小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

カナダの先住民たち【カナダ旅行記⑦】

2019年01月27日 | 旅行記 カナダ
■去年の夏、カナダに行った目的のひとつ、先住民の文化を学ぶ、そして感じる事。
これはこの旅でもとても大きなテーマでした。

訪れたカナダの西部には海岸の豊かな資源に恵まれて、
トーテムポールなど芸術性を高めた先住民たちがいます。

7世代先の事を考えて行動する。
文字を持たない事を選び、口頭で伝える事の大切さを重んじた文化。

氷河期に海が凍って繋がっていたというユーラシア大陸とアメリカ大陸。
その凍ったベーリング海を渡って分布を拡げた、私達日本人と同じモンゴロイドがその祖先。

日本にも存在する先住民、アイヌと極北のエスキモーなどに似通った神話があるのも、頷けます。

遠い遠い、同じルーツのヒトが見ていたこの景色。
一体、どんな眼差しで見つめていたのでしょうか?

カナダの先住民はアメリカの先住民に比べて、悲惨なイメージが少し薄いです。

もちろん居留地もあるし、過去には同化政策もあり自分たちの言語や宗教を禁じられた歴史があります。

しかし、
1990年代には、多くの教会が先住民に公式に謝罪をしていますし、
2008年には、当時の首相スティーヴン・ハーパー氏が正式に謝罪をし、非常に大きなニュースとなりました。

まだまだ勉強不足ですが、南北戦争、アメリカとカナダの成り立ち、フランスとイギリスについてもっと勉強しなければと思います。


■僕は成人したころからインディアンの文化に興味がありました。

きっかけは「リトル・トリー」というインディアンの少年と祖父母の美しい物語です。

その後、図書館で本を借りたりして、沢山調べました。
エスキモーやクリンギット族などに深く関わった星野道夫にも惹かれました。

今回は長く滞在したポートハーディー、アラートベイ、バンクーバーのブリティッシュコロンビア大学(UBC)にある先住民博物館を見に行く事が出来ました。


これはポートハーディーにある小さなミュージアム。

鮭の豊富な資源、多くの豊かな森林による林業が発達し、
先住民もその産業に関わっていったようです。


カナダの至る所で見かけるハクトウワシ。
カナダ西部の海岸文化ではハクトウワシとシャチはよく見かけることになりました。

きっと彼らは人住むずっと昔からこの森を守って来てくれたのでしょうね。
どんな眼差しで、人の営みを見つめているのでしょうか?


■こちらはコーモラント島のアラート・ベイにある先住民博物館U’Mista Museum。


ここではは、散逸してしまった先住民族の文化資産を回収、展示してありました。


あまりに派手で華美な風習であると一度は禁止された”Potlatch(ポットラッチ)”に使われた品々のコレクションは一見の価値があります。

これはシャチです。
昔からこのジョンストン海峡に存在していたのでしょうね。

シャチは美と力の象徴で、その力と大きさには畏敬の念を持たれています。

そしてシャチは旅人であり、守護者です。
いくつかの部族は、シャチがカヌーを捕獲して、乗客をクジラに変える為に水面下に連れて行くと信じていたそうです。

また、シャチは仲間を終身連れ添う事から、ロマンスのシンボルとして人気があります。

これはイーグルですね。
ハクトウワシだけではない気がします。

そのどれもが美しく、自然の中から生み出された芸術です。
しかし、これは保存のために集められた言わば遺品です。

■ヨーロッパの様に何世代も残る石の文化ではなく、
自然の風化と共に消えていく木の文化なのです。

18世紀、白人たちが来るようになって、トーテムポールの存在は確認されていますが、
それ以前については分からないそうです。

それは、トーテムポールは“建立すること”に意義があり、
保存や維持修復することには意義はないと考えていること、
そして、自然に朽ちるにまかせ、
その地に還すものとしているからなのだそうです。

白人がこの地域一帯にも進出し、特に19世紀後半から20世紀にかけて、
博物館などで保存するために各所で収集が始められ、今日、それらを世界各地の博物館で見ることができます。

今回はあまりに広大で日にちが足りなくて行けなかったのですが、
その神話の時代に生きたトーテムポールをそのまま自然に還るままにしている場所があるのです。

それがハイダ・グワイ(旧称・クイーンシャーロット諸島)です。

いつか必ず訪れたいと思う場所のひとつです。

しかし、今回はアラートベイでそんな生きたトーテムポールに出会うことができました。

トーテムポールは色んな場面で作られ来たようです。その中の一つにお墓があります。

アラートベイの一角には道路から眺めて、立ち入りを遠慮する神聖な場所が残っていました。


なぜ彼らは私たちの様に貴重だと言って保存したり管理したりしないことを選んだのでしょうか?
自然のままに任せるその先住民たちの“強さ”に僕は惹かれているのです。

そして今も生きる先住民たちの多くの課題とその目線を感じるのです。

遠くから眺めて、色んな動物が描かれているのを見て、昔の風景を想います。

アラートベイ、ここは白人たちが入って来て、鮭の缶詰工場として急速に発展した地域のようです。
今も漁業が盛んで、観光客はそれほど多いと感じませんでした。


■アラートベイにはなんと52mにもなる世界一大きなトーテムポールがありました。

一番下にいる娘たちが米粒の様に見えますね(笑)。


アラートベイに村があるクワキウトル族のJ.ディック率いる彫刻家たちによって1973年に作られてそうです。

10種類以上の動物などが刻まれています。

しかし、二つの材からできているため、「世界一とはいえない」とする意見もあるようです(笑)。

そんな立派なトーテムポールの下で家族で記念撮影♡


■そして最後の訪れたのがカナダ本土、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)にある先住民博物館、通称MOAです。

ここにはカナダ中の先住民の資料や展示が揃っているとても大きな博物館です。


私たちはこうしてつい保存しようとしてしまいます。
世界の多くの人に見てもらいたいと思ったりします。


このMOAにはカナダ・アメリカどころか世界中の文化資産がコレクションとして集められています。

日本の着物や鎧や兜、バリのお面や衣装、中国ヨーロッパまでも。

ここに来ることで世界の文化に触れることができます。
そのどれもが素晴らしく、その地域、時代、文化を生目で見ることができます。
すごい博物館だと思います。

しかし、ふと考えるのです。

これでいいのか?と。

僕が子供の頃、仙台のデパートでエジプト文明のツタンカーメン展があり、
あの有名な黄金のマスクやミイラの展示がありました。

子ども心にエジプト文明に思いを馳せて、とても楽しんだのを覚えています。

しかし、しかし、よく考えるとあれは、ピラミッドは王家のお墓なのです。
マスクも装飾品もお墓に添えられたお供えなのです。

それをその現場から持ち去り、展示して、いいものなのでしょうか?
仮に僕がツタンカーメンの孫だとしたら、先祖の墓はどんなに学術的価値があろうと、いじってほしくないと思ったのです。

墓をあさる盗掘化も研究者も、そこにはあまり差がない気がするのです。

先住民たちが一生懸命作ったその作品を後世に残そうと保存したりせずに、
自然のままに任せるそのスタンスが深く心に刺さるのです。


だからこの展示物達からは芸術的な価値や美しさは感じるのですが、
今も生きる神聖さを感じれないのはそういう背景なのかなと思いました。

高校生の頃、動物園や水族館に世界中の生き物が集められることに違和感を感じて、
一切行くのをやめたことがあったのに少し感じは似ています。
その後、成人した年頃位には一つの考えに至りました。

こうして多くの人に見て知ってもらう事にも意味があると思い、
ある程度の犠牲は仕方なく、いいのではないかという妥協論です。

今でもベストな答えは見いだせていません。

ただ、本来ここにあるべきものではないのじゃないか?という違和感があるのです。


私たちの住む小笠原も石器時代には人が住んでいましたが、今はカヌーを掘った石器しか残っていません。

さらには戦前の暮らしや文化も戦争と強制疎開で失われています。

その時代に保存しようと動いていれば残っていたものもあるでしょう。
きっとそこにも大事な意味は存在します。

でも、でも、
やっぱり気になるのは自然に朽ちるままを大事にしてきた先住民の気持ちです。

なんでしょう。
過去からの物ではなく、今の瞬間が一番大切ということなのでしょうか?

そして言葉は文字にすると命を失ってしまうと考え、
文字ではなく口で、神話で叡知を伝えてきた先住民たち。

それはおそらく少しずつその時代に合わせて柔軟に変化しつつも、
その本質を見失わないものだったと思えるのです。

どんなに保存しようとしても永遠は存在しません。
いずれ滅びるものに執着せずに、
今を生きるべし。

そんなことを問いかけてくれている気がしてならないのです。
カナダで見た先住民の文化からはそんなメッセージを頂けた気がしています。

カナダの生き物たち 哺乳類 海編【カナダ旅行記⑥】

2018年09月29日 | 旅行記 カナダ
■カナダネタ、まだまだ続きます(笑)。
カナダで今回、バンクーバー島に1週間ちょい滞在し、
何度か海のツアーに参加することができました。

自分の夢でもあったシャチ(オルカ)を見れたことはもちろん、
鯨類の他にも沢山の哺乳類がカナダの海には存在していました。

まずはオルカ(Killer whale&Orca)。
オスの圧倒的な高い背びれが心底格好良かったです♪

オルカについてはあまりに感動的だったので、
別に記事を書いているのでそちらを参照してください。


■今回で出逢ったもう一つの鯨類はコククジラ(Gray whale)です。
普段から見ているザトウクジラの堂々としたブロウ(鯨の潮吹きのこと)と違い、
バンクーバー島の西部、トフィーノで見たコククジラのブロウはなんというか、
瞬発力とい勢いのあるブロウでした。

体が灰色と白のまだら模様で、
海面からその個性的な体色を伺うことができました。

コククジラはヒゲクジラですが、なんと大きなアゴとそのヒゲを使って、
海底に住む生物を捕食するというユニークな食べ方をするヒゲクジラの個性派です♪
他のヒゲクジラと違い、獲物を海水ごと飲み込んだ時に膨らむアゴ下のウネを持たない個性派のヒゲクジラ。

主にいつも右側を下にして海底を探るので右側のヒゲは磨耗して短くなっているそうですし、
体の色も左右差があるのがとても興味深いです。

今回、コククジラはトフィーノとテレグラフコーブに骨格とヒゲの展示がされていたので、
そんな目線でみることができました♪

固く短めのひげ板は他の髭クジラとは違い、特徴的です。

父島のOWAにコククジラの胃の内容物を調べた経験のある方がいるのですが、
彼によると、胃の中は海底の生き物の残骸だらけ(貝、エビ、カニ、魚、などなど)で、
意外と石や砂が少ないことから、ちゃんとそのヒゲでこせている様子がうかがえたそうです。


コククジラはあまり外洋に出ることなく、沿岸部を南北に往復し、なんと2万kmを回遊するそうです。
これは、現生哺乳類の年間の回遊距離としては、おそらく最長のものになるとか。

今回、初めてコククジラを見る事が出来たのは嬉しい出来事のひとつでした♡


■続いてはイシイルカ(Phocoena dalli)!
これはテレグラフコーブの港を出てすぐに船の波に乗って遊びに来てくれました。
小笠原でいうハシナガイルカの様な存在です♪

遠くから一瞬で消える短いブロウを見つけて、
何かな~と思って近づいたらイシイルカでした♪

白黒で目立つ背びれを持たないイシイルカ。
20頭位の群れで子供達も大喜びでした♪

小笠原の海で出逢うハシナガイルカと同じように、
スピーディーに船の先端付近に集まり、波で遊んでいる感じでした♡

イシイルカはネズミイルカ科のイルカの仲間で、
船のはやい速度を好む傾向があるようです。

速度は小型のクジラ目としては最も速い部類に属するそうで、最高55km/h程度の速度で泳ぐことができるとのこと。
海の飛ばし屋ですね(笑)。

イシイルカは日本では知床などで見る事が出来ます。
外洋性のシャチにとっては捕食する対象のイシイルカ。

しかし、主に鮭を食べる定住型のここのシャチはイシイルカをまったく捕食しないようです。
動画も撮っているので良かったらどうぞ♡


■続いてはおなじみのザトウクジラ。
いつも小笠原で毎冬を繁殖のために過ごしに来るので、
なんだか夏に会えるのは不思議な気分でしたが、
寒いカナダの海上は小笠原の冬位だったので、全然違和感はありませんでした(笑)。

でも堂々としたブロウはやはり存在感があり、嬉しいものでした。
ザトウクジラが大好きな妻も大喜び!

母島のシーズンでは狭い海域で何10頭も見かけるのに、
こちらで見かけるのは全然少ない2~5頭程度でした。

何だか懐かしい友人に会ったような気持ちで、
家族全員、ザトやんと再会を果たしました(笑)♪
哺乳類を捕食しない定住型のシャチだからなのか、
ザトウクジラとシャチが並んで泳いでいる光景は心底ビックリしました☆


■カナダの海でビックリしたことと言えば、
初めて見た野生のラッコ(Sea Otter)の存在です。

僕は今まで水族館でしか見たことがなく、
もっと岩場や海草だらけの浅い海域にいると思ったら、
島影すら見えなくなる外洋にちらほらいました!!

こんなに沖合にいるとは思いませんでした!!
ラッコは主にトフィーノの沖で見かけたのですが、
ジャイアントケルプという大きな海草が漂うカナダの海で見るその姿は、
外洋のカワウソといった印象を持ちました。

船が近づくと、あっという間に海中に潜り、しばらく上がってくることはありません。
分厚い脂肪に包まれたアザラシ類とは違い、しっかりとした毛皮をもつラッコ。

その浮力は毛の間に含む空気なのです。
このラッコの存在が皮産業としてカナダ西部を飛躍的に開拓していった歴史背景があるそうです。


■そして海獣たちの存在です。
バンクーバー島の周囲ではトドやアザラシを見かけることができました。

トド(Sealion)はアザラシよりずっと大きく、
トフィーノ沖合にある大きな岩場で休んでいました。

トドは哺乳綱ネコ目(食肉目)アシカ科トド属に分類される食肉類。
大きなオスは体重が1000㎏、全長が3mにもなるそうです。


大きな鳴き声も聞けました!!
ラッコと同じく、随分と沖合の岩礁の上に存在する巨体。
迫力がありました!

テレグラフ・コーブにはしっかりとした骨格標本があり、
見事に立派な四足の哺乳類でした。
大きな脂肪に包まれて見えなくて意外でしたが、ちゃんとした足があるんです!!

■アザラシ(Seal)はジョンストン海峡でよく見かけました♪

水面から目と鼻を出す、丸い頭も可愛いし(なんだかおじさんみたいw)、
岩場でのんびりと休む様を眺めるのも、なかなか良いものでした♪

マンガの少年アシベに出てくる、
ゴマフアザラシのゴマちゃんを僕が大好きなことを知っている長女が、
僕に「アザラシが見れて良かったね♪」と言ってくれたのが、
なんだか嬉しかったです。

シャチが定住するほど餌が豊富なカナダの海。
沢山のサーモンなど、餌には事欠かない環境なのでしょうね。

透明度が低くなるほど、豊富なプランクトンや魚が得られる豊かなカナダの海。
その海に暮らす哺乳類もやはり豊かで面白いものでした♪

カナダでの出来事は本当に目白押しで沢山ありすぎで困ってしまいます。
カナダ旅行記シリーズはまだまだ続きます♡

恐竜という存在 【カナダ旅行記⑤】

2018年09月15日 | 旅行記 カナダ
■この夏、カナダのロイヤル・ティレル古生物学博物館(The Royal Tyrrell Museum of Palaeontology)という所に行ってきました!
それはアルバータ州ドラムヘラーにあります。

恐竜とバージェス動物群の化石の展示で世界的に有名な博物館だそうです。
特に、恐竜に関してはその規模は世界最大級で有名との事!
1985年の開館以来、年間30万人の人が訪れる博物館です。

この土地は「バッドランド渓谷」と呼ばれ、水もなく、作物も育たない不毛の土地なのでそう名付けられたそうです。
しかし、石炭を掘っている最中、次々と恐竜の骨が見つかり、
あっという間に古生物のメッカとなったようです。

■初めてティラノサウルス レックスの全身骨格を見ました。
なんという大きさでしょう!!

この巨体が自由に地上を歩いている時代があったなんて!!

これは骨から想像して肉付けされた模型です。
骨からは色も、質感も、鳴き声も分からないので、
想像で考えていくしかありません。

そこもロマンに満ち溢れ、多くの人が魅了される部分なのかも知れません。

こんなに手が大きな生き物がいた訳ですから☆

この博物館は恐竜だけでなく、
いわゆる原人の頭蓋骨も展示されていました。

現代のヒト(ホモサピエンス)と比べると、随分と違うのが分かります。

何万年という時間の流れの中で進化して来た生き物たち。
この恐竜たちの様に絶滅して姿を消してしまった生き物も数多くあるでしょう。

地球の資源を使い果たし、
環境の破壊の限りを尽くす私達人間は、
一体いつまで生き残れるものなのでしょうか?


時々、鳥なども絶命の瞬間、上にのけぞって死ぬことがあります。
そんな姿のまま、化石となった恐竜はどんな気持ちで死に絶えていったのでしょう?


■1987年、高校生がこのバッドランドで化石を探しているうちに小さな破片を見つけたそうです。
なんとそれは恐竜の卵の化石だったそうです。
すぐに大規模な発掘調査が行われ、卵から孵る寸前の雛の化石が発見されたり、
恐竜の巣も見つかったことから、単独行動をしていたと思われた恐竜が、集団生活をしていたことが分かったそうです。

このバッドランドでは恐竜を絶滅させたものの痕跡も見つかっているそうです。

厚さ 10 cmの黒いある地層層から隕石が放出したと思われるイリジウムが発見されたそうです。
そして、この地層より上では恐竜の化石が一切見つからないとのこと。

つまり6500万年前、直径 10 Kmの隕石が現在のメキシコ・ユカタン半島に衝突し、
その衝撃で作られた巨大な土の雲が地球を数ヶ月に渡り覆い、地上の多くの生物は絶滅したと考えられています。

このアルバータ州立恐竜公園は恐竜の繁栄と絶滅の姿を今に伝える場所なんですね~

■骨ばかりを見ている時に気になる部分が沢山ありました。
まずは、その歯でしょうか?

その恐竜がどんなものを食べていたのかを語っていますね。
肉食、草食でそれぞれ特徴が違います。


そして次に気になったのは頭蓋骨の大きさと骨面積の大きさ、太さです。

現代の生物の骨格に比べて、なんとも頭が重そうな印象です。
太い尻尾を巧みに操り、うまくバランスを取っていたのでしょうが、すごく不思議に思えました。


以前、コビレゴンドウの骨格を掘り出す作業をした経験があり、
その時から生物の骨への興味が一気に深くなりました(笑)♪

次に気になったのは手の骨です。

そりゃもう、色んな指の数の手の骨がありました。
僕の中で爬虫類は基本4本で、ピッコロ大魔王と同じと思っていましたが全然例外ばかりでした(笑)。

その中でもアッと思わされたのがクジラの祖先と思われる化石です。
今のクジラと同じく、ヒレの中に指の骨があるのです。

なんだか遠い古の時代と、現代が不思議とシンクロしたような気持ちになりました♪

滅んでしまったアンモナイトだって、
現代ではオウムガイの様な仲間が生き残っているのです。


こちらはブロンドザウルスみたいな恐竜の足です。

草食でここまでの大きさになる為にはどれだけ食べていたのでしょう?

今はバッドランドと呼ばれていますが、
古代は相当豊かな土地だったのでしょうね☆

哺乳類でよく気になる骨盤の骨。
卵を産むであろう爬虫類の恐竜の骨盤も色んな側面から気になるものでした♪


こちらはいわゆるステゴザウルスの化石です。

肉食の恐竜に比べて驚くほど顔が小さいです。

もちろん、ガタイは大きいのですが(笑)。

これはカスモサウルス・ベリの化石です・

トリケラトプスのような形をしていますが、
頭の上のトサカ部分が抜けていますね。

こちらが本家のトリケラトプス。

今の地上で言うサイなのでしょうが、
圧倒的な大きさです!!

こんな巨体が自分の暮らしのすぐそばにいたら、
どんなに緊張する毎日だったのでしょうね(笑)?

大きさ比較はこんな感じです♪

■僕が子供心に憧れていたサーベルタイガーの化石もありました。


この博物館は1日では見切れないほど、素晴らしい展示でした。

色んな角度から見る事が出来るし、
恐竜たちの動きも骨で再現されている場面もありました。

これは恐竜が捕食している場面の再現です。

今は音も動きも見せない骨格ですが、
色んな事を語りかけてきます。

古代の海ではこんな大きな生き物が存在していたのです。

古生物学や考古学というものが、
本当に想像力の世界で満ち溢れ、
本当にロマンティックなものであると思えます。


大昔に絶滅したマンモスの全身骨格も展示されていました。
すんごい大きさの牙を持つ像です!!
言葉がありません…

このほかにも外では発掘ツアーや、
化石を岩から取り出す作業をするラボや、
色んなものが充実している施設でした。

ここはカルガリーから離れていて、
公共交通では来れないようです。

ですが、古代に想いを馳せて、
恐竜たちの息吹を感じたい人にはぜひお勧めの博物館です♪





カナダの生き物たち 陸編【カナダ旅行記④】

2018年09月03日 | 旅行記 カナダ
■普段、とても限られた生物しかいない海洋島・小笠原に住んでいる私たち。
冬はザトウクジラ、年間通してイルカはいるし、マッコウクジラもいます。
陸にいる在来種はオオコウモリのみ。
ヤギや猫、ネズミなど人の暮らしとともに新たな哺乳類が侵入しています。

カナダは大きな大きな大陸。
やはり小笠原の島スケールと訳が違います!

今回はジャスパーやバンフ、バンクーバー島を巡って出会った哺乳類たちを中心に紹介していきたいと思います。

やはり、カナダと聞いて最初に思いついたのはクマの存在でした。
今回は車で移動中に3回ほどブラックベアを見かけることはありましたが、
一瞬で写真を撮る暇もありませんでした。
大型のハイイログマ・グリズリーは出会うこともありませんでした。
世界最大のヘラジカ・ムースも見かけることはありませんでした。

野生というフィールドにおいて、
実際にその野生動物に会えないということは、あまり大きな問題ではなく、
そのフィールドでそれに関わる人々や、
その生物の息吹を感じるだけでもう充分なのです♪

例えば、野外のゴミ箱が頑丈な金属で開けるのも工夫がいる様にされていること、
クマを支える豊かな森、川が沢山残っていることを見て、クマの存在を強く感じることができました。


この日は干潟でゆっくりしていたら、
小3と中3の娘たちは数時間ずっと遊んでおりました。
ポートハーディの干潟です☆

初めての土地で、
初めての場所で、
潮汐でだいぶ景色が変わるほど存分に遊ぶ。

やっぱ子供って遊びの天才と思います♡


■自分達がゆっくり林内を歩けたのはバンクーバー島だったので、
そこでよく出逢ったのはリスでした。

種類としてはトウブハイイロリスという和名が付いている種類。
英名はEastern Grey Squirrels。
人を恐れない可愛いリスは、森の中でキキキキキッ!と鳴き、
レインフォレストが生い茂る木の枝で松ぼっくりを一生懸命かじっていました。

森のあちこちでそのカスが集まっているのを見かけては、
娘達が嬉しそうに教えてくれます♪

森のあちらこちらでリスの喰いカスの松ぼっくりを見かけます。

このように芯だけ捨ててあったり、


外側の部分が散乱しているのを至る所で見かけました。

自分の頭上で食べ終え、
喰いカスを僕の頭の上に落としたときは「やるな~!」と思いました(笑)。


リスに会うのは2年前の北海道以来なので、
子供達も大喜びでした♪

あんなにけたたましく鳴くとは思いもよりませんでしたが…

今回はカナダの田舎ばかりに行っているので(笑)、
都会やそこいらにいるリスを見かけることはありませんでした。

カナダではリスが日常にいるようです♡
この可愛いリスたちもこぼれ種などで種子散布、
そして自身が捕食されたりして、
カナダの森の生態系を保持している存在なのでしょう。


何度かマウンテンシープも車道の脇で岩場にいるのを見かけました♪
写真が膨大過ぎて見つからないのでスルーします☆

■バンクーバー島の小さなシカも何度か見かけました。
オジロジカ(アカシカ)という種類のようです。


近づいてもなかなか逃げず、でも人との距離感は確実にあって、
野生動物の目線でした。

都市にでも出現しているようです。
小さな角を持つオスも見かけましたが、
大きな角の個体は見かけませんでした。


■ジャスパー自然公園の北西にあるロブソン山州立公園の山の上では、
可愛いキバラマーモットを見かけることができました。

雪の残る寒い山の上に生息する大型のネズミの仲間です。
体長は約40cm、体重は約4kg。
そう、大きかったです!
お腹が黄色い毛のあるマーモットなのでこの和名がついたみたいです。
英名はMarmota flaviventris。

彼らが真夏でも雪が残る岩場のエリアを住みかに選び、
岩の上で日向ぼっこしたりするのはとても可愛かったです♪

このマーモットは北米の中央から西側の高標高域に生息している種類だそうです。
雑食性で昆虫から花、葉、実など色々食べるようです。
15年ほど生きて、一生のおよそ80%を巣穴の中で過ごし、その内の60%は冬眠期間であるとのこと。



ここで観光客が考えもなく与えてしまうお菓子などの餌が、
人と野生動物のあるべき距離を歪めてしまっている場面も見かけました。
餌をあげる人達は
可愛いし、ちょっとした興味本位であげる場合がほとんどだと思いますが、
人が野生動物に餌を与えるということは様々な問題を起こしています。

クマなどは確実に人との距離を不自然に縮めてしまい、
不幸な事故や射殺に繋がる出現に繋がりますし、
クマ以外でも人のお菓子等の過剰な塩分、糖分、添加物は深刻な健康被害を起こさせます。
2年前の北海道で感じた同じ問題をここカナダでも感じることになりました。
私たちにできることは、餌をやらないこと、野生動物と人の距離を大切にすること、
その意味と実態を伝えていくことだと思っています。

この美しいロッキー山脈を山の上から眺める子供達。
野生動物と人との距離というものを感じるきっかけになったでしょうか?

■ポートハーディーの林内ではなんと大きなナメクジを見かけました!

昔、西表島で見たナメクジ以上かも知れません☆


結構これにはビックリでした(笑)。


■ポートハーディーの郊外では野ウサギにも出逢えました♪

なかなか可愛いですね。


普段賑やかな子供達も思わず静かになっちゃいます(笑)。


こんな生き物たちを抱える森の豊かさに感動しました。


カナダの生き物たち 陸編を書くにあたり、頭をよぎったのが恐竜でした。

この自分達が踏みしめるカナダの大地を、
こんなにも大きな生き物が歩いていたなんて…


今回、ドラムヘラーの恐竜博物館に行くことができたので、
またその記事も書きたいと思います!

乞うご期待!!


困った人を当たり前に助ける国 【カナダ旅行記③】

2018年08月28日 | 旅行記 カナダ
■今回、カナダで20日近く過ごしていて、
心底、感動したことがあります。

それはバンクーバーシティの都会の中でも困ってる人を
みんなが当たり前に支える姿勢でした(*^_^*)

色んな場面場面でそれを見かけることができました。

バスの中で高齢者が来たら当たり前にさっと席を譲るし、
全盲の方がバス乗り場を探していたら、
さっと手を出して乗れるまで支えるし、
車いすの方がいればバスはバス自体の高さを下げ、ステップを出し、
中の乗客はその区画を空け合うのです。

日本でも見かけないこともない光景なのですが、
何というか、みんながみんな当たり前に優しいのです!

日本みたくみんながスマホを見ていて無視や、
寝ている振りなどをしている光景を見ません。

日本の都会の公共交通では高齢者や妊婦、子どもが立っていて、
目の前の普通の大人が座っているのが、
哀しいことに当たり前の光景です。

高齢の方に席を譲ると「年寄扱いするな!」と怒られるケースもあります。

カナダではフォローしてもらう受け手も紳士でした☆

横断歩道を渡るときも、
みんながみんな、
ちゃんと遠くからスピードを落とし、譲るのです。

僕たちが交差点近くで立っていたら、
その交差点にかかるすべての車が止まり、「渡んなよ~」のジェスチャー。
こりゃ渡らない訳にはいきません(笑)。

これは田舎でも島でも都会でも関係ありませんでした。

カナダは精神的に先進国であると感じ、
日本は精神的に後進国であると感じました。


■カナダでは色んな場面で私たち家族の旅行者に対してもとても良くしてもらいました♪

バンクーバー島からフェリーで本土に渡り、
バスでホースシューベイからバンクーバーのUBCにある宿に向かうバスの車内で、
初めてのバスの利用で右往左往していたら、
周囲にいた乗客が「こうして行けばいいよ!」「私も行くから案内してあげる!」
といって、みんなが支えてくれました♪

もお、バス内の雰囲気があまりに優しくアットホームでした(*^_^*)
なんて気持ちにゆとりがある人達なのだろう…

バンクーバー市内の大通りのホットドック屋のおじさんは、
注文した品物以外にも飲み物やトッピングなど色々サービスしてくれました♡

以前の記事でも書きましたが、
バスの利用で現金で支払う場合、
コインが絶対必要と分からないで乗っていました。

それをバスの運転手と話していたら、
「いい旅をしてね!」とサービスで発券してくれたり、
英語があまりできなかった私たちを見かねて、
バスの運転手がマイクで「乗客で日本語できる人はいませんか?」と呼びかけてくれて、
バスを見送ったあと、あまりの感激で長女が泣いてしまうほど、
カナダの人たちはとても優しかったのです。

フライトキャンセル事件の時にも
カナダ在住のたまたまその近くにいた二人の日本人の方が、
英語があまりできない私たちを本当に良く助けてくれました。


■日本とのその雰囲気の違いに驚き、心底感動しました(*^_^*)

なんて気持ちにゆとりがある人達なのだろうか!!
自分たちも今までやってきていたつもりでしたが、
カナダのそれは遙かに超えたものでした♪

自分たちも沢山支えて、フォローしてもらった事を、
次は自分の身の回りの人達に恩返ししていこうと思います!


■また子どもたちにとっても、
母島を出て、内地に行けば人は優しくないと思う印象が多かったと思うのですが、
文字通り、泣くほど優さを受け取る経験を通して、
人の優しさの素晴らしさを再確認できたと思います。

そして、
自分たちも困った人がいたら当たり前にフォローできるようになってほしいと思います。

ケビンの言う「それが僕の歓びだから!」がそれを物語っています。

今回のカナダ旅行で頂いた、
大きな大きな宝物のギフトのひとつとなりました☆


最高のホエールウォッチング 【カナダ旅行記②】

2018年08月20日 | 旅行記 カナダ
■初めて観る事が出来たシャチに感動したことは言うまでもないのですが、
更に感動したのは、
ジョンストン海峡のホエールウォッチングのレベルの高さ、
参加したツアーの素晴らしさでした。

海の生き物に対する姿勢、アプローチ、操船の仕方、魅せ方、
そして離れる引き方、
どれも野生動物と自然に対して敬意を払う超一流のものでした♪

いたずらに追いかけ回すわけでもないし、
接近する時も自主ルールである200m以内はエンジンオフ、
クジラを囲うことなく、
クジラの進行方向、そして背後にはアプローチせず、
群れに接近するときは直角ではなく、
ゆっくりと斜めから接近するアプローチ。

テレグラフ・コーブもアラート・ベイも
ボートでホエール・ウオッチングを行うのは1社のみで、
競い合って接近するなど皆無の世界。
(トフィーノでは複数の業者がツアーを実施していました)

そしてそのどちらも情報は常にシェアし、
隠し事はしないフェアな関係とのことでした。

話を聞いて、参加してみて色んな意味のプロフェッショナルを感じた、
最高のホエールウォッチングでした♪



■同じバンクーバー島とカナダ本土付近の海域を舞台にしている、
大都市でもあるビクトリアでは(ピージェット湾が舞台だそうです)、
やはり船同士の競争や自主ルールの守れない場面があり、
オルカ達もナーバスになっていると聞きました。
(そうではない紳士的なボートも多いそうです!経験者情報!)

以前、父島で何度もそんな場面に遭遇し、
それ以来はボートでクジラに接近するツアーにあまり参加しなくなった僕にとって
今回のウォッチングは久々に嬉しい野生動物と自然のツアーでした♪

この冬、妻が見てきた
座間味のホエールウオッチングもまさにそのような感じだったらしく、
僕もいつか座間味のツアーに参加してみたいと思っています。



■最初にホエールウォッチングツアーに参加したのは、
バンクーバー島で古くからネイチャーガイドが始まった歴史のあるトフィーノのツアーでした。

利用したショップは[AQUATIC SAFARIS」。
30人乗り程度のボートでした。

その日はジョンストン海峡と違い、
外海に出るツアーでしたし、海況もさほど良くありませんでした。

しかし、コククジラを初めて見ることができました♪

ツアー自体はさほど酷いアプローチでもなく、
とても好感のもてるショップでした。

トフィーノは観光リゾート地で、
ツアーも複数の会社が行っていました。

私たちが参加したショップは女性の気のいい船長さん。

見つかったザトウやコククジラが船に囲まれつつある場面はありつつも、
距離感も特に問題なかったと思います。


■とても気に入ったツアーは
素晴らしい港町のテレグラフコーブにあるウォッチングツアーでした。

テレグラフ・コーブはとてもおしゃれな港町。
木でできた浮桟橋に沢山の船が並んでいます。


そこでホエールウォッチングを敢行しているSTUBBS ISLAND。

とてもクールなベテランの船長で操船も気配りも魅せ方も一流でした♪

乗ったボートは30人乗り程度の大きさのものでした。

直接の鯨類を見る以上に、
ガイドでもないのに何故かそれに関わる人達のアプローチや雰囲気が気になる僕と妻(笑)。

ナイスミドルな船長による乗る前の安全確認などの説明がありました。


ガイドは若い女性で、
ツアーの最初に船に乗る前に陸で様々な解説がありました。

ほんと色んな鯨類を見る事が出来るんですね~!

実際に私達はオルカ、ザトウクジラ、イシイルカ、アザラシを見る事が出来ました!


ツアーの最後には海生哺乳類を捕食する回遊型オルカと
主にシャケを主食とする定住型のオルカ体内の蓄積する有害物質の差の説明など、
環境教育も積極的でとても面白かったです♪
(もちろん英語が得意でもないので、基本ちんぷんかんぷんですw)


こうした環境教育というものが実践されているレベルの高さを垣間見た気がします。

僕があまりに魅せ方と引き際が素晴らしく感動したので、
船首からキャプテンに向かってナイス!のポーズをしたら、
素敵な笑みを浮かべて、親指でOKのポーズを返してくれました。

超カッコいい!!

■バンクーバー島から船で45分ほどの離れた小島コーモラント島にあるアラート・ベイ。
ここはかつて、インディアンのクルクル族が住み、トーテムポールが築かれた島。
今は漁業を主に暮らしています。

そこで唯一のホエールウォッチングをしているショップ、Seasmoke。

ビジターセンターの気のいいインディアンの女性に紹介され、訪れました。

とても気さくで経験豊富、意識の高い
私たちはそこのショップの奥さんに沢山の説明を頂きました♪
※主に長女の英語通訳で話をしております(笑)。

冒頭で書いてきたような、
ジョンストン海峡でのホエールウォッチングの話。

とても丁寧に、そして自然に対して敬意を持った意識に感動しました。

話を聞いて、翌日のツアーに参加することを決めました♪

鯨類に対する音の影響も最大限考慮したエンジン、
10人乗り程度の小さなボート。

操船するのは気のいいなまり英語のナイス・ガイ、ジョン。

とても丁寧なアプローチと楽しい話術の雰囲気で、
素敵なツアーをしてくれました♪


このツアーに参加した時に着せてもらったツナギ。
浮きにもなるし、防寒、防水のスペシャル。

とても暖かく、モコモコなのに動ける代物でした♪

帰国してから知った事ですが、
これは「ムスタング」というツナギで、
北海道で海鳥調査している方によると、
アメリカ人と共同調査した際に向こうが持ってきたほどのものだそうで、
「救命ベストは命は助けない!これがないと助からない!」とのこと。

この上等なツナギをこのショップは子供から大人まで揃えていて、
船は少数だし、
船を新しくする際にエンジンを極力音の小さいものに変えるし、
素晴らしいなと思いました(*^_^*)
多くのショップは船を大型化、規模の拡大を図るものです。
それなのに、ここは鯨類に対しても、
環境に対しても、
参加する人間に対しても見事なバランスで対応していると感じました。


バンクーバー島でのホエール・ウォッチングツアーの代金はほとんどが3時間で100ドル(約1万円)程度。
小笠原のツアーは1日(6~7時間)で1万ちょい。

僕はカナダのガイドの様な質であれば高いと感じなかったので、
小笠原の価格や運行時間などは考える予知があるかもですね。

安ければ、長ければいいものではないと思っています。

■自然というものは人が搾取し自由にしていいものではなく、
大自然にお邪魔しているという、
自然に対して畏敬の念を忘れないツアーに、
遠く離れたカナダで出逢えてとても嬉しかったです♪

僕自身、
母島で観光ではなく野生動物に関わる保全の仕事をしているので、
これからこの学んだことを更に生かして行ければと思います☆

念願のシャチ(オルカ)との出会い♡ 【カナダ旅行記①】

2018年08月17日 | 旅行記 カナダ
■僕は子供の頃から何故かイルカ・クジラに惹かれていました。
図書館やTVの生き物地球紀行で
クジラの場面を見ては何時間も過ごしていたのを覚えています。

その中でも、特別好きだったのがオスのシャチでした。

年頃の男の子にとって、
英名でキラーホエールと呼ばれるシャチ(オルカ)は、
グッと心を鷲掴みにするには十二分な存在でした。

オスの天に向けて高く伸びた2mの背びれ。
鯨類で唯一、
地球で一番大きな存在でもあるクジラを群れで襲う存在。

バルデス半島で砂浜に大きな体を乗り上げてまでオタリアを捕食するもの、
群れで一斉にクジラを襲うもの、
定住型・移動型・沖合型などの、
多様な捕食パターンと世界を股に掛ける分布。

もう、挙げればキリがないほど魅力満載のシャチ。
今回のカナダ旅行での目的のひとつ、
シャチをこの目で見る事。

そのシャチを見れたことは本当に嬉しいことでした♪

■アラートベイとテレグラフコーブ、トフィーノの3カ所、
ツアーに参加しました。
その圧倒的に大きなオスの背びれ。

針葉樹が美しいレインフォレストを背景に、
白い霧のようなブロウ、
ゆったりと泳ぐオルカの群れ達。

この落ち着いた雰囲気で、
見る方も見られる方もゆったりとした気持ちで過ごせたのが何より気持ち良かったです♡

これを眺める僕と妻、子供達。

長年の夢が叶って、本当に嬉しい瞬間でした♪


■初めて観るシャチは15頭近い群れで、
様々な行動を魅せてくれました☆

ブリーチング、
テイルスラップ、
スパイホイップ、
ペックスラップetc...

いやはや、お腹いっぱい過ぎるほど魅せてくれました!


水面で呼吸する際は他の鯨類に比べて、
割と水面に顔を出し気味な印象でした。

背びれの長いオスにいたっては、
ぬぼ~っっと背びれからゆっくりと現れます。

ほんとにどうしてシャチのオスはこんな背びれになったのでしょう?
中には骨もなく、飼育下ではだらんと下がってしまうオスの背びれ。
バショウカジキのように旋回には向いていると思いますが、
推進には抵抗でしかない気がする…

個人的には完全にカッコつけの為だと決めつけて、納得しています(笑)。

ちなみに定住型のシャチよりも回遊型のシャチの背びれの方が鋭く尖っているそうです。
これは泳ぐための特性というよりは、
家計の違いと考えられています♪


ジョンストン海峡のシャチはそのほとんどが定住型(レジデント)で、
主に魚(主に鮭)を餌としており、
哺乳類はほとんど襲わないとされています。

そのせいか、ザトウクジラがシャチの横でまったりと泳いでいて、
ビックリしたほどです!

いつも母島では冬で出逢えるザトやん。
こうして夏にカナダで会えると、なんだか嬉しくなります♪
(気候的には夏のカナダは、冬の母島位だったので、まったく違和感なし!)
ザトやんの存在感は相変わらず最高でした☆

ジョンストン海峡のシャチについては
長年に渡り、体の模様、ヒレの特徴、声の解析が進んでいて、
このエリアのシャチは家系図も含めて、すべて把握されているそうです。

ポットと呼ばれる主に家族単位のグループで行動し、
親と共に過ごす子供、孫などで構成されているそうです。

群れは主に母系で構成されているようです。

とても高い知能が知られるシャチ。
その家族単位で独自のメロディーを奏でているとのこと。
いったいどんな会話をしているのでしょう?

定住型(レジデント)のシャチは比較的大きな群れ(10~20頭程度)で行動し、
声を盛んに交わしながら狩りをするに対して、
回遊型(トランジデント)のシャチは5頭以下程度の小さな群れで行動し、
あまり声を出さず、静かに忍び寄るハンターのように行動する違いがあるそうです。


今回はやはりオスの背びれのカッコ良さに惚れ惚れして、
心から幸せな気持ちに浸っていました♡


■小笠原にも時々シャチが出没することはあります。
今年も5頭程度の群れが春先に父島沖で確認されたと聞きました。

小笠原でシャチが現れると、一気にマッコウクジラなどの鯨類が姿を消すそうです。
哺乳類を捕食しないジョンストン海峡の定住型と違い、
沖合型や回遊型は群れで海獣や大型の鯨類を捕食します。

海の生態系の頂点に君臨している訳ですね~
いや~ほんとカッコいい!

オルカだけで、こんなに書いてしまいました(笑)。
ウォッチング自体やショップの感想などはまた別の機会に書きますね~

★素人ながらですが、今回のオルカウォッチング、
動画でも撮れたので良かったらご覧ください♡



カナダ旅行無事に終了! 最後のギフト

2018年08月09日 | 旅行記 カナダ
■約19日間のカナダ旅行を終えて、無事に帰国できました。
帰国した翌日からは早速、飛騨高山に移動してきていてます。

日本車の運転のなんて楽なことか(笑)!!
千葉~飛騨高山への約350kmの運転はもはや長距離に感じなくなってきています♪
そして日本の風景の色の濃さに親子でビックリしておりました(笑)!

飛騨高山の手筒花火祭を眺めながら、
日本の風情はやはり良いなぁと再確認しました。

さてさて、話はカナダに戻ります。
戻らないわけにはいかないのです。

カナダ旅の最後にとっておきのギフトが盛沢山だったのですから。


■それは借りていたケビンの車とナナイモでお別れし、
公共交通でバンクーバーシティを移動するようになったら出逢いはじめました☆

ある時、市内のバスの利用で現金で支払う場面がありました。

ですがコインが絶対必要とはつゆ知らず、
大きな金額の紙幣とクレジットカードしか持っていませんでした。
(多くの人はSuicaみたいな電子マネーで利用していました)

それを知ったナイスガイな運転手は、
最高の笑顔でチケットを無料で発券してくれたのです!

そして彼は言いました。
「このチケットで今から90分、1ゾーンエリアを自由にバスに乗れる。いい旅をするんだぜ!」と。

その後は英語があまりできなかった
慣れない私たちを見かねて、
バスの運転手が車内マイクで
「乗客で日本語できる人はいませんか?」と呼びかけてくれたり、
とても優しくしてくれたのです♪
車内はとてもアットホームな雰囲気になったのです☆

目的のバス停に着き、
家族全員で運転手さんと握手をし、
見えなくなるまでみんなで見送りました。

長女はつぶやきます。
「どうして、こんなに優しいの…!?」
すると、あまりの感激で長女が泣いてしまいました。

彼女にとって、すごく良い経験になったと思うのです。

カナダの交通機関での優しさ、気配りの素晴らしさには、
他にもいっぱい感動したので、
また改めて記事に書こうと思います♪


■もうひとつのギフトといば、
カナダを発つ予定の最後の晩に発生した、
エンジントラブルによるフライトキャンセルが
この旅の最後にふさわしいものでした。

日本に帰国する為に乗る予定だった、
台湾行きエアチャイナ(深夜2時発)がエンジントラブルで
予定より7時間待たされた挙げ句に、
フライトがいきなりキャンセルされました。

ここまでは、まぁあり得る話です。

しかし、エアチャイナは代替えの他社便、宿も用意できないという信じられない方針を打ち出してきました!!

予定されていたフライトが運行をやめて、
窓口に200人を超える長蛇の列が出来た時点では以下の対応でした。
・2~3日後の同社の便を代替えとする。
・チケットと同額の払い戻しのみ受け付ける。
・電話番号を伝えるので、自宅に帰ってから電話してほしい
(ほとんど繋がらず、つながっても自動ガイダンスばかり、なんとかオペレーターにつながっても、2日後のチケットの待機登録のみできるというだけ)

しかも窓口は2カ所だけだったので、
私たちが窓口にたどり着いたのはキャンセルから5時間後、
フライト予定から12時間後でした。

現地で空港で10年以上業務で関わっている人もこんな事態は初めてだという異例中の異例の事態でした!!
これには中国人も含む多くの乗客が怒り、
空港は長い時間、騒然としました。


中国の人のスタンスなのでしょうか?
何を言おうと、決して謝ることはなく、
言う言葉は「それが私たちのポリシーだ」と。

そんな相手に、
その場にいた奇跡の最高メンバーが一致団結し、
なんと20時間にも及ぶ交渉の末に
代替えの他社航空便(エアカナダ)、
宿(なんと、シェラトンホテル)を用意してもらうことができました♪

予想外の最後の「最高の宿」に向かうときの
夕日の美しい広がりは忘れられません。


こちらはヘトヘトでしたが、
最後に高級な宿に泊まる奇跡が発生したので、
存分に楽しむことにしました♪

豪華なプール付きだったので、
次女も大いにハッスル!!


こんな高級なホテルに泊まることは、
きっと一生涯ないでしょう(笑)。



■超頑固なチャイナエアラインとの交渉に関しては、
全然、日本語以外ができない私たちを
たまたま同じその場に居合わせた
カナダ在住の日本人のふたりが、
すごく助けてくださいました!

20時間に及ぶ交渉も、その後の結束も、
このお二方の存在なしではあり得ませんでした。
本当にありがとうございます☆

この事件のお陰で台湾経由の
東京行き、沖縄行き、富山行き、ベトナム行きに乗る予定だった他人同士が見事に集まり、
とても素晴らしい出逢いとなりました♪

名付けたチーム名は【チームフライトキャンセル】(笑)!!

そした長女にとってもカナダで活躍する大先輩、
素敵な高校生の友達にも巡り会え、
最高の一晩を過ごしました♪

ほんと英語をもっと頑張らなければと思ったし、
運行会社に対しても間違っている部分はきちんと強く訴える必要性を強く感じました!

結果、ヘトヘトになりましたが、
1日遅れでみんなそれぞれカナダを発つことができることになりました。
あと1日フライトが遅れていたら、
台風13号が関東に直撃するのと重なり、
こんなにスムーズに帰国できなかったでしょう☆

紙一重で帰国できて、
台風接近直前に関東を脱出することができました。
もう、旅の醍醐味過ぎて言葉がありません(笑)。

そして最後に、
1晩ずっとぶっ通して、
さらには翌日の夕方までずっとフライトキャンセルの対応をしてくれた
エアチャイナの職員本当にお疲れさまでした!
(交代や応援の人員を用意しない会社の姿勢も疑問!)

最後に残ったエアチャイナの二人とガッツリ握手をして笑顔で別れられて、
嬉しかったです♪

チームフライトキャンセルの中からも、
真摯に対応しれくれたスタッフのファンができたのには笑えました♪

お返しとして、
これからもっと目の前の困った人にはフォロー、サポートしなければと強く思いました。

みんなありがとうございます!

飛騨高山の美味しいみたらし団子を食べながら、
まだまだ沢山ある旅のギフトを考えていました。

ほんと、ピンチはチャンスなのですね☆

もう少ししたら母島に帰るので、
色々まとめようと思います。

お楽しみに♪

バンクーバー島との出逢い

2018年08月04日 | 旅行記 カナダ
■約1週間のバンクーバー島での滞在を終えて、
バンクーバーシティーにやってきました。

ずっとロッキー山脈やバンクーバー島北部の田舎にいたせいで、
大都会の凄さに圧倒されています(笑)。

市内を走る2連チャンのバス内で5人かけのシートになんと普通に横になって寝ている人がいました。
誰も注意しないで、普通に過ごしている光景。
凄過ぎます(笑)。

最後に苦手な都会(笑)に1泊し、
いよいよ日本に帰国です。

乾燥して涼しかったカナダ。
きっと日本本土は猛暑なのでしょうね~
暑いときは綺麗な海に飛び込める母島生活が今とても恋しいです。
大好きな島に帰れるまで今しばらくは我慢我慢。


■今回、とても気に入ったバンクーバー島、
最北端の港町ポートハーディー。
そこはまったく観光地化されていない静かな美しい港町でした。

大好きな人にも出会えて、
とてもいい時間を過ごすことができました♪

そこを拠点にテレグラフコーブやアラートベイに
オルカやトーテムポールを見に行ったりしました。

ずっと見たかったオルカ。
ザトウクジラやマッコウ、イルカが当たり前にいる小笠原にシャチが出現するのはとても稀です。

今回、バンクーバー島のジョンストン海峡にいる、
定住型のオルカの群れをウィッチングすることができました♪

圧倒的に大きな2mを超えるオスの背びれ!
心底カッコ良かったです!
家族で過ごし、遊んでばかりいる子供のオルカ。

後に島に戻ったら詳しく記事を書こうと思っていますが、
生涯最高のホエールウィッチングを体験し、
野生動物にとても配慮したツアーで感動しました♪
初めて野生のラッコにトドやアザラシ、
イシイルカやコククジラも観察することができました。

次女は僕と同じく、
シャチがとても好きな様です♪

そんなツアーに家族で参加することができて、
とても嬉しかったです☆

■長女は苔むした世界が大好きらしい。
自分が住んでいる母島の乳房山や石門にもそんな世界があるじゃん!と
突っ込みを入れたくなるのをこらえつつ、
一緒に壮大な針葉樹やレインフォレスト、地衣類に感動しています。

カナダの大自然に感動しつつ、
自分たちが住む小笠原の大自然の素晴らしさも再確認する事ができています☆


■長女がバンクーバー島の高校の先生に話を聞いて驚いていました。
カナダでは夏休みが2ヶ月で当たり前に宿題はないらしいです。

自分の子供時代も含めて思うのですが、
夏休みの宿題がなければ、
もっと相当有意義な夏休みになると思うのです。

勉強したい子供、
勉強させたい親は各自でやればいい。

全員一律で強制でやることに、
いい学びがあるのだろうか疑問です。

学校の勉強以外の学びを存分に味わい、
過ごすのが夏休みだと僕は思います。
強制の夏休みの宿題というものは、
教員の自己満足と逃げの口実でしかない気がします。

カナダでキャンピングカーで家族でゆったりと過ごす様を沢山見ると、
日本の暮らしの改善点が少し見えてきた気がします。


■昨日はバンクバー島の最北端の港町のポートハーディーからナナイモまで、
ロングドライブでした。
この1週間、ようやく左ハンドルにも慣れました。
(右側通行には未だ慣れないw!)

借りたカナダの車(フォード社)はでかい!クラッチが重い(笑)!
それでも3速で100km/h超えは流石でした。

長距離の運転でヘトヘトになり、
無事にナナイモのフェリーに乗れて、心底ホッとしました。

重いバックパックを背負い、
これから世界の違う都会を観光していきます。

人口450人の超ど田舎の母島に住む我が家にとって、
バンクーバー島北部の田舎な世界はとても心地よかったです♪

ハクトウワシやカモメが飛び交い、
すれ違う人が挨拶をする世界です。

古いトーテムポールや、
先住民の博物館を巡りながら、
遠い昔、
ベーリング海が氷で繋がっていた頃に渡ってきた先住民の世界を想います。

装飾も音楽もアイヌに似た、
来た太平洋の海岸インディアン。

厳しい気候の中、
あまりに豊富な海資源の中で暮らし、
ただの一度も飢餓というものを知らなかったと言われる豊かな生活。

白人社会の進出により、
ラッコやアザラシ、ビーバーの皮の為の乱獲、
化石燃料が世界を牛耳る前の鯨油時代の捕鯨による乱獲、
ゴールドラッシュを超えて、
今は石油資源に翻弄される時代。

歴史に”たら”や”れば”はないけれど、
博物館に展示されている先住民の文化が、
展示されるものでなく、
今もなお当たり前に存在する時代だったなら、
どんなに違っていたのだろうと考えてしまいます。

狭い島暮らしの日本と違い、
資源もスケールもあまりに圧倒的な大陸での暮らし。

カナダではその中でもゴミの分別は進み、
今年、プラスチックのストローは紙や葦にシフトしてきました。

誰もが幸せになりたいと願って、
進歩してきたこの現代。

しかし、多くの問題が発生し、
常に人は変化していきます。
どうするのがベストなのかを常に自問自答し、
シフトしていくのが人の本質なのかも知れません。

我が家の子供もカナダでどんなことを感じたでしょうか?

人が何をしてきたかを知り、
これから何をしていくか。
どうしていきたいか。

沢山の学びを頂いた旅でした☆

多くの方のお陰でこうして無事に旅ができています。
本当に有り難うございます。

家に帰るまでが旅。
帰国まではあと少し。
帰島まではまだまだ旅は続きます。

気をつけて頑張るぞ~!!

カナダで思う、自分の低い英語力

2018年07月26日 | 旅行記 カナダ
■カナダに着いて約一週間が経とうとしています。
3000km近くも車で移動する大陸のスケールの大きさに圧倒されています。

そして、今この貴重な経験をさせてもらっている現状に感謝の気持ちでいっぱいです♪

約一ヶ月島を離れる休暇のために、
関わる仕事の穴を多くの人に支えてもらっています。

留守中の畑を、家畜を世話してくれている友人がいれくれます。
メールでネットで応援して支えてくれる友人がいます。

一緒に力を合わせて旅をしてくれる家族がいます。

カナダで私たちを快く迎え入れてくれて、
毎日、何時間も車のハンドルを握り、
カナダ中を案内してくれて、
沢山の喜びとギフトをくれるステップファーザーのケビンがいます。

本当に感謝の気持ちでいっぱいです♪
どうもありがとうございます!



■ドラムヘラーの恐竜ミュージアムや、
ジャスパー、バンフの国立自然公園を回りながら、
日々色んな宿やお店を旅しながら、
やはり悔しいのが自分の英語力のなさです。

カナダ人のケビンと、
英語が大好きで堪能な長女のお陰で、
想像以上に快適に旅はできているのですが、
要所要所で自分の英語力がなくて悔しい場面があるのです。

*「Mt.ロブソンでごんす by長女」

元来、僕も人とコミュニケーションを取るのは大好きなので、
簡単なやりとりは、
ほぼ問題なくできてると思うのですが、
少し踏み込んだ質問や、
会話の深みに到達できない悔しさが募ります。

*ドラムヘラー、恐竜ミュージアムでのマンモスの全身骨格

■去年のバリ旅行でも同じような悔しさがあり、
重い腰をあげて、
ようやく僕も4月からインターネットの英会話を始めてみました。

長女はもうすでに去年の夏から毎日ずっと続けていて、
それはもう悔しいほど彼女の英語力は上達しています。

毎日、世界各国の人と会話するのは、
彼女にとってもかなり刺激的でしょう。

僕も遅れて始めたのですが、
やはりピチピチの十代の脳味噌とは雲泥の差です(笑)。
悔しいほど覚えられない!

それでも効果があったなと思うのは、
相手の言葉が大分聞き取れるようになったことです。


*Mt.ロブソンにて雪山の山脈と次女

もちろん、その単語を聞き取っても、
ぼくの拙い英語のボキャブラリーでは、
意味までは分からないことが多いのですが、
一応、なにを言っているかは聞き取れる事が増えた気がします。

これから、恐らく英語が必要な場面が増えるでしょうし、
自分自身、もっと英語を上手になりたいと思うので、
自分なりに頑張っていこうと思う今日この頃です。


*真夏のカナダの山の上には雪が残っておりました♪


■そんな英語について考えつつも、
カナダのスケールの大きな大自然は別の言葉を訴えかけてきます。

ヒトがこの世界に誕生する前の言葉です。

ジャスパー国立自然公園のロブソン山の上で、
いつの頃からあるか分からない、
残雪を触りながら(密かに長女はその雪を食べていた♪)、
広大な何万年前の氷河を前にして、
この現代に生きる私たちの奇跡と不思議さを想うのです。

今はバッドランドと呼ばれ、
草木も生えず、不毛な土地からは、
かつて地上を支配していた大型の爬虫類「恐竜」の化石が多く見つかっています。

そこには多くの植物や海に生きていたであろう恐竜の化石、
魚や鯨の祖先も見つかっています。

一見、今は不毛な土地でも
遠い古代に遡ると、
まったく違う風景だったのでしょう。

そう思うと、
当たり前なことですが、
今この瞬間も世界は変動していて、
同じ日など1日もないことが分かります。

そう思うと、
やはり今日という1日を存分に味わって、
精一杯生きたいと思えるのです。

*バンフ国立公園にある美しいルイーズ湖

その景色を眺めながら、
スケッチする長女の横でそんなことを考えました。

今日は大陸を離れて、ついにバンクーバー島に移動します。
どんな出逢いが待っているのか、ワクワクしてきます♪

Have a great trip!!



カナダに到着!! 

2018年07月23日 | 旅行記 カナダ
■長いフライトを終えて、無事にカナダのバンクーバーに着きました。
それから3日。
車で1日に500km以上も移動しています!

今はアルバータ州のヒントンに来ています。

今回の旅の目的は色々ありますが、
ひとつはちょうど10年前に母が住んでいたカナダで他界し、
パートナーのケビンとした約束を果たすためでした。

それは、いつか家族でカナダを訪問し、
母の灰を撒いたビクター湖を訪れることでした。


■バンクーバーに到着し、
日本との時差でもあるマイナス16時間(サマータイム時期)、
夜の9時過ぎまで普通に明るい季節、
日本の北海道より寒く感じる真夏。
道を走るあまりに大きな車に驚いています♪

どこまでも続く大陸、
美しすぎるロッキー山脈、
広大に広がる大地と針葉樹林…
見るもの、出会うものすべてがとても新鮮です☆
子供たちもいっぱい異国の地を楽しんでいます♪


母とケビンが過ごしたロッキー山脈のグランド・カッシュまで
車で1200kmほど旅してきました。
昨日はようやく念願の母の灰が眠るビクター湖を訪れ、
家族みんなでお祈りすることができました。

最愛の母を亡くしてから、
バンクーバー島に居を移したケビンも、
懐かしい知人に会って、僕らを紹介し、会話に花が咲いていました♪
凄く嬉しいひとときでした☆


■まだ旅はこれから約2週間続きます。
まだまだ陽がものすごく長いことに慣れない私たち。
ホテルで寝静まるのはなんと夜の12時の日々です(いつもは21時は寝ます)。
普段、当たり前にお日様の光でリズムを作っていることに、
今更ながら関心しています(笑)。
いつも眠くなる子供たちが夜の12時まで元気なのは骨が折れます☆

それでいて、朝はちゃんと5時過ぎには明るくなるのだから、
白夜のある極北の民の生活は想像を絶します(笑)。

これからはジャスパーやバンフの国立自然公園の自然を堪能し、
バンクーバー島に移動していく予定です。

2年前の北海道でも十分に驚きましたが、
やはり大陸はとてもとても広大ですね!!

ずっと道が続き、
この先なにがあるのか分からないまま進むと突然、
街が現れるのです。

そこは先住民が過ごしていた土地だったり、
金や石油が見つかり発展した町、
もしくはそこに至るまでの中継地だったりと、様々です。

ギュッと凝縮された四季の美しい日本、
美しい大海原に囲まれた固有の自然の小笠原、
それとはまったく違う大陸の多様な大自然と文化。

私たちはそこで得られる学びを存分に味わって行こうと思います♪
Have a nice trip!!