○スメタナ わが祖国 アンチェル/ボストン交響楽団 1969年8月8日(ライヴ)
タンクルウッド音楽祭に客演した際のライヴ。
アンチェルは、前年の1968年のこの音楽祭に客演中にチェコ事件が勃発し、帰国を断念し、トロントに亡命をしました。
ただ、高橋綾さんの「Hommage to Karel Ancerl」によれば、その後1回、帰国してチェコ・フィルを指揮しているとのことです。
さて、わが祖国ですが、アンチェルらしい端正で明確な演奏です。特にトランペットが時にキリリとした音色を奏で、曲を引き締めています。後半はかぜん熱がこもってきます。
「ボヘミヤの草原と牧場から」あたりから、雷が鳴り始め、この曲の終わり頃には、雷の音と強い雨のザーザーという音が聞こえます。