山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

東山魁夷の日本画<静かな森>武尊山 日本百名山 №17

2011-10-15 | 17武尊山(秋)
長岡市から高速道路で2時間。
群馬県の武尊山には
四方から登山コースがありますが、
今回は新潟から一番近い
武尊神社の登山口から登ります。
水上インターで高速道路を降り、
藤原湖や水上宝台樹スキー場方面に向かいます。
藤原湖の近くで、
短いトンネルを抜けて大きく右折すると、
裏見滝と武尊神社の駐車場近くに
登山口があります。
* 
 少し時間がさかのぼりますが、
もう少し尾瀬に向かえば、
紅葉スポットの照葉峡があります。
車を運転中に見た、
逆光の中に落ちるカラマツの黄葉が、
金色のベールに包まれたようで幻想的で、
その日から紅葉は赤だけではないと
思うようになりました。 
* 
 さて、きょうの駐車場は先客15台ほど。
関東方面からが多く、
一番遠方は尾張小牧ナンバーでした。
3時間くらいの登りを予定しており、
準備も簡単に、
後から来た登山客にあいさつをして、
8:15出発。
* 
 林道を40分くらい歩くと分岐点に、
山頂への最短コースの
手小屋沢避難小屋方面へ左折。
しばらく樹林帯を登ります。
 
広葉樹・針葉樹が交互に続く登りの道は、
人の手が最小限に加えられて、
山に来たという感じがします。

広葉樹のテリトリーは
日が差して黄色に輝きます。

登り続けて1時間半ほどで
尾根道の分岐に出ました。
 
 ここからしばらくは
オオシラビソやコメツガに覆われた
平坦な道が疲れを癒します。
今日の核心部に向けて力を蓄えます。
やがて道が険しくなり、核心部へ。
下の岩場は角度があるので余裕がありますが、

最後の長い鎖場は10mほど、
角度もきびしいものでしたが、
手がかり・足がかりがあるので、
なんとかクリアできました。

両サイドが切れ落ちていないので、
岩に包まれているようで安心感があります。
 
 
岩場をクリアすると
1枚岩の展望台から、
尾瀬の至仏山や燧岳の雄姿が一望できます。
 
 頂上まではあと少し。この辺から、
上州の名物、風が出てきました。
右手の尾根道の先には、
剣ケ峰山(沖武尊)が見えます。
 
山頂まで最後の上り

頂上では、
神奈川県伊勢原市から一人で来られた先輩と
百名山の話でくつろぎました。

先輩は剣岳・槍ヶ岳を含め
50座くらい登られたそうです。
新潟の山は経験がないらしく、
夏の妙高山・火打山をおすすめしておきました。
 下山は、剣ケ峰山経由です。
疲れた体にこたえる小ピークを、
時々振り返りながら進みます。
こちらから見た
おおらかな武尊山が本来の姿なのでしょう。

前には剣ケ峰山が円すい状に見えます。
 
 剣ヶ峰山からの武尊山は
錦をちりばめた屏風のようでした。
 
 ここからの下りは、
急坂な上に、湿った木の根がむき出しで、
脚が悲鳴をあげました。
 今年の紅葉はいまひとつな気がしますが、
新潟はもうじき里の秋が色づく頃です。
もう少し、
安近短の紅葉スポットを散策してみたいと思います。
今日の歩行時間:約6時間半。
歩数:25082歩
 *
 最後に、何気なく撮った写真を1枚、

地味で男性的な印象のこの山の
評価が変わりました。
end 


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