Dalla Cucina

イタリアの旅の記憶を中心に
あれこれ書いています。

アッチデンティな物語☆長い一日のはじまり

2011-09-18 00:50:00 | ☆イタリア 記憶の風景


 例によって 写真は順不同です。

 さてドブロヴニクでの最終日、この日もまぶしいくらいいい天気でした。
 私たちの出発は夕方(・・・のはず)、まだまだ時間はあります。

 


 


 ↑の写真 後ろの山が見えますが、スルジ山といいます。
 ロープーゥエイは戦争で失われていたので(現在は運転再開しているそうです)
 タクシーで上ることにしました。



 ↑ 山から見るドブロヴニクの眺めは この時少し曇っていたにもかかわらず
 素敵でした。
 
 この絶景の場所で早くも懐かしいイタリア語が聞こえてきました。
 声の主は二人のイタリア人の若者です。
 バイクでイタリアからやってきた、という彼らと少し話をしました。

 
 


 (↑のバイクは関係なし。二日目 船ででかけたカバタという街。)

 「いつまでいるの?」
 「今日 船でバーリに戻るの。で、明日はヴェローナでアイーダを観るのよ。」
 「ああ、そうなんだ!僕のマンマも明日ヴェローナでアイーダ観るって言ってた。
 いっしょだね~。」
  ーそっかぁ、オペラを観る平均年齢はどこでも高いのね、なんて 独り言。ー


 


 「それじゃあ、○○時の船だね。もうすぐ出発!というわけだ」
 「え?出発は○○時のはずよ。」
 「あれ?そうだったけ、ま、とにかくよい旅を!」
 「ありがとう、君たちもよい旅を!」

 ああ、このときにちょっとだけ「ん?」と思ってたのだけれど、
 まだまだ私たちは余裕たっぷりでした。


 


 クロアチアの通貨は「クーナ」。
 ユーロ圏ではないので、買い物をするには両替をしなければなりません。
 クレジットカードがどの店でも扱える、というわけではなく、
 私たちは 街のあちらこちらにあるATMに何回か通いました。

 今度「クーナ」を使える日はいつかしらね。
 ひょっとしたら クロアチアも「ユーロ」になるかもしれないし、
 余っても仕方ないので使ってしまおう。

 と、その時点でほとんどクーナを使いきった友人もいました。
 私はせこく残していましたが、後々それが役にたつ、とは
 このときまったく思っていませんでした。

        

 お昼も 港の近く、観光客でいっぱいのオープンスペースで
 バケツ一杯のムール貝や海の幸のリゾットを食べてゆっくり。

 ホテルに戻って預けた荷物を引き取り、タクシーで港へむかいました。





 「あれ、えらくひっそりしてるね。」
 「早すぎたかな」
 「あ、船がいるよ、あれだね。」
 「今入港?」
 「あ、あ、入港じゃないみたい。船が離れていくよ。どうしよう!」
 「待って~」
 「置いてかないで~」

 誰もいない港、荷物と私たちだけ。
 これから 私たちの長い長い一日が始まったのでした。

 次回に続きます。


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