしい実践者に出逢えて、
とても充実した時間を過ごしています。

その時思った感じは、
これから母島に帰って、色々やりたくてうずうずしてくるのが、
なんだか子供の頃、
新しいおもちゃを買ってはやく家に帰って遊んでみたい衝動に似ている気がしました(笑)♪


東村にはこんな僕の苗字の地域や島があったりしました。
色んな縁を感じずにはいられません☆

多くの人に支えられて素晴らしい旅をすることができました。
どうもありがとうございました!

★沖縄本島旅行記2017 記事アーカイブ

沖縄本島への旅路(沖縄本島滞在記①)

馬と暮らすという事~伊江島 (沖縄旅行記②)

沖縄と米軍基地問題(沖縄本島滞在記③)

やんばるの自然~ヤンバルクイナという存在(沖縄本島滞在記④)

やんばるの百姓たち~自然農とパーマカルチャー(沖縄本島滞在記⑤)