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岸信介が731部隊の実権を握っていた?

2006-08-17 22:40:53 | 日本近現代史
私のブログにトラックバックを付けていただいた方のブログからたどって、ある方のブログを見ていると、安倍晋三の写真がTBSの731部隊に関する番組で流れた問題で、安倍の祖父である岸信介は「731部隊の実権を握っていた」から、同部隊と安倍はまんざら無関係ではないとの記事を見た。
私は、日本の近現代史にある程度の知識はあると思っていたが、こんな説は初めて知ったので、根拠を聞いてみたら、丁寧に教えていただいた(ありがとうございます)が今ひとつ納得できず、ネットで検索もしてみたら、どうも、反安倍の方々の間で、このTBS問題に絡んで、最近この説が強く唱えられているらしい。そして、どうもその元ネタはこのブログのようだ。
しかし・・・これはこじつけではないか?
岸信介が満洲国の国務院実業部総務司長に就任した年に、「軍獣防疫廠」が設立されたという。仮にそれが事実として、どうして
「つまり、満州での人体実験や細菌兵器の開発は当時の総務司長であった岸信介の許可なしには行われなかったのであり、七三一部隊を率いていた石井四郎の背後で岸信介が実権を握っていた感がある。」
となるのか。飛躍しすぎている。
この記事へのコメントに、
「つかぬ事を伺いますが「軍獣防疫廠(関東軍 軍馬防疫廠 ?)」と「満州国 国務院 実業部」との関係とはどのようなモノなのでしょうか? 」
というものがあった。私も全く同じ疑問を持つが、これに対する返答はない。
手元の『戦前期日本官僚制の制度・組織・人事』で満洲国の国制について調べてみた。それほど詳しいことは載っていなかったが、建国当初、国務院には実業部のほか民政・外交・軍政・財政・交通・司法の計7部が置かれていたという。部はわが国の省に、司長は局長に相当するという。実業部には総務司のほか農鉱司、工商司が置かれていた。実業部の総務司の職務権限についてはわからないが、7部のうち軍政部以外には全て総務司が置かれている。となると、総務司というのは、各部内での総務的な仕事をする部署であると推測される。したがって、「人体実験や細菌兵器の開発」を許可するような部署ではなかったのではないだろうか(そもそも、「実業部」にどうしてそんな権限があると断じることができるのか不思議だ)。
私は、安倍氏を次期首相として強く支持しているわけではない。別に、見解の相違などを理由に、彼に反対する人がいてもいいと思う。しかし、安部憎さのあまりにデマをまき散らすようでは、いかんだろう。
岸が戦犯で731部隊の黒幕だから、孫の安部も首相にはふさわしくないという理屈も、それ自体あんまりだという気もするが。

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