今やってるコンサルタント業務で、社会福祉省の人身取引局の局長さんにインタビュー。
この局長、まだ肩書きなしのときに一緒に人身取引の地域会合参加のためにバンコクに出張に行ったことがあって、5年ぶりくらいに再会。お互い「出世したねえ」「子どもできたのねえ」って、情報交換に話がはずむのである。
↓ひろーい敷地を有する社会福祉省
最近の人身取引の問題について、いろいろ話をきかせてもらったんだけれど、やっぱり多いのは海外に出稼ぎに出て被害にあうケース。
新しいトレンドとしては、貧しい村の女性たちが、中国人の子どもを産むために代理母になっているという事案も出てきているらしい。体外受精はベトナムかタイでやってるらしいけれど、具体的には不明だとのこと。インドでは数年前に、卵子提供はなしの代理母が社会問題として取り上げられ始めたけれど、カンボジアでは卵子提供の代理母が始まってたかあというかんじなのである。
ちょうど7月に出張したタイで、同様のケースを聞いていたところ。事案は、ベトナムのシェルターで保護している女性たちの話で、中国人男性と体外受精して、タイで子どもを産む約束で500ドルくらいもらった妊娠中の女性たちを保護した話をきいたばかり。
日本の女性が、お金稼ぎのためとはいっても、タイに行って卵子を提供(というのか販売)しているのも問題なあと思うのだけれど・・・・。
貧しい農村の女性が、現金を稼ぐ手段として、自分の子宮と身体を他人のための妊娠の道具として使って(卵子は自分のものを提供)、子どもは中国人に渡す・・・・・、まさに人身取引。
知りあいのゲイカップルが、親戚の卵子をもらって体外受精して代理母に出産を依頼したとき、代理母の人をアメリカからカンボジアまで招待して、まさに家族の一員のように接しているパーティーに参加させてもらったことがある。そのときに、こういう風に代理母に接することができるなら、代理母も家族の一員みたいだし、子どももきっと幸せだろうなあと思ったんだけど。そういえば、あのゲイのカップルは、シンガポールにいっちゃったけれど、元気にしてるかな。子どもも、もう小学校くらいだろうなあ。
貧しい女性をターゲットにした代理母問題は、女性のリプロの権利のためにもよくないし、倫理的にも問題のある話。カンボジアで、この犯罪が広がっていかないといいなあ・・・・政府はもうちょっと意識啓発しないといけないなあ。