小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

小笠原 文字通り絶海の孤島の3週間~ドック中

2016年01月23日 | 母島 農 日記
■定期船おがさわら丸が来ないこの3週間。
島では「ドック中」と言います。

島では内地からの生鮮食品が届かないので、
農家の腕の見せ所!!の時期です。

我が家はたぶん出荷はできませんが(量が微妙)、
畑に自家用野菜が沢山あるので、
静かなこのドックの時期が実は楽しみでもあります(笑)♪


サニーレタスに


春菊、
ゴボウ、
小松菜、
チンゲン菜、
ニンジン、
大根。

こちらは畑にあるキバンジロウ(別名:バンジャクロ)

なんと妻が島で一番好きな果物です。
これを一番に挙げる人を僕は他に知りません(笑)。


トマトは今期は加工トマトのサンマルツァーノのみ。
自家採種3年目に突入です♡

強風が続き、島にんにくも何本か倒れてしまいました。


島らっきょは元気です♪



■更に烏骨鶏たち、バンバン卵を産んでくれます。

輸入飼料ではなく、生ごみと刈った草だけで毎日2~4個の卵を産んでくれる。

ほんと有難いものです♪


■今年は12月からずっと雨が多く、なんとまだジャガイモが植えれていません。(例年だと11月~1月が植え時期)
リミットがセイヨウカラシナの菜の花が咲くまでなのでもう少し猶予がありますが、
なんとか2月上旬までに植えたいものです。
(それ以上遅くなると、収穫時と島の雨季がカチ合ってしまうのです)。


■先日は休日で天気も良く、朝畑から帰ったら長女だけ起きていたので
自転車で鮫ヶ崎へ。

沖に沢山いるザトウクジラを見ながら色んな話をしました。
彼女はあと3年しか母島に居ません。

島には中学までしかなく、
あとは皆父島か内地に行ってしまいます。

この残り少ない子供との時間を大切にしたいと思います☆

ゲゲゲ(休憩所の事)に寝っころがっておはなしタイム。

でもこの鮫ヶ崎の休憩所、
屋根のシュロ葉(オガサワラビロウの葉)の損傷が激しい…

長女は「寝っころがっても空が見える♪」
と喜んでいますが(笑)、
雨がしのげないこの状況はいかがなものでしょうか。

島の人も管理している東京都には訴えているようですが、
茅葺と同じく、できる人と材料の調達が難しいようです。

母島 どんと焼き2016

2016年01月13日 | 島のイベント
■今年も母島青年会主催のどんと焼きが開催されました♪


闇夜に輝く焔の揺らめき。
はぜる竹や朽木の音。
吹き香る煙。
紅く揺らめく燠(おき)の美しさ。

そこにいた誰もが炎に見とれて引き込まれます。



実はここ母島では最近(10年前位?)始まったばかりのイベントです。

母島青年会が始めたこの行事、
正月の獅子舞いで頂いた奉納金を芋煮にしてお返しします。

寒い夕方に暖かい芋煮は最高です♪
子供も大人も大喜び☆

前日から集めておいた竹に餅を挟んで、
みんなで直火で焼きます。

火との距離や時間の調整で色んな焼け具合が楽しめます♪

そのあとは醤油や海苔で美味しく食べます☆

島の小学生が進んで「磯部モチ屋さん」お手伝いをしてくれました。


■正月飾りを燃やし、天に還すこの行事、
最近は別の意味合いも大切になってきました。

最近は直火を見れる機会が減ってしまい、
子供達が火を身近に触れ合える機会がぐっと減ってしまいました。

これからを生きる子供達にも
どうか火の怖さ、
火の美しさ、
火の不思議さを味わってもらいたいと思っています。

台所がIHになっているお宅はまったく火の見えない暮らしということになります。
これは実は人として凄い節目なのだと思います。

人と動物の違う点は火を扱うところと言います。
(扱えきれない火=原子力も人だけです)

焔を見ていると、
太古の石器時代に小笠原に住んでいた人間の記憶を呼び起こしている気がしてきます。

きっとカヌーで暮らしていた遠い昔、
島が自給自足で成り立っていた時代、
その当時の人もこの前浜で火を焚き、
語り合っていたかも知れません。

そんな火を囲んで笑い合い、
語り合うそんな島の風情がたまらなく愛おしくなる1日でした☆

謹賀新年2016 ~新鮮な島正月

2016年01月04日 | 母島 日常 日記
■新年あけまして、おめでとうございます!

小笠原に移住して14年目を迎え、
今年は初めて年越しで月ヶ岡神社に夫婦で初詣に行きました。(長女は友達と次女は爆眠)


夜の境内はより厳かで雰囲気があります。
時刻は0時を過ぎ、小さな除夜の鐘を鳴らします。


今年は境内で古くなった神輿を燃やして天に還していました。
炎の揺らめきはどこか人の心を惹きつけます。

人は他の動物と違う点は火を扱うところ。

きっと
石器時代に小笠原に住んでいた
太古の昔の人間達も
こうして火を囲んで色んな想いにふけっていただろうなと感じました。

集まった人たちもどんなおもいで、
この炎の揺らめきと向き合ったのでしょうか。


1/10には青年会主催でどんど焼きがあります。
当たり前の火に触れる機会が少ない現代。
焔を囲んで、悠久の時間を感じてみるいい機会なのかも知れません♪

■そして早朝からは僕は年賀状の配達です。
遠い友人知人に想いを馳せて年始の挨拶を送る。
そしてその束を各家庭に配達する。
朝、ポストを見る人はウキウキしながら取りに来る姿を想像します☆
新年のこの仕事が僕は大好きです♪


その後は青年会による手作りの獅子舞いが集落を周ります。

今年も家族一同噛まれて、
1年の家内安全をご祈祷しました♪

玄関には子供達が作ってくれた門松があります♡

■毎年思うことですが、
母島では年末年始休みなくゴミの回収があります。

元旦は可燃物、生ゴミ、空き缶の回収。


私たちが初詣や海開きでワイワイやっている中も、
こうして人の暮らしを支えてくれる人達がいる…

本当に有難いものです。
回収の人にお礼を伝えて聞くと、
「年末年始休む以上に、その後の溜まったゴミや腐敗した生ごみを集める方が大変だからさぁ~。」
とのこと。

本当にありがとうございます!


■その後は御嶽神社にも初詣に行きました。

人の気配がなく、いつも静かな御嶽神社。
飾られた小さな鏡餅と正月飾りが愛らしいです。

こちらでは昨年の感謝と
1年の農作物の無事の成長を祈らせて頂きました。

その後は海開きへ。

美味しい樽酒を飲みながら南洋踊りをして、
島の郷土料理のウミガメの煮込みを食べながら、
カメの放流を行います。

搾取するだけでなく、
保護増殖も人が関わるこの流れは
一見矛盾しているようですが、
とても大事な気がします。


■2日は午前中は内地に渡る友人を見送り、
午後は新春羽根つき大会。

年末にみんなで作った竹の羽を島のタマナの羽子板で打ち合う楽しいイベントです☆
みんなで円陣を組み、何回続くかチャレンジ!!
今年は保育園児を含めたメンバーで12回まで続きました♪


その後は恒例の小剣先に登り、集落を眺めます。

起きな声で集落に向かって叫ぶと、
多くの人が応えてくれます(笑)!

■3日は家族で北港まで(約10km)歩こうと妻と計画していたのですが、
子供達の反対にあい(笑)、予定を決めずゆっくり過ごすことに。

これがまたピースフルな雰囲気でとても幸せでした♡
お昼はおはぎと分担を持ってフルーツロードへ。
ザトウクジラを眺めながらゆっくりランチを食べました。

極めつけは夕方の美しい夕焼けです。

子供達は別で遊びに行ってしまったので夫婦だけでゆっくり壮大な夕焼けを堪能しました♪
こんなに素晴らしい夕焼けは久々です。

べた凪な海にはザトウクジラの姿も見えました。


永遠には続かない自然が織りなすこの美しさに息を呑みます。

こんなひと時を過ごせるのが何よりも幸せでした♪
去年は元旦から鳥を保護しようとして足を縫う失敗をしましたので、
今年はとても幸せなお正月でした(*^。^*)

新年はより大きな視野を持ち、
常に感謝の気持ちを忘れずに過ごしていきたいものです。

本年もどうぞよろしくお願いしますm(__)m