民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

敗戦後60年

2005-08-03 14:24:58 | 政治
 敗戦後60年を経過し、ますます戦後というより戦前の様相を呈してきた作今だが、だからこそ戦争について考えておきたい。そんな意味もあって、ビデオで借り手2本の映画を見た。「父と暮らせば」「戦場のピアニスト」。特別な意味があって、この2本を同時に借りたのではないが、間をおかず2つを見ると、考えさせられた。一方は、家族を捨てて生き残ってしまったという罪の意識の物語、他方は家族を捨ててでも自分の生つまりピアノを弾くことにしがみつく物語。
 極限で人はどのようにふるまうのだろう。阪神淡路大震災の時、瓦礫の下から家族を助け出せず、見殺しにしたと心を病んでしまった人も多いときく。何故自分だけが生き残ってしまったのかと、自分を責める気持ちはよくわかる。一方で、極限に追い詰められていれば、ともかく自分の生にこだわって助かろうとするのも納得できる。
 いずれにしても、戦争が理不尽に人の命を奪うものであることに間違いはない。戦争も政策の選択肢だとうそぶく輩は、自らをまず最前線に置くことを前提として物をいうべきだ。

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