トラッシュボックス

日々の思いをたまに綴るブログ。

堀井憲一郎の「セクシーボイスアンドロボ」評

2007-05-22 21:31:36 | その他の本・雑誌の感想
 堀井憲一郎が、先週発売の『週刊文春』5月24日号の連載「ホリイのずんずん調査」で、ドラマ「セクシーボイスアンドロボ」を取り上げている。「伝説になりそこねたドラマ」というタイトル。1~5話までの感想。
 曰く、
・人気はない。
・1、2話はおもしろかった。2話は泣けた。
・「また、伝説のカルトドラマ創世現場に立ち会うのかとおもったら」、「3話ですこしトーンが変わり、4話5話とドラマの緊張感が落ちた」「伝説的カルトドラマにもならないだろう」
――とのこと。

 私はむしろ、その「泣ける」要素がうっとうしくて、3話以降の方が良くなってきたと思っていたので、こんなふうに観る人もいるんだなあと、意外な思いがした。

 検索したら、
http://weekly.yahoo.co.jp/10/review/dorama4/index.html
http://dogatch.jp/blog/horii/2007/04/post_21.html
堀井は当初かなりこのドラマに入れ込んでいたらしい。

 上記の「ホリイのずんずん調査」の記述から。

(1話で)《ドラマ世界には意味不明の暴力が満ち溢れていて、人と人のコミュニケーションが適当に描かれていた。少なくとも丁寧な説明でストーリーを進めていく気はないようだった。〔中略〕都市のドラマを作りたい、という意志を感じました》

(2話で、強盗が)《謝るシーンが泣けました。〔中略〕ここで誰でも泣くだろうとおもったら、そうでもないらしい。個人の問題のようだ。つまり、おれがもう会えなくなった彼女にこう謝りたいってことなんでしょう。謝っても何ともならないと知っていて、でも謝りたいんだよ。自分のためにね》

 私はあの謝罪シーンを観て、ひどく押しつけがましいものを覚えた。こんなもんで泣けるかよ、と。でも、その種の体験をもつ人は、全く違った受け取り方をするんだなあ。

《でも、2話までだった。3話で死が遠ざけられ、4話からは暴力も排除された。人と人との関係を描こうとしているようだ。それじゃふつうだ。都会的でもない。残念だ。もうどこにも連れていってもらえなさそうだ》

 「都市のドラマ」か。さすがにプロだ。視点が違う。そんなこと考えてもみなかった。
 
 ただ、私としては、原作に忠実なドラマも見てみたかった。

 今日の話も、予告を見るかぎり、あまり期待できそうにないし。

 とか思っていたら、何と、今日10時から放映予定の第7話を、第2話に差し替えることになったと、さっき知った。
 えー何でー。

 読売の記事から。

《第7話はファミリーレストランで起きた立てこもり事件に主人公らが巻き込まれる設定で、愛知県長久手町の籠城(ろうじょう)・発砲事件を想像させるためとみられる。来週は第8話を放送する。第7話の放送は未定。》

 だいぶシチュエーションが違うと思うのだが。
 それに実際の事件はもう解決したわけだし。

 それとも警官が撃たれるシーンでもあるのか?

 今日の朝刊には7話の予告が載っていたのだから、その後に急遽決まったのだろう。クレームでも来たのかな?
 堀井によると低視聴率らしいから、それに加えていらんことで注目されて、さらに足を引っぱるようなことは避けたいということだろうか?
 それとも、幻のエピソードといった、ある種の話題づくり?

 7話自体は未見なので何とも評しがたいが、直前で差し替えが決まったという点が、どうにも釈然としない。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。