日本の鉄道は、世界に類を見ない定時運転をしていますが、その要因について、日本人の資質が昔から向いていることを述べてきました。
しかし、資質だけではなく、定時運転を妨げている現実の問題の一つとして、乗客の乗り降りが起因していますが、二つ目として自然災害が挙げられます。
運転指令室
大雨での路盤が緩んだり、線路が水に浸かったり、河川の増水したりすると列車の運行を止めたり、徐行運転をしなくてはなりません。
風速25mを超えると大事をとって、列車はあらかじめ決められた制限速度以下に速度を落とし運転するし、突風で架線が切れば、修復するまで列車は動けません。
雨量計 土砂崩壊探知機
雪国では、除雪が欠かせませんし、大雪ともなれば、雪がポイントを凍結させます。
雪の中の新幹線
地震が起きれば当然列車は止まり、保線員は、歩いて線路を点検します。
トラブルとしては、余り表面化していませんが、気温の変化に対して毎日伸び縮じみする線路をも調整しなくてはなりません。
冬と夏とでは、25mのレールでは、2cm違います。
年毎の災害件数
列車の遅延要因のうち自然災害によるものが約40%を占めていますが、上図の通り毎年減少傾向にあります。 これも平素の災害に対する対策諸策の賜物なのでしょう。