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衛藤晟一議員、外務省幹部にコップの水掛け――との報道を読んで

2011-05-25 00:36:30 | 現代日本政治
 数時間前、Yahoo!ニュースで産経新聞の次の記事を見た。

衛藤晟一議員、外務省幹部に激怒 コップの水掛ける 
産経新聞 5月24日(火)19時6分配信

 自民党の衛藤晟一参院議員が24日、党本部で開かれた外交部会で、説明のため出席していた外務省幹部の態度が悪いと憤り、コップの水を掛ける騒動があった。出席者によると、衛藤氏らが韓国国会議員の北方領土訪問に際して中止を働きかけたかたずねていた際、この幹部が答えず横を向いたことに激怒、水を掛けたという。

 衛藤氏は記者団に「質問に対し調査中で遺憾だというばかりだった。外交だから報告できないというのはおかしいというと、(同僚に向かって)ニヤニヤ笑っていて『何バカなことをいっているんだ』みたいな感じだったからだ」と説明。ただ、直後に幹部から「大変申し訳なかった」と謝罪があったといい、「(距離が離れていたため)水は掛かっていないと思う」と話した。

 一方、松本剛明外相は同日の記者会見で「物理的な力の行使ということは遺憾だ。自民党側には何らかの形ではしっかり申し入れをさせてもらいたい」と述べた。

 自民党の石破茂政調会長は国会内で記者団に「物理的な力を加えることはあってはならないことだが、(外務省側が)これまで適切な説明をしてこなかったことに憤りを感じている」とコメント。逢沢一郎国対委員長は「わが党の正式な会議で適切でない行為があったとすれば、大変残念で遺憾なことだ」と述べた。


 自民党の不祥事の割には、産経にしては妙に詳細な内容だな。
 衛藤も悪いが小バカにした外務省はもっと悪い、ということで正当化できると見ているのかな。
 おそらく近々産経抄か「主張」あるいは「正論」に、そうした見方からの擁護論が載ることだろう。

>直後に幹部から「大変申し訳なかった」と謝罪があった

 衛藤からの謝罪はなかったのかな(笑)

 ところで、

>たずねていた際、この幹部が答えず横を向いたことに激怒、水を掛けた

>(同僚に向かって)ニヤニヤ笑っていて『何バカなことをいっているんだ』みたいな感じだったから

という反応はおかしくないだろうか。
 質問に答えずに同僚との雑談に興じていたのなら、一喝すれば済むことではないだろうか。
 水を掛けるほど「激怒」するものだろうか。

 なんとなく変だと思って、同じYahoo!ニュースで他紙の記事も見てみた。
 すると、シチュエーションがやや異なる。

自民党 衛藤議員「ふざけんな」と激高 官僚に水まく
毎日新聞 5月24日(火)20時42分配信

 自民党の衛藤晟一参院議員が24日、党外交部会で、出席した外務省幹部らが発言を聞かずに話をしていると腹を立て、コップの水をまいた。これに対し、松本剛明外相は同日の記者会見で「私たちは言論の府の議員だ。物理的な力を行使することは遺憾だ。自民党側に何らかの申し入れをさせてほしい」と批判。外務省は自民党に抗議した。

 部会では韓国の国会議員3人による北方領土訪問計画を巡り、出席議員から21、22日の日中韓首脳会談の際のやり取りに質問が集中。衛藤氏は自らの発言中に突然、「ふざけんな」と激高し、水をぶちまけ、「俺の(発言)を聞いている時に、横を向いてごちゃごちゃ(しゃべって)」とまくし立てた。【西田進一郎】


 時事通信も同様。こちらは水を浴びせられた官僚の実名も挙げている。

自民議員、外務官僚に水浴びせる=部会説明に激怒、外相は反発
時事通信 5月24日(火)20時34分配信

 先の日中韓首脳会談を議題として24日自民党本部で開かれた同党外交部会で、衛藤晟一参院議員が、会談内容を報告した外務省幹部に激し、コップの水を浴びせ掛ける場面があった。松本剛明外相は「(国会は)言論の府。物理的な力を行使するのは遺憾だ」と反発。外務省として自民党側に抗議する方針だ。
 部会では外務省アジア大洋州局の北野充審議官が、22日の日韓首脳会談で菅直人首相が韓国国会議員の北方領土訪問計画に言及しなかったことを説明すると、出席議員から「中止を求めるべきだった」との批判が続出。これに対し北野審議官が「事実関係を確認中だった」と繰り返したところ、衛藤氏は質問中に北野氏が横を向いて同僚と言葉を交わした瞬間、「いい加減にしろ。本気で国益を守ろうと思っているのか」と声を荒らげ、数メートル離れた場所からコップの水を浴びせた。
 

 自分の発言中に、同僚に向かって「ニヤニヤ笑っていて『何バカなことをいっているんだ』みたいな感じだった」から、カッとなって水を浴びせたということか。
 それで「ふざけんな」「俺のを聞いている時に、横を向いてごちゃごちゃ」とまくしたてたと。
 これなら理解できるし、こちらの方が真相に近いのではないのだろうか。

 議員によるコップの水かけというと松浪健四郎を思い出すが、あれは確かあまりにも下品なヤジにカッとなってやったんではなかったか。
 また、吉田茂がしつこい新聞記者にコップの水を浴びせたというエピソードもあったと思うが、どちらも、相手の目に余る行動に堪えかねてという部分は共通している。

 しかし、自分が話をしている際の態度が悪かった(それまでの態度も衛藤にとってはおそらく悪かったのだろう)からといって、コップの水を浴びせるというのは、63歳の反応としてはあまりにも軽率すぎるのではないだろうか。
 教室で態度の悪い生徒に教師がチョークや黒板消しを投げつけるような感覚なのだろうが、議員と官僚の関係は教師と生徒の関係とは違うからなあ。

 衛藤晟一のホームページを初めて見てみたが、簡素な作りにびっくり。
 「活動報告」にさらにびっくり。ブログ形式になっているが、そこらの保守系人気ブログを若干マシにした程度という印象(どうして彼らはあんな読みにくい巨大なフォントを当然のように使うのだろう。老眼なのか?)。
 衆議院議員当選4回、参議院議員当選1回といってもこんなものか。

 ウィキペディアをのぞいてみると、妙なヨイショ的記述が目につく。
 いったいどういう人物なのだろうか。またどういう人々に支持されているのだろうか。


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1 コメント

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普通の視点 ()
2012-04-24 16:21:01
一般的日本人の極々普通の視点の見方ですね。たまたま私も、衛藤さんを知りました。日本のテレビは終わってるとだいぶ前から思い、暫くテレビは見てない派。私の周辺では皆そうでネットで事を足りてます。衛藤という議員の名前 や顔を見てピンと来る一般の国民はいかほどかは解りませんが、政治の流れをチェックしていたら、水まきの後で法務局にかみついている画面が紛れ込んだので名前と顔を議員として初めて認識しました。ネトウヨと言われる若い層が引っかかって こいつを守ろうとか書いているのを見て、熱し易い勇み足に呆れ返り慌てましたね。興味が全く持てないインパクトのない人が何故か小劇場型の事をやってるか、だけに違和感を感じました。浮いたイメージ。国民には知名度がない人が一体何ごとかと渋々サーチすると、簡単に即断理解できました。私が確認した内容からは、なんと年金担当大臣でありながら未納でいた事実です。で、なる程と納得。確かこの情報はワイドショーでも流れていてテレビを見ていた年寄りから、きちんとテレビ見てる?と心配して、もう自民党っていやらしい汚い党ねえ等と言いながら、年金未納情報がわいて、あっちからもこっちからも。家族に迄勧められ年金手帳を持って社保庁に行ったくらいだから。社保庁で人がごった返しになってた記憶があり、えらく待たされたから まさにこの衛藤せいいちが起こした混乱は相当のもの。?未だ国会議員をやっているとは?調べた結果といえ、まぁまぁ自民党は辞めさせもせず民主党の悪口言えた義理でもないかと。出るわ出るわ埃でした。選挙運動違反者2名 パー券違法問題記事あり 中川昭一議員が衛藤さんのお陰で報道から総攻撃 これだけではありません。 この方は自民党のいいポジションに今いる。不思議に思い更に調べると自民党若手の教育係 そのうえ全国各地で つなぐ会とか若手起業家の小さな会にいちいち顔を出し 与野党福祉の上。しかも村山内閣を擁立させ河野洋平意向のまとめ役。支離滅裂に政権だけに拘る自民党イメージが世間に定着してるのに、いい加減議員が生き残るのも、パチンコの金ルートに近い安倍晋三が右というのも変。河野洋平の下で党をまとめながらも持論は右らしく 安倍晋三にアドバイスした縁で復党したらしいですね。地域福祉をしているらしいですよ。?各地でその手の事業家がコムスンやジェンダー云々口にしてる女性達同様に悪い噂ばかりされてるのも
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