民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

小正月の完全なる消滅

2018-01-07 10:18:20 | 民俗学

今年の成人の日は8日(月)なので、6・7・8が3連休です。1月1日が月曜日で、第2週の月曜が成人の日だということで、随分早い成人の日となりました。この連休と連動していた小正月の火祭り、松本近辺でいうところの三九郎も7日にする所が多いと思います。私の住むマンションでも、正月飾りを集めるためのダンボール箱がエントランスに数日前置かれました。

正月飾りの松をおろすのは7日ですから、7日に集めるのは悪くありません。私が子どものころは、7日は外飾りを下げ15日に内飾りを下げるということで、2回松集めをし15日に三九郎をしたのです。昨日、安曇野市に道祖神の三九郎を見に行きましたが大したものでした。

その途中、6日に松を集めて三九郎を作っている子どもたちがいました。三連休の初日にやると決めてあるのでしょうか。もういつまでが正月だとか、しめ縄・門松などの意味など全く関係ありません。年神を迎えるだとか、作神を迎えて豊作を祈るとかの意味が失われ、行事をやるということに主眼が置かれてしまいました。今日はテレビ局から三九郎の意味を話してほしいという取材をうけることになっています。古い物がいいなどとは思っていないし、これが伝統だなどとゴネルつもりもありませんが、小正月を破壊してしまったハッピーマンデイはひどすぎると、毎年のことながら、7日に全てが終わる今年のカレンダーからして、特にひどいと思います。ちなみに、次の日曜は14日なのだから、この日に火祭りをやろうと思えばできるのですが、3連休のいずれかの日と動いてしまった気持ちは後戻りしないのです。


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