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あなたは今上天皇が第何代目の天皇に当たるかご存知ですか?(投票結果)

2012-03-12 23:11:00 | 天皇・皇室
 以前産経抄が、今上天皇が何代目に当たるかなど「日本人なら誰でも知っている」と述べていたことに触発されて、「今上天皇が第何代目かを知らなければ日本人ではない?」という記事を書いた。
 さらに、人気ブログランキングの投票サービス機能を利用して、「あなたは今上天皇が第何代目の天皇に当たるかご存知ですか?」という質問への投票を募ってみた。
 そのことも記事にしたが、投票結果について取り上げるのを忘れていた。

 結果はこちら。投票期間は2011年06月12日~2011年09月11日。



もちろん第125代目だと即答できる 92件 (62.6%)
120……何代目だっけ? 14件 (9.5%)
100代は過ぎてるはずだけど 12件 (8.2%)
50代は過ぎてるんじゃないかな 2件 (1.4%)
そんなこと、俺が知るか! 24件 (16.3%)
今上天皇って誰? 平成天皇のこと? 3件 (2.0%)


 投票してくださった方々、どうもありがとうございました。

 最初は「もちろん第125代目だと即答できる」がダントツだったのだが、時間が経つにつれて他の答も増えていった。
 今にして思えば、これは選択肢の順番を逆にした方がよかったかもしれない。

 もちろんこれはただのアンケートであり、統計的な調査では全くないが、この結果からも、産経抄が言うように「日本人なら誰でも知っている」とまでは言えないことは明らかだろう。

 ところでその後、昔『週刊文春』に連載されていた高島俊男のエッセイ『お言葉ですが… 5 キライなことば勢揃い』(文春文庫、2004)を読み返していると、「何代目?」というタイトルのエッセイに次のような話があった。
 昔々、英語の先生たちの間で、ある米国の大統領が何代目に当たるかを英語で何というかが話題になったという。先生たちにはわからなかったので高名な学者に聞いてみたが、彼にもわからない。そもそも英語には「何代目」にあたる言葉がないのだという。
 そして、文庫版で追記された「あとからひとこと」には、さらにこんな話があった。
 エッセイを読んだ在米中の商社員が、米国人に何と言うのか質問したところ、「今まで何人大統領がいた? クリントンは何番目?」というような尋ね方があるにはあるが、それに対する答えは「知ったことか」といったもので、何代目かを数えるということ自体がない。そして返す刀で「日本の首相は今何代目なの?」と聞かれ、全く答えられなかった――という手紙が高島のもとに届いたという。
 高島はそれを受けて

 そういえばそのとおり。森喜朗さんが何代目の総理大臣かなんて、だれも言い出す人はいませんわなあ。なんでよその国の大統領のことばかり、リンカーンは何代目とかケネディは何代目とか気にするのだろう? あるいは、日本の天皇に相当するという感覚なのかな。天皇ならいま百二十五代目とだれでも知っているから。


と述べている。

 高島は1937年生まれ。いわゆる戦中派より下の世代(焼け跡・闇市世代?)に属する。青少年期に皇国史観を叩き込まれた世代ではない。『お言葉ですが…』などを読む限り、別に熱烈な天皇崇拝者というわけでもない。
 そんな高島から、「天皇ならいま百二十五代目とだれでも知っている」と、産経抄と同様の言葉がサラリと出たことにちょっと驚いた。

 とはいえ、以前の記事でも述べたように、産経抄は

枝野氏は菅直人首相の後継候補に名前があがり、政府の中枢にいる。▼もし首相となれば、外国要人との会談の合間に「日本の天皇は何代続いていますか」と聞かれるかもしれない。答えられなければ国として恥をさらすことになる。政治家は国の将来だけでなく、その歴史も背負っているのである。


と憂えていたが、少なくとも英語圏の国々の要人からは、そうした質問を受けることはなさそうである。



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